JPS6250B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ベルトとの摩擦力のみによつて、従
動ローラーの軸の方向を傾けてベルトの走行を常
に中心に戻すようにしたベルトの調心装置に関す
るものである。

従来、ベルトの片寄りを補正する調心装置とし
ては、直接的な外力、例えば、人力により従動ロ
ーラーの軸を傾けて、そのローラーとベルトとの
摩擦を利用することにより、ベルトの走行を中心
に向けて戻すようにしているが、この場合には、
ベルトの走行が中心より外れたことを人が見て確
認し、その補正の動作を行うことが必要である。

そして、その場合には、ローラーの軸を傾ける
ために、軸の端に設けられるメネジと、そのメネ
ジに噛合うオネジとの組合せ装置においては、前
記オネジの端部に固定したノブ等を操作すること
によつて、メネジを介して軸をベルト進行方向に
対して前後方向に移動させ、それによつて軸を傾
けるような動作を行つている。

しかし、この方式の場合には、人がベルト走行
の片寄りの発見を行うことと、その後でノブ等を
操作して修正する等の作業を行うことが必要であ
り、その修正の後で、軸を再び適正な状態に戻す
ことが必要である。

本発明は、これらの人による操作を全く必要と
しない装置を提供するものである。

以下、本発明を図面に示す実施例に基づき詳述
する。

本発明の組合せローラー装置は、軸１の一端部
を軸受装置８により支持し、他端部を移動板１４
を介して支持するように構成しており、その軸１
に対して、その中央部に設ける自由に回転するロ
ーラー２と、そのローラー２の一端に近接して配
置され軸１とともに回転するローラー３、および
該ローラー２の他端に近接して、軸１に対して自
由に回転するフリーローラー４とから構成され
る。そして、これらのローラーのうち、ローラー
２はベルト６の幅よりも若干長く形成されてお
り、ベルト６の走行にしたがつて常時回転される
ようになつている。

また、上記フリーローラー４は、その外側の端
部に傘歯車５が固定されており、その傘歯車５は
これに噛合う傘歯車５′，５″により、軸１を回転
させるようになつている。

これらの上記ローラー２の両側に設けられたロ
ーラー３，４は、ベルト６の走行がどちらかのロ
ーラー側に片寄つて、ベルト６によつて摩擦され
たときに回転されるものである。

本発明の軸１のローラー３側の端部は軸受装置
８によつて支持され、他端部は移動板１４によつ
て支持されている。そして、軸１の移動板側には
ウオームギヤ９を設けており、そのウオームギヤ
９が移動板１４に設けられた駆動軸１１のウオー
ムホイール１０に噛合つている。

また、上記駆動軸１１は、第２図に示されるよ
うに、移動板１４に対して軸受１３によつて支持
され、その軸方向には移動出来ない状態で設けら
れているもので、その突出側端部にはオネジ１２
が設けられ、このオネジ１２がフレーム１６に設
けられたメネジ１２′にネジ係合されるようにな
つている。

上記移動板１４は、滑車１５によつてフレーム
１６に対して移動可能に設けられ、上記した駆動
軸１１の回転によつて、ベルト６の走行方向に対
して前後方向に移動されるように構成されてい
る。

なお、移動板１４のローラー側に突出されるア
ーム１７は、傘歯車５′の軸１８を支持するもの
であり、アーム１９はコンベアの枠体７′から突
出されていて、フレーム１６を支持する部材であ
る。

上記したような構成を有する本発明の装置にお
いて、正常なベルト６の走行状態においては、第
１図に示されるように、ベルト６はローラー２の
上に案内されるが、そのベルト６がローラー３側
に片寄り、そのローラー３を摩擦すると、ローラ
ー３が回転され、軸１を回転させる。この場合の
回転を正転と呼ぶと、その軸１の正転によつて、
ウオームギヤ９に噛合うウオームホイール１０に
より駆動軸１１が回転される。

該駆動軸１１の回転によつて、その突出端部側
に設けられたオネジ１２がフレーム１６のメネジ
１２′に噛合つているので、それによつて駆動軸
１１がその軸方向に移動される。

したがつて、該駆動軸１１によつて、移動板１
４がフレーム１６に対して第２図の右側（ベルト
の進行方向）に移動され、軸１が傾けられること
になる。その場合に、軸１の他端部を支持してい
る軸受装置８は、その軸の揺動に追従されるよう
になつている。

また、ベルト６の走行がフリーローラー４側に
片寄り、フリーローラー４を摩擦すると、該フリ
ーローラー４が回転されるが、そのフリーローラ
ー４の回転によつて、傘歯車５に噛合う傘歯車
５′，５″により軸１を逆転させ、ウオームギヤ
９、ウオームホイール１０によつて支持軸１１を
上記正転の場合とは逆方向に回転させせ、移動板
１４を後方に移動させて軸１を傾けるようにす
る。

図示された傘歯車５と噛合うギヤは、本発明の
実施例においては、傘歯車を用いているが、必ず
しも傘歯車によつて構成する必要はなく、他の歯
車装置を用いても、その役割は十分に果すことが
出来るものである。また、軸１の端部を前後動可
能に支持するために、図示された実施例において
は、ウオームギヤ９、ウオームホイール１０、駆
動軸１１、オネジ１２、メネジ１２′、移動板１
４の組合せ装置で示されているが、必ずしもその
ように構成することは必要ではなく、その他に、
例えば、ラツクとピニオンギヤの組合せでも、そ
の役割は十分に果すことが出来る。

さらに、第１図および第２図においては、本発
明の軸１、ローラー２、ローラー３およびフリー
ローラー４よりなる組合せローラー、すなわち、
コンベアベルトの組合せローラーは、第３図イに
示すように、コンベアベルト６の下側中央部に接
して設けた場合を示しているが、必ずしもこの位
置である必要はなく、例えば、第２図ロに示され
るように、コンベアベルトの一方の支持ローラー
の位置に設けても、ベルトの走行を修正する役割
を果すことが出来る。

上記のように、本発明によれば、ベルトの走行
が片寄つた場合、ベルトがローラー３または、フ
リーローラー４を摩擦回転させることによつて、
容易に組合せローラーの軸方向を傾けて、ベルト
の走行を常に中心に戻すことが出来るものとな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の縦断面図、第２図は前後
動可能な軸支持機構の説明図、第３図イは、駆動
ローラと従動ローラー２本からなるコンベアベル
ト機構の説明図、第３図ロは駆動ローラと従動ロ
ーラーからなるコンベアベルト機構の説明図であ
る。 図中の符号、１……軸、２……ローラー、３…
…ローラー、４……フリーローラー、５……傘歯
車、６……ベルト、７……枠体、８……軸受装
置、９……ウオームギヤ、１０……ウオームホイ
ール、１１……駆動軸、１２……オネジ、１２′
……メネジ、１３……軸受、１４……移動板、１
５……滑車、１６……フレーム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 軸に対して自由に回転するローラーの一端部
   に近接して、軸に固定して軸とともに回転するロ
   ーラーを設け、該ローラーの他端部に近接して、
   軸に自由に回転するフリーローラーとこのフリー
   ローラーに固定された傘歯車を設け、前記３つの
   ローラより構成される組合せローラーをコンベア
   ベルトの従動ローラーとし、 前記軸のフリーローラー側に傘歯車を設け、該
   傘歯車は、前記フリーローラーに固定された傘歯
   車に対して中間の傘歯車を介して連動されるよう
   に構成され、 前記軸の一端を軸受装置で支持し、他端は移動
   板に支持され、該移動板はフレームに対してベル
   トの移動方向に前後動可能に支持されるととも
   に、 前記軸の移動板側には歯車を設けて、この歯車
   が駆動軸の係合部材に係合するように構成し、該
   駆動軸の回転によつて移動板をフレームに対して
   移動可能に構成したことを特徴とするベルトの調
   心装置。