JPS6255720B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、プリント板生産工程においてプリン
ト基板を180度反転させるときに用いることがで
きるプリント基板自動反転装置に関するものであ
る。

プリント板生産工程において、プリント基板に
その部品取付面側より自動挿入機によりリードを
有する部品を挿入して仮固定し、その後前記プリ
ント基板のパターン面に、リードレスのいわゆる
チツプ部品を取付ける場合がある。したがつて、
この場合リードを有する部品の仮固定工程から、
次のチツプ部品仮工程にプリント基板を移動させ
るとき、プリント基板を180度反転しなければな
らない。このために、リードを有する部品の仮固
定部に位置するプリント基板をこの仮固定部より
抜き出して、180度反転させ、次のチツプ部品仮
固定部へ送り出す手段が必要となる。

しかるに、従来におけるこの種プリント基板反
転装置は、プリント基板の反転装置への引込み手
段がないため、次のような問題点があつた。

(1) 反転装置の他に、プリント基板の引込み装置
が必要となり、装置全体が大きくなつてコスト
アツプ要因となる。

(2) 基板の引込み、180度反転，排出の各動作を
同時に行うのではなく、シリーズで行うため、
サイクル時間が長くなる。そのため、プリント
板生産工程において、ロス時間となり、生産効
率が悪いものであつた。

本発明は上記従来の問題点を解決するものであ
り、180度反転のためのプリント基板の引込み、
このプリント基板の180度反転、また180度反転さ
れたプリント基板の排出の各動作を効率よく行う
ことができ、また装置全体の構成をコンパクトに
することのできるプリント基板自動反転装置を提
供することを目的とする。

上記目的を達成するため本発明のプリント基板
自動反転装置は、プリント基板を両側よりはさみ
込むガイドおよびプツシヤー保持板を有するとと
もに、これらガイドおよびプツシヤー保持板を取
付けた主軸によつて180度回転可能に構成された
基板ホルダー部と、上下動するフツクスライダー
およびラツクを有する。そして、このラツクの上
下動にともなつて回転してストツパーとの間にプ
リント基板の一端をチヤツキングしたりチヤツキ
ングを解除するフツクとを備えた基板チヤツク部
と、プリント基板チヤツキング位置と基板ホルダ
ー部の間において基板チヤツク部を往復運動させ
る基板チヤツク部搬送手段とを備える。これらの
ラツクおよびフツクスライダーの下降に伴ないフ
ツクとストツパーとによつてプリント基板の一端
をチヤツキングし、この状態で基板チヤツク部搬
送手段によつて基板チヤツク部を基板ホルダー部
の位置する方向へ移動させ、基板ホルダー部に保
持されている180度反転後のプリント基板をフツ
クスライダーによつて基板ホルダー部より押出す
とともに、チヤツキングしたプリント基板を基板
ホルダー部に引込むようになし、基板チヤツク部
がプリント基板を基板ホルダー部に引込むとフツ
クスライダーおよびラツクを上昇せしめてプリン
ト基板のチヤツキングを解除してチヤツキング位
置へ戻る様に移動させるとともに、基板チヤツク
部がプリント基板をチヤツキングして基板ホルダ
ー部の位置する方向へ移動している状態では主軸
を固定して回転しないようになし、基板チヤツク
部がプリント基板のチヤツキングを解除してチヤ
ツキング位置に戻る途中においてこれを検出しそ
の検出出力によつて主軸を回転せしめ、基板ホル
ダー部および保持されているプリント基板を180
度反転させる基板反転部を設けたことを特徴とす
る。

かかる本発明によれば、基板チヤツク部により
基板ホルダー部へのプリント基板の引込み、基板
ホルダーにあるプリント基板の押出しを同時に行
ない、また基板チヤツク部の往復運動の途中でプ
リント基板を保持した基板ホルダー部を回転させ
てプリント基板を180度回転させているため、生
産効率がよく、かつ基板チヤツク部にてプリント
基板の引込み、押出しと２つの機能を果し、基板
ホルダー部にてプリント基板の保持、180度反転
動作と２つの機能を果すようにしているため、全
体の構成もコンパクトなものとすることができる
利点を有する。

以下、本発明の一実施例を添付図面第１図〜第
７図にもとづいて説明する。

第１図は本装置の全体斜視図である。また、第
２図〜第４図は上記基板チヤツク部の構成および
動作を説明するための断面図，側面図である。

第１図〜第４図において、１はフツクベース
で、フツク支柱２に取付けられている。３は前記
フツクベース１に取付けられたエアーシリンダ
ー、４はフツクベース１に上下動可能なごとく取
付けられたフツクスライダーで、ばね６を介して
エアーシリンンダー３と連絡され、このエアーシ
リンダー３により上下駆動される。５はエアーシ
リンダー３と連結されたラツクで、フツクスライ
ダー４内に上下動可能に支持されている。ここ
で、フツクスライダー４には案内ピン４２を取付
けており、この案内ピン４２はフツクベース１に
設けた案内溝４３と嵌合している。８はフツクス
ライダー４に取付けられたストツパー、９はラツ
ク５と噛合するピニオン、１０は前記ピニオン９
に取付けられたフツクで、前記ストツパー８とと
もにプリント基板１１の一端を挾持するためのも
のである。

まず、この基板チヤツク部のチヤツキング動作
について説明する。

フツクベース１に取付けられたエアーシリンダ
ー３の作動により、ばね６はそのままで、まず、
フツクスライダー４が矢印３５方向（第２図参
照）に下降し、フツクスライダー４に取付けた案
内ピン４２が、フツクベース１の案内溝４３の下
端で止まるとフツクスライダー４の下降は停止す
る。その後、引きつづきエアーシリンダー３の作
動により、ばね６がたわんで、このばね６を介し
てラツク５が下降することになり、このため、ピ
ニオン９が回転を行い、このピニオン９に取付け
られたフツク１０が矢印３７方向（第４図参照）
に回転を行う。このため、プリント基板１１は第
４図に示す通り、フツク１０とフツクスライダー
４に取付けたストツパー８とによりチヤツキング
される。また、フツクベース１は六角穴付ボルト
１２の締付調整によりフツク支柱２上を移動でき
るため、大きさの異なるプリント基板に対応可能
である。

次に上記基板チヤツク部より供給されるプリン
ト基板を保持し、180度反転させる基板ホルダー
部について第５図を用いて説明する。第５図にお
いて、プリント基板１１はばね２２、このばね２
２の弾性によつて図面左方向へ付勢されるプツシ
ヤー２１によりガイド１８に押当てられ、その押
圧力によつてガイド１８とプツシヤー２１との間
に保持される。また、１４は連結軸で、固定軸受
１３と連結棒１７との間に固定されている。ま
た、１５はプツシヤー保持板２３に取付けた可動
軸受で、六角穴付ボルト１６の締付調整により連
結軸１４上を移動でき、大きさの異なるプリント
基板に対応可能としている。また２０はプツシヤ
ー保持板２３との間にプツシヤー２１をスライド
自在に支持する鋼帯、３４は連結棒１７と結合さ
れた主軸である。

本装置は、上記基板チヤツク部にてプリント基
板１１を上記基板ホルダー部に引込むようにする
とともに、このときすでに上記基板ホルダー部に
位置する180度反転後のプリント基板を上記基板
チヤツク部により基板ホルダー部より押出し、上
記基板チヤツク部が基板ホルダー部に引込んだプ
リント基板のチヤツキングを解除し次のプリント
基板をチヤツキングするために元の位置へ戻ると
き、基板ホルダー部を回転せしめて引込んだプリ
ント基板を180度反転するようにしている。

第６図Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆはプリント基板
の引込み，押出し、180度反転の基本動作の概要
を示すものである。

第６図Ａはプリント基板１１をチヤツキングす
る前のスタート状態を示しており、上記の通り基
板チヤツク部の矢印３５方向の下降によりプリン
ト基板１１は基板チヤツク部によりチヤツキング
される。第６図Ｂは、その状態を示している。こ
こで、プリント基板１９は第５図に示した基板ホ
ルダー部に保持されている基板を示す。このプリ
ント基板１９はすでに180度反転させられてい
る。

次に第６図Ｃの通り、基板チヤツク部はプリン
ト基板１１をチヤツキングした状態で矢印３８方
向へ前進移動を行う。このため、プリント基板１
１は第５図の基板ホルダー部、詳細にはガイド１
８とプツシヤー２１との間に引込まれ、それと同
時に、180度反転済のプリント基板１９がフツク
スライダー４により基板ホルダー部から押出され
る。なお、フツクスライダー４の先端部をＶ形形
状に加工することにより、プリント基板１９の押
出しの信頼性の向上を図ることができる。

次に基板チヤツク部の前進，後退移動について
さらに第１図，第７図を用いて説明を加える。

第７図は基板チヤツク部搬送手段および基板反
転部の構成を示す主要断面図である。

ここで、２８はベース、３３はベース２８に取
付けられたモータ、２７はモータ３３によつて回
転駆動させられる原動側スプロケツト、２６はス
プロケツト、２５は軸受箱で、これに第１図〜第
４図に示すフツク支柱２が取付けられている。２
４は軸受箱２５のガイドシヤフト、２９は基板反
転信号スイツチ、３０および３１は前記主軸３４
のためのブレーキおよびクラツチ、３２は反転用
スプロケツト、３６はスプロケツト２７，２６お
よび軸受箱２５間を結ぶチエーンで、このチエー
ン３６の回転により基板チヤツク部を前進，後退
させる。

次にその動作を第６図Ｄ，Ｅ，Ｆとともに説明
する。

ベース２８に取付けられたモータ３３の駆動に
より、原動側スプロケツト２７が回転し、チエー
ン３６、スプロケツト２６を介して軸受箱２５に
動力が伝達される。この場合、主軸３４に取付け
たブレーキ３０，クラツチ３１はおのおのオン，
オフの状態にあるため、主軸３４は固定されて回
転しない。チエーン３６の駆動とともに軸受箱２
５は、ガイドシヤフト２４上を摺動し、軸受箱２
５に固定したフツク支柱２に取付けられた基板チ
ヤツク部は、矢印３８あるいは矢印４０方向へ前
進あるいは後退移動を行う。

基板チヤツク部の前進移動（矢印３８方向）完
了の後、第６図Ｄのように基板チヤツク部は、エ
アーシリンダー３の作動によつて、プリント基板
１１のチヤツキングを解除するとともに矢印３９
方向へ上昇する。

その後、第６図Ｅに示すように、基板チヤツク
部が矢印４０方向へ後退移動する中間点で、基板
チヤツク部にて基板反転信号スイツチ２９をオン
すると、主軸３４に取付けられたブレーキ３０、
クラツチ３１がおのおのオフ，オンするため、ス
プロケツト２７からチエーン３６を介して反転用
スプロケツト３２へ動力が伝達され、さらにその
動力は、主軸３４へ伝達される。

このため、主軸３４に取付けた基板ホルダー部
とともに、プリント基板１１は反時計方向４１へ
180度反転を行う。

さらに、基板チヤツク部は第６図Ｆに示すよう
に、スタート位置へ戻り、プリント基板の180度
反転動作を完了する。

なお、基板チヤツク部の前進時も軸受箱２５が
基板反転信号スイツチ２９をオンさせるが、この
ときはその出力が以降の構成要素に何ら作用しな
いように処理しており、基板チヤツク部の後退時
にのみスイツチ出力がブレーキ３０，クラツチ３
１等に作用するように成している。

以上説明したように本発明によれば、基板チヤ
ツク部によりプリント基板の引込み，押出しを同
時に行うため、生産効率を大きく向上させること
ができる。

また、基板ホルダー部におけるプリント基板の
180度反転動作を基板チヤツク部の移動の中で行
つており、サイクル時間が短縮化できる利点を有
する。さらに、基板チヤツク部，基板ホルダーに
おのおの２つの機能を持たせており、この結果装
置全体をコンパクトにできる利点も有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例におけるプリント基
板自動反転装置の斜視図、第２図は同装置の基板
チヤツク部の正面断面図、第３図は同装置の基板
チヤツク部の側面図、第４図は同装置の基板チヤ
ツク部のプリント基板をチヤツキングした状態の
正面断面図、第５図は同装置の基板ホルダー部の
側面図、第６図Ａ〜Ｆは同装置の基本動作の概要
図、第７図は同装置の基板反転部の断面図であ
る。 １……フツクベース、２……フツク支柱、３…
…エアーシリンダー、４……フツクスライダー、
５……ラツク、６……ばね、７……カバー、８…
…ストツパー、９……ピニオン、１０……フツ
ク、１１，１９……プリント基板、１３……固定
軸受、１４……連結軸、１５……可動軸受、１７
……連結棒、１８……ガイド、２０……鋼帯、２
１……プツシヤー、２２……ばね、２３……プツ
シヤー保持板。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ プリント基板を両側よりはさみ込むガイドお
   よびプツシヤー保持板を有し、これらガイドおよ
   びプツシヤー保持板を取付けた主軸によつて180
   度回転可能に構成された基板ホルダー部と、上下
   動するフツクスライダーおよびラツクを有し、か
   つ上記ラツクの上下動にともなつて回転してスト
   ツパーとの間にプリント基板の一端をチヤツキン
   グしたりチヤツキングを解除するフツクとを備え
   た基板チヤツク部と、プリント基板チヤツキング
   位置と上記基板ホルダー部の間において上記基板
   チヤツク部を往復運動させる基板チヤツク部搬送
   手段とを備え、上記ラツクおよびフツクスライダ
   ーの下降に伴ない上記フツクとストツパーとによ
   つてプリント基板の一端をチヤツキングし、この
   状態で上記基板チヤツク部搬送手段によつて基板
   チヤツク部を基板ホルダー部の位置する方向へ移
   動させ、基板ホルダー部に保持されている180度
   反転後のプリント基板を上記フツクスライダーに
   よつて基板ホルダー部より押出すとともに上記チ
   ヤツキングしたプリント基板を基板ホルダー部に
   引込むようになし、基板チヤツク部がプリント基
   板を基板ホルダー部に引込むと上記フツクスライ
   ダーおよびラツクを上昇せしめてプリント基板の
   チヤツキングを解除して上記チヤツキング位置へ
   戻る様に移動させるとともに、上記基板チヤツク
   部がプリント基板をチヤツキングして基板ホルダ
   ー部の位置する方向へ移動している状態では上記
   主軸を固定して回転しないようになし、基板チヤ
   ツク部がプリント基板のチヤツキングを解除して
   チヤツキング位置に戻る途中においてこれを検出
   しその検出出力によつて上記主軸を回転せしめ上
   記基板ホルダー部および保持されているプリント
   基板を180度反転させる基板反転部を設けたプリ
   ント基板自動反転装置。