JPS6254865B2 - - Google Patents

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JPS6254865B2
JPS6254865B2 JP55044952A JP4495280A JPS6254865B2 JP S6254865 B2 JPS6254865 B2 JP S6254865B2 JP 55044952 A JP55044952 A JP 55044952A JP 4495280 A JP4495280 A JP 4495280A JP S6254865 B2 JPS6254865 B2 JP S6254865B2
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JP
Japan
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magnetic
aging
permanent magnet
thin plate
weight
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JP55044952A
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JPS56142857A (en
Inventor
Norishige Yamaguchi
Masaru Takayama
Masao Shigeta
Masatatsu Sugaya
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP4495280A priority Critical patent/JPS56142857A/ja
Publication of JPS56142857A publication Critical patent/JPS56142857A/ja
Publication of JPS6254865B2 publication Critical patent/JPS6254865B2/ja
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  • Hard Magnetic Materials (AREA)
  • Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は永久磁石材料の製造方法に関するもの
である。更に詳しくは、Cu−Ni−FeないしはCu
−Ni−Co系合金からなる永久磁石材料の製造方
法に関するものである。 従来、高圧工性を有し、冷間にて圧延、線引き
等が行える永久磁石材料としてCu−Ni−Feない
しCu−Ni−Co系合金が知られている。このよう
なCu−Ni−FeないしはCu−Ni−Co系合金は、圧
延、線引き等の所定の形状加工を施した後、所定
の時効を行い、磁気硬化を生ぜしめ、永久磁石材
料となすものである。 しかし、このようなCu−Ni−FeないしはCu−
Ni−Co系合金は、特に残留磁束密度Brが低く、
現在では特殊な用途にしか用いられていない。 ところで、このようなCu−Ni−FeないしはCu
−Ni−Co系合金永久磁石材料の一つの用途とし
ては、その高加工性を活かし、それを薄板化し、
磁気テープ、磁気デイスク、磁気ドラム、磁気カ
ード等の各種磁気記録体として用いることが考え
られる。 しかし、このように薄板化して各種磁気記録体
を構成したときには、その保磁力Hcが低く、磁
気記録体として特性上不十分である。又、このよ
うにして薄板状の磁気記録体としたとき、記録後
放置したときの自然減磁量や、磁気ヘツドを摺接
させて繰返し再生したときに生じる再生減磁が大
きいという欠点がある。更には、所定の厚さの薄
板としても、予期されるよりも低い高域特性しか
得られない。 この場合、Cu−Ni−FeないしCu−Ni−Co系合
金永久磁石材料は、それを圧延して薄板化したと
き、圧延方向に磁気異方性を生じるものであり、
この圧延率を増大すれば、残留磁束密度Br、保
磁力Hc、角形比Br/Bs(Bsは飽和磁束密度)は
それぞれ増大する。しかし、このように加工率を
高いものとしても、その磁気特性の向上には限度
があり、磁気記録体としては末だ不十分であり、
又種々の要因に基づく減磁は大きい。更には高域
特性も不十分である。 本発明者らは、このような実状に鑑み、Cu−
Ni−FeないしCu−Ni−Co系合金永久磁石材料の
各磁気特性値Br、Hc、Br/Bs、就中保磁力Hcを
高め、又この永久磁石材料から薄板状磁気記録体
を構成したときの減磁量を減少させ、しかも高域
特性を向上させ、これによりCu−Ni−Feないし
Cu−Ni−Co系合金の使用価値を高め、その用途
を広げることを目的として、種々検討を行つた。 ところで、このようなCu−Ni−FeないしCu−
Ni−Co系合金の磁気硬化処理としては、従来、
圧延、線引き等の所望の形状加工前において、必
要に応じ、無磁場中で、例えば600〜650℃にて、
例えば3時間程度加熱保持した後、放冷して前段
時効を行い、次いで所定の形状加工を施して、こ
の後無磁場中で550〜600℃にて2時間程度加熱保
持した後放冷して後段時効を行うような態様で行
われている。 このように、従来法に従うとき、Cu−Ni−Fe
ないしCu−Ni−Co系合金の時効としては、所定
温度に加熱保持した後、その温度から放冷するこ
とによつて行つている。そこで本発明者らは、こ
のような従来法における時効の温度プロフイール
を変え、所定温度に加熱後、その温度から冷却し
ながら行う、多段ないし連続時効を施したとこ
ろ、得られる磁気硬化せしめられた永久磁石材料
のBr、Hc、Br/Hc等の磁気特性が向上し、又就
中Hcの向上は大きく、更にこれを薄板化して磁
気記録体としたとき、その減磁量は格段と小さく
なり、又その高域特性も格段と向上することを見
出し、本発明をなすに至つたものである。 すなわち、本発明は、Cu、NiならびにFeおよ
び/またはCoを必須成分として含み、この必須
成分中のCu含量が10〜90重量%、Ni含量が8〜
50重量%、そして残部少なくとも2重量%のFe
および/またはCoを含有する組成をもつ永久磁
石材料を製造する方法において、時効処理とし
て、所定温度から冷却しながら行う多段ないし連
続時効を施すことにある。 なお、Cu−Ni−FeないしCu−Ni−Co系合金
に、その組成中他の添加元素を添加し、その磁気
特性を向上させる旨の試みが種々行われている
が、このような合金につき、本発明におけるよう
な多段ないし連続時効を施すことは、従来まつた
く行われていない。 又、このようなCu−Ni−FeないしCu−Ni−Co
系合金のうち、Cu−Ni−Fe系合金を常法に従い
薄板化して時効し、距離センサ用の磁気スケール
(特公昭55−4248号公報)、あるいは磁気シート、
磁気ドラム、磁気カードなど(特公昭55−9814号
公報)などの各種磁気記録体に適用するにあた
り、Cu−Ni−Fe系合金の組成として、通常のも
のよりCu過剰のものを用いる旨の提案がなされ
ている。これらの提案は、Brが低く、しかもHc
の低いCu−Ni−Fe系合金において、その組成を
選択することにより、Br/Hcをより小さいもの
として、特に減磁量を小さくしようというもので
ある。しかし、その減磁の減少は一定程度しか観
察されず、末だ不十分である。又高域特性は良好
でない。これに対し、本発明では、時効を特殊な
温度プロフイールで行うことにより、当初のBr
およびHcを向上し、特にHcをより一層大きなも
のとして、磁気記録体としての減磁量を十分満足
できるだけ減少させ、しかも高域特性を格段と向
上させている。 以下、本発明の永久磁石材料の製造方法につき
詳細に説明する。 本発明によつて得られる永久磁石材料は、
Cu、NiならびにFeおよび/またはCoを必須成分
とする。この場合、これら必須成分中のCu含量
は10〜90重量%、好ましくは10〜80重量%であ
る。又、Ni含量は8〜50重量%、好ましくは10
〜50重量%である。更に、必須成分中、残部は
FeもしくはCoまたは任意の組成比からなるFeと
Coとからなる。そして、残部Feおよび/または
Coは、必須成分中、100重量%から、上記Cuおよ
びNi含量を差引いた値であるが、少なくとも2
重量%、好ましくは5重量%、特に10重量%以上
の値である。なお、必須成分中のFeおよび/ま
たはCoは、Fe/Coの重量比が0〜1の任意の値
をとるような組成比とすることができる。 なお、このような必須成分組成範囲外となつた
ときには、磁気特性が悪化し、本発明適用の効果
がなくなつてしまう。 一方、本発明によつて得られる永久磁石材料
は、このような必須成分のみから構成される組成
を有してもよいが、これら必須成分に加え、他の
添加元素の1種以上を含有してもよい。この場
合、添加元素の1種以上は、総計で永久磁石材料
100重量%あたり、20重量%、好ましくは15重量
%以下の範囲で含有させることができる。 このような添加元素のうち最も好ましいものと
しては、Mnを挙げることができる。Mnは、永久
磁石材料中、0.05重量%、特に0.1重量%以上含
有されるとき、残留磁束密度、保磁力、角形比等
の磁気特性を格段と向上せしめるものである。た
だ、その含量が永久磁石材料中10重量%以上とな
つたときには、逆にそのような効果は半減してし
まう。このため、Mnは永久磁石材料中0〜10重
量%、より好ましくは0.05〜10重量%、特に0.1
〜5重量%含有せしめられることが好ましい。 他方、このようなMnに代え、あるいはMnに加
え、更に他の添加元素を含有有させることができ
る。このような、本発明による永久磁石材料に含
有される1種以上の更に他の添加元素としては、
V、Si、B、Ti、Zr、Ta、Cr、Nb、W、Mo等
の他の遷移金属元素あるいはA、A族元素等
を挙げることができる。この場合には、これらの
1種以上は、総計で、概ね、永久磁石材料中に0
〜5重量%含有させることができる。 このような組成を有する本発明によつて得られ
る永久磁石材料は、それを構造的にみたときに
は、実質的にスピノーダル分解型組織あるいは析
出硬化型組織と称される組織から構成されてい
る。この場合、スピノーダル分解型ないしは析出
硬化型組織と称されるものは、例えば、日本金属
学会会報、第12号(1973年)、第289ページに記載
されているように、過飽和固溶体の多次元合金
が、核の生成を伴うことなく、濃度だけの変動を
生じて、2相に分離して形成された組織のことを
いう。そして、本発明による永久磁石材料は、後
述の磁気硬化処理の結果、このような組織構造を
有し、磁気硬化せしめられているものである。な
お、本発明によつて製造される永久磁石材料は、
このようなスピノーダル分解ないしは析出硬化の
結果、一般に、数100Å程度の粒径の針状等の形
状異方性を有する粒子からなりたつている。 一方、このような組成と構造とを有する本発明
によつて得られる永久磁石材料は、種々の形状で
あつてよい。従つて、厚板磁石、線引き後の線状
磁石材料、あるいは薄板状に形成された磁気ドラ
ム、磁気デイスク、磁気カード、磁気テープ等の
各種磁気記録体であつてもよい。この場合、0.5
μm〜2μm以下の厚さあるいは径の薄板材ない
しは、線材であるときには、そのBr、Hc、Br/
Bsなどの磁気特性の向上がより大きいという点
で好ましい。そして、このような範囲の線材ない
しは薄板材としたときには、磁気ドラム、磁気デ
イスク、磁気カード等の磁気記録体、あるいは線
状磁石材料として好適である。特に、このような
厚さの薄板を磁気記録体とすれば、Hcは格段と
向上し、又Br、Br/Bsも増大するので、高出
力、高密度の記録を行うことができ、しかも種々
の要因に基づく減磁量も減少する。これに対し、
板厚を更に薄くして、0.5〜20μmの厚さの薄板
とすれば、その可とう性はきわめて良好となり、
長尺の可とう形磁気テープとなすことができ、そ
の際の走行性はきわめて良好であり、走行性に基
づく磁気ヘツドとの接触安全性は高く、従来の塗
布形テープと遜色のない可とう性、走行性を示
す。そして、上記のように磁気特性は良好で、し
かも減磁も少ない。なお、板厚を0.5〜10μmと
すれば、このような特性に加え、高域特性は一層
向上し、きわめて良好な高域特性を発揮する。 このような永久磁石材料は、本発明に従い一般
に、以下のようにして製造される。 先ず、対応する組成の合金となるよう原材料を
配合する。これを、例えば真空中で高周波誘導加
熱などにより溶解し、更に例えば真空中で、所望
形状に鋳造する。 あるいは、このようにして得た鋳造母合金に、
予め溶体化処理を施し、次いで、鍛造、スウエー
ジング等を施しておくこともできる。この場合、
溶体化処理は、例えば950〜1050℃の温度にて、
例えば30分〜30時間程度加熱保持することによつ
て行い、その処理雰囲気としては、空気中であつ
てもよいが、真空、不活性、非酸化性あるいは還
元性雰囲気下で行うことが好ましい。又、その後
の鍛造、スウエージング等としては、温間ないし
冷間で行うことができる。 又、上記のようにして得た鋳造合金、あるいは
配合混合物を用い、いわゆる液体冷却法に従い、
薄板化あるいは線材化しておくこともできる。こ
のような液体冷却法に従うときには、先ず加熱管
中で融液となし、この融液を加熱管中のノズルか
ら噴出させ、これを各種回転冷却体などの冷却体
に接触させ、例えば10-2℃/sec以上の冷却速度
で、これを冷却凝固させ、薄板ないし線材となせ
ばよい。 更に、このようにして得た鋳造母合金、鍛造な
いしスウエージング処理後の母合金、あるいは液
体冷却法により得られた薄板ないし線材には、更
に圧延ないし線引き加工を施しておくこともでき
る。この場合、圧延ないし線引きは温間、冷間い
ずれで行うこともできるが、通常は常温付近の冷
間で行えばよい。又、圧延としては、溝ロール、
平ロール等による種々の態様で行うことができ、
線引きとしても押し出し、引きぬきいずれで行つ
てもよい。更に、圧延、線引きは、圧延率(圧下
率)あるいは減面率が99〜99.9%程度となるま
で、非常に広範囲な加工率で行うことができる。
なお、このような圧延ないし線引きに先立ち、予
め上記したような溶体化処理を施しておくことが
好ましい。 このようにして得た鋳造母合金、鍛造ないしス
ウエージング後の母合金、液体冷却法によつて得
た線材ないし薄板、あるいは圧延ないし線引きを
施した薄板ないし線材には、本発明に従い、時効
処理として、所定温度から冷却しながら行う多段
ないし連続時効が施される。そして、この多段な
いし連続時効により、スピノーダル分解ないし析
出硬化が行われ、永久磁石材料は磁気硬化するも
のであり、このとき、従来法に従い所定温度に加
熱保持した後放冷したときと比較して、磁気特性
は格段と向上する。又、永久磁石材料を薄板化し
て磁気記録体となすときには、磁気特性の向上に
加え、種々の要因に基づく減磁が格段と減少し、
又高域特性が向上する。 本発明における多段時効としては通常以下のよ
うに行う。すなわち、先ず、例えば550〜700℃、
好ましくは550〜650℃程度の所定温度にて、例え
ば30分〜50時間、好ましくは30分〜10時間程度加
熱保持した後、この温度から徐冷しながら、例え
ば5〜50℃、好ましくは10〜5℃温度が下降する
ごとに、それぞれの温度に、例えば30分〜50時間
程度保持し、このような徐冷および停滞保持を2
回以上繰返す。このようにして徐冷、停滞保持を
繰返した結果、例えば400〜500℃程度にまで温度
が下がり、その温度における、例えば30分〜50時
間の停滞保持を行つた後、放冷すればよい。な
お、所定の温度から最終温度に至るまでにおいて
1回以上その中間温度において保持する各段にお
ける停滞時間は、停滞温度が下がるごとに長くし
ていくことが好ましい。 又、連続時効は、以上のような多段時効の極限
として、その温度プロフイールを、緩慢かつ連続
的に行うものである。従つて、通常は、例えば
550〜700℃、好ましくは550〜650℃に、例えば30
分〜50時間、好ましくは30分〜10時間程度加熱保
持した後、概ね、例えば400〜500℃に降下するま
で、例えば0.5〜500℃/hr、好ましくは0.5〜20
℃/hrの冷却速度にて冷却し、しかる後放冷すれ
ばよい。この場合、徐冷曲線は、直線状としても
よいが、曲線状ないしは折線状として、温度が降
下するに従い、その冷却速度を遅くすると好まし
い結果を得る。 なお、このような多段ないし連続時効処理は、
一般に無磁場中にて行うものであるが、場合によ
つては、合金組成から可能なときにはその処理あ
るいはその処理の初期において1000〜3000Oe程
度の磁場を印加しながら行つてもよい。又これら
時効は、空気中で行うこともできるが、通常は、
真空、不活性、非酸化性ないしは還元性の雰囲気
下で行うことが好ましい。 このように、本発明においては、上記のよう
に、鋳造の後、鍛造ないしはスウエージングの
後、液体冷却、圧延ないしは線引きによる薄板化
ないしは線材化の後、上記のような多段ないし連
続時効を施すものであるが、この場合更に、多段
ないし連続時効の直前に、前段時効と圧延ないし
線引きとを順次施し、しかる後連続ないし多段時
効を施すと、より好ましい結果が得られる。 この場合、鋳造後の母合金、鍛造ないしスウエ
ージング後の母合金、あるいは液体冷却法により
得た薄板ないし線材、そして場合によつては圧延
ないし線引き後の合金に対し施す前段時効として
は、場合によつては磁場中で行うこともできる
が、通常は無磁場中で行い、又、その雰囲気とし
ては空気中よりも、真空、不活性、還元性等の雰
囲気下で行うことが好ましい。そして、この前段
時効は、通常行われる時効のように、所定の一定
温度に加熱保持した後、放冷することによつて行
つてもよく、又上記の多段ないし連続時効として
行つてもよい。ただ、工程を簡易とするために
は、この前段時効は、例えば550〜700℃にて、30
分〜50時間程度保持した後放冷する通常の時効と
して施す方が好ましい。 又、前段時効の後行う圧延ないし線引きとして
は、上記したような温間、冷間で行う平ロール、
満ロールを用いる圧延あるいは押し出しないし引
きぬき線引加工等いずれを用いてもよく、上記同
様、その加工率は非常に広範囲の値の中から適宜
決定することができる。 なお、本発明においては、時効処理を、又時効
処理を前後、後段に分けるときはその少なくとも
いずれかを、上記した連続ないし多段時効として
行えばよいものであり、連続ないし多段時効を施
した後、通常の一定温度に加熱保持する時効を施
したり、あるいは両者の間に圧延、線引き等を施
すこともできるが、通常は、連続ないし多段時効
を、上記のように圧延、線引き等の後に後段時効
として施す方が好ましい。 このようにして、多段ないし連続時効を含んで
なる時効により、磁気硬化が施され、本発明に従
い永久磁石材料が製造される。なお、このような
永久磁石材料を薄板化して磁気記録体とするとき
には、薄板自体を用いてもよく、それを各種支持
体上に接着固定してもよい。そして、そのとき、
デイジタルないしアナログの磁気記録を行う。各
種磁気テープ、磁気デイスク、磁気カード、磁気
ドラム、磁気シート、磁気スケール等いずれにも
有用である。 本発明によれば、通常のように一定温度に加熱
保持した後、これを放冷する時効処理のみを用い
て磁気硬化を施す場合と比較して、得られる永久
磁石材料の、残留磁束密度、保磁力、角形比等の
磁気特性は格段と向上する。この場合、特に保持
力の向上は顕著である。又、薄板化して磁気記録
体とするときには、自然減磁、再生減磁とも格段
と減少する。更に薄板磁気テープとするときに
は、高域特性も格段と向上する。 以下、本発明を、実施例により更に詳細に説明
する。 実施例 1 Cu60重量%、Ni20重量%およびFe20重量%の
組成(組成)となるように、各元素を秤量し、
配合した。これを真空下にて、高周波誘導加熱し
て溶解し、鋳造して母合金を作成した。 次に、この母合金を用いて、液体冷却法に従い
薄板となした。すなわち、母合金をアルゴン雰囲
気下で高周波誘導加熱により溶解して融液とし、
これをアルゴンガスで加圧して融液を片ロール回
転冷却体表面に吹きつけ、103℃/sec程度の冷却
速度で冷却、凝固させ、200μm厚の長尺薄板を
得た。 次いで、このようにして得た薄板に対し、真空
中にて、600℃で5時間無磁場中での時効を行つ
た。この後、常温にて冷間圧延を行い、厚さ4μ
mの薄板とした。しかる後、真空中で580℃にて
1時間加熱保持し、更に580℃から冷却しなが
ら、無磁場中での多段時効を行つた。この場合多
段時効の温度プロフイールは以下のとおりであ
る。すなわち、580℃から20℃/hrの冷却速度で
冷却しながら、20℃温度が下がるごとに所定時間
づつ停滞させた。この場合、停滞時間は、560℃
にて2時間、540℃にて2時間、520℃にて4時
間、500℃にて6時間、480℃にて8時間行い、最
後に460℃にて10時間停滞保持した後放冷した。
このようにして磁気硬化した薄板Aを得た。 一方、上記薄板Aの製造において、4μm厚さ
に圧延した後の多段時効を、次のような温度プロ
フイールの連続時効に代えた他は上記と全く同様
にして、本発明による薄板Bを得た。すなわち、
連続時効は、真空中で580℃にて1時間加熱保持
した後、520℃まで10℃/hrの冷却速度で冷却し
た後、更に460℃まで3℃/hrの冷却速度で冷却
し、その後放冷することによつて行つた。 これに対し比較のため、上記薄板Aの製造にお
いて、圧延後の多段時効に代え、580℃にて30時
間加熱保持し、その後放冷した他は上記と全く同
様にして、従来法による比較用薄板Cを得た。 このようにして得た薄板A〜Cにつき、これを
スリツタにかけ所定巾となし、オーデイオ用カセ
ツトテープA〜Cを作成した。 このカセツトテープにつき、その磁気特性とし
て、残留磁束密度Br、保磁力Hcおよび角形比
Br/Bs(Bsは飽和磁束密度)を測定したとこ
ろ、下記表1に示される結果を得た。 次に、これら3種のカセツトテープA〜Cをカ
セツトテープレコーダ内に装置し、磁気ヘツドと
摺接させつつ、所定長づつ走行させ10KHzの記録
を行い、10KHzの記録記号を再生し、その再生レ
ベル変動率(dB)を測定したところ、下記表1
の結果を得た。この場合、γ−Fe2O3+Coを磁性
粉とするクロムポジシオンタイプの市販の塗布形
テープにつき、同様に10KHzの記号の記録再生を
行い、その再成出力レベル変動率(dB)を測定
したところ、0.5dBを得た。 更にこれら3種のカセツトテープA〜Cにつ
き、333Hzにおける3%第3次高周波歪での出力
レベル(MML)と、14KHzにおける飽和出力レ
ベル(MOL)とを測定し、上記塗布形テープの
それとのレベル差(dB)を求めたところ、下記
表1に併記される結果を得た。 又、これら3種のカセツトテープA〜Cにつ
き、333Hzの記録を行い、80℃にて100時間加熱
し、自然減磁の加速試験を行い、加速試験後の
333Hzの出力レベルの変化(%)を測定したとこ
ろ、表1に併記される結果を得た。 これらの結果から、従来法と比較したとき、本
発明によりHcが格段と向上し、しかもBr、Br/
Bsが向上することがわかる。又、本発明によつ
て得られる磁気テープの走行性は、従来の塗布形
テープのそれと遜色がないことがわかる。しか
も、本発明によれば、従来法による場合と比べ、
14KHzMOLが格段と向上し、高域特性にすぐれ
ていることがわかる。更に、自然減磁も格段と減
少している。 実施例 2 Cu50重量%、Ni20重量%およびCo30重量%
(組成)、ならびにCu60重量%、Ni20重量%、
Fe18重量%およびMn2重量%(組成)につ
き、実施例1と全く同様にして、鋳造、薄板化、
時効、圧延を行い4μm厚の薄板を得た後、実施
例1と全く同様の温度プロフイールにてそれぞれ
3種の後段時効を行い、計6種のカセツトテープ
D〜Iを作成し、実施例1同様の測定を行つたと
ころ、表1に併記される磁気特性(Br、Hc、
Br/Hc)、ヘツド接触安定性(10KHz再生レベル
変動率)、高域特性(MML、MOL)、および減磁
率を得た。 表1の結果から、本発明によれば、従来法によ
るときと比較して、Br、Hc、Br/Bsは向上し、
しかもMOLが増大し、又減磁は減少しており、
本発明の効果が明らかである。
【表】 実施例 3 実施例1と同様にして得たCu60重量%、Ni20
重量%およびFe20重量%の母合金を100℃、10時
間溶体化処理した後、スウエージングにより10mm
径の線材を得た。 このようにして得た線材につき、実施例1と同
様600℃にて5時間時効を行つた後、引きぬきに
より線引き加工して0.1mm径の線材を得た。次い
で、これに対し実施例1と全く同様の温度プロフ
イールにて多段時効を行い、線材Jを得た。 これに対し比較のため、上記0.1mm径の線材に
対し、580℃にて30時間加熱保持した後放冷し
て、従来法による時効を行い線材Kを得た。 これら線材J、Kにつき、磁気特性を測定した
ところ、下記表2の結果を得た。
【表】 表2の結果から、本発明によれば、磁気特性の
向上が実現することがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 Cu、NiならびにFeおよび/またはCoを必須
    成分として含み、この必須成分中のCu含量が10
    〜90重量%、Ni含量が8〜50重量%であり、残
    部少なくとも2重量%のFeおよび/またはCoか
    ら構成される組成をもつ永久磁石材料を製造する
    方法において、時効処理として、所定温度から冷
    却しながら行う多段ないし連続時効を施すことを
    特徴とする永久磁石材料の製造方法。
JP4495280A 1980-04-05 1980-04-05 Manufacture of permanent magnet material Granted JPS56142857A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4495280A JPS56142857A (en) 1980-04-05 1980-04-05 Manufacture of permanent magnet material

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JP4495280A JPS56142857A (en) 1980-04-05 1980-04-05 Manufacture of permanent magnet material

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0626235Y2 (ja) * 1988-10-05 1994-07-20 パロマ工業株式会社 風呂用リモコン

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JPH0626235Y2 (ja) * 1988-10-05 1994-07-20 パロマ工業株式会社 風呂用リモコン

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