JPS6256241B2 - - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、かつら用フイラメント、更に詳しく
は、外観、感触及び処理特性が改良された合成樹
脂製かつら用フイラメントに関する。 ポリ塩化ビニル系樹脂の如き合成樹脂から作製
されるかつら用フイラメントとしては、実公昭48
−6940号公報に開示されているとおり、2個乃至
3個の円をこれらの円の半径と略同一の幅を有す
る橋(接続部)によつて相互に連接した断面形状
を有するものが既に提案されている。 かようなフイラメントは、単なる円形又はU字
形等の単純な断面形状を有するフイラメントに比
べて、外観、感触が人毛に近く比較的優れたもの
である。しかしながら、カール付け等の処理が困
難で小さいカールを強く施し難く、そしてまた外
観及び感触の点においても、フイラメントの表面
にて光が乱反射されることに起因してきらきらす
る、かつらを縫成した時に特にかつらの前端部に
て充分なボリウム感がでない、手触りがソフトで
なくがさつき感がある等の問題があり、充分に満
足し得るものではない。 本発明は、上記の通りの事実に鑑みてなされた
ものであり、その主目的は、上記実公昭48−6940
号公報に開示されているフイラメントに比べて、
外観、感触及び処理特性が著しく改良された新規
且つ優れたかつら用フイラメントを提供すること
である。 本発明者等は、鋭意研究、実験の結果、2個又
はそれ以上の偏平円を部分的に重ね合わせて形成
される特定の断面形状を有するフイラメントによ
れば、外観、感触及び処理特性が著しく改良され
ることを見出した。 即ち、本発明によれば、短軸の長さaと長軸の
長さbとの比a/bが0.75乃至0.95の範囲内にあ
る同一又は異なる少なくとも2個の偏平円を部分
的に重ね合わせた断面形状を実質的に有し、隣り
合う2つの偏平円の中心間の距離cと、該隣り合
う2つの偏平円の一方の短軸の長さの半分a1/2及び 他方の短軸の長さの半分a2/2の合計a1/2+a2
/2との比 c/(a1/2+a2/2)が0.62乃至0.95であり、且
つ隣り 合う2つの偏平円の中心間を結ぶ直線と該偏平円
の長軸のなす角度αが45゜乃至135゜の範囲内に
あることを特徴とするかつら用フイラメントが提
供される。 尚、本明細書において使用する語句「偏平円」
は、短軸と長軸が直交し、且つ短軸と長軸の間で
直径の長さが漸進的に変化し滑らかな外周を有す
る形状を意味する。かような偏平円には、後に詳
細に説明するように、複数個の円弧を滑らかに接
続することによつて形成される形状、直交座標に
おいてx2/a2+y2/b2=1(ここで、aは短軸
の長さを表 わす定数、bは長軸の長さを表わす定数)で規定
される楕円形状、或いはこれらの形状に幾分変形
が加えられた形状が包含される。 以下、添付図面を参照して、本発明のかつら用
フイラメントについて更に詳細に説明する。 第1図は本発明のかつら用フイラメントの典型
的な断面形状を示すものであり、かかる断面形状
は基本的には2つの偏平円1及び2を部分的に重
ね合わせた形状である。 2つの偏平円1及び2の各々は、相互に直交す
る短軸と長軸の間で直径の長さが漸進的に変化し
て、滑らかな外周、換言すれば曲率が著しく変化
する部分が存在しない外周を有するものであれば
図示した特定形状のものに限定されるのではな
く、適宜の形状とすることができる。尚、「長
軸」は、外周上の2点を結ぶ直線のうちで最も長
い直線を意味し、「短軸」は、長軸の中点をとお
つて長軸と直交する、外周上の2点を結ぶ直線を
意味する。 偏平円1及び2の各々に適した形状の一例とし
ては、第2図に示す如き複数個の円弧を滑らかに
接続することによつて形成される形状を挙げるこ
とができる。第2図に示す偏平円は、短軸3上の
2点4−1及び4―2を曲率中心とする2つの円
弧5―1及び5―2を、長軸6上の2点4―3及
び4―4を曲率中心とし且つ円弧5―1及び5―
2に内接する2つの円弧5―3及び5―4によつ
て滑らかに接続することによつて形成されるもの
である。第2図に示す形状においては、曲率中心
4―1と4―2は偏平円の中心7から等距離の位
置にあり、曲率中心4―3と4―4も偏平円の中
心7から等距離の位置にある。また、円弧5―1
と5―2は同一の曲率を有し、円弧5―3と5―
4も同一の曲率を有する。 偏平円1及び2の各々の形状の他の好ましい例
としては、直交座標(x―y座標)において式x2/a
2 +y2/b2=1(ここでaは短軸の長さを表わし、b
は 長軸の長さを表わし、a<bである)で規定され
る楕円形状を挙げることができる。 第2図に示す形状又は上記の式x2/a2+y2/b
2=1で規 定される楕円形状は、短軸3と長軸6の双方に関
して線対称であるが、偏平円1及び2の各々は、
短軸3と長軸6の双方に関して或いはそれらのい
ずれか一方に関して必ずしも線対称である必要は
なく、例えば所謂卵形状であつてもよい。 本発明のかつら用フイラメントにおいては、2
つの偏平円1及び2の各々は、偏平の程度を表わ
す短軸3の長さaと長軸の長さbとの比a/bが
0.70乃至0.95、好ましくは0.75乃至0.90、の範囲
内にあることが重要である。この比a/bが0.70
よりも小さくて著しく偏平な形状になると、櫛と
き性及びブラツシング等の処理性が悪くなる傾向
があり、逆に比a/bが0.95よりも大きくて真円
に近似する形状になると、小さいカールが強くか
からなくなる傾向がある。 尚、第1図に示す断面形状において、偏平円1
及び2の各々の長軸6―1及び6―2の長さb1及
びb2は、夫々の外周上の2点を結ぶ直線のうちで
最も長い直線である長軸6―1及び6―2の長さ
を直接測定することによつて規定される。一方、
偏平円1及び2の各々の短軸の長さは、偏平円1
及び2が部分的に重なり合つていることに起因し
て偏平円1及び2の外周の一部が断面形状に現わ
れない故に、直接測定することができない。そこ
で、本発明においては、偏平円1及び2の各々の
短軸の長さa1及びa2は、夫々の長軸6―1及び6
―2の中点から夫々の長軸6―1及び6―2に対
して垂直に外周まで延ばした線3′―1及び3′―
2の長さl1及びl2の2倍によつて規定されるもの
とする。 第1図に示す断面形状における如く、2つの偏
平円1と2は、実質的に同一(即ち、形状及び大
きさの双方が実質的に同一)であるのが好ましい
が、必ずしも実質的に同一である必要はなく、形
状と大きさのいずれか一方又は双方が相互に異な
つていてもよい。しかしながら、2つの偏平円1
と2の大きさが大幅に異なると、多数のフイラメ
ントから形成されるかつらにカールを施した時に
各フイラメントに施されたカールの方向にばらつ
きが生じ、所要のとおりに揃つたカールを生成す
ることが困難になる。従つて、2つの偏平円1と
2の大きさは、両者の面積の比が1:1.2乃至
1:0.8以内になるようにするのが好ましい。 第1図に図示する断面形状においては、また、
2つの偏平円1及び2は、次のとおりの条件を満
足するように部分的に重ね合わされていることが
重要である。即ち、2つの偏平円1及び2の中心
7―1と7―2間の距離cと、2つの偏平円1及
び2の短軸の長さの半分の合計a1/2+a2/2との
比c/ (a1/2+a2/2)が0.62乃至0.95、好ましくは0.
70乃至 0.95、の範囲内にあることが重要である。2つの
偏平円1及び2の重なり合いがかかる条件を満足
する場合には、2つの偏平円1及び2の重なり合
う部分の両側(第1図において上方部と下方部)
に比較的深く且つ底部が鋭くとがつた凹部8が生
成され、これによつてフイラメントの表面におけ
る光の乱反射が著しく抑制され、そのフイラメン
トからかつらを形成した時にきらきらして不自然
な外観になることが回避されることが判明した。
また、フイラメントの手触りがソフトでがさつき
感のないものになると共に、比較的容易にフイラ
メントに小さいカールも強く施すことができるこ
とが判明した。 上記の比c/(a1/2+a2/2)が0.62よりも小
さくな ると、フイラメントの表面にて光が乱反射しフイ
ラメントの表面がきらきらする傾向が発生し、逆
に比c/(a1/2+a2/2)が0.95よりも大きくな
ると、 かつらを縫成した時に、かつらの前端部等におい
て充分なボリユーム感が出なくなるとか、風合が
ソフトでなくがさつき感が出る傾向が発生する。 更に、2つの偏平円1及び2は、第1図に図示
するとおり、夫々の中心7―1及び7―2を結ぶ
線(第1図においては一点鎖線で示している)と
夫々の長軸6―1,6―2のなす角度α1及びα
2が実質的に90゜になるように配置されているの
が好ましい。しかしながら、第3図に示す断面形
状のように、2つの偏平円1及び2はその長軸が
相互に幾分傾斜した状態で重ね合わせられている
こともでき、このような場合でも、上記の角度α
1及びα2が45゜乃至135゜、好ましくは60゜乃
至120゜の範囲内にあるならば満足できる結果を
得ることができる。この場合、角度α1とα2は
必ずしも同一である必要はなく、第3図に示す断
面形状の如く相互に異なつていてもよい。 また、第1図に図示する断面形状は、2個の偏
平円1及び2を重ね合せた形状であるが、所望な
らば、第4図に図示するとおり3個の偏平円9,
10及び11を、或いは4個以上の偏平円を順次
に重ね合せた断面形状にすることもできる。勿
論、3個或いは4個以上の偏平円を順次に重ね合
せた断面形状にする場合、隣り合う2つの偏平円
の重なり合いの程度は、上記の比c/(a1/2+a2
/2) が上述した範囲内になるようなものであることが
重要である。 3個の偏平円9,10及び11を順次に重ね合
せた断面形状の場合には、第4図に図示するよう
に、両側に位置する偏平円9及び11は実質的に
同一(即ち、形状及び大きさが実質的に同一)の
ものであり、中央に位置する偏平円10は両側に
位置する偏平円9及び11よりも小さいものであ
ると良好な結果が得られる。 フイラメントは使用目的に適した適宜の太さの
ものでよいが、一般に、40乃至80デニール程度の
太さのものが好適である。 上述したとおりの断面形状を有する本発明のか
つら用フイラメントは、適宜の合成樹脂を所要の
断面形状を有するオリフイスをとおして溶融紡糸
することによつて作製することができる。この場
合、当業者には容易に理解されるように、実際に
作製されるフイラメントの断面形状は、溶融状態
の樹脂がオリフイスから押出される際のバラス効
果による膨張、及び/又はフイラメントの紡糸の
際にフイラメントにかけられるドラフト(曳糸)
による断面形状縮少等のため、一般に、オリフイ
スの断面形状と全く同形乃至相似形とならずオリ
フイスの断面形状から幾分変形した形状となる。
従つて、オリフイスの設計に際しては、上記バラ
ス効果による膨張及びドラフト(曳糸)による断
面形状の減少等を考慮することが重要であるが、
所期の断面形状のフイラメントを得るのに必要な
オリフイスは、当業者であれば、小規模実験を繰
り返すことによつて容易に見つけだすことができ
るであろう。 本発明のかつら用フイラメントを作製するため
に使用しうる合成樹脂材料としては、繊維形成性
を有するものであれば、その種類は特に制約され
るものではないが、一般には、塩化ビニル系樹脂
(後塩素化塩化ビニル樹脂、塩化ビニルアルコー
ル樹脂を包含する)、塩化ビユリデン系樹脂、ア
クリル系樹脂、モダクリル系樹脂、オレフイン系
樹脂(特にポリプロピレン)、ポリアミド系樹脂
等の熱可塑性樹脂が適している。これら樹脂はそ
れぞれ単独で用いてもよく、或いは2種又はそれ
以上混合して使用することができる。また、上記
の樹脂はそれぞれの単独重合体のみならず、共重
合体の形で使用することもでき、例えば塩化ビニ
ル系樹脂にあつては、少なくとも50%の塩化ビニ
ルと他の共重合可能な単量体例えばアクリル酸エ
ステル、マレイン酸エステル、エチレン、プロピ
レン、アリルビニルエーテルとの共重合体もまた
使用可能である。 好適な樹脂材料は塩化ビニル系樹脂であり、特
に好ましくは、ポリ塩化ビニル(重合度:約600
〜約1500)と後塩素化ビニル(塩素含量:60〜70
重量%)との95/5〜60/40(重量比)混合物で
ある。 上記樹脂には、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、
顔料、染料、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を適宜
配合して、かつら用フイラメントの成形材料とす
る。 また、本発明のかつら用フイラメントの製造に
際しては、上記成形材料を通常の粉末混合機で加
熱混合し、得られる均一混合物を粉末のまま、或
いは押出機、混練ロール、ニーダー等で一旦造粒
した後、押出機へ供給し溶融紡糸することができ
る。 次に実施例を掲げて本発明をさらに説明する。 実施例 (1) 配合処方 部 塩化ビニル樹脂 (平均重合度1020) ……80 後塩素化塩化ビニル樹脂 (塩素含量65%) ……20 ジブチール錫マレート (熱安定剤) ……3 ジブチール錫ラウレート (熱安定剤) ……1 ステアリン酸(滑剤) ……0.2 合成ワツクス(滑剤) ……0.5 シンカシアレツド(顔料、赤色、キナクリドン
系、特殊色料(株)MCP―12Red) ……0.2 クロモフタルイエロー(顔料、黄色、縮合アゾ
系、特殊色料(株)MCP―42Oring) ……0.3 カーボンブラツク(顔料、黒色、特殊色料(株)
MCP―832Black) ……2.5 (2) 混合造粒条件 上記の配合物を150リボンブレンダーで樹脂
温度110℃に加熱し、該温度に加熱しながら60分
間撹拌混合した後、水冷を40分行ない、これを
65m/m押出機により造粒化した。押出機の温
度条件はシリンダー温度180℃、ダイス温度170℃
である。 (3) 紡糸条件 40m/m押出機(L/D=20、圧縮比=3)
を、スクリユー回転数=30rpm、吐出量=9Kg/
H、シリンダーホツパー側温度=170℃、シリン
ダー先端温度=190℃、アダプター温度=180℃、
ダイ温度=200℃、ノズル温度210℃の条件で運転
し、加熱混練溶融した樹脂を下記(4)に記載のとお
りの断面形状を有するオリフイスをとおして線状
に紡糸し、引取りロールにより引き取り太さ220
デニールの原糸フエラメントを得た。 (4) オリフイス断面形状 第5図に示すように、短軸の長さa(=2l1=
2l2=0.54mm)と長軸の長さb(=0.65mm)との比
a/b=0.83である2個の同一の偏平円を、短軸
の長さの半分a1/2及び他方の短軸の長さの半分a2
/2の 合計(a1/2+a2/2)と2個の偏平円の中心間の
距離c (=0.48mm)との比c/(a1/2+a2/2)=0.89
であり且 つ隣り合う2個の偏平円の中心間を結ぶ直線と長
軸bとのなす角度α1=α2=90゜になるように
重ね合せて形成される断面形状のオリフイスを使
用した。 (5) 延伸条件 原糸フイラメントを約100℃の熱湯中で3.7倍に
延伸し、延伸后約130℃の熱風室中で熱処理を行
つて60デニールの太さの製品を得た。 上記(1)乃至(5)の製造条件で作製したフイラメン
トの断面の顕微鏡写真を第6―a図(300倍)、第
6―b図(300倍)及び第6―c図(100倍)に示
し、その特性を表1に示す。また、作製したフイ
ラメント7本の断面形状を実際に計測したとこ
ろ、各パラメータの平均値は次のとおりであつ
た。 偏平円の短軸の長さ:a1=0.06mm、a2=0.06mm 偏平円の長軸の長さ:b1=0.07mm、b2=0.07mm 偏平の程度:a1/b1=0.86,a2/b2=0.87 中心間の距離:c=0.053mm 重ね合せの程度:c/(a1/2+a2/2)=0.88 偏平円間の傾斜:α1=87゜,α2=90゜ 比較例 (1)配合処方、(2)混合造粒条件、(3)紡糸条件及び
(5)延伸条件は実施例と全く同一条件で、オリフイ
スの断面形状のみが異つている。オリフイスの断
面形状は、第7図に示すように、半径R(=0.30
mm)の2個の円を接触させ、半径Rと比較して
R/r=3.75となる半径r(=0.08mm)を有し且
つ2個の円に接する2個の円弧によつて2個の円
を滑らかに接続することによつて形成されたもの
である。2個の円の中心を結ぶ長さLは円の直径
2Rと同一である。 上記の製造条件で製造したフイラメントの断面
形状の顕微鏡写真を第8―a第(300倍)、第8―
b図(300倍)及び第8―c図(100倍)に示し、
その特性を表1に示す。 【表】
は、外観、感触及び処理特性が改良された合成樹
脂製かつら用フイラメントに関する。 ポリ塩化ビニル系樹脂の如き合成樹脂から作製
されるかつら用フイラメントとしては、実公昭48
−6940号公報に開示されているとおり、2個乃至
3個の円をこれらの円の半径と略同一の幅を有す
る橋(接続部)によつて相互に連接した断面形状
を有するものが既に提案されている。 かようなフイラメントは、単なる円形又はU字
形等の単純な断面形状を有するフイラメントに比
べて、外観、感触が人毛に近く比較的優れたもの
である。しかしながら、カール付け等の処理が困
難で小さいカールを強く施し難く、そしてまた外
観及び感触の点においても、フイラメントの表面
にて光が乱反射されることに起因してきらきらす
る、かつらを縫成した時に特にかつらの前端部に
て充分なボリウム感がでない、手触りがソフトで
なくがさつき感がある等の問題があり、充分に満
足し得るものではない。 本発明は、上記の通りの事実に鑑みてなされた
ものであり、その主目的は、上記実公昭48−6940
号公報に開示されているフイラメントに比べて、
外観、感触及び処理特性が著しく改良された新規
且つ優れたかつら用フイラメントを提供すること
である。 本発明者等は、鋭意研究、実験の結果、2個又
はそれ以上の偏平円を部分的に重ね合わせて形成
される特定の断面形状を有するフイラメントによ
れば、外観、感触及び処理特性が著しく改良され
ることを見出した。 即ち、本発明によれば、短軸の長さaと長軸の
長さbとの比a/bが0.75乃至0.95の範囲内にあ
る同一又は異なる少なくとも2個の偏平円を部分
的に重ね合わせた断面形状を実質的に有し、隣り
合う2つの偏平円の中心間の距離cと、該隣り合
う2つの偏平円の一方の短軸の長さの半分a1/2及び 他方の短軸の長さの半分a2/2の合計a1/2+a2
/2との比 c/(a1/2+a2/2)が0.62乃至0.95であり、且
つ隣り 合う2つの偏平円の中心間を結ぶ直線と該偏平円
の長軸のなす角度αが45゜乃至135゜の範囲内に
あることを特徴とするかつら用フイラメントが提
供される。 尚、本明細書において使用する語句「偏平円」
は、短軸と長軸が直交し、且つ短軸と長軸の間で
直径の長さが漸進的に変化し滑らかな外周を有す
る形状を意味する。かような偏平円には、後に詳
細に説明するように、複数個の円弧を滑らかに接
続することによつて形成される形状、直交座標に
おいてx2/a2+y2/b2=1(ここで、aは短軸
の長さを表 わす定数、bは長軸の長さを表わす定数)で規定
される楕円形状、或いはこれらの形状に幾分変形
が加えられた形状が包含される。 以下、添付図面を参照して、本発明のかつら用
フイラメントについて更に詳細に説明する。 第1図は本発明のかつら用フイラメントの典型
的な断面形状を示すものであり、かかる断面形状
は基本的には2つの偏平円1及び2を部分的に重
ね合わせた形状である。 2つの偏平円1及び2の各々は、相互に直交す
る短軸と長軸の間で直径の長さが漸進的に変化し
て、滑らかな外周、換言すれば曲率が著しく変化
する部分が存在しない外周を有するものであれば
図示した特定形状のものに限定されるのではな
く、適宜の形状とすることができる。尚、「長
軸」は、外周上の2点を結ぶ直線のうちで最も長
い直線を意味し、「短軸」は、長軸の中点をとお
つて長軸と直交する、外周上の2点を結ぶ直線を
意味する。 偏平円1及び2の各々に適した形状の一例とし
ては、第2図に示す如き複数個の円弧を滑らかに
接続することによつて形成される形状を挙げるこ
とができる。第2図に示す偏平円は、短軸3上の
2点4−1及び4―2を曲率中心とする2つの円
弧5―1及び5―2を、長軸6上の2点4―3及
び4―4を曲率中心とし且つ円弧5―1及び5―
2に内接する2つの円弧5―3及び5―4によつ
て滑らかに接続することによつて形成されるもの
である。第2図に示す形状においては、曲率中心
4―1と4―2は偏平円の中心7から等距離の位
置にあり、曲率中心4―3と4―4も偏平円の中
心7から等距離の位置にある。また、円弧5―1
と5―2は同一の曲率を有し、円弧5―3と5―
4も同一の曲率を有する。 偏平円1及び2の各々の形状の他の好ましい例
としては、直交座標(x―y座標)において式x2/a
2 +y2/b2=1(ここでaは短軸の長さを表わし、b
は 長軸の長さを表わし、a<bである)で規定され
る楕円形状を挙げることができる。 第2図に示す形状又は上記の式x2/a2+y2/b
2=1で規 定される楕円形状は、短軸3と長軸6の双方に関
して線対称であるが、偏平円1及び2の各々は、
短軸3と長軸6の双方に関して或いはそれらのい
ずれか一方に関して必ずしも線対称である必要は
なく、例えば所謂卵形状であつてもよい。 本発明のかつら用フイラメントにおいては、2
つの偏平円1及び2の各々は、偏平の程度を表わ
す短軸3の長さaと長軸の長さbとの比a/bが
0.70乃至0.95、好ましくは0.75乃至0.90、の範囲
内にあることが重要である。この比a/bが0.70
よりも小さくて著しく偏平な形状になると、櫛と
き性及びブラツシング等の処理性が悪くなる傾向
があり、逆に比a/bが0.95よりも大きくて真円
に近似する形状になると、小さいカールが強くか
からなくなる傾向がある。 尚、第1図に示す断面形状において、偏平円1
及び2の各々の長軸6―1及び6―2の長さb1及
びb2は、夫々の外周上の2点を結ぶ直線のうちで
最も長い直線である長軸6―1及び6―2の長さ
を直接測定することによつて規定される。一方、
偏平円1及び2の各々の短軸の長さは、偏平円1
及び2が部分的に重なり合つていることに起因し
て偏平円1及び2の外周の一部が断面形状に現わ
れない故に、直接測定することができない。そこ
で、本発明においては、偏平円1及び2の各々の
短軸の長さa1及びa2は、夫々の長軸6―1及び6
―2の中点から夫々の長軸6―1及び6―2に対
して垂直に外周まで延ばした線3′―1及び3′―
2の長さl1及びl2の2倍によつて規定されるもの
とする。 第1図に示す断面形状における如く、2つの偏
平円1と2は、実質的に同一(即ち、形状及び大
きさの双方が実質的に同一)であるのが好ましい
が、必ずしも実質的に同一である必要はなく、形
状と大きさのいずれか一方又は双方が相互に異な
つていてもよい。しかしながら、2つの偏平円1
と2の大きさが大幅に異なると、多数のフイラメ
ントから形成されるかつらにカールを施した時に
各フイラメントに施されたカールの方向にばらつ
きが生じ、所要のとおりに揃つたカールを生成す
ることが困難になる。従つて、2つの偏平円1と
2の大きさは、両者の面積の比が1:1.2乃至
1:0.8以内になるようにするのが好ましい。 第1図に図示する断面形状においては、また、
2つの偏平円1及び2は、次のとおりの条件を満
足するように部分的に重ね合わされていることが
重要である。即ち、2つの偏平円1及び2の中心
7―1と7―2間の距離cと、2つの偏平円1及
び2の短軸の長さの半分の合計a1/2+a2/2との
比c/ (a1/2+a2/2)が0.62乃至0.95、好ましくは0.
70乃至 0.95、の範囲内にあることが重要である。2つの
偏平円1及び2の重なり合いがかかる条件を満足
する場合には、2つの偏平円1及び2の重なり合
う部分の両側(第1図において上方部と下方部)
に比較的深く且つ底部が鋭くとがつた凹部8が生
成され、これによつてフイラメントの表面におけ
る光の乱反射が著しく抑制され、そのフイラメン
トからかつらを形成した時にきらきらして不自然
な外観になることが回避されることが判明した。
また、フイラメントの手触りがソフトでがさつき
感のないものになると共に、比較的容易にフイラ
メントに小さいカールも強く施すことができるこ
とが判明した。 上記の比c/(a1/2+a2/2)が0.62よりも小
さくな ると、フイラメントの表面にて光が乱反射しフイ
ラメントの表面がきらきらする傾向が発生し、逆
に比c/(a1/2+a2/2)が0.95よりも大きくな
ると、 かつらを縫成した時に、かつらの前端部等におい
て充分なボリユーム感が出なくなるとか、風合が
ソフトでなくがさつき感が出る傾向が発生する。 更に、2つの偏平円1及び2は、第1図に図示
するとおり、夫々の中心7―1及び7―2を結ぶ
線(第1図においては一点鎖線で示している)と
夫々の長軸6―1,6―2のなす角度α1及びα
2が実質的に90゜になるように配置されているの
が好ましい。しかしながら、第3図に示す断面形
状のように、2つの偏平円1及び2はその長軸が
相互に幾分傾斜した状態で重ね合わせられている
こともでき、このような場合でも、上記の角度α
1及びα2が45゜乃至135゜、好ましくは60゜乃
至120゜の範囲内にあるならば満足できる結果を
得ることができる。この場合、角度α1とα2は
必ずしも同一である必要はなく、第3図に示す断
面形状の如く相互に異なつていてもよい。 また、第1図に図示する断面形状は、2個の偏
平円1及び2を重ね合せた形状であるが、所望な
らば、第4図に図示するとおり3個の偏平円9,
10及び11を、或いは4個以上の偏平円を順次
に重ね合せた断面形状にすることもできる。勿
論、3個或いは4個以上の偏平円を順次に重ね合
せた断面形状にする場合、隣り合う2つの偏平円
の重なり合いの程度は、上記の比c/(a1/2+a2
/2) が上述した範囲内になるようなものであることが
重要である。 3個の偏平円9,10及び11を順次に重ね合
せた断面形状の場合には、第4図に図示するよう
に、両側に位置する偏平円9及び11は実質的に
同一(即ち、形状及び大きさが実質的に同一)の
ものであり、中央に位置する偏平円10は両側に
位置する偏平円9及び11よりも小さいものであ
ると良好な結果が得られる。 フイラメントは使用目的に適した適宜の太さの
ものでよいが、一般に、40乃至80デニール程度の
太さのものが好適である。 上述したとおりの断面形状を有する本発明のか
つら用フイラメントは、適宜の合成樹脂を所要の
断面形状を有するオリフイスをとおして溶融紡糸
することによつて作製することができる。この場
合、当業者には容易に理解されるように、実際に
作製されるフイラメントの断面形状は、溶融状態
の樹脂がオリフイスから押出される際のバラス効
果による膨張、及び/又はフイラメントの紡糸の
際にフイラメントにかけられるドラフト(曳糸)
による断面形状縮少等のため、一般に、オリフイ
スの断面形状と全く同形乃至相似形とならずオリ
フイスの断面形状から幾分変形した形状となる。
従つて、オリフイスの設計に際しては、上記バラ
ス効果による膨張及びドラフト(曳糸)による断
面形状の減少等を考慮することが重要であるが、
所期の断面形状のフイラメントを得るのに必要な
オリフイスは、当業者であれば、小規模実験を繰
り返すことによつて容易に見つけだすことができ
るであろう。 本発明のかつら用フイラメントを作製するため
に使用しうる合成樹脂材料としては、繊維形成性
を有するものであれば、その種類は特に制約され
るものではないが、一般には、塩化ビニル系樹脂
(後塩素化塩化ビニル樹脂、塩化ビニルアルコー
ル樹脂を包含する)、塩化ビユリデン系樹脂、ア
クリル系樹脂、モダクリル系樹脂、オレフイン系
樹脂(特にポリプロピレン)、ポリアミド系樹脂
等の熱可塑性樹脂が適している。これら樹脂はそ
れぞれ単独で用いてもよく、或いは2種又はそれ
以上混合して使用することができる。また、上記
の樹脂はそれぞれの単独重合体のみならず、共重
合体の形で使用することもでき、例えば塩化ビニ
ル系樹脂にあつては、少なくとも50%の塩化ビニ
ルと他の共重合可能な単量体例えばアクリル酸エ
ステル、マレイン酸エステル、エチレン、プロピ
レン、アリルビニルエーテルとの共重合体もまた
使用可能である。 好適な樹脂材料は塩化ビニル系樹脂であり、特
に好ましくは、ポリ塩化ビニル(重合度:約600
〜約1500)と後塩素化ビニル(塩素含量:60〜70
重量%)との95/5〜60/40(重量比)混合物で
ある。 上記樹脂には、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、
顔料、染料、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を適宜
配合して、かつら用フイラメントの成形材料とす
る。 また、本発明のかつら用フイラメントの製造に
際しては、上記成形材料を通常の粉末混合機で加
熱混合し、得られる均一混合物を粉末のまま、或
いは押出機、混練ロール、ニーダー等で一旦造粒
した後、押出機へ供給し溶融紡糸することができ
る。 次に実施例を掲げて本発明をさらに説明する。 実施例 (1) 配合処方 部 塩化ビニル樹脂 (平均重合度1020) ……80 後塩素化塩化ビニル樹脂 (塩素含量65%) ……20 ジブチール錫マレート (熱安定剤) ……3 ジブチール錫ラウレート (熱安定剤) ……1 ステアリン酸(滑剤) ……0.2 合成ワツクス(滑剤) ……0.5 シンカシアレツド(顔料、赤色、キナクリドン
系、特殊色料(株)MCP―12Red) ……0.2 クロモフタルイエロー(顔料、黄色、縮合アゾ
系、特殊色料(株)MCP―42Oring) ……0.3 カーボンブラツク(顔料、黒色、特殊色料(株)
MCP―832Black) ……2.5 (2) 混合造粒条件 上記の配合物を150リボンブレンダーで樹脂
温度110℃に加熱し、該温度に加熱しながら60分
間撹拌混合した後、水冷を40分行ない、これを
65m/m押出機により造粒化した。押出機の温
度条件はシリンダー温度180℃、ダイス温度170℃
である。 (3) 紡糸条件 40m/m押出機(L/D=20、圧縮比=3)
を、スクリユー回転数=30rpm、吐出量=9Kg/
H、シリンダーホツパー側温度=170℃、シリン
ダー先端温度=190℃、アダプター温度=180℃、
ダイ温度=200℃、ノズル温度210℃の条件で運転
し、加熱混練溶融した樹脂を下記(4)に記載のとお
りの断面形状を有するオリフイスをとおして線状
に紡糸し、引取りロールにより引き取り太さ220
デニールの原糸フエラメントを得た。 (4) オリフイス断面形状 第5図に示すように、短軸の長さa(=2l1=
2l2=0.54mm)と長軸の長さb(=0.65mm)との比
a/b=0.83である2個の同一の偏平円を、短軸
の長さの半分a1/2及び他方の短軸の長さの半分a2
/2の 合計(a1/2+a2/2)と2個の偏平円の中心間の
距離c (=0.48mm)との比c/(a1/2+a2/2)=0.89
であり且 つ隣り合う2個の偏平円の中心間を結ぶ直線と長
軸bとのなす角度α1=α2=90゜になるように
重ね合せて形成される断面形状のオリフイスを使
用した。 (5) 延伸条件 原糸フイラメントを約100℃の熱湯中で3.7倍に
延伸し、延伸后約130℃の熱風室中で熱処理を行
つて60デニールの太さの製品を得た。 上記(1)乃至(5)の製造条件で作製したフイラメン
トの断面の顕微鏡写真を第6―a図(300倍)、第
6―b図(300倍)及び第6―c図(100倍)に示
し、その特性を表1に示す。また、作製したフイ
ラメント7本の断面形状を実際に計測したとこ
ろ、各パラメータの平均値は次のとおりであつ
た。 偏平円の短軸の長さ:a1=0.06mm、a2=0.06mm 偏平円の長軸の長さ:b1=0.07mm、b2=0.07mm 偏平の程度:a1/b1=0.86,a2/b2=0.87 中心間の距離:c=0.053mm 重ね合せの程度:c/(a1/2+a2/2)=0.88 偏平円間の傾斜:α1=87゜,α2=90゜ 比較例 (1)配合処方、(2)混合造粒条件、(3)紡糸条件及び
(5)延伸条件は実施例と全く同一条件で、オリフイ
スの断面形状のみが異つている。オリフイスの断
面形状は、第7図に示すように、半径R(=0.30
mm)の2個の円を接触させ、半径Rと比較して
R/r=3.75となる半径r(=0.08mm)を有し且
つ2個の円に接する2個の円弧によつて2個の円
を滑らかに接続することによつて形成されたもの
である。2個の円の中心を結ぶ長さLは円の直径
2Rと同一である。 上記の製造条件で製造したフイラメントの断面
形状の顕微鏡写真を第8―a第(300倍)、第8―
b図(300倍)及び第8―c図(100倍)に示し、
その特性を表1に示す。 【表】
第1図は、本発明のかつら用フイラメントの典
型的な断面形状を示す図。第2図は、偏平円の一
例を示す図。第3図及び第4図は、夫々、本発明
のかつら用フイラメントの断面形状の変形例を示
す図。第5図は、実施例で使用したオリフイスの
断面形状を示す図。第6―a図乃至第6―c図
は、実施例で製造したフイラメントの断面形状を
示す顕微鏡写真。第7図は、比較例で使用したオ
リフイスの断面形状を示す図。第8―a図乃至第
8―c図は、比較例で製造したフイラメントの断
面形状を示す顕微鏡写真。 1,2,9,10及び11……偏平円、3……
偏平円の短軸、6,6―1及び6―2……偏平円
の長軸、7,7―1及び7―2……偏平円の中
心。
型的な断面形状を示す図。第2図は、偏平円の一
例を示す図。第3図及び第4図は、夫々、本発明
のかつら用フイラメントの断面形状の変形例を示
す図。第5図は、実施例で使用したオリフイスの
断面形状を示す図。第6―a図乃至第6―c図
は、実施例で製造したフイラメントの断面形状を
示す顕微鏡写真。第7図は、比較例で使用したオ
リフイスの断面形状を示す図。第8―a図乃至第
8―c図は、比較例で製造したフイラメントの断
面形状を示す顕微鏡写真。 1,2,9,10及び11……偏平円、3……
偏平円の短軸、6,6―1及び6―2……偏平円
の長軸、7,7―1及び7―2……偏平円の中
心。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 短軸の長さaと長軸の長さbとの比a/bが
0.70乃至0.95の範囲内にある同一又は異なる少な
くとも2個の偏平円を部分的に重ね合わせた断面
形状を実質的に有し、隣り合う2つの偏平円の中
心間の距離cと、該隣り合う2つの偏平円の一方
の短軸の長さの半分a1/2及び他方の短軸の長さの半 分a2/2の合計a1/2+a2/2との比c/(a1
/2+a2/2)が0.62乃 至0.95であり、且つ隣り合う2つの偏平円の中心
間を結ぶ直線と該偏平円の長軸のなす角度αが45
゜乃至135゜の範囲内にあることを特徴とするか
つら用フイラメント。 2 該角度αが60゜乃至120゜の範囲内にある特
許請求の範囲第1項記載のかつら用フイラメン
ト。 3 該角度αが実質的に90゜である、特許請求の
範囲第1項又は第2項記載のかつら用フイラメン
ト。 4 実質的に同一の形状で且つ同一の大きさの2
個の偏平円を重ね合わせた断面形状を有する特許
請求の範囲第1〜第3項のいずれかに記載のかつ
ら用フイラメント。 5 該比a/bが0.75乃至0.90である特許請求の
範囲第1〜4項のいずれかに記載のかつら用フイ
ラメント。 6 該比c/(a1/2+a2/2)が0.70乃至0.95で
ある特 許請求の範囲第1〜5項のいずれかに記載のかつ
ら用フイラメント。 7 着色されたポリ塩化ビニル系樹脂からなる特
許請求の範囲第1〜6項のいずれかに記載のかつ
ら用フイラメント。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP12358278A JPS5551802A (en) | 1978-10-09 | 1978-10-09 | Filament for wig |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP12358278A JPS5551802A (en) | 1978-10-09 | 1978-10-09 | Filament for wig |
Publications (2)
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JPS6256241B2 true JPS6256241B2 (ja) | 1987-11-25 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12358278A Granted JPS5551802A (en) | 1978-10-09 | 1978-10-09 | Filament for wig |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPS5551802A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007119958A (ja) * | 2005-10-28 | 2007-05-17 | Kaneka Corp | 人工頭髪用繊維 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006093009A1 (ja) * | 2005-03-04 | 2006-09-08 | Kaneka Corporation | スタイル変更性に優れたポリ塩化ビニル系繊維 |
JP2008002041A (ja) * | 2006-06-26 | 2008-01-10 | Kaneka Corp | 人工毛髪用繊維およびその製造方法 |
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---|---|---|---|---|
JPS486940U (ja) * | 1971-06-08 | 1973-01-26 | ||
JPS4813277B1 (ja) * | 1968-02-02 | 1973-04-26 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4813277U (ja) * | 1971-06-28 | 1973-02-14 |
-
1978
- 1978-10-09 JP JP12358278A patent/JPS5551802A/ja active Granted
Patent Citations (2)
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JPS4813277B1 (ja) * | 1968-02-02 | 1973-04-26 | ||
JPS486940U (ja) * | 1971-06-08 | 1973-01-26 |
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JP2007119958A (ja) * | 2005-10-28 | 2007-05-17 | Kaneka Corp | 人工頭髪用繊維 |
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JPS5551802A (en) | 1980-04-15 |
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