JPS6250704A - 薄膜型光学素子およびその作製方法 - Google Patents

薄膜型光学素子およびその作製方法

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JPS6250704A
JPS6250704A JP19044985A JP19044985A JPS6250704A JP S6250704 A JPS6250704 A JP S6250704A JP 19044985 A JP19044985 A JP 19044985A JP 19044985 A JP19044985 A JP 19044985A JP S6250704 A JPS6250704 A JP S6250704A
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light
optical waveguide
optical
substrate
protons
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JP19044985A
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Mamoru Miyawaki
守 宮脇
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、薄膜型光学素子およびその作製方法に関する
ものである。
〔従来技術〕
従来、薄膜型即ち、光導波路を用いた光学素子を光偏向
器、光変調器、スペクトラムアナライザー、相関器、光
スィッチ等に応用する研究が盛んに行なわれている。こ
のような薄膜型光学素子は、光導波路の屈折率を音響光
学(AO)効果或いは電気光学(E O)効果等の外的
作用により変化せしめ、この光導波路内を伝播する光を
変調又は偏向させるものである。
上記光学素子を形成する場合の基板としては、圧電性、
音響光学効果及び電気光学効果に優れ、かつ光伝搬損失
が少ないニオブ酸リチウム(以下LiNbO3と記す)
結晶及びタンタル酸リチウム(以下LiTaO3と記す
)結晶が広く用いられている。この様な結晶基板を用い
て、r4膜光導波路を作製する代表的な方法として、チ
タン(以下Tiと記す)を前記結晶基板表面に、高温で
熱拡散することにより、該結晶基板表面に、基板の屈折
率よりわずかに大きな屈折率を有する光導波路層を形成
する方法がある。しかし、この方法により作製された薄
膜光導波路は、光学損傷を受は易く、非常に小さいパワ
ーの光しか該導波路に導入できないという欠点がある。
ここで光学損傷とは、「光導波路に入力する光強度を増
大していったときに、該光導波路内を伝播し外部に取り
出される光の強度が、散乱によって前記入力光強度に比
例して増大しなくなる現象」を言う。
また、光学損傷を改善する光導波路の他の作製方法とし
て、イオン交換法が知られている。
この方法は、硝酸タリウム(以下Tu No 3と記す
)、硝酸銀(以下AgNO3と記す)、硝酸カリウム(
以下KNO3と記す)等の溶融塩中又は、安息香酸(C
6H5COOH)等の弱酸中で、LiNbO3又は、L
iTaO3の結晶基板を低温熱処理することにより、該
結晶基板内のリチウムイオン(L i ”)が弱酸中の
プロトン(H”)’Jのイオン種と交換され、大きな屈
折率差(Δh〜0.12)をもつ光導波路層が形成され
るものである。上記イオン交換法により作製された薄膜
光導波路の光学損傷のしきい値は、Ti拡散のものより
数10倍程度向上する良い特性をもっている。
ところで、光偏向器、光変調器を光音響効果や電気光学
効果を利用して実現しようとする場合、前記各効果の効
率を上げることが素子形成において重要になる。光音響
効果を利用する代表例としては、光導波路上にホトリソ
グラフィーで作製したくし形電極に高周波電界を印加し
、光導波路上に弾性表面波を励起させる方法がある。こ
の場合、光導波路上に励起された弾性表面波と光導波路
中を伝播する導波光との相互作用は、導波光のエネルギ
ー分布が基板表面近傍に閉じ込められるほど増大するこ
とが知られている。(C,S、Tsai、IEEETR
ANSACTIONS  ON  CIRCUITS 
 AND  SYSTEMS、VOL。
CAS−26,12,1979) 一方、前述のような光導波路に導波光を入出力する場合
、半導体レーザ或いは光ファイバ等から光導波路端面を
介して行なっている。この場合に光の結合効率を高める
為は、導波光のエネルギー分布は光ファイバ等の光エネ
ルギー分布に合わせて、基板の厚さ方向に広がっている
必要がある。
このように、導波光を入出力せしめる光結合部と、導波
光を変調、偏向せしめる光機能部とでは求められる導波
光のエネルギー分布が異なる為、従来の薄膜型光学素子
では、高効率の変調、偏向と、高結合効率とを同時に満
足することは難かしかった。また、この問題の解決法と
して、光導波路をチタンの拡散によって形成する場合に
は、光結合部と光機能部とでチタンの拡散濃度を異なら
しめる方法が提案されている。〔近藤充和、小松啓部、
太田″A徳 °84春期応物講演会予稿31a−に−7
及び同著者7th  Toptical  Meeti
ngon  Integrated  and  Gu
ided−Wave  0ptics  TuA5−1
〕 しかしながら、光導波路を上記の如く一様な温度の熱拡
散現象を利用して形成した場合には、その屈折率分布は
、第8図の51に示す如く、ガウス関数型、誤差関数型
或いは指数関数型等の単調減少型となり、この光導波路
を伝搬する導波光の電界強度分布(TEQモード)は第
3図の52の如く非対称型となる。これに対しガスレー
ザや半導体レーザから出射される或いは光ファイバーに
よって伝搬される光の電界強度分布は中心対称型であり
、上記方法においても十分な結合効率を得ることが出来
なかった。このように、各種レーザや光ファイバーから
のビームを光導波路へ効率よく結合させるためには、光
導波路の屈折率分布の形状を第9図の53に示される如
く、基板表面より内側に屈折率の最大値をもつものとし
、導波光の電界強度分布を入出力される光の電界強度分
布に近いものにする必要があった。
〔発明の概要〕
本発明の目的は、導波光の入出力の際の結合効率が高い
薄膜型光学素子およびその作製方法を提供することにあ
る。
本発明の上記目的は、基板の表面にプロトンを注入若し
くは熱拡散せしめ光導波路を形成した薄膜型光学素子に
おいて、前記光導波路端面から導波光を入出力させる光
結合部と、前記光導波路の屈折率を外的作用により変化
せしめ前記導波光を変調又は偏向させる光機能部とを有
し、前記基板表面近傍のプロトンの密度が光結合部より
も光機能部の方が高く、また、前記光結合部における前
記イオンの基板の厚み方向の密度分布が、基板表面より
内側の方が高くすることによって達成される。
〔実施例〕
第1図は、音響光学効果を利用した本発明による薄膜型
光学素子の第1の実施例を示す斜視図である。lはX板
もしくはy板LiNbO3結晶基板、2は、プロトン交
換により形成され一部にプロトン高密度層70を有する
光導波路、3.4は研磨された光導波路端面、5.6は
シリンドリカルレンズ、7はくし型電極、20.21は
低屈折率層である。
波長6328人c7)He−Neレーザーからの平行光
8は、研磨された光導波路端面3上に、シリンドリカル
レンズ5により光導波路の厚さ方向に集光し、光導波路
内に結合される。光導波路端面から結合された導波光9
は、くし型電極7にRFパワーを加えることによる発生
した弾性表面波lOにより回折され、回折光は、光導波
路端面4から出射し、シリンドリカルレンズ6により平
行光になる。この時の光導波路端面3でのレンズ5によ
る集光光束の幅(集光方向)と導波光の幅はほぼ一致し
ており、さらに光導波路端面近傍では、光導波路2が低
屈折率層20.21にうめこまれたような形状となって
いるため、入出力光と導波光の電界強度分布が非常に近
いものとなり、85%と高い結合効率が得られた。光導
波路端面から結合された導波光は、弾性表面波と相互作
用をする光機能部に進むにつれ、基板表面近傍のプロト
ンの密度が大きくなっているため、上記領域で導波光の
電界強度分布が基板表面側へ引き上げられ、導波光の弾
性表面波による回折効率は高い値が得られた。
次に上記第1実施例の作製方法と第2図で説明する。
先ず、第2図(a)に示される如く、y板もしくはX板
のLiNbO3結晶基板lのy面もしくはX面をニュー
トンリング数本以内の平面度に研磨した後、アセトン次
いで純水による通常の超音波洗浄を行ない、窒素ガスを
吹きつけて乾燥させた0次に、上記y面もしくはX面に
電子ビーム蒸着により200人の厚さにTi薄膜を蒸着
し、酸素雰囲気中で965℃、2.5時間熱拡散させ、
第2図(b)に示される如く。
Ti熱拡散層11を形成した。熱拡散される金属として
は、V、Ni、Au、Ag、Co。
Nb、Ge等を用いても良い。
次に、安息香酸に安息香酸リチウムをモル比で2%添加
し、アルミナのルツボにいれた。安息香酸及び安息香酸
リチウムのはいったルツボ中に、第2図(b)のTi拡
散層を有するLiNbO3結晶基板を入れ、これらを熱
炉に入れて250℃の温度で5時間保持してイオン交換
処理を行なった結果、第2図(C)に示される如<、T
i拡散M!!11中にプロトン交換層13が形成された
。プロトン交換層形成にあたっては、安息香酸と安息香
酸リチウムの混合液以外に、カルボン酸において解離度
が10−6から10−3である材料とこのカルボン酸の
カルボキシル基の水素が、リチウムに置換されている材
料との混合物、たとえばパルミチン酸(CH3(CH2
)14COOH)とパルミチン酸リチウム(CH3(C
H2)14COOLi) と(1)混合物やステアリン
酸(CH3(CH2)16COOH〕とステアリン酸リ
チウム(CH3(CH2)16COOLi)との混合物
があげられる。
また、リチウムで置換された材料のモル比は、1%から
10%の範囲で変化させ種々のサンプルを作製した。エ
タノールで超音波洗浄を行ない、窒素ガスを吹きつけて
乾燥させた。
次に、上記結晶基板を熱炉にいれ、加熱した水を通して
酸素を流量1.0u/分で流入しながら、この水電気を
含んだ湿った酸素雰囲気中で350℃で4時間アニール
処理を行なった。その結果、第2図の(d)に示される
如く、結晶基板側にプロトンが拡散した光導波路層14
が形成された。
次に、弾性表面波と導波光とが相互作用をする光機能部
のみ開口した第2図の(e)に示される如きCr薄膜1
2を、ト記光導波路14Fに蒸着した。このCr薄膜1
2は、次に行なうプロトン交換処理時のマスクとして用
いるものである。このマスクを設けた基板を安息香酸に
安息香酸リチウムをモル比で5%添加した材料中で、2
50℃1時間のプロトン交換処理を行なった。その結果
、第2図の(e)に示される如く、開口部のみプロトン
交換が行なわれるた交換処理にあたっては、最初のプロ
トン交換処理で用いたパルミチン酸とパルミチン酸リチ
ウムとの混合物やステアリン酸とステアリン酸リチウム
との混合物等を用いることができる。上記プロトン交換
後、再びエタノールで超音波洗浄を行ない、窒素ガスを
吹きつけて乾燥させた。
上記プロトン交換処理条件は、これ以外のものでも良い
が、光機能部でのOH基の吸収ピーりの波数が3480
cm−1から3503cm−1の範囲に存在するように
選定されることが望ましい。
次にエツチングにより、マスク材12を除去し、第4図
の(f)の示される如く、弾性表面派と導波光とが相互
作用する領域を除いて、波長10.6終mの集光したc
o2レーザ15により光導波路14の表面をレーザアニ
ール処理した。LiNbO3結晶は10.6gmの波長
の光を吸収するため、上記処理により基板表面近傍のプ
ロトンが空気側に飛び出し、表面近傍の屈折率が減少し
て低屈折率層16が形成される。
最後に、通常のフォトリソグラフィーの手法を用いて、
第2図の(g)に示される如く、くし型組Fj17を形
成した。
第2図においては、(d)に示す熱アニール処理とレー
ザアニール処理とを分離し、光導波路を形成したが、レ
ーザアニールに使用するレーザの波長をLiNO3結晶
の吸収係数に合わせて選択することにより、レーザアニ
ールのみによっても実現することが出来る。この場合、
弾性表面波と導波光との相互作用が生じる光機能部での
OH基の吸収ピークの波数が3480cm−1から35
03cm−1の範囲に存在するようにアニール条件を選
択することが望ましい。
1記実施例において、光導波路はTi拡散及びプロトン
の熱拡散により形成されたが、Ti拡散は必ずしも必要
ではなく、プロトンの注入又は熱拡散のみ、或いはプロ
トンを注入又は熱拡散するとともにLiOを外部拡散す
ることによって光導波路を形成しても良い。
第3図は、第1図示の素子を電気光学(EO)効果を利
用した光偏向器に適用した第2実施例を示す概略図であ
る。第3図において、第1図と共通の部分には同一の符
号を附し、詳、@な説明は省略する。
レーザー光8は、研磨された光導波路端面3上に、シリ
ンドリカルレンズ5により光導波路の厚さ方向に集光し
、光導波路内に結合される。光導波路端面から結合され
た導波光9は、電気光学(EO)効果用のくし型電極1
8に電圧を印加することによって生じた位相格子によっ
て回折され、もう一方の光導波路端面4から出射し、シ
リンドリカルレンズ6により平行光に変えられる。ここ
で作製したくし型電極は、電極巾および電極間の間隔2
.2 uLm、交さ幅3.8 m m 、対数350対
であった。また、上記くし型電極に電圧5vを印加した
ところ、90%の回折効率が得られ、高回折率が得られ
ることがわかった。また、光結合部における結合効率も
85%と良好であった。
ところで、本発明のようにイオン注入によって光導波路
を作製すると、結晶固有の圧電性や電気光学特性が低下
し、導波光の回折効率が下がる場合がある。この場合に
は、基板の一部にイオン注入を行なわない領域を設け、
この領域にくし型電極を配することによって、上記回折
効率の低下を防ぐことが出来る。以下にこの例。
を説明する。
第4図は、音響光学効果を利用した本発明の薄膜型光学
素子の第3の実施例を示す斜視図である。lはX板もし
くはy板LiNbO3結晶基板、2は、チタン拡散及び
プロトン交換によって形成され、一部にプロトン高密度
層14を有する光導波路、3.4は研磨された光導電波
路端面、5,6はシリンドリカルレンズ。
30.31はくし型電極、33はプロトンの注入されて
いないTi拡散層である。
又、20.21はプロトンが外部拡散された低屈折率層
である。
波長6328人のHe−Neレーザーからの平行光8は
、研磨された光導波路端面3上に、シリンドリカルレン
ズ5により光導波路ノ厚さ方向に集光し、光導波路内に
結合される。光導波路端面から結合された導波光9は、
くし型電極30にRFパワーを加えることにより発生し
た弾性表面波10により回折され、回折光は、光導波路
端面4から出射し、シリンドリカルレンズ6により平行
光になる。また、くシ型電極31は弾性表面波の受信用
である。この時の光導波路端面3でのレンズ5による集
光光束の幅(集光方向)と導波光の幅はほぼ一致してお
り、ざらに光導波路端面近傍では、光導波路2が低屈折
率層20にうめこまれたような形状となっているため、
入力光と導波光の電界強度分布が非常に近いものとなり
、85%と高い結合効率が得られた。光導波路端面から
結合された導波光は、弾性表面波と相互作用をする光機
能部に進むにつれ、基板表面側に引き上げられ、弾性表
面波による導波光の回折効率も高い値が得られた。
更に、前記くし型電極30および31は、プロトンが注
入されていない領域のTi拡散層33上に形成されてい
る為、従来のようなプロトン注入による圧電性の低下は
生じず、挿入損失が小さい為に、低電圧で弾性表面波を
生じさせて、高効率で光変調或いは光偏向を行なうとか
出来た。
第5図は、第4図の如き薄膜型光学素子の作製方法を説
明する略断面図である。
先ず、第5図(a)に示される如<、y板もしくはX板
のL i N b03結晶基板lのy面もしくはX面を
ニュートンリング数本以内の平面度に研磨した後、アセ
トン次いで純水による通常の超音波洗浄を行い、窒素ガ
スを吹きつけて乾燥させた0次に、上記y面もしくはX
面に電子ビーム蒸着による200人の厚さにTt薄膜を
蒸着し、酸素雰囲気中で965℃、2.5時間熱拡散さ
せ、第5図(b)に示される如く、Ti熱拡散層11を
形成した。熱拡散される金属としては、V、Ni 、A
u、Ag、Co。
Nb、Ge等を用いても良い。
次に、第5図の(c)に示す如く、電極形成部にCr薄
膜42を蒸着し、プロトン交換時のマスクとした。次に
、安息香酸に安息香酸リチウムをモル比で2%添加し、
アルミナのルツボにいれた。この安息香酸及び安息香酸
リチウムのはいったルツボ中に前記マスクを形成したL
iNbO3結晶基板を入れ、これらを熱炉に入れて25
0℃の温度で5時間保持してイオン交換処理を行なった
。その結果、第5図(c)に示される如く、Ti拡散層
ll中のマスクで覆われていない部分にプロトン交換層
43が形成された。プロトン交換層形成にあっては、安
息香酸と安息香酸リチウムの混合液以外に、カルボン酸
において解離度が10−6から10−3である材料とこ
のカルボン酸のカルボキシル基の水素が、リチウムに置
換されている材料との混合物、たとえばバルミチン酸(
CH3(CH2)14COOH) とパルミチン酸すチ
’yム(CH3(CH2)14COOL i) と(1
)混合物やステアリン酸(CH3(CH2)16COO
H)とステアリン酸リチウム(CH3(CH2) 1s
cOOLi) との混合物があげられる。また、リチウ
ムで置換された材料のモル比は、1%から10%の範囲
で変化させ種々のサンプルを作製した。エタノールで超
音波洗浄を行ない、窒素ガスを吹きつけて乾燥させた後
、エツチングにより、マスクを除去した。
次に、プロトン交換処理を行なった結晶基板を熱炉にい
れ、加熱した水を通して酸素を流量1.0文/分で流入
しながら、この水蒸気を含んだ湿った酸素雰囲気中で3
50℃で4時間アニール処理を行なった。その結果、第
5図(d)に電極形成部での素子断面図を示すように電
極形成部は、プロトンの注入されていないTi拡散層3
3となり、それ以外の部分は、プロトンが基板の内側に
拡散した光導波路2が形成された。
次に、第5図(e)のように弾性表面波と導波光とが相
互作用をする光機能部のみ開口したCrQi膜38全3
8光導波路2上に蒸着した。
ここで第2図(e)は光機能部を含む(d)とは異なる
望域での断面図である。このCr薄膜38は1次に行な
うプロトン交換処理時のマスクとして用いるものである
。このマスクを設けた基板を安息香酸に安息香酸リチウ
ムをモル比で5%添加した材料中で、250℃1時間の
プロトン交換処理を行なった。
その結果、第5図の(e)に示される如く、開口部のみ
プロトン交換が行なわれるため、上記光機能部の基板表
面近傍にのみプロトンの密度が大きいプロトン高密度層
34が形成された。このプロトン交換処理にあたっては
、最初のプロトン交換処理で用いたバルミチン酸とバル
ミチン酸リチウムとの混合物やステアリン酸とステアリ
ン酸リチウムとの混合物等を用いることができる。上記
プロトン交換後、再びエタノールで超音波洗浄を行ない
、窒素ガスを吹きつけて乾燥させた後、エツチングによ
りマスク材であるCrfJ膜38を除去した。
上記プロトン交換処理条件は、これ以外のものでも良い
が、光機能部でのOH基の吸収ピークの波数が3480
cm−1から3503cm−1の範囲に存在するように
選定することが望ましい。
又、上記プロトン交換時に、電極が形成されるべき望域
はやはりCr4幕でマスクされているため、第2図の(
d)に示される状態と変化はない。
次に、上記光導波路層2の表面において、上記光機能部
を除いて、波長l006ルmの集光したc02レーザ4
5により、レーザアニール処理をした。
第2図の(f)は、電極形成部での素子断面図で(g)
は前記光機能部での素子断面図である。LiHbO3結
晶は、lO,67zmの波長の光を吸収するため、局所
的に加熱され、これらの図に示す如く、上記処理により
、基板表面近傍のプロトンが空気側に飛び出し、基板表
面の屈折率が減少した低屈折率層20 、21が形成さ
れた。
最後に、通常のフォトリソグラフィーの手法を用いて、
第5図の(h)に示される如く、前記電極形成部にくし
型電極27を形成した。第5図においては、熱アニール
処理とレーザアニール処理とを分離し、光導波路を形成
したが、レーザアニールに使用するレーザの波長をLi
NbO3結晶の吸収係数と合わせて選択することにより
上記光導波路形成をレーザアニールのみによっても実現
することができる。この場合、弾性表面波と導波光との
相互作用が生じる光機能部でのOH基の吸収ピークの端
数3480cm−1から3503cm−1の範囲に存在
するように7ニ一ル条件を選定することが望ましい。
又、第5図で説明した素子作製方法においては、プロト
ン交換処理前に、くし型電極形成部にCr薄幕を蒸着し
、基板内にプロトンが注入もしくは熱拡散させるのを防
いだが、このようなマスクを形成せず基板表面全面に対
してプロトン交換処理をほどこし、前に説明したレーザ
アニール処理により、電極形成部のプロトンを放出させ
る作製方法を用いても良い。
上記実施例において、光導波路はTi拡散及びプロトン
の熱拡散により形成されたが、Ti拡散は必ずしも必要
ではなく、プロトンの注入又は熱拡散のみ、或いはプロ
トンを注入又は熱拡散するとともにLiOを外部拡散す
ることによって光導波路を形成しても良い。
第6図は、第4図示の素子を電気光学(E O)効果を
利用した光偏向器に適用した第4実施例を示す概略図で
ある。第6図において、第4図と共通の部分には同一の
符合を附し、詳細な説明は省略する。
レーザー光8は、研磨された光導波路端面3上に、シリ
ンドリカルレンズ5により光導波路の厚さ方向に集光し
、光導波路内に結合される。光導波路端面から結合され
た導波光9は。
電気光学(EO)効果用のくし型電極61に電圧を印加
することによって生じた位相格子によって回折され、も
う一方の光導波路端面4から出射し、シリンドリカルレ
ンズ6により平行光に変えられる。ここで作製したくし
型電極は、電極巾および電極間の間隔2.21Lm、交
さ幅3.8 m m 、対数350対であった。また、
図には表われていないが、くし型電極61の直下には、
プロトンが注入されていない。
本実施例においても、電気光学効果により位相格子が生
ずる領域にはプロトン高密度M62が形成され、導波光
9の電界強度分布はこの領域で基板表面側へ引き上げら
れる。また、くし型電極61の直下にはプロトンが注入
されていない為、電気光学特性が劣化することもない。
従って、上記くし型電極61に電圧5vを印加したとこ
ろ、90%の回折効率が得られ、低電圧で高回折効率が
得られることがわかった。また、導波路端面における結
合効率も80%と良好であった。
第6図示の素子の作製方法について、第7図で説明する
まず、第7図(a)に示される如<、X板のLiNbO
2結晶基板1 (x方向に1mm厚、2方向およびy方
向に夫々1インチ)の−面(例えばX中面)を、ニュー
トンリング数本以内の平面度に研磨した後、夫々、メタ
ノール、アセトン、純水による常の超音波洗浄を行ない
、窒素ガスを吹きつけ乾燥させた。
前記洗沙、乾燥した基板表面上に、200人    ゛
の膜厚のTi薄幕を電子ビーム蒸着により作製し、上記
基板を溶融石英製のホルダーに立て。
965℃の熱拡散炉にセットした。雰囲気ガスとしては
乾燥した02ガスを11/winの流量で拡散炉に導入
した。室温から965℃まで16℃/ m i nの速
度で炉内温度を上げ。
1時間後炉内の温度が一定になった後2.5時間965
℃に保持し、その後引続いて600℃に保持した第2の
熱拡散炉に移動した。更に第2の拡散炉へ通電を中止し
600℃から室温まで放冷し、結晶基板l−Hに、第7
図(b)に示される如<、TI熱拡散層11を形成した
。熱拡散する金属としては、V、Ni、Au、Ag。
Co、Nb、Ge等を用いても良い。
次に、TI拡散後の基板を洗浄、乾燥した後に、ポジ型
ホトレジストをスピナーで厚さ1〜1.5ルmにスピナ
ーコートし、くし型電極のネガマスクで密着露光し、く
シ型電極部のみが残らないように現像した。水洗後乾燥
し、真空蒸着装置に装荷して、lXl0−6Torrま
で排気を行い、EB蒸着によってAu(膜厚1500人
)を蒸着した。蒸着後アセトンに数分浸すことによって
、ホトレジスト上のAu膜がリフトオフで除去され、第
7図の(C)に示される如く、くし型電極63のみが基
板上に形成された。この際のくし型電極は、電極巾およ
び電極間の間隔2.2gm、交さ幅3.8 m m、対
数350対であった。
次に、安息香酸に安息香酸リチウムをモル比で2%添加
し、アルミンのルツボにいれた。この安息香酸及び安息
香酸リチウムの入ったルツボの中に第7図(C)の電極
33が設けられたLiNbO3結晶基板を入れて、これ
らを熱炉に入れて250℃の温度で5時間保持してイオ
ン交換処理を行なった。その結果、第7図(d)に示さ
れる如く、Ti拡散層11中の電極が形成されていない
部分にプロトン交換層64が形成された。プロトン交換
層形成に当っては、安息香酸と安息香酸リチウムの混合
液以外に、カルボン酸に於て解離度が10−6から10
−3である材ネ4とこのカルボン酸のカルボキシル基の
水素が、リチウムに置換されている材料との混合物1例
えばパルミチン酸(CH3(CH2)14COOH)と
パルミチン酸リチウムCCH3(CH2)14COOL
 i)との混合物やステアリン酸(CH3(C)(2)
 1scO0H〕とステアリン酸リチウム(CH3(C
H2)1sCOOLi)との混合物があげられる。又。
リチウムで置換された材料のモル比は、1%から10%
の範囲で変化させ種々のサンプルを作製した。エタノー
ルで超音波洗浄を行ない、窒素ガスを吹きつけて乾燥さ
せた。
次に、プロトン処理を行なった結晶基板を熱炉にいれ、
加熱した水を通して酸素を流量1.0文/分で流入しな
がら、この水蒸気を含んだ湿った酸素雰囲気中で350
℃で4時間アニール処理を行なった。その結果、第7図
(e)に示される如く、プロトンが基板の内側に拡散し
光導波路2が形成された、 次に、第7図(f)に示される如く、光機能部(EO素
子の場合、電極部となる)のみ開口したCr748m6
6を蒸着し、上記基板を安息香酸に安息香酸リチウムを
モル比5%添加した材料中で、250℃1時間のプロト
ン交換処理を行なった。その結果、第7図の(f)に示
される如く、光機能部にのみプロトンの密度が高いプロ
トン高密度層67が形成された。このプロトン交換処理
にあたっては、最初のプロトン交換処理で用いたパルミ
チン酸とパルミチン酸リチウムとの混合物やステアリン
酸とステアリン酸リチウムの混合物等を用いることがで
きる。
上記プロトン交換後、再びエタノールで超音波洗浄を行
ない、窒素ガスを吹きつけて乾燥させた。′I&エツチ
ングにより薄膜66を除去した。
次に、上記光導波路層2の表面において、くし型電極6
3が形成されている箇所を除き、波長1O06ルmの集
光したco2o−レーザー光により、レーザアニール処
理を行なった。LiNbO3結晶は、10.6gmの波
長の光を吸収するため、上記処理により局所的に加熱さ
れ、第7図の(g)に示す如く、基板表面近傍のプロト
ンが空気側に飛び出し、基板表面の屈折率が減少した低
屈折率層68が形成された。
本実施例においても、くし型電極63の形成部にはプロ
トンが注入されていない為、電気光学特性が劣化するこ
ともない、従って、上記くし型電極63に電圧5■を印
加したところ、90%の回折効率が得られ、低電圧で高
回折効率が得られることがわかった。また、光導波路端
面における結合効率も85%良好であった。
前述の実施例では、基板としてLiNbO3結晶基板を
用いたが、タンタル酸リチウム(LiTa03)結晶基
板を用いても、全く同様の作製方法で、本発明の薄膜型
光学素子を形成することが出来る。また、本発明に基づ
く薄膜型光学素子は、前述の光偏向に限らず光変調器等
、種々の光機能素子に用いることが可能である。更に、
光変調、光偏向の手段も前述の音響光学効果或いは電気
光学効果に限らず、磁気光学(MO)効果の静磁気表面
波(M a %gnetostatic  surfa
cewaves)による回折を利用したり、熱光学(T
O)効果を利用してもかまわない。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の薄膜型光学素子は、光導
波路のイオン分布を光機能部の方が光結合部より浅くな
るようにし、また光機能部の方が光結合部よりイオン密
度が高くなるようにしたことによって、光学損傷のしき
い値を十分高く保ちながら、導波光の入出力における結
合効率を高めると同時に光偏向又は光変調の効率を向上
させる効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に基づく薄膜型光学素子を音響光学効果
による光偏向器に用いた第1実施例を示す概略図、第2
図は本発明の第1実施例の作製過程の一例を示す略断面
図、第3図は本発明を電気光学効果による光偏向器に用
いた第2実施例を示す概略図、第4図は本発明の第3実
施例を示す概略図、第5図は本発明の第3実施例の作製
過程の一例を示す略断面図、第6図は本発明の第4実施
例を示す概略図、第7図は第1 ・・・ L i Nb
O3結晶基板。 2 ・・・ 光導波路、 3.4 ・・・ 研磨された光導波路端面。 5.6 ・・・ シリンドリカルレンズ、7.17 ・
・・ くし型電極、 8 ・・・ レーザー光。 10 ・・・ 弾性表面波。 20.21  ・・・ 低屈折率層、 70 ・・・ プロトン高密度層。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)基板の表面にプロトンを注入若しくは熱拡散せし
    め光導波路を形成した薄膜型光学素子において、前記光
    導波路端面から導波光を入出力させる光結合部と、前記
    光導波路の屈折率を外的作用により変化せしめ前記導波
    光を変調又は偏向させる光機能部とを有し、前記基板表
    面近傍のプロトンの密度が光結合部よりも光機能部の方
    が高く、また、前記光結合部における前記イオンの基板
    の厚み方向の密度分布が、基板表面より内側の方が高い
    ことを特徴とする薄膜型光学素子。
  2. (2)ニオブ酸リチウム結晶基板又はタンタル酸リチウ
    ム結晶基板の表面にプロトンを注入する過程と、前記注
    入されたプロトンを熱拡散せしめ光導波路を形成する過
    程と、前記基板端部近傍にのみレーザ光を照射する過程
    と、前記光導波路の端部を除いた一部分に基板表面近傍
    のみプロトンを再注入する過程と、前記プロトンが再注
    入された部分に前記光導波路の屈折率を外的作用により
    変化せしめ、該光導波路の導波光を変調又は偏向させる
    光機能部を形成する過程とから成る薄膜型光学素子の作
    製方法。
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DE3532811A DE3532811C2 (de) 1984-09-14 1985-09-13 Optisches Dünnschichtelement
GB08522689A GB2165956B (en) 1984-09-14 1985-09-13 Thin film optical element and method for producing the same
FR858513617A FR2570516B1 (fr) 1984-09-14 1985-09-13 Element optique a couche mince et son procede de fabrication
US07/202,889 US4886587A (en) 1984-09-14 1988-06-06 Method of producing thin film optical element by ion injection under electric field

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01172933A (ja) * 1987-12-28 1989-07-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光波長変換素子の製造方法

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