JPS625512Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は表側パネルと裏側パネルとの間に断熱
層を設けたパネル体の周囲に框組みした雨戸に関
するものである。

従来、この種の雨戸としては、表側パネルと裏
側パネルとを対向配設し、その間に断熱材を充填
して断熱層としたり、表側パネルと裏側パネルと
の間に予め板状に成形した断熱材を介在して断熱
層としたパネル体を作成し、その周囲に框組みし
たものが種々提案されている。

しかし、この構造であると表・裏側パネルは断
熱層を介してのみ連結されるので、パネル体自体
の強度が弱くなり、雨戸全体の強度が弱くなつて
しまう。

また、断熱材を両パネル間に充填する場合に
は、両パネルの両端縁を一対の竪框間に、両パネ
ル相互を位置決めしてそれぞれ固着した後に両パ
ネル間に断熱材を充填しなければならず、雨戸組
立作業が面倒であると共に、断熱材充填時の両パ
ネル相互の位置決めが正確に出来ず寸法誤差が生
じ易く、さらには両パネルの両端縁と各竪框との
間から断熱材が洩れ易く断熱材が無駄となると共
に、断熱材が外部に現われて外観の悪い雨戸とな
つてしまうとの不具合を有する。

本考案は上記の事情に鑑みなされたものであ
り、その目的はパネル体自体の強度を強くして雨
戸全体の強度を強くできると共に、表・裏側パネ
ルをパネル組みした後に框組みできて雨戸組立が
簡単となり、さらには両パネル相互を正確に位置
決めできて寸法誤差のない雨戸とすることができ
ると共に、両パネル間に断熱材を充填する際に断
熱材が洩れることがなく、その上雨戸を表・裏側
どちらからでもスムーズに開閉操作できるように
した雨戸を提供することである。

以下図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。

第１図は雨戸の表側斜視図、第２図は裏側正面
図、第３図は第１図の−線断面図、第４図は
第３図の−線断面図である。

そして、雨戸Ａは表側パネル１と裏側パネル１
０とを断熱層２０を介して対設したパネル体の周
囲に上下框３０，４０と一対の竪框５０，５０と
を框組みしたものである。

前記表側パネル１の巾方向両端縁は縦方向に通
して横断面略Ｃ字状に彎曲されて縦方向に連続す
る両側凹条溝２，２を形成していると共に、表側
パネル１の巾方向中央部には縦方向に連続する一
対の中央凹条溝３，３が形成してあると共に、各
中央凹条溝３と両側凹条溝２，２との間の部分に
は巾広の凹陥部４が縦方向に間隔を有してそれぞ
れ多数形成してある。

一方、裏側パネル１０の巾方向両端縁は縦方向
に通して横断面略Ｃ字状に彎曲されて縦方向に連
続する両側凹条溝１１，１１を形成していると共
に、巾方向中央部には縦方向に連続した巾広なる
中央凹条溝１２が形成してある。

そして、表側パネル１と裏側パネル１０とは第
４図に示すように、両側凹条溝２，１１の底部２
ａ，１１ａを直接ビス６０でそれぞれ締付けて両
パネル１，１０間に中空室６１を形成するように
連結固定してあり、裏側パネル１０の両側凹条溝
１１，１１の縦方向中間位置には引手６２が前記
ビス６０で共締め固定され、ビス６０は引手６２
で覆われて裏側から目視できないようにしてあ
る。

前記中空室６１は、一対の中央凹条溝底部３
ａ，３ａと裏側パネル中央凹条溝底部１２ａとの
間に圧着したスポンジ等の弾性体６３で巾方向に
２分割６１ａ，６１ｂされ各中空室６１ａ，６１
ｂに断熱材がそれぞれ注入充填されて断熱層２０
を構成し、表側パネル１における一対の中央凹条
溝３ａ，３ａ間の部分１′と弾性体６３との間に
縦方向に連続した中空部６４を形成している。

前記竪框５０は両側壁５１，５２と連結壁５３
とで内向開口５４を形成し、この内向開口５４内
に表・裏側パネル１，１０の両側凹条溝２，１１
の折り返し部２ｂ，１１ｂがそれぞれ嵌合してあ
り、表側パネル１の折り返し部２ｂの端部２′ｂ
が一側壁折曲段部５１ａに係合し、裏側パネル１
０の折り返し部１１ｂの端部１１′ｂが他側壁折
曲段部５２ａに係合して両竪框５０，５０と表裏
側パネル１，１０の巾方向両端部とが強固に連結
され、竪框５０を表裏側パネル１，１０の巾方向
から各折り返し部２ｂ，１１ｂを弾性変形させて
押しつけることで連結できるようにしてある。

前記上下框３０，４０は第３図に示すように、
両側壁３１，４１，３２，４２と連結壁３３，４
３とによつて断面略Ｈ型となつて下向開口３４，
４４及び上向開口３５，４５をそれぞれ形成して
いると共に、表裏側パネル１，１０の上端縁は上
框下向開口３４内に嵌合連結され、下端縁は下框
上向開口４５内に嵌合連結されている。

６５，６６は表裏側パネル１，１０間に形成さ
れた中空室６１の上下端に嵌着して設けたスポン
ジ等の弾性体であり、中空室６１の上下を閉塞し
て中空室６１に断熱材を注入充填する際に断熱材
が洩れないようにしてある。

なお、中空室６１への断熱材の注入充填はパネ
ル体の周囲に框組みした後に行なわれるので、弾
性体６５，６６は上框３０と下框４０の連結壁３
３，４３で外方に突出しないように保持されるか
ら、断熱材の発泡圧に耐えることができ、発泡性
の断熱材を注入充填しても洩れることがない。

本考案は以上の様になり、対向配設した表裏側
パネル１，１０の両側凹条溝２，１１における底
部２ａ，１１ａ，２ａ，１１ａをそれぞれ面接触
してビス６０で固定したので、パネル体自体の強
度を強くして雨戸全体の強度を強くできると共
に、表裏側パネル１，１０をパネル組みした後に
框組みでき、かつ框組みする際に表側パネル１と
裏側パネル１０とが相対的に移動することがなく
て簡単に框組みできるので雨戸組立が簡単とな
り、さらに表裏側パネル１，１０相互を正確に位
置決めして連結でき寸法誤差のない雨戸とするこ
とができる。

また、表裏側パネル１，１０間に形成された中
空室６１の両側は前記底部２ａ，１１ａ，２ａ，
１１ａの面接触個所により確実にシールされ、上
下は弾性体６５，６６で閉塞されてシールされる
ので、断熱材を充填する際に断熱材が洩れること
がない。

また、表裏側パネル１，１０の巾方向両側に両
側凹条溝２，１１をそれぞれ形成したので、両側
凹条溝２，１１を雨戸開閉時の手掛けとすること
ができ、雨戸を表裏側のどちら側からでもスムー
ズに開閉操作できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すものであり、第１
図は雨戸の表側斜視図、第２図は裏側正面図、第
３図は第１図の−線断面図、第４図は第３図
の−線断面図である。 １は表側パネル、１０は裏側パネル、２０は断
熱層、６１は中空室、２，１１は両側凹条溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 巾方向両端縁に縦方向に連続した両側凹条溝
   ２，２を形成した表側パネル１と、巾方向両端縁
   に縦方向に連続した両側凹条溝１１，１１を形成
   した裏側パネル１０とを対向配設し、その相対向
   した両側凹条溝２，２，１１，１１の底部２ａ，
   ２ａ，１１ａ，１１ａを面接触してビス６０でそ
   れぞれ固定することで表側パネル１と裏側パネル
   １０とを連続して両者間に縦方向にのみ開口した
   中空室６１を形成し、該中空室６１の上下開口端
   に弾性体６５，６６を嵌着して中空室６１の上下
   を閉塞してパネル体とすると共に、このパネル体
   の周囲に框組みすると共に、前記中空室６１に断
   熱材を注入充填して断熱層２０を形成したことを
   特徴とする雨戸。