JPS6262152B2 - - Google Patents

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JPS6262152B2
JPS6262152B2 JP55086189A JP8618980A JPS6262152B2 JP S6262152 B2 JPS6262152 B2 JP S6262152B2 JP 55086189 A JP55086189 A JP 55086189A JP 8618980 A JP8618980 A JP 8618980A JP S6262152 B2 JPS6262152 B2 JP S6262152B2
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JP
Japan
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enzyme
fragment
endonuclease
molecular weight
sequence
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JP55086189A
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Takahisa Shinomya
Naotake Sato
Mariko Kobayashi
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Mitsubishi Kasei Corp
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Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は制限エンドヌクレアーゼに関する。更
に詳しくは、本発明は、デオキシリボ核酸の特定
部位を識別して切断する制限エンドヌクレアーゼ
に関する。 デオキシリボ核酸(以下、「DNA」と略称す
る)のヌクレオチド配列を特異的に識別して切断
する制限エンドヌクレアーゼは、種々の微生物か
ら単離されており、例えば、大腸菌からはEcoR
、ハエモフイラス属の細菌からはHind 、
Hap などが知られており、その他数+に及ぶ
制限エンドヌクレアーゼが知られている。これら
の酵素は、DNAの1次構造の研究や遺伝子工学
などで有用な酵素であり、試薬としての用途が期
待される。本発明者等は、サーマス・サーモフイ
ラス111菌体から従来の制限エンドヌクレアーゼ
とは異なる認識部位を有する新規制限エンドヌク
レアーゼを取出して分離精製することに成功し、
本発明を達成した。 本発明の要旨は、次の理化学的性質を有する制
限エンドヌクレアーゼに存する。 (イ) 作用および基質特異性 二重鎖デオキシリボ核酸を下記の矢印の位置で
切断する。 (式中、Aはアデノシン、Gはグアノシン、C
はシチジン、Tはチミジン、Puはアデノシン
又はグアノシン、Pyはシチジン又はチミジ
ン、Nは前記A,T,G及びCのうちのいずれ
か1つを、それぞれ示し、上下の鎖は相補的で
ある。) (ロ) 至適PH 7〜8 (ハ) 安定PH 5〜9 (ニ) 分子量 ポリアクリルアミドゲル電気泳動による分子量
は約12万〜13万であり、ゲル過法による分子
量は約10万である。 本発明を詳細に説明するに、本発明の制限エン
ドヌクレアーゼは、サーマス・サーモフイラス
111を破砕し、その破砕液から得られる。サーマ
ス・サーモフイラス(Thermus
thermophilus)111はジヤーナル・オブ・バイア
ロロジー第15巻1449〜1453頁(1975年)に記載さ
れている細菌で、サーマス属に属するサーマス・
サーモフイラスの一菌株で次の菌学的性質を有す
る。 形 態:長さ3μm×巾0.5μm、胞子形成せ
ず、グラム陰性、培養状態ほとんど単細
胞 コロニー:凸、円形、黄色、径1.5mm 生育温度:80℃以下、至適温度75℃ DNA:G+C=68.0% ペプトン・イーストエキス培地での生育状態:
濁。ペプトンをイーストエキスの濃度がそれぞれ
2%、1%で生育、それぞれ4%、2%以上では
生育せず。それぞれ0.6、0.3%が至適。 炭素源(0.5%):よく生育=グルコース、ガラ
クトース、マルトース、澱
粉、アミノ酸混合物 生育=ラクトース、アルブミ
ン 不可=サツカロース、マンニ
ツト 栄養要求性:ビタミン混合物(ピオチン、P―ア
ミノ安息香酸、ビタミンB12、パン
トテン酸、ビタミンB2、ビタミン
B1、ビタミンB6、リボ酸、ニコチ
ンアミド、葉酸)要求。 食 塩:2%以下生育 4%以上生育不能 生化学的性質:0.02%アジド:生育可 NO3の還元:マイナス インドールの生産:マイナス グルコース:酸生産、ガス生成せ
ず。 そしてその菌株は、工業技術院微生物工業技術
研究所に寄託されている。(受託番号、微工研菌
寄第4655号) サーマス・サーモフイラス111から制限エンド
ヌクレアーゼを分離するには、常法に従い、その
破砕液からエンドヌクレアーゼ活性成分を分離す
ることによりおこなわれる。具体的には、抽出、
吸着などの操作により分離する。通常、抽出液
(例えばβ―メルカプトエタノールを含むトリス
塩酸緩衝液、PH8.0)中で破砕し、遠心分離後、
抽出液をジエチルアミノエチルセルロースカラム
クロマトグラフイー、ホスホセルロースカラムク
ロマトグラフイー、ヘパリンーセフアロースアフ
イニテイークロマトグラフイー(ヘパリン―セフ
アローズは、フアルマシア社製親和性吸着剤、商
標)、ハイドロキシルアパタイトカラムクロマト
グラフイー(ハイドロキシアパタイトは、BDH
ケミカルズ社製吸着剤、商標)により順次分離操
作を行ない、本発明の制限エンドヌクレアーゼを
得る。 本発明により得られる制限エンドヌクレアーゼ
は、65℃で1時間処理しても、その活性は失なわ
れない耐熱性を有している。その酵素活性に対す
る最適温度は65〜70℃である。酵素活性に対する
最適条件は6〜10mM MgCl2、120〜150mM
NaClである。65〜70℃での至適PHは7〜8であ
り、20〜25℃1晩保存下での安定PH範囲は5〜9
である。分子量は、ポリアクリルアミドゲル電気
泳動で約12万〜13万、セフアデツクスG―200
(フアルマシア社製ゲル炉過剤、商標)を用いた
ゲル過法で約10万、等電点は約7.7である。 本発明の制限エンドヌクレアーゼは、二重鎖
DNAを基質とし、二重鎖DNAの特定部位を識別
して切断する作用を有し、その切断部位は次の矢
印の位置である。 (式中、Aはアデノシン、Gはグアノシン、C
はシチジン、Tはチミジン、Puはアデノシン又
はグアノシン、Pyはシチジン又はチミジン、N
は前記A,T,G及びCのうちのいずれか1つを
それぞれ示し、上下の鎖は相補的である) そして本発明の制限エンドヌクレアーゼは、耐
熱性を有し、70℃付近で、高い活性を有している
点で、有利である。 以下、本発明を実施例に従つて説明する。 実施例 1 (1) 分離、精製 サーマス・サーモフイラス(Thermus
thermophilus))111(工業技術院微生物工業技
術研究所に寄託されている。受託番号微工研菌寄
託第4655号)を、ジヤーナル・オブ・バイアロロ
ジー第15巻1449〜1453頁(1975年)に記載されて
いる条件で75℃で培養し、後期対数増殖期で集菌
し、菌体850gを得た。この菌体850gを1700mlの
0.15M食塩を含む緩衝液A(5mMβ―メルカプト
エタノール/1mM EDTA/20mMトリス塩酸緩
衝液、PH8)中で破砂した。100000gで90分間遠
心分離後、上澄液を0.15M塩化ナトリウムを含む
緩衝液Aで予め平衡化したDEAE―セルロース
〔フアツトマンDE23(Whatman社製イオン交換
体、商標)〕のカラム(直径5cm高さ45cm)に注
いだ。次いで1000mlの0.15M塩化ナトリウムを含
む緩衝液Aで洗浄した。カラムを通過した液およ
び洗浄した液を加え合わせ、0.15M塩化ナトリウ
ムを含む緩衝液B(10mMリン酸ナトリウムPH
7.4/5mMβ―メルカプトエタノール/1mM
EDTA)で平衡化してあるホスホセルロース〔フ
アツトマンP―111(Whatman社製イオン交換
体、商標)〕のカラム(直径4cm、高さ40cm)に
注ぎ、エンドヌクレアーゼを吸着させる。0.15M
塩化ナトリウムを含む緩衝液Bでカラムを洗浄し
たのち、緩衝液B中0.15→1.0M塩化ナトリウム
線状濃度勾配液3でエンドヌクレアーゼを溶出
した。カラムからの各フラクシヨンについてエン
ドヌクレアーゼを調べたところ、0.5〜0.6M塩化
ナトリウム濃度のフラクシヨンにφX174RFDNM
を11フラグメントに切断するエンドヌクレアーゼ
が存在した。この活性画分を集め蒸留水で3倍に
希釈し、0.15M塩化ナトリウムを含む緩衝液Aで
予め平衡化したヘパリン―セフアロース
〔HeParin―SepharoseCL―6B(Pharmacia社
製、アフイニテイ―クロマトグラフイー用担体)
商標〕のカラム(直径3.2cm、高さ25cm)に注
ぎ、エンドヌクレアーゼを吸着した。0.15M塩化
ナトリウムを含む緩衝液Aで洗浄したのち、緩衝
液A中0.15→0.8M塩化ナトリウム線状濃度勾配
液2でエンドヌクレアーゼを溶出した。カラム
からの各フラクシヨンについてエンドヌクレアー
ゼ活性を調べたところ、0.5〜0.7M塩化ナトリウ
ム濃度のフラクシヨンにエンドヌクレアーゼが存
在した。この活性画分を集め再び水により6倍に
希釈し、1mMリン酸カリウムPH7.4を含む0.1M塩
化ナトリウム液で予め平衡化した、ハイドロキシ
ルアパタイト〔Hydroxyl apatite,―spheroidal
(BDH Chemicals社製)商標〕のカラム(直径
2.2cm、高さ40cm)に注ぎ、エンドヌクレアーゼ
を吸着した。0.1M塩化ナトリウム1mMを含むリ
ン酸カリウム緩衝液PH7.4で洗浄したのち、0.1M
塩化ナトリウム存在下0.001→1.0Mリン酸カリウ
ムPH7.4の線状濃度勾配1.5によりエンドヌクレ
アーゼを溶出した。カラムからの各フラクシヨン
についてエンドヌクレアーゼ活性を調べたところ
30mM―100mMリン酸カリウム濃度のフラクシヨ
ンに活性が存在した。このフラクシヨンの活性画
分を集めて、以下の性格づけを行つた。 なお、エンドヌクレアーゼ活性は、次のように
して測定した。各フラクシヨン10mlから5μを
サンプリングし、φX174RFDNA〔バクテリオフ
アージφX174am3を大腸菌の宿主中で増殖し、
その増殖型(replicative form略してRF)の
DNAをAltmanとDenhardtの方法(Biochemica
et Biophysica Acta,224,21―28(1970))を用
いて抽出したもの〕2μgと共に、8mMトリス
塩酸緩衝液PH7.5、120mM塩化ナトリウム、8mM
β―メルカプトエタノール及び8mM MgCl2から
なる30μ中に加え、65℃で1時間反応させ、
0.1%ブロムフエノールブルー、0.4%へパリン、
100mM EDTAを含む50%グリセリン溶液10μ
を加えて反応を停止させた。次いで、5%ポリア
クリルアミドゲルを用い、トリス―ホウ酸塩―
EDTA緩衝液中で、150V、2時間の電気泳動を
おこない、泳動後のゲルを、トリス―EDTA緩衝
液中の0.5μg/mlエチジウムブロミドで20分間
処理し、赤色フイルターをつけたUVライトで、
酵素で消化させたDNAフラグメントの電気泳動
像を判定することによりおこなつた。 (2) 性格づけ (A) 熱安定性、酵素活性最適条件等 (1)においてエンドヌクレアーゼ活性をみる
際、65℃で1時間反応させているが、このよ
うな高温でも十分エンドヌクレアーゼ活性は
維持されており、熱安定性を有することを示
している。酵素活性に対する最適温度は65゜
〜70℃である。80℃以上で酵素活性は低下し
た。酵素活性に対する最適PHは7〜8(65〜
70℃において)であり、安定PH範囲は5〜9
(20〜25℃1晩保存下において)である。酵
素活性に対する最適条件は、6〜10mM
MgCl2120〜150mM NaClである。4℃で1
ケ月保存しても酵素活性は失われなかつた。 (B) 分子量等電点 精製したエンドヌクレアーゼの分子量は、
ドデシル硫酸ナトリウム存在下のポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動で分子量既知のタンパ
ク質を標準として分子量を求めることにより
約12万から13万の分子量を有することが明ら
かとなつた。一方Sephadex G―200
(Pharmacia社製、商標)をもちいたゲル
過法で分子量を求めた場合には約10万であつ
た。等電点はLKB社製の等電点電気泳動装
置を用いて測定したところ約7.7であつた。 (C) φX174RFDNAを消化して得られるフラグ
メント(1)で得られた酵素(以下これを本酵素
という)でφX174RFDNAを(1)と同じ条件下
に消化して得られるフラグメントは、(1)と同
じ条件の電気泳動で調べたところ、11個あ
り、Taq (Bethesda Research
Laboratoys社製)による消化フラグメント
の電気泳動度と比較することにより以下のよ
うに評価された。 (D) 切断部位の決定 φX174RFDNA((1)で用いたものと同じ)
を本酵素と性質のよく知られた制限酵素
(Taq ,Hinf ,Hpa ,Hae
,Hind )により二重消化する方法に
よりφX174RFDNA上の切断点位置を求め
た。上記の5種の制限酵素はφX174RFDNA
上の切断点位置が正確に求められている。ま
た、その制限酵素の切断により生じたフラグ
メントがφX174RFDNA上のどの位置から由
来するかも確定している。これらの制限酵素
のフラグメントの大きさの順でつけた番号と
φX174RFDNA上での位置は第1図の1〜5
に記載した。 まずTaq と本酵素との2重消化より
Taq の1,4,6,8のフラグメントが
消失した。Hinf と本酵素との2重消化に
よりHinf の4,5,9,12,13のフ
ラグメントが消失した。Hind と本酵素
との2重消化ではHind の2,4,6,
7のフラグメントが消失した。Hae と本
酵素の2重消化では1,2,3のフラグメン
トが消失した。Hae と本酵素の2重消化
では1,2,3のフラグメントが消失した。 Hpa と本酵素の2重消化ではHpa
の1,2,4,5が消失した。消失したフラ
グメント上に本酵素の切断点があるはずなの
で、上記の2重消化の結果より本酵素のφ
X174RFDNAのおおよその切断点位置が定ま
る。これらの切断点位置は本酵素のφ
X174RFDNA消化物のフラグメントの大きさ
を考慮することにより第1図の6に示すよう
な切断点位置をもつものと結論された。 (E) 特異性の決定 φX174RFDNAを本酵素で消化したのち5
%ポリアクリルアミドゲル電気泳動で分離す
ることによつて得られるフラグメントのう
ち、3,4,5番目のフラグメントをアクリ
ルアミドゲルから抽出し、各フラグメントの
末端の塩基配列をSangerらの発明したホモ
クロマトグラフイーにより決定した。その詳
細は以下の通りである。 まずフラグメントの3について行なう。こ
のものをアルカリホスフアターゼ(Sigma社
製)で処理しこのDNAフラグメントの末端
に存在するリン酸を取り除く。そののちポリ
ヌクレオチドキナーゼ(Boehringer
Mannheim社製)と〔γ― 32P〕アデノシン
三リン酸(The Radiochemical Centre社
製)を用いて、DNAフラグメントの5′末端
に放射性リン酸を付加する。この状態では
DNAの両末端に32Pリン酸が付加しているの
で一端のみが32Pで標識されたフラグメント
を得るためにHind (Bethesda
Research Laboratorya社製)により切断
し、5%ポリアクリルアミド電気泳動により
分離する。各々のフラグメントをポリアクリ
ルアミドゲルより抽出し、その5′末端近傍の
塩基配列を調べる。 その方法は、まず、 32P標識フラグメント
をDN ase (Worthington社製)で限定
分解したのち、その1/10をとり32P標識モノ
ヌクレオチド―5′―リン酸を遊離する目的で
蛇毒のホスホジエステラーゼ(Worthington
社製)で消化する。この消化物とDN ase
限的分解物の残り9/10をまぜ合せ、一次元
目にPH3.5でセルロース膜上で電気泳動を行
ない、二次元目にDEAE―セルロース薄層上
でRNAの部分水解物を含む展開溶媒を用い
薄層クロマトグラフイーを行なう。分離され
た各スポツトは32Pのβ線によりX線フイル
ム上に検出される。このスポツトを解続する
ことにより、フラグメント3は以上のような
末端配列をもつことが明らかとなかつた。 (ここで、C,G,A,Tはそれぞれ、シチ
ジン、グアノシン、アデノシン、チミジンを
示す) 同様な実験をフラグメントの4についても
行つた。32Pで標識したフラグメント4は
Hpa で2つに切断されゲル電気泳動で分
離された後、ホモクロマトグラフイーにかけ
られ以下のような末端配列をもつことが明ら
かとなつた。 またフラグメントの5もフラグメントの3と
全く同様な操作で以下のような末端配列をも
つことが明らかとなつた。 以上のように、3種のフラグメントの6種の
末端配列が明らかとなつたので、次にこれら
の末端配列がφX174DNAのどの位置に存在
するか検索した。 第2図は上記6種類の末端配列のφ
X174RFDNA上の存在位置を周囲のDNA配列と
ともに示したものである。φX174のDNAの全塩
基配列はすでにSangerら(ネーチヤー第265巻
687〜695頁1977年及びFEBSレターズ第87巻107
〜110頁、1978年を参照)により決定されてい
る。各フラグメントの末端配列が始まる塩基の番
号はφX174RFDNAのPst の切断点部位より
数えて、それぞれ3607,4087,2658,2920,
2511,3308番目である。 第2図の(i)(ii)(iv)(v)より切断点から11塩基対離れ
たところに5′CAAACA3′あるいは
5′CAAGCA3′の配列が共通して存在し、(iii)(vi)よ
り切断点から9塩基対離れた所に
5′TGTTTG3′あるいは5′TGCTTG3′の配列が存
在する。いいかえると
【式】 の配列の矢印の部位で切断が起つていることが判
明した。(ここにおいてPuはAおよびGを、Pyは
CおよびTを表わす。NはA,T,G及びCのう
ちのいずれか1つを示し、上下の鎖は相補的であ
る。) 上記認識配列中の(N)11,(N)について
6つともすべて共通なので間違いないものと考え
られる。従つて
【式】の認識部位につ いて、その正しさを3通りの方法で検討した。1
つ目はこの配列の存在位置をφX174DNA上から
検索し、その理論上の位置と実験によつて得た切
断点位置と比較することである。第1図の6は前
述の通り2重消化により得た切断点位置であり、
7は理論的予想位置である。両者は非常によく一
致していることが明らかである。2つ目は理論上
得るフラグメントをその切断点位置から計算し、
その数値と本酵素で実際にφX174RFDNAを切断
して得たフラグメントの実測値と比較することで
ある。計算による予想値は以下に述べた通りであ
る。 前述の実測値とこの計算値は非常によく一致し
ている。3つ目の方法は本酵素の認識部位を構成
する6つの塩基対の一部をかえて見て、上記と同
様、実測値と比較することである。この方法では
例えば
【式】(ここでNはA,T, G,Cのいずれかである)ではφX174RFDNAを
23カ所で切断することが予想され、この配列を本
酵素はもち得ないことが結論される。このように
可能な配列について予想切断点位置を求めて見て
も、
【式】以外に実験結果を 満足する配列は存在しなかつた。 以上の3点より本酵素の切断点認識部位は第3
図のように、
【式】であり、 切断は矢印の部位で起ることが決定された。 本酵素はSmithとNathansの命名法に従い、
Tth111と命名された。
【図面の簡単な説明】
第1図はφX174RFDNAの種々の制限酵素によ
る切断点地図及び本発明の制限エンドヌクレアー
ゼ(Tth111)で消化したときの切断部位を示
す説明図であり、1はTaq 2はHinf 3は
Hind 4はHae 5はHpa 6は本酵素の
実測による切断位置を7は理論的に予想される
【式】の矢印の位値の切断点 部位をそれぞれ図示したものである。φ
X174RFDNAは本来輪形であるが、図は制限酵素
Pstの切断点(φX174RFDNA上に1点だけあ
る)を基点として直線上に展開した図として表示
してある。最上段の数字はPst の切断点を起
点とした場合の距離を塩基対数で表示したもので
あり、各切断点地図上に付けた数字及びアルフア
ベツトはフラグメントの大きさに従つて番号をつ
けたフラグメント番号である。第2図はホモクロ
マトグラフイーによつて決定された配列を含むそ
の近傍のDNA配列をSangerらのφX174DNAの全
塩基配列の図よりひろつて揚げたものである。2
本鎖DNA中の上側がフアージ由来のDNAを示
す。またアラビア数字は制限酵素Pst の切断
点を基点として数えた番号を示している。破線の
アンダーラインはホモクロマトグラフイーで決定
された配列を示し、四角でかこんだ配列は切断点
近傍に必ず出現する共通配列を示し、また矢印は
切断カ所を表わしている。(i)(ii)はフラグメント3
の(iii)(iv)はフラグメント4の(v)(vi)はフラグメント

の両末端と対応している。第3図は2重鎖DNA
に本酵素を作用させることによつて生じる切断点
の塩基配列を示す図であつて、図中矢印位置が切
断箇所である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次の理化学的性質を有する制限エンドヌクレ
    アーゼ (イ) 作用および基質特異性 二重鎖デオキシリボ核酸を下記の矢印の位置で
    切断する。 (式中、Aはアデノシン、Gはグアノシン、C
    はシチジン、Tはチミジン、Puはアデノシン
    又はグアノシン、Pyはシチジン又はチミジ
    ン、Nは前記A,T,G及びCのうちのいずれ
    か1つを、それぞれ示し、上下の鎖は相補的で
    ある) (ロ) 至適PH 7〜8 (ハ) 安定PH 5〜9 (ニ) 分子量 ポリアクリルアミドゲル電気泳動による分子量
    は約12万〜13万であり、ゲル過法による分子
    量は約10万である。
JP8618980A 1980-06-25 1980-06-25 Limiting endonuclease Granted JPS5712994A (en)

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