JPS625237B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、金属テープおよび金属化されたテー
プの少くとも一方を導くことができる、車輪を含
む案内手段と、テープおよび案内手段と協働する
無端のマスキング部材にして、電解質の通路を有
しその電解質の通路の形は希望のブロツト形被覆
に一致している無端のマスキング部材とを備え
た、金属テープまたは金属化されたテープにブロ
ツト形被覆を電気めつきする装置に関するもので
ある。

上記のような種類の装置は、電子工業で用いら
れる多数の製品に、テープの金属よりは通常高価
である与えられた金属の被覆を部分的に行うため
にとくに用いられる。そのような被覆は、たとえ
ば、半導体素子の場合に以後の工程のために製品
にある処理を行うため、または電子部品としての
製品の動作に後で役立つ、たとえば接触ピンのよ
うな部品の表面に被覆を行うために必要である。
希望の被覆を附着するために、処理すべき物品は
しばしばテープ状に構成される。このテープ状物
品は希望の被覆を附着するために適切な装置の中
に通される。このテープ状物品の一部のみに被覆
を附着することをしばしば求められるにもかかわ
らず、テープの両面に被覆が附着されることがし
ばしばある。これは被覆金属のむだであるばかり
でなく、被覆金属の使用量が増加した分だけ完成
品の価格が上昇することになり、とくに被覆金属
が金，銀，パラジウムのような貴金属である場合
には前記した価格の上昇は著るしくなる。このよ
うな欠点を解消するために、製品の関連する部分
のみに被覆を附着することが行われるようになつ
てきた。

たとえば、プリント回路を作るために、被覆を
附着すべき表面だけが手つかずで放置されるよう
に、写真技術または印刷技術を用いて非導電性マ
スクを製品に当てることが知られている。次に、
電気めつき法により自由な表面を被覆材料で覆
い、その後で不用のマスクを除去する。しかし、
この方法は多数のテープ状金属製品に局部的な被
覆を附着するためには手間と時間がかかりすぎる
上に、得られた製品は除去したマスクの残りかす
のためにひき起される問題により正しく動作する
ことは保証できなくなり、更にレジストを多量に
消費するために製品のコストが高くなる。

米国特許第4090928号には、処理すべきテープ
をマスキング装置の２つのまつすぐな部分の間に
入れる被覆附着方法が開示されている。前記部分
の一方には複数の穴が設けられる。それらの穴の
形は附着すべき被覆の形に一致する。他方の部分
には穴は設けられない。各穴には陽極として機能
する流体スプレーが配置される。この装置には、
マスキング装置内に固定されているテープにスプ
レーから吹きつけられた流体を放出させるための
通路も設けられる。マスキング装置の中に固定さ
れているテープに希望の厚さの金属被覆が附着さ
れると、そのマスキング装置を開いてテープをあ
る与えられた長さだけテープの長手方向に移動さ
せる。その後で、テープの次の部分に被覆物質を
附着するためにテープをマスキング装置の中に再
び固定する。

テープを移動させるたびに被覆の附着を停止せ
ねばならないから、この装置は断続的に動作する
ためにブロツト形被覆をテープに連続して附着さ
せることができないことが明らかであろう。実際
には、テープ状製品に金属被覆を附着するために
製作時間の半分以下が実際に用いられていること
が見出されている。この装置の別の大きな欠点
は、被覆の厚さと質が流体の吹きつけに密接に関
係するから、同時に附着されるブロツト形パター
ンの厚さが大幅に変動することである。そして、
同時に附着され種々のブロツト形被覆の厚さの変
動が希望の被覆厚さのほぼ４分の１に達すること
が見出されている。被覆の厚さを適切な厚さにす
るためには多量の過剰な材料を附着せねばならな
い。しかし、そうすると被覆材料が大量に消費さ
れ、附着に要する時間が長くなる。

オランダ特許出願第7316244号には、電解質を
含んでいるホルダー中に配置される車輪を有する
装置が開示されている。この装置の運転中は、ブ
ロツト形被覆を附着される金属テープが前記車輪
の外周面の一部に沿つて動かされる。非導電性の
弾性材料で作られた無端マスキングベルトが前記
金属テープとともに車輪の外周面の一部に沿つて
動かされる。このマスキングベルトは金属テープ
の両側面のうち車輪から遠い側の側面を覆い、か
つマスキングベルトには金属テープに附着する被
覆の形と同じ形の穴が設けられる。それらの穴
は、実際のところ、ブロツト形被覆間の希望の間
隔に一致する距離の位置にできるだけ配置する。
ホルダーは車輪の回転軸と同軸状に配置される吹
きつけパイプを有する。この吹きつけパイプは、
この装置の運転中に、金属テープのうちマスキン
グベルトにより隠されていない部分に電解質を吹
きつける。この装置を用いると、テープがこの装
置中の中を動いている間に電気めつきを連続して
行うことができ、しかも電解質を定期的に新しく
することにより一定品質の製品を得ることができ
る。吹きつけパイプのノズルが局部的に詰つたと
しても、得られる製品の均一性は悪影響を受けな
いから、この装置を用いることによつて高い信頼
度が達成される。ブロツト形被覆の附着場所と形
の正確さについての要求が高くなりつつあること
にかんがみ、かつ高価な被覆物質をできる限り節
約するために、そのような装置を用いると問題が
起る場合がある。たとえば、金属テープまたは金
属化されたテープ上の正しい位置にブロツト形金
属被覆を附着させるためには、弾性のあるマスキ
ングベルトは変形に対して十分には抗せない。更
に、マスキングベルトの膨張率と金属テープまた
は金属化されたテープの膨張率が異なるために、
室温よりかなり高い温度でしばしば行われる被覆
附着作業においては、金属テープに対するマスキ
ングベルトの相対位置を正しく保つという問題が
生ずる。

オランダ特許出願7109404号には外周面に穴が
あけられている車輪を有する装置が開示されてい
る。それらの穴の大きさと位置はテープに附着す
べき希望のブロツト形被覆の大きさと形にそれぞ
れ等しく、装置の運転中は、被覆を附着すべきテ
ープの表面が車輪の外周面に設けられている穴に
ちようど向き合うようにして、テープを車輪の周
囲に沿つて動かさねばならない。車輪の内部には
吹きつけ体が更に配置される。この吹きつけ体に
より、加圧されている電解質を前記穴を通じて金
属テープの関連する部分に吹きつけることができ
る。車輪に設けられている位置合わせピンと、こ
れらの位置合わせピンに組合わされるテープのラ
グまたは位置合わせ穴とにより、合成樹脂製の車
輪に対して金属テープを正しい位置に保つ努力が
払われている。この装置も満足に動作するが、と
くに、複雑でこわれやすい製品を加工する場合の
ように直径の大きい車輪を使用したい場合には、
テープと車輪の外周面に設けられている穴と正し
く位置合わせするためには問題が起る。それらの
問題は ａ テープに結合される製品の製作誤差 ｂ 車輪の製作誤差 ｃ 金属テープと車輪との温度や膨張率が異なる
ために膨張度合が等しくないこと、 ｄ 金属テープや車輪に機械的な力が加えられる
ことによる変形、 などによりひき起される。

たとえば、少くとも車輪の外周部分がパースペ
ツクスで作られており、金属テープがニツケル―
鉄で作られている場合に、温度がΔＴ＝50〓だけ
急激に変化した時には、長さ9.3ｍのテープで
は、テープの長さ方向に測つて、ブロツト形被覆
の位置は正しい位置から１×10^-3ｍずれることが
ある。金属テープの製作においてはテープの長さ
0.3ｍで２×10^-4ｍの誤差が起り得る。しかし、
そのような製作誤差による悪影響はブロツト形被
覆を附着するこの装置でなくすことが可能であ
る。実際に、十分な品質の最終製品を得るために
は、ブロツト形被覆の位置誤差としては１×10^-4
ｍだけが許容される。マスキング部材を有する従
来の装置においては、この許容誤差は処理するテ
ープの長さがわずかに約0.3ｍの時だけ可能であ
る。しかし、その長さのテープでも適切な厚さの
被覆層を得るためにはテープを動かす速さが制限
される。

本発明の目的は、従来の装置に固有の諸欠点を
解消できる前記したような種類の装置を得ること
である。

本発明によれば、マスキング部材が独立したセ
グメントにより形成され、各セグメントは少くと
も１つの電解質の通路を有し、それらのセグメン
トの相互間にシール関係を維持しつつ、それらの
セグメントがマスキング部材の長手方向に相対的
に動けるように、それらのセグメントの間にシー
ル要素を配置することによつて、前記目的を達成
できる。

本発明による構造を用いることにより、セグメ
ントとテープとの相対的な正しい位置関係から、
電気めつきプロセスを維持して希望のブロツト形
被覆を非常に正確に配置できるように、各セグメ
ントの位置を他のセグメントとは独立に定めるこ
とができる。

以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。

まず第１図を参照する。ブロツト形被覆を部分
的に附着する金属テープまたは金属化されたテー
プが、テープの長手方向に多少とも連続して延び
る２つの周縁部１，２と、中間の細長い形の部分
３，４と、細長い形の部分３の自由端部により囲
まれ、２つの連結片部分６，７により周縁部１に
連結される長方形部分５とにより構成されるよう
に、テープの与えられた領域を打ち抜くことがで
きる。それらの部分３〜７は単一の製品を形成す
る。その単一の製品は、多くの同一の製品に互い
に分離される前にテープ形物品のようにして複数
の処理を施すために、それらの処理が終るまでは
互いに附着しているように多数の同一の製品とと
もにテープから打ち抜かれる。それらの処理の１
つが、第１図に示されている製品のうち１点鎖線
Ａで囲まれている長方形部分にブロツト被覆を附
着することである。

本発明の装置により処理する製品の別の例を第
２図に示す。この製品では、ピンのための接触ス
リーブ８がリボン形部材８Ａにより互いに連結さ
れてテープを形成し、各接触スリーブ８のたとえ
ば１点鎖線Ｂにより囲まれている長方形表面に金
属被覆を附着する。

その金属被覆は第３図に示されている装置によ
り附着できる。

この装置はホルダー１０の中に配置されて、回
転軸を中心に回転できる車輪９を有する。ホルダ
ー１０の下側近くには、ホルダー１０の中に含ま
れている電解質１２を放出するための出口ダクト
１１が設けられている。車輪９の内側には陽極を
形成するようにして吹きつけ体１３が配置され
る。陰極として機能する金属テープ１４は前処理
を受けてから、案内輪１５に沿つて矢印Ｃの向き
に送られ、それから車輪９の案内輪１６に沿つて
送られ、最後にリール（図示せず）に巻き取られ
る。この装置の運転中は車輪９は矢印Ｄの向きに
回転する。

処理すべきテープ１４と車輪９の外周面を良く
接触させるために、この装置は支持ベルト１７も
有する。この支持ベルト１７は軟かくて弾性のあ
る材料でなるべく作る。支持ベルト１７がテープ
１４のうち車輪９の外周面に沿つて大きな弧を成
す部分を保持するように、支持ベルト１７は案内
輪１８により導かれる。

この装置の運転中に電解質１２は、吹きつけ体
１３に通じている供給ダクト１９を通つて吹きつ
け体１３に圧力により供給される。

車輪９の回転軸は水平または垂直に配置でき
る。

第４〜６図は本発明の車輪の構造の一例を詳細
に示す。車輪９はその回転軸を中心として回転で
きる円板２０を有する。この円板２０の外周面に
は断面がＵ形のリング２１が設けられる。このリ
ング２１は等しくないリムを有する。円板２０か
らある与えられた距離の所で車輪９にはリング２
２が設けられる。このリング２２は円板２０とリ
ング２１に固定され、リング２１に向つて開いて
いる溝を囲む。

リング２１，２２により囲まれている溝は、パ
ースペツクスのような硬質合成樹脂製の細長くて
わん曲したセグメント２３のリムを受ける。セグ
メント２３は接線方向に膨張したり、リング２
１，２２に対してある限られた距離だけ動くこと
ができる。セグメント２３はその中心近くがリン
グ２１，２２に対して固定できるが、相互に自由
に膨張および収縮できる。図示の実施例では、各
セグメント２３は３つの通路２４を有する。それ
らの電解質の通路２４は、セグメント２３の内周
面から離れるにつれて各電解質の通路２４の横断
面積が徐々に小さくなつて、テープに附着するブ
ロツト状被覆の形に一致する横断面を形成するよ
うな形を有する。第６図から、隣り合うセグメン
ト２３の間に可撓性シール部材２５が配置されて
いることがわかる。更に、各セグメント２３の外
面の上部から位置合わせピン２６が突き出てい
る。それらの位置合わせピン２６は、この装置の
運転中に、金属テープまたは金属化されたテープ
に設けられている位置合わせくぼみと協働する。

この装置の運転中は処理されるテープ１４が装
置の中を動かされ、関連するセグメント２３に対
して正しい位置にテープ１４が動かされるよう
に、テープ１４が車輪９の外周面に接触する位置
の近くのセグメント２３の位置合わせピン２６が
テープ１４の位置合わせくぼみの中に入る。関連
するセグメント２３に対して固定されて正しく配
置されているテープ部分が動いている間に、たと
えば他のテープ部分の膨張、他のセグメント２３
の移動、他のセグメント２３の膨張のうちの少く
とも１つの事態が生じた時にひき起される動きと
は独立に、前記関連とするセグメント２３と前記
テープ部分は希望の相対位置を保つ。

対象とするテープ部分が車輪の外周面に沿つて
動いている間に、膨張率の差異や製作誤差などに
よつて生ずるくいちがいを解消し、テープ部分の
希望の場所に希望のブロツト形被覆を非常に正確
に附着できるように、前記テープ部分は関連する
セグメント２３に対して正しい位置を維持する。
障害がなければテープは車輪の外周面に沿う大き
な円弧を案内されて電解質はその大きな円弧に沿
つてテープに吹きつけることができるから、最終
製品の品質に悪影響を及ぼすことなしにテープを
より高速で装置の中を動かすことができる。更
に、直径が比例して大きい車輪を使用することが
可能であり、そうするとテープの材料と車輪の材
料との膨張率の差異による問題が生ずることなし
に、テープは車輪の外周面に大きな円弧に沿つて
維持される。テープの材料と車輪の材料の膨張率
の差異によるくいちがいをできるだけ小さくする
ために、車輪の半径方向膨張から生ずるずれを吸
収する金属でリング２１，２２を作ることができ
る。金属部には合成樹脂製の絶縁被覆を施すこと
ができる。あるいは、車輪の種々の部分を合成樹
脂で作ることができる。

たとえばゴムのような弾性材料製のシール部材
２５は、車輪９に対してセグメント２３を接線方
向に動けるようにするばかりでなく、吹きつけ体
１３により吹きつけられた電解質が隣り合うセグ
メント２３の間から漏れないように、かつセグメ
ント２３の外周面に接触しているテープ表面のう
ち、電解質の通路２４の領域に対向する部分にの
みブロツト形被覆を附着し、それ以外のテープ表
面の部分に電解質が附着しないように、隣り合う
セグメント２３の間で流体シールを行う。

第７〜９図に示す実施例においては、ブロツト
形被覆を附着するテープ２７は第１の実施例につ
いて述べたやり方に類似のやり方で、案内輪２８
により車輪２９の外周面に沿つて導かれ、ブロツ
ト形被覆を附着するテープ面が車輪２９の外周面
に再び接触するようにする。第８，９図に示され
ているように、車輪２９は断面がＬ形のリング３
０，３１を有する。それらのリング３０，３１は
ローラー３２，３３，３４により支持される。ロ
ーラー３２〜３３の端部近くにはリング３０，３
１の外側リムを受ける溝３５が設けられる。ロー
ラー３２の２つの溝３５の間の距離はローラー３
３，３４の対応する溝３５の間の距離より短い。

先に説明した実施例と同様に、支持ベルト３６
を用いることができる。この支持ベルト３６はロ
ーラー３２〜３４によりテープ２７とともに車輪
２９の外周面に沿つて案内される。ベルト３６を
案内するためにローラー３２〜３４には切れ目の
ない隆起部３７が設けられる。

リング３０，３１の間には車輪２９の外周面を
形成するセグメント３８が設けられる。このセグ
メント３８には、第１の実施例におけるセグメン
ト２３と同様に、電解質の通路３９が設けられ
る。各セグメント３８は位置合わせピン４０も有
する。セグメント３８の各側には車輪の回転軸に
平行に、かつ互いに同一直線上を延びるピン４
１，４２が設けられる。それらのピン４１，４２
はリング３０，３１に設けられている穴４３，４
４にそれぞれ受けられる。各穴４３，４４の断面
積は、それらの穴のうち関係するセグメント３８
に面する端部から、他方の端部へゆくにつれて
徐々に小さくなる。

車輪２９のリング３０，３１について先に説明
した案内のやり方のために、案内ローラー３２〜
３４に設けられている溝３５により、テープ２７
が車輪の外周面に送られる所であるローラー３２
の領域におけるリング３０と３１の間の距離は、
リング３０と３１ができるだけ接近し、穴４３と
４４の中のピン４１，４２がそれらの穴の半径方
向に動かないように、ピン４１，４２が穴４３，
４４の壁により支持されるような距離である。し
たがつて、関連するピンにより支持されるセグメ
ント３８の位置は車輪２９の別の部分に対して正
確に固定される。そして、セグメント３８の位置
が正確に定められるから、テープ部分は位置合わ
せピン４０により前記セグメント３８に対して位
置させられ、その位置合わせピン４０がテープ２
７の位置合わせくぼみの中に入るから、そのテー
プ部分はその位置に固定される。

車輪２９が更に回ると、リング３０，３１が互
いに離れる向きに徐々に動くために、関連するセ
グメント３８のピン４１，４２は穴４３，４４の
中で与えられた大きさの遊びを持つようになり、
その結果としてそれらのセグメント３８は車輪２
９の別の部分に対して接線方向に運動の自由を与
えられることになる。しかし、この場合でも、車
輪２９の周囲を動いているテープ２７の電気めつ
き中に、テープの関連する部分に対するセグメン
ト３８の正しい位置は保持される。したがつて、
この実施例は第１の実施例と同じ利点を有するこ
とが明らかであろう。隣り合うセグメント間の相
対的なシールは先に説明したのと同じやり方で行
うことができる。セグメントを互いにシールする
ために、セグメントの接線方向の動きに悪影響を
及ぼすことなしに互いにかみ合う複数の突出タグ
をそれらのセグメントに設けることができる。そ
れらのタグは隣り合うセグメントの間に一種の迷
路シールを構成する。

第１０〜１２図に本発明第３の実施例を示す。
この実施例も内部に吹きつけ体４６が配置される
車輪４５を有する。また、車輪４５から離れた側
の表面にブロツト形被覆が附着されるテープ４９
を支持するために、案内輪４７に沿つて案内され
る無端支持ベルト４８も設けられる。この実施例
では、車輪には切れ目のないリム５０が設けら
れ、このリム５０には互いに希望の距離をおいて
穴５１が設けられる。車輪４５の外周面にはＬ形
のセグメント５３が設けられる。セグメント５３
には前記穴５１に向い合う位置に電解質の通路５
２が設けられる。この実施例では、セグメント５
３の外周面内の穴５４の領域にシール部材５４が
配置される。それらのシール部材５４に処理すべ
きテープ４９が押しつけられる。セグメント５３
の各側にピン５５，５６が設けられる。それらの
ピンは車輪４５の回転軸に平行な一直線上に配置
される。車輪４５には円板５７，５８が設けられ
る。それらの円板はリム５０に固着され、リムの
各側に１個ずつ配置される。円板５７，５８の向
き合う面にはピン５９，６０が等間隔で、かつ各
２本のピン５９，６０の中心線が一直線上にある
ようにしてそれぞれ設けられる。

ブロツト形被覆を附着すべきテープ４９が、矢
印Ｅの向きに回転している車輪４５の外周面に接
触する点の近くには、テープの同期案内輪６１が
配置される。この案内輪６１の側面には歯つきリ
ム６２，６３（第１２図）と、テープ４９の対応
するくぼみに受けられる位置合わせピン（図示せ
ず）とが設けられる。案内輪６１は歯つきリム６
２，６３とピン５９，６０を介して車輪４５によ
り駆動される。動作中は、案内輪６１の歯つきリ
ム６２，６３は、セグメント５３に固定されてい
るピン５５，５６と、車輪４５に固定されている
ピン５９，６０にかみ合うから、案内輪６１の歯
は、ピン５５，５６と５９，６０の中心線がそれ
ぞれ互いに向き合うように、与えられたセグメン
ト５３に固定されているピン５５，５６に対して
ピン５９，６０を向ける。それと同時に、この場
所で接触するテープ４９の部分の場所が案内輪６
１に設けられている位置合わせピンと、テープ４
９に設けられているくぼみとの協働により決定さ
れる。テープが車輪４５の外周面に接触する領域
においては、与えられたセグメント５３は与えら
れたテープ部分に対して非常に正確に配置される
ことが明らかであろう。車輪４５が更に回転する
と、案内輪６１の歯が関連するセグメントを放
す。テープ４９とセグメント５３の間の摩擦係数
がセグメント５３とそれを支持しているリム５０
の間の摩擦係数より大きくなるようにそれらの部
品の材質および構成を定めることができる。ある
いは、先に説明した実施例におけるように、この
構造に位置合わせピンを用いることもできる。し
たがつて、電気めつきを行うためにテープが車輪
の外周面に沿つて更に動く間は、関連するテープ
部分に対するセグメント５３の正確な場所は保持
され、一方あるセグメントは車輪の別の部分した
がつて他のセグメントに対して接線方向に動くこ
とができる。この実施例により、先に説明した実
施例で得られるのと同じ利益が得られる。また、
隣り合うセグメントの間のシールも先に説明した
実施例におけるのと同じやり方で行うことができ
る。

以上説明した実施例は本発明の要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更できることは明らかであろう。
それらの実施例では、構造が最も簡単で、しかも
ブロツト形被覆を附着するテープに大きな円弧に
沿つて良く接触できるという理由で車輪形部材を
用いた。しかし、セグメントを連結して、２個の
車輪に沿つて案内される無端ベルトを形成するこ
とも考えられる。本発明の装置では他のテープ形
製品または異なる形のブロツト形被覆を使用でき
るから、本発明は第１，２図に示す製品の処理に
限定されるものでもない。更に、本発明の装置を
用いることにより、電気めつきによりブロツト形
被覆を附着するのではなくて、化学的還元法を用
いて、または物質の化学的もしくは電気化学的除
去によりブロツト形金属パターンを形成できる。

更に、たとえば電解質の通路２４または３９の
開口部の周囲に可撓性材料製のシールリングを設
け、テープに組合わせてシールを完全にすること
もできる。

もちろん、２本または３本のテープを並列に装
置の中を動かすように本発明の装置を構成するこ
ともできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の装置により処理できる製品の
一例を示す平面図、第２図は本発明の装置により
処理できる製品の別の例を示す平面図、第３図は
本発明の装置の一実施例の略図、第４図は第３図
に示す装置で使用される車輪の拡大概略断面図、
第５図は第４図に示す車輪を矢印Ｖの向きに見た
図、第６図は第４図の―線に沿う断面図、第
７図は本発明の装置の第２の実施例を示す拡大断
面図、第８図は第７図に示す装置に用いる車の一
部拡大断面図、第９図は第７図の装置に用いられ
る車輪の第８図の断面図とは異なる点で切断した
断面図、第１０図は本発明の装置の第３の実施例
を一部断面で示す略図、第１１図は第１０図の一
部の拡大図、第１２図は第１１図のXII―XII線に沿
う断面図である。 ９，２９，４５…車輪、１０…ホルダー、１
３，４６…吹きつけ体、１５，１６，１８，２
８，４７…案内輪、１７，３６，４８…支持ベル
ト、２０…円板、２１，２２…リング、２３，３
８，５３…セグメント。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 金属テープまたは金属化されたテープを導く
   ことができる、車輪９，２９，４５を含む案内手
   段と；前記テープおよび前記案内手段と協働する
   無端のマスキング部材にして、電解質の通路を有
   しその電解質の通路の形は希望のブロツト形被覆
   に一致している無端のマスキング部材とを備え
   た、金属テープまたは金属化されたテープにプロ
   ツト形被覆を電気めつきする装置であつて；前記
   マスキング部材は独立したセグメント２３，３
   ８，５３により形成され、前記各セグメントは少
   くとも１つの電解質の通路２４，３９，５２を有
   するとともに前記テープに対する位置合わせ手段
   ２６，４０を有し、前記セグメントの間にシール
   要素が配置され、そのシール要素の構造は、前記
   セグメント間のシール関係を保ちつつ、前記マス
   キング部材の長手方向に前記セグメントが相対的
   に動くことができるようにするような構造である
   ことを特徴とする金属テープまたは金属化された
   テープにブロツト形被覆を電気めつきする装置。 ２ 特許請求の範囲の第１項に記載の装置であつ
   て、ゴムのような可撓性材料から作られて前記シ
   ール要素を形成するシール部材２５により、硬い
   非導電性の材料から作られた前記セグメント２
   ３，３８，５３が互いに分離されていることを特
   徴とする装置。 ３ 特許請求の範囲の第１項に記載の装置であつ
   て、硬い材料から作られた前記セグメント２３，
   ３８，５３には、シール要素を形成して、ある種
   の迷路シールを構成するかみ合う突出タグが設け
   られることを特徴とする装置。 ４ 特許請求の範囲の第１項乃至第３項のいずれ
   かに記載の装置であつて、前記マスキング部材は
   前記車輪９，２９，４５の外周部を形成している
   ことを特徴とする装置。 ５ 特許請求の範囲の第１項乃至第４項のいずれ
   かに記載の装置であつて、前記セグメント２３
   は、車輪９の部分を形成するリング２１，２２の
   溝内に固定される側面を有し、前記リングは前記
   セグメントの両側に配置されていることを特徴と
   する装置。 ６ 特許請求の範囲の第５項に記載の装置であつ
   て、前記リング２１，２２は金属で作られること
   を特徴とする装置。 ７ 特許請求の範囲の第１項乃至第４項のいずれ
   かに記載の装置であつて、前記セグメント３８
   は、その側面に設けたピン４１，４２を有し、そ
   れらのピンは前記車輪２９の部分を形成するリン
   グ３０，３１に設けられている穴４３，４４の中
   に受けられ、処理すべき前記テープが前記車輪２
   ９の外周部に送られる点において前記リングが互
   いに最も近づき、かつ前記点から離れるにつれて
   前記リングが互いに徐々に離れるようにして、前
   記リングは前記案内手段の部分を形成するローラ
   ー３２，３４により導かれ、前記ピン４１，４２
   を受ける前記穴４３，４４の断面は前記車輪２９
   の外側から内側へ向つて徐々に大きくなることを
   特徴とする装置。 ８ 特許請求の範囲の第１項乃至第７項のいずれ
   かに記載の装置であつて、前記各セグメント２
   ３，３８の位置合わせ手段は位置合わせピン２
   ６，４０であることを特徴とする装置。 ９ 特許請求の範囲の第１項乃至第４項のいずれ
   かに記載の装置であつて、ピン５５，５６；５
   ９，６０が前記セグメント５３の少くとも一方の
   側面と前記車輪４５の向いあう部分５７，５８に
   設けられ、前記車輪４５の外周部にテープ４９が
   送られる場所の近くには、前記ピン５５，５６；
   ５９，６０を互いに整列させるためにそれらのピ
   ンに作用する、前記案内手段の部分を形成する同
   期案内輪６１が設けられることを特徴とする装
   置。