JPS625842B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は棒状物品、特にタバコ、用の可変容量
貯蔵装置に関するものである。

本発明に係る貯蔵装置はタバコの多量供給シス
テムに用いられ、タバコ製造機および箱詰機の間
に配置されてタバコ製造機で製造されるタバコの
数と箱詰機で処理されるタバコの数との差を補償
するものであるが、これに限定されない。

本発明に係る可変容量貯蔵装置は棒状物品、特
にたばこ、のための貯蔵容量可変な貯蔵装置であ
つて、 垂直に立設した実質上円筒形の固定部材と、 自由端部を有し弾性部材で形成された前記棒状
物品を支持するための可動らせん帯材であつて、
前記自由端部に棒状物品を受け止め又は押し返す
ためのストツパ手段を備え、らせんの各層が密接
したゼロ容量位置から前記固定部材の垂直周側面
に沿つてらせんの各層上に前記棒状物品を搭載し
た最大容量位置まで伸展可能な可動らせん帯材
と、 前記らせん帯材が前記固定部材に対しらせん状
に回転移動可能とするためのらせん帯材と固定部
材間の連結係合手段と、 前記らせん帯材を固定部材に対し往復両方向に
回転させるための可逆駆動手段と、 前記らせん帯材が各方向に回転する際に該らせ
ん帯材に対し前記棒状物品を受け渡しするための
移送手段とを備えている。

以下、本発明の好ましい実施例を示す図面に基
いて本発明の特徴、効果についてさらに説明す
る。

第１図に示した点線は箱詰機１であつてその入
口部はホツパ２を具備しここに上方より実質上垂
直な供給通路３を通して図示しないタバコが多量
投入される。この供給通路３は供給装置４の出口
であり第１図ではその一部のみを図示してある。

供給装置４は箱詰機１および１つ又はそれ以上
のタバコ形成機（図示しない）間に配置され、貯
蔵装置５を具備している。この貯蔵装置は上記タ
バコ形成機で製造したタバコの数と箱詰機１に投
入されたタバコの数との差を調整する。

第１図に示した実施例においては、貯蔵装置５
は供給通路３に連結する入口ダクト６および可変
容量貯蔵部７を備えている。

第２図に示すように貯蔵部７は軸を垂直方向に
した実質上円筒形状であつて円筒基台８を有す
る。この円筒基台はその下部に貫通ネジ孔１０を
有する下部フランジ９を備え、このネジ孔１０に
調整足１２のネジピン１１が螺着される。円筒基
台８の頂部には管状突起１３が備わりここに水平
な端部フランジ１４が形成される。この端部フラ
ンジ１４に該管状突起１３と同軸の別の管状突起
１６の下端から内側に伸びる水平フランジ１５が
強固に固定される。

この管状突起１６は両突起１３，１６と同軸の
円筒ドラム１８の水平床板１７から下向きに設け
られる。円筒基台８とともにドラム１８は貯蔵部
７の固定部材を構成し、円筒側壁１９を有し、そ
の外面にはドラム１８上部の縮小端部２２を形成
する環状肩部２１に達する実質上矩形断面のらせ
ん溝２０が設けられる。

第２図に示すように、管状突起１３の外側に設
けた管部材２３は円筒基台８に強固に連結されそ
の頂部には外向環状フランジ２４が形成されここ
に環状プレート２５が強固に結合される。この環
状プレートは管状突起１３と同軸であつてドラム
１８の外側にその下端と同一高さに配置される。

上記貯蔵部７の固定部材に連結する可動部は２
つのリング２６，２７を備えその各々は内歯２８
を有しドラム１８の両端部に同軸的に配置され
る。

各リング２６，２７はドラム１８の円筒側壁１
９の端部に対面する中間環状プレート２９および
このプレート２９の内外面両側に円筒側壁１９と
同軸的に設けた２つの円筒壁３０，３１を具備し
ている。円筒壁３０は円筒側壁１９内に配置され
その端部には内歯２８が形成され、円筒壁３１は
円筒側壁１９の端部に実質上整合して配置されそ
の外面には円筒表面３２（第３図）が形成され
る。この円筒表面の直径は円筒側壁１９の直径よ
りわずかに大きい。

リング２６，２７はドラム１８の軸と実質上平
行な軸を有する略矩形断面形状の複数のロツド３
３により強固に連結される。これらのロツドは円
筒側壁１９の外側に配置されてこれを覆い、端部
ネジ３４により各リング２６，２７の円筒表面３
２に結合される。

第３図に示すように各リング２６，２７は２つ
のローラ３５，３６によりドラム１８の円筒側壁
１９に対し回転可能にしかも軸方向には固定され
て連結される。第１ローラ３５は中間環状プレー
ト２９上に支持した垂直軸の各ピン３７上に回転
可能に装着され、第２ローラ３６は円筒壁３０か
ら半径方向外側に向けて設けた各ピン３８上に回
転可能に装着される。各ローラ３５はその外周の
一部が円筒壁３０に設けた各空洞３９内に入り、
円筒側壁１９の一端の内表面に設けたドラム１８
と同軸の各円筒軌道４０（第２図）と係合して回
転する。各ローラ３６はその外周の一部が中間環
状プレート２９に設けた空洞４１に入り円筒側壁
１９の一端に設けたドラム１８と同軸の各環状軌
道４２（第２図）と係合して回転する。

ローラ３６は実際に両リング２６，２７上に設
けられるが、リング２７のローラ３６は省略して
リング２６のローラ３６により２つのリング２
６，２７およびロツド３３からなる組体がドラム
１８上に支持されるようにしてもよい。

第２図に示すように、上記可動部を構成するリ
ング２６，２７およびロツド３３は駆動装置４３
により固定ドラム１８に対し回転可能に装着され
る。この駆動装置は図示しない可逆回転モータに
傾斜して接続するドラム１８の軸と平行な駆動シ
ヤフト４４を有する。駆動シヤフト４４上に歯車
４５がキー止めされ別のシヤフト４７上にキー止
めされた歯車４６と噛み合う。シヤフト４７はベ
アリング４８を介してドラム１８の軸と平行な軸
を有する同軸の孔４９，５０を貫通する。孔４９
は円筒側壁１９の半径方向内側に形成された棚５
１を貫通し孔５０は床板１７を貫通する。

２つの別の歯車５２，５３がシヤフト４７上に
キー止めされ各リング２６，２７の内歯２８と噛
み合う。

らせん帯材５４がリング２６，２７およびロツ
ド３３からなる可動部に連結される。このらせん
帯材はプラスチツクあるいは板バネ等の弾性材料
からなり円筒らせん形状に巻かれその内径は縮小
端部２２の外径およびらせん溝２０の底部の内径
よりわずかに大きいことが望ましい。

らせん帯状５４は複数の貫通孔５５（第４図）
に対して摺動可能に設けたロツド３３に連結され
る。この貫通孔はすべての巻き重なつたらせん帯
材５４を各ロツド３３が貫通できるように形成さ
れる。

このらせん帯材はドラム１８の周囲に巻回され
ドラムに対し第２図に示す「ゼロ容量」の位置
（らせんの各層が密接した位置）および図示しな
い「最大容量」の位置（ドラム周側面に沿つてら
せんの各層上にタバコを搭載した位置）間の任意
の位置をとることができる。

「ゼロ容量」位置においては、らせん帯材５４
の巻体はドラム１８の縮小端部２２の周囲に束に
なつて巻積されて下が開いた環状室５６内に収容
される。この環状室は内側が縮小端部２２で区画
され上側および外側はキヤツプ５７で区画され
る。このキヤツプはドラム１８と一体的であつて
このドラム１８から外側に向けて設けた外部環状
フランジ５８を有し、その外周部は縮小端部２２
と同軸でこれに対面する円筒壁５９と一体化され
る。この「ゼロ容量」位置においては、らせん帯
材５４の下部の一部のみが縮小端部２２の下側に
位置し対応する上部のらせん溝２０内に摺動可能
に係合する。このらせん帯材の自由端部には直角
壁（タバコを受け止め又は押し返すためのストツ
パ）６０が固定されこのときこれは荷積み荷降し
ステーシヨン６１の下流側に位置する。このステ
ーシヨンは実質上ドラム１８の接線方向にらせん
溝２０の傾斜より大きく下向きに傾斜して設けた
ベルトコンベヤ６２およびこのコンベヤ６２の端
部とらせん帯材５４とを連結するプレート６３を
具備している。第４図に示すように、プレート６
３とらせん帯材５４とを確実に接続するためにら
せん帯材には長手方向に溝６４が形成されここに
プレート６３の傾斜端部６５が摺動的に係合す
る。

前述の「最大容量」位置（図示しない）におい
ては、らせん帯材５４はらせん溝２０のすべての
部分と摺動的に係合する。

このときらせん帯材５４の下端部は環状プレー
ト２５の上面と係合し、らせん帯材５４の上部の
自由端部はステーシヨン６１の上流側に隣接す
る。

使用時には、公知の図示しない制御装置が供給
通路３からホツパ２に供給されるタバコの数およ
び箱詰機１に投入されたタバコの数との差を検知
すると貯蔵装置５が作動開始する。

箱詰機１の処理量が供給装置４によりこれに連
結する製造機の製造量より少ないときには貯蔵装
置５への入口ダクト６の床板を構成するコンベヤ
ベルト６２が駆動されて箱詰機１での処理量を越
えた分の量のタバコを供給通路３から取出しこれ
をプレート６３に搬送する。同時に、駆動シヤフ
ト４４が回転しリング２６，２７ロツド３３およ
びらせん帯材５４からなる可動部を駆動してらせ
ん帯材５４に固定された直角壁６０をプレート６
３から離れさせる。この分離運動は駆動シヤフト
４４が回転し、これによつてリング２６，２７お
よびロツド３３が回転し、このためらせん帯材５
４をらせん溝２０に沿つて摺動し、同時にらせん
帯材５４はこれをリング２６，２７の回転方向に
拘束するロツド３３に沿つて軸方向に摺動するこ
とによつて行なわれる。

このようにして、コンベヤベルト６２の移動方
向に対し横向きに少なくとも１層以上に重なつて
コンベヤベルト６２上に横に隣接し合つて配置さ
れたタバコ（図示しない）はらせん帯材がらせん
溝２０に沿つて移動しステーシヨン６１から下流
側の環状プレート２５に向つて巻き解かれるに従
つてプレート６３を介してらせん帯材５４上に降
される。

しかしながら、上記製造機の製造量が箱詰機１
の処理量より小さく従つて供給通路３が空になる
とこの製造機による製造量の不足分を補足するの
に必要量のタバコを供給通路３に供給するように
コンベヤベルト６２が逆方向に駆動される。この
量のタバコは貯蔵部７からコンベヤベルト６２に
乗せられ、前記可動部の回転により直角壁６０お
よびステーシヨン６１間のらせん帯材５４の長さ
を減少させるように駆動シヤフト４４が作動す
る。

以上説明したように、貯蔵部７は２つのエレメ
ントの組体とみなすことができる。１つは固定部
材により構成されるものであり、もう１つはこの
固定部材周囲にらせん状に回転可能に設けたらせ
ん帯材であり、貯蔵すべき物品を搭載したらせん
帯材の長さは上記固定部材内に設けた可逆回転駆
動機構により変化する。

本発明の範囲内において、第２図の貯蔵部７の
構造を変更して（図示しない）、らせん帯材５４
と同様の剛性の帯材を用いてもよい。しかしなが
ら、剛性帯材を用いると「ゼロ容量」位置での高
さが図の例より２倍程度高くなるため図示した実
施例が好ましい。この点で、弾性帯材５４（即
ち、らせんバネを形成する）および環状室５６を
用いることはドラム１８上でのらせん帯材５４の
軸方向運動が防止されタバコを乗せない部分のら
せん帯材５４は束になつてきつちり積重ねられる
ため貯蔵部の高さを小さくすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る貯蔵部を備えた、箱詰機
へのタバコ供給装置の部分概略立面図、第２図は
第１図の貯蔵部を示す拡大部分断面立面図、第３
図および第４図は第２図の部分詳細図である。 １……箱詰機、２……ホツパ、３……供給通
路、４……供給装置、５……貯蔵装置、６……入
口ダクト、７……貯蔵部、１８……ドラム、１９
……円筒側壁、２０……らせん溝、５４……らせ
ん帯材、６１……ステーシヨン、６２……ベルト
コンベヤ、６３……プレート。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 棒状物品、特にたばこ、のための貯蔵容量可
   変な貯蔵装置であつて、 垂直に立設した実質上円筒形の固定部材と、 自由端部を有し弾性部材で形成された前記棒状
   物品を支持するための可動らせん帯材であつて、
   前記自由端部に棒状物品を受け止め又は押し返す
   ためのストツパ手段を備え、らせんの各層が密接
   したゼロ容量位置から前記固定部材の垂直周側面
   に沿つてらせんの各層上に前記棒状物品を搭載し
   た最大容量位置まで伸展可能な可動らせん帯材
   と、 前記らせん帯材が前記固定部材に対しらせん状
   に回転移動可能とするためのらせん帯材と固定部
   材間の連結係合手段と、 前記らせん帯材を固定部材に対し往復両方向に
   回転させるための可逆駆動手段と、 前記らせん帯材が各方向に回転する際に該らせ
   ん帯材に対し前記棒状物品を受け渡しするための
   移送手段とを備えた棒状物品の可変容量貯蔵装
   置。 ２ 前記連結係合手段は、前記固定部材の周側面
   に設けたらせん状の溝を含み、前記らせん帯材の
   内側周縁部が該溝内に摺動可能に係入した特許請
   求の範囲第１項記載の棒状物品の可変容量貯蔵装
   置。