JPS6256295B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本願発明は打込方式の鋼製ポール用基礎につき
打設深度を増量して側圧抵抗を強化し樹立ポール
の倒伏に対しては充分に対処し得ることになつた
が反面沈下に対しては聊か不安を隠し得ないので
ある。

本願発明はこの様な事態に対しポール用基礎体
の打設に当り該打設過程に於いて充分なる抵抗面
積を有する安定板を基礎体に係合せしめて確実な
沈下対策としたものであつて以下添付図面を以つ
て本願発明について詳記する。

第１図正面図、第２図側面図、第３図平面図を
以つて１は抵抗板であるが該抵抗板１は長方形鋼
板をしてその長手方向に対して半円形断面にして
その両側を直線状として結合袖２とした上先端部
は若干の背高量を図示せる如く半円面を両結合袖
２に平行する如くに直線状に屈曲成形して加撃部
３にすると共に上辺より計画量の下位部の半円外
周面上には係止板４を固着した状態とし、以上の
抵抗板１はこれを２ケ用意して正円断面となる如
くに合体化して夫々密接する結合袖２を固着一体
化して基礎体Ａとしたものである。

続いて第４図は要求される沈下耐力に適応する
平面積を有する方形板の中央部に上記基礎体Ａの
断面が緩く通入し得る状態に開口して基礎体通入
孔７にすると共に、何れかの対抗する両側を直立
状に屈曲して補強縁６とした安定板５を示すもの
であり、又第５図は基礎体Ａの打設に使用される
打設工具を図示せるもので先端の結合溝９を基礎
体Ａの加撃部３に係合せしめた状態に於いて後端
が基礎体Ａの上辺より必要量突出する丈長とした
打込棒８につき係止板４と一致する部に基礎体Ａ
内に緩く通入し得る径の鍔１０を固着したもので
ある。

以下本願発明の施工状態について説明をすると
先ず第６図の如く施工地面を基礎体Ａの係止板４
固着部より上辺迄の背高量よりも若干深めにして
且安定板５の平面が底面に定置し得る形状の穴１
１を掘削して安定板５を穴１１底面上に定置した
上、安定板５平面を平均的に軽く叩打して穴底面
と平板面を密着せしめ、続いて加撃部３に結合溝
９を係合して打込棒８と一体化された基礎体Ａを
基礎体通入孔７に通入し、打込棒８を加撃しつつ
基礎体Ａを対抗する土壌を自らの体内に収納しつ
つ地中に打進せしめ、終に第７図の如く係止板４
が安定板５に当突してこれ以上の打設が不能とな
つた処で打設を終るのであるが該時点に於いて打
込棒８に固着された鍔１０も穴底面と当突するこ
とになるもである。

かくして打込棒８を抜去し残置された抜去空洞
は適宜に埋戻した上第８図の如くポール１２を基
礎体Ａ内に通入して穴底面上に突刺して一応ポー
ル１２の垂直樹立状態を保持し、ここでポール１
２と基礎体Ａとの空隙に水と混和後精々１分前後
を以つて凝結を開始する如くに配合された急硬性
セメント溶液を注入充填し、更にポール１２の垂
直状態を確認しつつ凝結硬化せしめ以降は時間の
経過と共に一般のコンクリートと同等な硬度のコ
ンクリート体１３となるため地中に於いて倒伏方
向と沈下に対して充分なる耐力状態となつて居る
基礎体Ａに対しポール１２はコンクリート体１３
をもつて垂直状態に強固に一体化樹立されること
になるのである。

尚掘削せる穴１１と基礎体Ａとの空隙は掘削せ
る土壌を埋戻すのであるが更に一段の耐力が要求
される如き場合にはこれもコンクリート体１３と
して硬化せしむれば一層の効果を発揮するのは理
明である。

【図面の簡単な説明】

第１図は基礎体Ａの正面図であり、第２図は同
じく側面図であり、又第３図も同じく平面図であ
る。第４図は安定板５の平面図であり、第５図は
打込工具を示すものである。第６図は基礎体Ａの
打設開始時を示すものであり、第７図は基礎体Ａ
の打設終了時の状態を示すものである。第８図は
一切の施工を終了せる状態をしめすものである。 １…抵抗板、２…結合袖、３…加撃部、４…係
止板、５…安定板、６…補強縁、７…基礎体通入
孔、８…打込棒、９…結合溝、１０…鍔、１１…
穴、１２…ポール、１３…コンクリート体、Ａ…
基礎体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 基礎体Ａが緩く通入し得る基礎体通入孔７を
   その平板面の中央に開口工作せる方形鋼板の対抗
   せる両側端面を屈曲して補強縁６とせる安定板５
   の基礎体通入孔７に、全丈長を正円にして且その
   正円中心線上の両側を結合袖２とせる基礎体Ａを
   通入し予定せる位置に於いて安定板５平板面と係
   合停止する如くに基礎体Ａ円周上両側の該当部に
   係止板４を固着して成ることを特徴としたポール
   用基礎体。 ２ あらかじめ地表面をポール１２の埋入量に見
   合つた深度と且又安定板５が水平状態に定置し得
   る面積の穴１１に掘削し、先ず穴１１底面上に安
   定板５をその平板面上を平均的に軽く叩打して水
   平状態に安定定置した後、基礎体通入孔７に打込
   棒８と係合一体化された基礎体Ａを通入して打設
   し、やがて係止板４が安定板５に当突し同時に鍔
   １０が穴１１底に到達して打設を終り、打込棒８
   を抜去して抜去空洞を埋戻した後基礎体Ａ内にポ
   ール１２を通入してその先端を穴１１底面に突差
   して一応ポール１２の垂直樹立状態を確保した
   上、基礎体Ａとポール１２の空隙内に急硬性セメ
   ント溶液を注入充填して更にポール１２の垂直状
   態を確認しつつセメントを凝結硬化せしめ、基礎
   体Ａとポール１２とをコンクリート体１３に依つ
   て一体化して掘削せる穴１１に土壌を埋戻すか、
   若くは必要に応じて該穴１１も急硬性セメント溶
   液を注入充填してコンクリート体１３として一層
   強化せしめる如くすることを特徴としたポール用
   基礎体Ａの施工方法。