JPS6270509A - 加熱鋼材支持部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〕 本発明は、製鉄等の加熱炉に用いられる加熱鋼材支持部
材に関し、特にセラミックス・スキッドボタンを用いる
加熱鋼材支持部材に関する。

〔従来の技術〕

従来、加熱炉における加熱体支持部材として。

耐熱合金製スキッドボタンが用いられたが、このボタン
は５例えば、　１０００〜１２００℃以上の高温条件下
では強度が顕著に低下し、その劣った耐熱性のために使
用条件が著しく制限されている。

鋼材などの加熱炉においては、近年、固定ビームと可動
ビームとによる移送能を利用するウオーキングビーム式
のものが多く採用されている。これらのビームには、一
体に接合された受け金物に保持されたスキッドボタンが
一定間隔に配置され。

その上に加熱鋼材が支持される。加熱鋼材は１例えば１
２００℃以上の高温雰囲気条件で熱処理されるが、スキ
ッドボタンに用いられる、例えば５０％のコバルトを含
んだ耐熱合金等は、そのような高温条件では強度が低下
し、ボタンとしての寿命も短く、従ってスキッドパイプ
に冷却用水を流してボタンを下側から冷却することが必
要であった。しかし、この冷却は、加熱処理を積極的に
妨害するものであるから、その熱損失は極めて大きく、
炉のエネルギー効率を低下させ、しかもスキッドマーク
、すなわち、鋼材下側の焼きむらが形成されるので、圧
延の歩留まりが低下し工業的に著しく不利であった。こ
のような不利益を軽減するために断熱材を用いたり、ス
キッドボタンの形状に工夫を凝らすなど改善提案がなさ
れたが、それらはいずれも耐熱合金の本来有する高温強
度を改善するものではなく、得られる改善効果とひきか
えに、むしろ高温強度を悪くするので、その改善性は評
価できないものである。

°近年、優れた耐熱性、特に例えば、１５００℃以上の
高温においても高い強度を有するセラミックス類をスキ
ッドボタンの素材とする開発研究が活発に行われ、炉の
エネルギー効率、スキッドマークの減少に基づく歩留ま
りの改善提案が報告されているが、実用的に満足し得る
ものはまだ提供されていない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

セラミックスを材料とするスキッドボタンは、その材料
の形状及び特性に基づく製造における特殊性と関連して
、耐熱性合金を材料とする場合とは本質的に異なる別の
技術上の問題が生ずる。

通常、スキッドボタンは、一般に、例えば底面の径が９
０−１００ｍｍ、高さが１０１００−ｌ８０程度の円柱
、截頭円錐状あるいは直方体状の肉厚成形体であって、
セラミックス製ボタンの場合には１通常、微粉砕された
セラミックス材料を加圧成形し、仮焼及び焼結すること
によって製造される焼結体であるため、溶融成形と異な
って、成形物にクラックが発生し易く、製品の歩留まり
が低いという欠点がある。更に、該ボタンは、炉の熱効
率や熱加工鋼材の歩留まり向上のため、できるだけ断熱
性に富んだ構造物として提供されることが望ましいもの
である。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者は、セラミックス製スキッドボタンの上記の如
き実情に鑑み、断熱性の一層向上した加熱鋼材支持部材
を歩留まり良く、工業的に有利に提供する手段について
試作研究を重ねた結果、実用的にも極めて望ましい支持
部材を見出した。

すなわち、本発明は、スキッドパイプ上の受け金物に、
穴ぐりされた又は貫通孔が形成された非酸化物系セラミ
ックス製スキッドボタンを取り付けて成る加熱炉に用い
られる加熱鋼材支持部材を提供するものである。

本発明において、非酸化物系セラミックスとは、例えば
１０００℃以上の高温において高い強度を有する物質類
であって、代表的には、金属炭化物及び金属窒化物類が
包含され、特に実用上望ましいものは炭化けい素及び窒
化けい素である。

これらの原料セラミックは、可及的高純度のものを可及
的微粉砕して成形に供せられる。微粉末原料の成形は、
要すれば、若干のバインダーを均質混合したのち、穴ぐ
り又は貫通孔が形成される雄雌金型を用いて、まず加圧
成形される。その加圧成形法としては、金型プレス、ラ
バープレス。

スリップキャスト、射出成形等、通常セラミックスの成
形に用いられている方法が有利に採用できる。しかし、
むく状の成形物を造り、仮焼の前又は後に、これに穴ぐ
りや貫通孔を形成してもよい。

成形物は、次いで７００〜１０００℃の温度で２〜１０
時間かけて仮焼され、次いで、更に高い温度で焼結され
る。

本発明の支持部材においては、スキッドボタンを穴ぐり
状又は貫通孔状に形成させることが重要であり、特徴的
である。スキッドボタンは前記したように、通常１円柱
状、角柱状又は截頭円錐状であって、それらの底面中央
部をえぐるようにくり抜いた穴ぐりあるいは底面がら上
面への貫通孔を形成させた筒状体に調製されるが、それ
らの穴の形状や大きさ、穴ぐり程度等は、その使用の実
体に照らして適宜選択することができる。

その形状の例を添付図面により説明する。

第１図及び第２図は、本発明の支持部材、特にスキッド
ボタンの形状の異なる例の断面図で、第１図は截頭円錐
−穴ぐリスキッドボタン、第２図は円柱−貫通孔スキッ
ドボタンを示している。図において、スキッドボタン１
，１′は、断熱材２を介して受け金物３にそれぞれ取り
付けられており、受け金物３はスキッドパイプ４に一体
に結合されている。第１図のボタン１には穴ぐり５が形
成され、第２図のボタン１′には貫通孔６が形成されて
いる。

このようなスキッドボタンは、これまでのものと全く同
様にしてスキッドパイプに取り付けられるが、エネルギ
ー効率を高めるためには、図面に描かれるように、スキ
ッドボタンとスキッドパイプの間に断熱材層を設けるこ
とが極めて重要であり、またスキッドボタンの穴ぐりや
貫通孔に断熱材を充填すると炉の熱効率及び鋼材の歩留
まりを向上させることができるので一層有利である。か
かる断熱材層には、例えばアルミナ系及びシリカ系の耐
熱性断熱材が有利に用いられる。

〔作用〕

従来、熱損失を軽減するためにスキッドボタンを中空化
する試みはあったが、耐熱合金や耐熱鋳鋼等の素材は、
１０００℃以上の高温に加熱されると強度が急激に低下
するので、穴ぐりや貫通孔の形成は著しく制限され、実
質的に採用できなかった。

本発明は、セラミックスの高温特性、特に、例えば炭化
けい素の場合は、１３５０℃の高温において常温と実質
的に同程度の強度を有し、また曲げ強度も数１０ｋｇ／
ｎｎ２程度の充分な強度を有するという高温特性の利用
に基づくもので、本発明の加熱鋼材支持部材は、工業的
に極めて望ましい、優れた実用性を有するものである。

〔実施例〕

次に、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。

実施例　１ 炭化けい素を微粉砕した粉末に若干のバインダーと焼結
助剤を均質混合した原料粉末をラバープレスして、径１
２０ｍ＋、長さ１５０■のブロックをそれぞれ１．０Ｔ
ｏｎ／ａＪの成形圧力で截頭円錐体２０個を成形した。

続いて、該成形体を窒素ガス雰囲気中で５時間かけて８
００℃で昇温させ仮焼した。

該仮焼体を旋盤を用いて上面径９０ｍｍ、下面径１１０
ｍ、高さ１００ｍの截頭円錐体に加工した。

このようにして得られた截頭円錐体１０個の底に、径５
０隋の穴ぐり加工を施した。

該仮焼体を焼結炉で焼結したところ、クラックが発生し
たのは僅かに１個であった。これに対し穴ぐり加工をし
なかったむく形状のものは、１０個の中６個にクラック
がはいり１合格品は４個に過ぎなかった。

実施例２ 炭化けい素原料粉末を用いてラバープレスにより、１．
ＯＴｏｎｌａ＆の圧力で、２種の形状のボタンをそれぞ
れ１０個づつ成形した。成形においては専用のゴム型を
用い、１０個は土掻１０５ｎｎ、上径１２０ｍ、高さ１
１０ｎｍの截頭円錐に成形し、残りの１０個は軸位に３
５＋ｍの径の貫通孔をあけた形状のボタンに成形した。

貫通孔を有するものの重量は１．２４ｋｇであるのに対
し、他方のものは１．４０ｋｇであって、１６０ｇ（約
１１％）の材料が節約されたばかりでなく、実施例１と
同様な仮焼、焼結の結果、前者は全くクラックの発生し
たものがなかったのに対し、むくのものは１０個の中５
個にクラックが発生した。

実施例　３ 窒化けい素原料粉末を用い、ラバープレスにより実施例
２と同様にして２０個のスキッドボタンを成形した。１
０個はむく状、残りの１０個は軸線を貫通した穴（径３
５ｍ）を有する筒状体である。比較のために耐熱性のよ
いサイアロン（ＳｉＡ　Ｑ　ＯＮ）を用い、それぞれ１
０個の同様のボタンを成形した。続いて、それらを実施
例１と同様にして仮焼、焼結した。

焼結後、全焼結体を調べたところ、むく状のものは、窒
化けい素もサイアロンもいずれも１０個のうち４個にク
ラックが発生していた。これに対し、貫通孔を形成させ
たものは、窒化けい素では、クラックの発生が全く見ら
れず、これに対しサイアロンでは、１０個のうち１個に
クラックが発生した。

〔発明の効果〕

セラミックス・スキッドボタンを前記のように形成させ
た本発明の支持部材は、従来のような肉厚に基づく不都
合が大幅に低減し、クラック発生低下による歩留まりの
顕著な向上が得られる。

更に、スキッドボタンの重量も数％から２０％程度軽量
化されるため、原料を節約することができ。

製造コストを下げることもできる。特にセラミックスの
場合には、高純度且つ超微粉状粉末が要求されるため、
原材料費が高価となり、従って、製品に占めるコストの
割合が大きいので、原材料の節約は工業的に極めて有利
である。

また１本発明のスキッドボタンは、下面の実面積が少な
く、従って、スキッドボタンからスキッドパイプへの熱
移動が小さいばかりでなく、更にその空隙に断熱材が介
在するので、−居所熱効果が高められ、高い省エネ効果
が得られる。また、キッドマークも減少するので、極め
て望ましい。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、本発明の支持部材の異なる例の断
面図である。 図中の符合： １．１′・・・スキッドボタン　　２・・・断熱材３・
・・受け金具　　４・・・スキッドパイプ５・・・穴ぐ
り　　　６・・・貫通孔 １ｏ二二二゛ 第１図 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、スキッドパイプ上の受け金物に、穴ぐりされた又は
   貫通孔が形成された非酸化物系セラミックス製スキッド
   ボタンを取り付けて成る加熱炉に用いられる加熱鋼材支
   持部材。 ２、非酸化物系セラミックスが炭化けい素及び窒化けい
   素から選択される特許請求の範囲第１項に記載の支持部
   材。 ３、スキッドボタンの受け金具への取付けが、断熱材を
   介して行われる特許請求の範囲第１項又は第２項に記載
   の支持部材。