JPS6254741B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はたとえば紙葉類の搬送途中において紙
葉類の搬送方向に対する向きを変える方向変換装
置などに用いられるベルト押付装置に関する。

たとえば封書などの自動選別押印機において
は、封書の所定押印部を揃える必要があるため、
搬送途中において封書の搬送方向に対する向きを
変えるスイツチバツク式の方向変換装置が用いら
れている。この方向変換装置は第１図に示すよう
に、第１と第２の搬送路ａ，ｂ間にベルト押付装
置ｃを設け、第１の搬送路ａから搬出された封書
を搬出方向後端側から第２の搬送路ｂへ搬入する
ようになつている。すなわち、第１の搬送路ａか
ら搬出された封書を封書の厚さより大きな所定間
隙を存して走行する１対のベルトｄ，ｄ間にその
搬出端側から受入れたのち、この受入にもとづく
所定のタイミングで一旦揺動変位するローラｅに
よつて上記ベルトｄ，ｄを封書に押付けて封書を
第２の搬送路ｂへ搬入するようになつている。な
お、ｆは封書の一側辺を当接して整位する搬送基
準面である。

しかしながら、上記ローラｅは円柱状に形成さ
れているため、ローラｅは封書にベルトｄ，ｄを
幅方向に亘つて均一に押付ける。したがつて、全
押付力に対して単位面積当りの押付力が弱く、し
かも、封書が回動し難い（回動自由度が小さ
い）。このため、封書のスキユーが直り難く、封
書の横ずれ（搬送基準面ｆに対し接離する方向へ
のずれ）が生じ易いので、封書の搬送方向が変わ
るタイミングがばらついたりして第１と第２の搬
送路ａ，ｂ間で封書の搬送が不安定になつてい
た。そこで、ローラｅによるベルトｄ，ｄの封書
への押付力を強くすることが考えられるが、その
構造が高価格になるという問題がある。

本発明は上記事情にもとづいてなされたもの
で、その目的とするところは、ローラによるベル
トの紙葉類への押付力を搬送基準面で強くし、第
１の搬送路から搬出された紙葉類を第２の搬送路
へ安定した状態で搬入できるようにしたベルト押
付装置を提供することにある。

以下、本発明の一実施例を図面を参照しながら
説明する。第２図はスイツチバツク式の紙葉類Ｐ
の方向変隔装置に本発明のベルト押付装置１を採
用したもので、２は紙葉類Ｐを搬送する搬送路で
ある。この搬送路２は第１の搬送路３と、第２の
搬送路４と、これら第１と第２の搬送路３，４間
に設けられた方向変換路５とからなり、ローラ６
…に掛渡されたベルト７…によつて構成されてい
る。

上記方向変換路５は上記第１の搬送路３から搬
出された紙葉類Ｐを一旦受入れたのち、この紙葉
類Ｐを受入方向後端側から第２の搬送路４へ搬入
するもので、一端側に上記第１の搬送路３の搬出
端と上記第２の搬送路４の搬入端とが対向してい
る。また、この方向変換路５を構成するベルト７
…は紙葉類Ｐの厚さ寸法よりも大きい所定間隙を
存して対向する状態で張設された第１のベルト
（ガイド部材）８と第２のベルト９とからなり、
これら第１と第２のベルト８，９は上記第１の搬
送路３から搬出されて方向変換路５に受入られる
紙葉類Ｐの受入方向と逆方向に走行するようにな
つている。また、上記第２のベルト９は上記方向
変換路５の上記第２の搬送路４側に設けられ、こ
の第２のベルト９の裏面側すなわち第１のベルト
８に対向しない側には第３図にも示すように、変
位自在なローラ１０が設けられていて、第２のベ
ルト９を押出するようになつている。すなわち、
このローラ１０は上記第１の搬送路３に設けられ
た光学検知器１１の出力にもとづき図示しない揺
動機構によつて揺動されるアーム１２に取付けら
れており、上記第１の搬送路３を搬送される紙葉
類Ｐが上記光学検知器１１に検知されると所定の
タイミングで揺動変位し、すなわち、第１の搬送
路３から紙葉類Ｐが搬出され方向変換路５に受入
れられると図に仮想線で示すように第１のベルト
８が掛渡されたローラ６の巻き込み側近傍に一旦
揺動変位し、紙葉類Ｐを第１と第２のベルト８，
９間に挾んだ状態でこれらベルト８，９を撓ませ
て紙葉類Ｐの受入方向後端側を上記第１の搬送路
３の搬出端から上記第２の搬送路４の搬入端に振
り向きさせて第２の搬送路４へ搬入するようにな
つている。また、１３は上記方向変換路５に沿つ
て設けられた搬送基準面であり、紙葉類Ｐの一側
辺を当接した整位状態で紙葉類Ｐを案内できるよ
うになつている。

このように構成された方向変換装置の上記ロー
ラ１０は上記搬送基準面１３側に拡径部１４が設
けられ、第１と第２のベルト８，９の紙葉類Ｐへ
の押付力を上記搬送基準面１３側で強くし得るよ
うになつている。

しかして、第１の搬送路３から紙葉類Ｐが搬出
されると、この紙葉類Ｐは一側辺を搬送基準面１
３に当接した状態で第１と第２のベルト８，９間
に受入れられる。すると、ローラ１０が所定のタ
イミングで一旦揺動変位し、第１と第２のベルト
８，９を紙葉類Ｐを挾んだ状態で撓ませる。そし
て、これらベルト８，９の搬送力によつて紙葉類
Ｐが第２の搬送路４へ搬入される。したがつて、
搬送路２の紙葉類Ｐの搬送途中において紙葉類Ｐ
の搬送方向に対する向きを変ることができる。ま
たこのとき、ローラ１０の搬送基準面１３側には
拡径部１４が設けられているため、第１と第２の
ベルト８，９の紙葉類Ｐへの押付力は搬送基準面
側１３がより強くなる。したがつて、全押付力に
対して単位面積当たりの押付け力が強くなり、し
かも、紙葉類Ｐは搬送基準面１３側を中心として
回動し易くなる（回動自由度が大きくなる）。こ
のため、紙葉類Ｐの横ずれ（搬送基準面１３に対
し接離する方向へのずれ）が生じ難く、しかも紙
葉類Ｐを搬送基準面１３に容易に沿わせることが
できるので、搬送基準面１３によつて容易かつ確
実に整位される。しかも、紙葉類Ｐの回動中心は
搬送基準面１３から近いので、紙葉類Ｐの一側辺
が搬送基準面１３に当たつて整位されるときに紙
葉類Ｐが曲り難い。従つて、紙葉類Ｐがスキユー
したり搬送方向が変わるタイミングがばらついた
りすることなく第１の搬送路３から搬出された紙
葉類Ｐを第２の搬送路４へ安定した状態で搬入す
ることができる。特に、封書等のように内容物を
有するものでは、その効果が大きい。

なお、上記実施例では、ベルト押付装置１を方
向変換装置に用いたが、本発明はこれに限ること
なく、たとえば第４図に示すように紙葉類Ｐの搬
送速度加減速装置に用いてもよい。すなわち、こ
の速度加減速装置は第１の搬送路１５と、この第
１の搬送路１５の搬送速度と搬送速度が異なる第
２の搬送路１６と、これら第１と第２の搬送路１
５，１６間に設けられ上記第２の搬送路１６の搬
送速度と等しい速度で走行する互いに僅かに離間
して対向する第１のベルト（ガイド部材）１７ａ
および第２のベルト１７ｂと、この第２のベルト
１７ｂを上記第１の搬送路１５から搬出される紙
葉類Ｐに所定のタイミングで押付けて上記紙葉類
Ｐを上記第２の搬送路１６へ搬入する変位自在な
ローラ１８と、上記第１と第２のベルト１７ａ，
１７ｂによつて搬送される紙葉類Ｐの一側辺を当
接して整位する搬送基準面１９とを具備してな
り、搬送途中において紙葉類Ｐの速度を変えるこ
とができるものであり、このような速度加減速装
置においても上記実施例同様の効果を奏すること
ができる。なお、上記２つの実施例では、ガイド
部材として第１のベルト８，１７ａを用いたが、
本発明はこれに限定されることはなく、たとえば
ガイド板、ガイドローラ等でもよいことは勿論で
ある。

以上説明したように本発明によれば、ローラの
搬送基準面側に拡径部を設けたから、ローラによ
るベルトの紙葉類への押付力を搬送基準面側で強
くでき、以て第１の搬送路から搬出された紙葉類
を第２の搬送路へ安定した状態で搬入することが
できる等優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の一実施例を示す斜視図、第２図
は本発明のベルト押付装置を方向変換装置に用い
た一実施例を示す正面図、第３図は要部を示す斜
視図、第４図は他の実施例を示す正面図である。 Ｐ…紙葉類、１…ベルト押付装置、３…第１の
搬送路、４…第２の搬送路、８…第１のベルト
（ガイド部材）、９…第２のベルト、１０…ロー
ラ、１３…搬送基準面、１４…拡径部、１５…第
１の搬送路、１６…第２の搬送路、１７ａ…第１
のベルト（ガイド部材）、１７ｂ…第２のベル
ト、１８…ローラ、１９…搬送基準面。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 第１と第２の搬送路間に設けられ紙葉類の一
   面をガイドするガイド部材と、このガイド部材に
   所定の間隔をあけて対向し、紙葉類を搬送するた
   めのベルトと、このベルトによつて搬送される紙
   葉類の一側辺を当接して整位する搬送基準面と、
   上記ベルトを上記第１の搬送路から搬出される紙
   葉類に所定のタイミングで押付けて上記紙葉類を
   上記第２の搬送路へ搬入する変位自在なローラ
   と、このローラの上記搬送基準面側に設けられた
   拡径部とを具備したことを特徴とするベルト押付
   装置。