JPS6262369B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自局無線機の電源電圧低下を自局及び
相手局に報知する電源電圧低下警報方法に関する
ものである。

従来、自局無線機の電源電圧低下の表示方法と
しては、(1)バツテリーメータによる方法(2)発光ダ
イオードを暗くする方法(3)発光ダイオードを点滅
させる方法等があつたが、これらの方法は相手局
への警報を欠いており警報としての表現力に乏し
い欠点があつた。

本発明は電源電圧の低下に関する情報をより迅
速かつ確実に行なうことを目的とするもので、具
体的には自局無線機の使用者には、発光ダイオー
ドの点滅によつて報知し、なおかつ相手局には、
小音量の継続音を発信することによつて報知させ
るようにしたものである。

以下に本発明の実施例とともに説明する。第１
図において、１は電源、２は電源電圧の低下を検
出する電圧検出回路、３はその検出信号によつて
制御される（第１の）発振回路、４は発光ダイオ
ード、５は電圧安定化回路である。６は送信低周
波回路７の出力によつて変調された信号を出力す
る水晶直接変調方式の（第２の）発振回路であ
る。

また第２図で、１０は無線機（自局）、２０は
無線機（他局）を表わしており、自局を第１図の
構成にすることにより、第２図の無線機１０のみ
ならず、無線機２０に対しても電圧低下警報を送
出しようとするものである。

次にこの実施例の動作についてこれらの図によ
り説明する。電源１の出力電圧が充分に高い時に
は電圧検出回路２がこれを検出し、発振回路３の
動作を停止させているため発光ダイオードは点灯
した状態に保持され、送信状態であることを表示
する。また電圧安定化回路５は安定した出力を発
振回路６に供給する。したがつて送信低周波回路
７の出力に変調された送信信号が発振回路６から
出力されて送信され、無線機２０では送信低周波
信号が再生され、通常音声等の手段（図示省略）
により相手局の使用者に自局からの交信情報等を
伝えることになる。

これに対し電源１の出力電圧が低下すると、こ
れを電圧検出回路２で検出し、発振回路３は発振
動作する。この発振回路３のON−OFF動作によ
り発光ダイオード４を点滅させる。また一般に電
圧安定化回路５は使用電圧範囲内においては電圧
安定性は良好で、負荷変動による影響は受けない
が、電源電圧が使用電圧以下になると、レギユレ
ーシヨンが悪化し、負荷電流の変動があると、出
力電圧が変化する特性を呈する。従つて、電源電
圧が低下すると、発振回路３はON−OFF発振動
作をする。このため電圧安定化回路５はON−
OFF発振動作による負荷変動の影響を受けて、
発振回路６への供給電圧もこの発振動作に合せて
変動することになる。

一方、水晶直接変調方式の発振回路６は通常、
送信低周波回路７から変調信号が加えられ、その
交流電圧の変動に応じて発振周波数を変化させ
て、変調をかけている。ところが上述したように
電圧安定化回路５の電圧が継続して微小変化する
ので発振回路６に電圧変動が加わり、これは変調
信号を加えたのと等価であり発振回路６の出力に
変調がかかることになる。即わち、相手局への送
信周波数には、送信低周波回路７の出力に負荷変
動による変調が重畳されて送られることになる。

一方相手局側での再生結果も前述の通常の変調
音に重畳して、負荷変動による継続音が聞こえる
ので、相手局側でも交信相手の電源電圧が低下し
ている状況が警報として報知されることになる。

ただし電圧安定化回路５の電圧変動と送信低周
波回路７からの信号は重畳されるので、使用電圧
低下範囲外であつても、電圧安定化回路５の電圧
変動を送信低周波回路７に比較して充分小さくし
ておくか、電圧低下した場合送信低周波回路７か
らの信号が小さくなるようにして、電圧安定化回
路５の電圧変動を比較的大きくするかして、最大
周波数偏移の規格は満足しなければならないこと
に留意する必要がある。

以上説明したように本発明によれば、特別に音
発生回路を必要としないで、電圧安定化回路のレ
ギユレーシヨン特性と変調方式と電源の供給方法
の選択により、発光ダイオードの点滅回路の負荷
電流の変化を利用して、相手局に音を発生し、電
源電圧の低下警報に冗長性を持たせることができ
る。そのため、使用者が電源電圧が低下したのに
気付かずに、無線機を使用してしまつたり、電源
（主に電池）交換の準備が円滑に行なえなかつた
りすることが防げるという利点がある。また以上
は音声を伝える無線機を主として想定したが、本
発明は信号を送るだけの制御用の無線機にも使用
でき、電源電圧の低下の情報を簡単な構成で報知
させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による電源電圧低下警報方法を
適用した実施例のブロツク図、第２図は同方法を
適用する無線機間の関係を示すブロツク図であ
る。 １……電源、２……電圧検出回路、３……発振
回路、４……発光ダイオード、５……電圧安定化
回路、６……水晶直接変調方式の発振回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ それぞれ無線機を備えた自局及び相手局間
   で、警報情報を伝達するために用いられ、自局無
   線機の電源電圧を電圧安定化回路を経由して表示
   手段駆動用の第１の発振回路及び送信低周波回路
   の出力に応じて変調を掛ける第２の発振回路に供
   給しておき、前記電源電圧の低下を電圧検出回路
   で検出すると、前記第１の発振回路を作動させて
   前記表示手段を点滅させると共に、前記第１の発
   振回路の作動により前記電圧安定化回路の負荷を
   変動させ、前記負荷の変動により前記第２の発振
   回路への供給電圧を前記第１の発振回路の出力に
   合せて変化させることにより、前記第２の発振回
   路の出力に対し、前記送信低周波回路の出力及び
   前記第１の発振器の発振周期に合せて変動する供
   給電圧により変調を掛けて送信波として相手局に
   送出し、前記送信波を受信した相手局では、前記
   送信低周波と共に前記第１の発振器による継続音
   を再生して、電源低下警報を受け取るようにした
   電源電圧低下警報方法。