JPS6259849B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はコイルを励磁させるとアマチユアブロ
ツクがその略中央部を中心として回動し、アマチ
ユアブロツクの両端部が夫々接点部を開閉するバ
ランスアマチユアリレーに関するものであり、そ
の第１の目的とするところはアマチユアブロツク
の軸支持部材及びアマチユアブロツクの復帰ばね
乃至平衡ばねを別途必要とせずにアマチユアブロ
ツクにおける成形体に一体に設けた成形ばね部を
ベースに固着するだけでよく、しかもこの成形ば
ね部に加わる動作上の負荷にも成形ばね部とベー
スとの接着固定が確実であるために部品寸法精度
上からの要求で生じる動作上からは不要な成形ば
ね部とベースとの固定部分におけるギヤツプを吸
収して良好な面当りをとることができ、長期にわ
たり安定した動作を得ることができるバランスア
マチユアリレーを提供するにあり、他の目的とす
るところはアマチユアブロツクにその動作方向と
異なる方向の衝撃が加わつても成形ばね部が折損
することのないバランスアマチユアリレーを提供
するにあつて、本発明を要約すれば、アマチユア
ブロツクの成形体より成形ばね部を一体に延出し
てこの成形ばね部の先端を膨出部とし、この膨出
部をベースに設けた凹部に嵌合させるとともに接
着固定してアマチユアブロツクの動作上の負荷が
成形ばね部の先端部とベースとの間に接着力を増
大させる方向に働くようにしたものである。

図示実施例について本発明を詳細に説明する。
第１図は分解斜視図、第２図はアマチユアブロツ
ク１の下面を示す分解斜視図であつて、このアマ
チユアブロツク１から説明すると、平行な一対の
アマチユア２，２は共に合成樹脂成形品である成
形体３にインサート成形されて取付けられてお
り、両アマチユア２，２の各中央部間にはこれら
アマチユア２，２を互いに異極に磁化する永久磁
石４が成形体３に取付けられて配置されている。
このように形成されたアマチユアブロツク１の一
方のアマチユア２の外面を接点ばね２６との間の
絶縁距離を確保するためにその全長にわたつて被
覆している成形体３の一側面には、中央に成形ば
ね部５を、両端部にカード３０，３０を夫々成形
体３と一体に形成することで側方へと突設してい
る。成形ばね部５はその高さに比して肉厚を薄く
することによつて、水平面内におけるばね弾性を
持つようにされたものであり、その先端部は肉厚
を厚くした膨出部６とされている。一方、合成樹
脂からなるベース９はその上面の一側にコイルブ
ロツク１０を、他側に接点構成部材を夫々取付け
るものであつて、中央にこの両者を隔てる隔壁１
６が設けられている。そして端子２４，２４，２
５，２５がインサート成形されており、端子２
４，２４には夫々接点ばね２６，２６の一端が固
着され、端子２５，２５には夫々接点ばね２６の
可動接点２７，２７と相対する固定接点２８が取
付けられている。これら接点構成部材はベース９
上に対称形に配置されており、隣接する端子２
５，２５間には隔壁１６の長手方向の中央に接続
される固定片１７が隔壁１６と直交するべく設け
られている。隔壁１６及びこの固定壁１７はベー
ス９と一体に形成されたものであり、固定壁１７
は隔壁１６の一面に開口する溝２０が設けられ、
この溝２０の奥端はその幅が広い凹部７とされて
いる。前記アマチユアブロツク１はその成形ばね
部５をこの溝２０と凹部７とに嵌合させることで
ベース９に取付けられ、成形ばね部６の弾性限界
内で、且つ隔壁１６との位置関係内において水平
面内でアマチユアブロツク１が回動自在に支持さ
れるものである。コイルブロツク１０は合成樹脂
製のコイル枠１２と、このコイル枠１２の中央胴
部１３外周に巻回されるコイル１１と、中央胴部
１３内をコイル１１の軸方向に貫通するとともに
両端が上方に折曲されたヨーク１４とより構成さ
れるものであり、ヨーク１４及びコイル端子１５
はコイル枠１２にインサート成形されている。ベ
ース９上面の一側の凹所１８内にコイルブロツク
１０の下部が固定されて、ベース９の貫通孔１９
よりコイル端子１５がベース９の下方に突出す
る。アマチユアブロツク１はこのコイルブロツク
１０の取付け後にベース９に取付けられ、カバー
８が被せられる。アマチユアブロツク１の一対の
カード３０，３０は夫々隔壁１６の切欠２９を通
じて各接点ばね２６，２６に接触する。また両ア
マチユア２，２の各端部における対向間隙内にヨ
ーク１４の両端が位置する。

今、コイル１１が非励磁状態であれば、永久磁
石４の磁力によつて生ずるアマチユア２とヨーク
４との間の磁気吸引力にてアマチユアブロツク１
がいずれかの方向に成形ばね部５のばね弾性に抗
して回動した状態にあり、一方のカード３０が一
方の接点ばね２６を押圧して接点を閉じさせてい
るとともの他方のカード３０が他方の接点ばね２
６を押圧していないために接点を開成状態として
いる。そしてコイル１１に通電してヨーク１４の
両端をこの両端が接しているアマチユア２の磁極
と同極に磁化すれば、アマチユアブロツク１が反
転回動して両カード３０，３０と接点ばね２６，
２６との関係を逆転させる。

このように構成されたバランスアマチユアリレ
ーにあつてはアマチユアブロツク１の成形ばね部
６やベース９の固定壁１７が共に成形品である以
上部品寸法のばらつきをのがれることができな
い。従つて、成形ばね部５に比して固定壁１７の
溝２０や凹部７を予めやや大きい寸法となるよう
にしておく。そして組立時に成形ばね部５の先端
膨出部６と固定壁１７の凹部７との面当りをとつ
て接着剤３１で両者を接着固定するのである。こ
の時、第３図に示すように膨出部６を徐々に幅の
広くなる逆テーパをもつものとするとともに、固
定壁１７の凹部７も溝２０がわが徐々に狭くなる
テーパ状とすることによつて、あるいは第４図に
示すように両者をともに階段状とすることによつ
て最適の面当りをとることができる。またアマチ
ユア２とヨーク１４との間に働く永久磁石４によ
る磁気吸引力は成形ばね部５に対して第３図中ａ
で示す方向に力を加えるが、この力は成形ばね部
５の膨出部６と凹部７との間に圧縮力として働
き、接着強度の向上となるものである。

第５図及び第６図に他の実施例を示す。これは
第７図に示すようにアマチユアブロツク１の動作
方向と異なる方向（例えば図中矢印ｂで示す方
向）に衝撃が加わつた際の成形ばね部５の折損を
防止するものであつて、アマチユアブロツク１の
下面に成形体３より一体に突設した突部２１を設
け、ベース９にこの突部２１が入る係合凹所２２
を設けてある。この係合凹所２２の内周壁である
係合面２３と突部２１との間には、アマチユアブ
ロツク１の作動回動時の突部２１のストロークよ
りもわずかに大きいクリアランスをもたせてあ
る。従つて、コイル１１の励磁によるアマチユア
ブロツク１の作動回動時には突部２１と係合面２
３とは何ら接触せずに動作を妨げることがなく、
そして衝撃が加わつた際には突部２１が係合面２
３に当接してアマチユアブロツク１の動きを規制
し、成形ばね部５に無理な負荷が加わることを防
止するのである。

以上のように本発明にあつてはアマチユアブロ
ツクに一体に設けた成形ばね部をベースに固着す
るだけで回動するアマチユアブロツクの支持及び
復帰動作を得られるものであつて部品数の減少及
び組立工数の削減を図り得るものであり、しかも
成形ばね部の先端部に設けた膨出部をベースの凹
部に嵌合接着固定したものであるから最適な面当
りをとり得るとともに接着力の低下を招くことが
なく、長期にわたつて安定した動作を得ることが
できるものである。また、本発明の併合発明にお
いては、成形体より突設された突部のアマチユア
ブロツクの作動回動時のストロークよりもわずか
に大きいクリアランスでもつて突部に相対する係
合面がベースに設けられているので、アマチユア
ブロツクの動作方向と異なる方向に衝撃が加わつ
た際に突部が係合面に当接してアマチユアブロツ
クの動きを規制し、成形ばね部に無理な負荷が加
わることを防止して、成形ばね部の折損を防止す
ることができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明一実施例の分解斜視図、第２図
は同上のアマチユアブロツクの下面を示す分解斜
視図、第３図は同上の要部拡大平面図、第４図は
他の実施例の要部拡大平面図、第５図は更に他の
実施例のアマチユアブロツクの下面を示す分解斜
視図、第６図は同上の概略断面図、第７図は衝撃
の加わる方向を示す概略平面図であつて、１はア
マチユアブロツク、２はアマチユア、３は成形
体、４は永久磁石、５は成形ばね部、６は膨出
部、７は凹部、９はベース、１１はコイル、１４
はヨーク、２１は突部、２３は係合面を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 略平行に配置される一対のアマチユアと、両
   アマチユア間にあつて各アマチユアを互いに異極
   に磁化する永久磁石と、これら一対のアマチユア
   と永久磁石を保持する合成樹脂成形品である成形
   体とにて構成され成形体の一側面より両アマチユ
   アと直交する方向に一体に延出された成形ばね部
   の先端膨出部がベースの凹部に嵌合接着固着され
   て回動自在とされているアマチユアブロツクを具
   備して、ベース上に配置されてコイルにて励磁さ
   れるヨークがアマチユアブロツクの両アマチユア
   の各端部における対向間隙内に位置して成ること
   を特徴とするバランスアマチユアリレー。 ２ 略平行に配置される一対のアマチユアと、両
   アマチユア間にあつて各アマチユアを互いに異極
   に磁化する永久磁石と、これら一対のアマチユア
   と永久磁石を保持する合成樹脂成形品である成形
   体とにて構成され成形体の一側面より両アマチユ
   アと直交する方向に一体に延出された成形ばね部
   の先端膨出部がベースの凹部に嵌合接着固着され
   て回動自在とされているアマチユアブロツクを具
   備して、ベース上に配置されてコイルにて励磁さ
   れるヨークがアマチユアブロツクの両アマチユア
   の各端部における対向間隙内に位置して成り、成
   形体より突設された突部のアマチユアブロツクの
   作動回動時のストロークよりもわずかに大きいク
   リアランスでもつて突部に相対する係合面がベー
   スに設けられていることを特徴とするバランスア
   マチユアリレー。