JP3417427B2 - 光導波路装置、及び光導波路装置又は光導波路の製造方法 - Google Patents
光導波路装置、及び光導波路装置又は光導波路の製造方法Info
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Description
トン交換法により作製された光導波路)を有する導波路
装置、及び光導波路装置又は光導波路の製造方法に関す
るものである。
術分野でのレーザ光利用の最適化を図るため、第2高調
波発生(SHG:Second−harmonic generation)によっ
て波長範囲が拡大化された第2高調波レーザ光が注目さ
れるようになった。
波数2ωの光に変換するものであり、これによってレー
ザ光の短波長化を実現できる。例えば、半導体レーザと
組み合わせることによって、半導体レーザで発振した近
赤外光を導入すると青色光を発生する。こうした短波長
化されたレーザ光を用いれば、光記録及び/又は再生、
光磁気記録及び/又は再生等において、その記録密度の
向上を図ることができる。
ザ光を発生するものとしては、非線形光学結晶素子の基
板に光導波路を形成して、これに半導体レーザ素子等か
らの基本波を通し、第2高調波レーザ光を取り出す光導
波路型の波長変換素子がある。
からの基本波を効率よく光導波路に入射させると、第2
高調波レーザ光を効率よく発光できる。このように半導
体レーザからの基本波を光導波路に効率よく導波させる
ためには、基本波をレンズを介して光導波路の端面に集
光したり、レンズを介さないときは半導体レーザ素子の
発光点と光導波路の端面とを基本波レーザ光の波長オー
ダー以下の距離に近付けることが行われている。
うに、光導波路内の光パワー密度を高めることが望まし
い素子においては、光源と光導波路との結合効率を高め
ることが重要であると共に、光導波路においてその断面
積を小さくすることが重要となる。
体材料からなる基板上に、プロトン交換法によって光導
波路を形成することによって、光導波路内の光パワー密
度を左右する屈折率nを向上させることが知られてい
る。
は、Taの薄膜をピロリン酸によるプロトン交換のマス
ク材とする方法がある(例えば、T. TANIUTI etal., EL
ECTRONICS LETTERS, 22nd, November 1990, Vol. 26, N
o. 24, 1992 参照)。
するにつれ、その基本波の波長を厳密に制御する必要が
高まり、光導波路素子に波長フィルタ機能を加える等
の、高機能化が望まれてきている(これについては、例
えば、後述の図21及び図22において詳述する)。
は、当然ながら、光導波路の形成プロセスが複雑にな
り、プロトン交換の回数あるいはアニールの回数が増加
する。
形成する際にTaの薄膜をマスク材として用いる場合に
は、このTaの薄膜は、2時間にも及ぶ長時間のプロト
ン交換工程、特に光導波路内の光パワー密度を左右する
非線形光学定数(d定数)を回復するための 300℃以上
のアニール工程を終えた後の状態において、完全に金属
状態を保っていることができない(即ち、酸化してしま
う)ために、2回目のアニール工程を行う前に剥離する
必要がある。つまり、1回目のプロトン交換後のアニー
ル工程を終えた後に、さらに2回目のプロトン交換を行
う場合には、1回目のTaの薄膜マスクを剥離し、新た
にTaの薄膜をマスク材として付け直す必要があるた
め、このマスク材の正確な位置合わせ工程を必要とす
る。
に 300℃以上のアニール工程にも耐え得るマスク材とし
て、酸化物であるTa2 O5 が提唱されている(Shiger
u Ohmori etal., IEEE TRANSACTIONS PHOTONICS TECHNO
LOGY LETTERS, VOL. 3, NO.12, December, 1991)。
を用い、ピロリン酸を用いるプロトン交換により光導波
路を形成した場合には、マスク材の存在する部分におい
ても、プロトン交換され、屈折率が上昇してしまうとい
う問題がある。つまり、このTa2 O5 からなるマスク
材を用いて、プロトン交換により光導波路を形成した場
合には、光導波路内の光パワー密度を、Taのマスクを
用いた場合と同等に高めることができないという欠点が
ある。
iO2 からなるマスク材を用いると、 200℃以上に加熱
されたリン酸又はピロリン酸よってSiO2 膜がエッチ
ングされてしまうという性質を有しているために、この
SiO2 からなる膜を用いてプロトン交換を行うことは
困難である。ちなみに、 230℃のリン酸によるSiO2
膜のエッチングレートは0.02μm/min.であることが報
告されている(山本和久、谷内哲夫、OQD−86−75、
p77)。
Nbx Ta(1-X) O3 (0≦x≦1)(即ち、リチウム
ナイオベート、リチウムタンタレート又はこれらの混合
物)等からなる光導波路材料層、例えば基板に、プロト
ン交換により光導波路を形成する場合において、プロト
ン交換に対して十分なマスク作用があり、かつ、長時間
又は複数回のプロトン交換工程及びアニール工程に対し
ても膜の性質が損なわれないマスク材によってプロトン
交換を十二分に行え、光導波路内の光パワー密度を高め
ることを可能にし、また高度の位置合わせ工程の省略を
可能とすることができる光導波路装置、及び光導波路装
置又は光導波路の製造方法を提供することにある。
bx Ta(1-X) O3 (0≦x≦1)からなる基板等の光
導波路材料層上に、SiO2 (二酸化シリコン)とTa
2 O5 (五酸化二タンタル)を主成分とする保護膜がマ
スク材として設けられ、前記光導波路材料層のうち前記
保護膜が存在しない領域又は前記保護膜の膜薄の(膜厚
の薄い)領域に、プロトン交換による高屈折率層が光導
波路として形成されている光導波路装置に係るものであ
る。
換に用いるマスク材がSiO2 とTa2 O5 とを主成分
とする保護膜からなっているので、この保護膜中のSi
O2分によってプロトン交換に使用するリン酸等の処理
剤に対するマスク作用が良好となり、かつ、Ta2 O5
分によってリン酸等の処理剤に対する耐エッチング性が
良好となり、長時間又は複数回のプロトン交換工程及び
アニール工程に対して膜の性質が保持される。従って、
これらのSiO2 とTa2 O5 との併用による相乗効果
で、プロトン交換を十二分に行え、光導波路内の光パワ
ー密度を向上させると共に、アニール前にマスク材を剥
離することも不要となってその位置合わせ工程を省略す
ることができる。
の保護膜が二酸化シリコンと五酸化二タンタルとの混合
物(即ち、混合膜)からなっていてよいし、或いは、二
酸化シリコンからなる第1層(厚みは 200Å以上、1μ
m以下がよい。)と五酸化二タンタルからなる第2層
(厚みは 200Å以上、1μm以下がよい。)との積層体
からなっていてもよい(但し、この場合は、二酸化シリ
コンからなる第1層が下層であるのが望ましい)。
合、この混合物が2モル%以上の二酸化シリコンと2モ
ル%以上の五酸化二タンタルとからなっているのがよ
い。但し、SiO2 による特長を十分に生かすには、S
iO2 を50モル%以上とするのがよく、例えば 200〜25
0 ℃でプロトン交換するときはSiO2 を60モル%以
上、180〜200 ℃でプロトン交換するときはTa2 O5
を2〜3モル%(SiO2 は97〜98モル%)としてよ
い。
成される場合、光導波路材料層が周期分極反転構造を有
することが望ましい。これは、上述したSHG素子とし
て適用可能である。
るように形成される場合、光導波路が周期的屈折率擾乱
構造部を有することが望ましい。これは、プロトン交換
を複数回行って光導波路装置を高機能化し、例えば後述
するバンドパスフィルタ等の光導波路型の波長選択装置
を得るのに適用可能である。
タンタルとを主成分とする保護膜を光導波路材料層上に
設ける工程と;この光導波路材料層のうち前記保護膜が
存在しない領域又は前記保護膜の膜薄の領域に、プロト
ン交換による高屈折率層を光導波路として形成する工程
と;を有する、本発明に基づく上記した光導波路装置又
は光導波路の製造方法も提供するものである。
び/又は五酸化二タンタルからなる焼結ターゲットを使
用したスパッタリング法によって保護膜を形成すること
ができる。そして、保護膜材料を被着後に所定パターン
に加工する工程、プロトン交換後にアニールする工程を
含むのがよい。
数回行って光導波路を形成することができる。使用可能
なプロトン交換の処理剤としてリン酸、ピロリン酸又は
安息香酸が挙げられる。
周期分極反転構造を形成することができるが、この際、
単分極化された光導波路材料層に、その分極方向に第1
及び第2の電極を設け、少なくとも前記第1の電極は周
期分極反転構造に対応するパターンに形成し、 150℃以
下の温度において、前記第1及び第2の電極間に、前記
光導波路材料層の自発分極の負側が負電位、正側が正電
位となるように1kV/mm 〜100kV/mmの電界を印加するこ
とが望ましい。
波路装置の概略構成を示す。
LiNbx Ta(1-X) O3 (0≦x≦1)からなる基板
1上に、SiO2 とTa2 O5 を主成分とする混合膜2
が所定パターンに形成され、この混合膜2が存在しない
領域2aの基板1の表面近傍に、プロトン交換により屈
折率上昇領域(高屈折率層)である光導波路4が形成さ
れている。
波路装置の概略構成を示す。
LiNbx Ta(1-X) O3 (0≦x≦1)からなる基板
1上に、SiO2 とTa2 O5 を主成分とする混合膜2
が形成され、この混合膜2のうち膜厚が薄い領域2bの
基板1の表面近傍に、プロトン交換により屈折率上昇領
域(高屈折率層)である光導波路4が形成されている。
波路装置の概略構成を示す。
LiNbx Ta(1-X) O3 (0≦x≦1)からなる基板
1上に、SiO2 とTa2 O5 を主成分とする混合膜2
が形成され、この混合膜2が存在しない領域2aの基板
1の表面近傍に、プロトン交換により屈折率上昇領域
(高屈折率層)である光導波路4が形成されている。そ
して、混合膜2及び光導波路4の上には更に、保護膜又
はクラッド膜となる光学薄膜3が形成されている。この
光学薄膜3の屈折率は光導波路4の屈折率よりも小さ
い。
波路装置及び光導波路のうち、例えば上記した第1の実
施例による光導波路装置及び光導波路の作製方法をその
主要工程順に説明する。
a(1-X) O3 (0≦x≦1)からなる基板1上に、Si
O2 とTa2 O5 を主成分とする混合ターゲットを用い
たスパッタリング法により、SiO2 とTa2 O5 を主
成分とする混合膜2を形成する。
膜2の構成の具体例としては、SiO2 が60モル%、T
a2 O5 が40モル%である組成の混合ターゲットを用
い、スパッタリング法により、 0.1μm程度の厚さに混
合膜2の成膜を行ってよい。
る混合膜2の組成は、SiO2 が2モル%以上、Ta2
O5 が2モル%以上でればよい(但し、SiO2 による
プロトン交換時のマスク作用を十二分に生かすには、S
iO2 を50モル%以上とするのがよい)。或いは、Si
O2 とTa2 O5 を主成分とする混合膜2は、SiO2
が2モル%以上、Ta2 O5 が2モル%以上である組成
の混合焼結ターゲットを用いたスパッタリング法により
作製された膜であってよい。混合膜2の形成方法として
は、上記の混合ターゲットを用いたスパッタリング法以
外の例えば真空蒸着法であってもよい。
に、レジスト11を被着し、このレジスト11を幅3μm程
度のストライプにパターニングする。
ト11をマスク材として、SiO2 とTa2 O5 を主成分
とする混合膜2をパターニングする。この場合、混合膜
2のパターニングの方法の具体例としては、CF4 ガス
を用いたドライエッチング法があり、このドライエッチ
ング法を用いることにより、基板1に損傷を与えること
なく、混合膜2のパターニングを行うことができる。勿
論、他の公知のエッチング法を適用してもよい。
ク材として用いたレジスト11を剥離する。
3 (0≦x≦1)からなる基板1の表面に、工程(d)
においてパターニングされたSiO2 とTa2 O5 を主
成分とする混合膜2をマスク材として用い、 230℃に加
熱されたリン酸又はピロリン酸中において所定の時間プ
ロトン交換を行い、混合膜2が存在しない領域2aの基
板1の表面近傍に光導波路4となり得る屈折率上昇領域
4を形成する。
4の非線形光学定数を回復するために、 300℃以上で所
定時間アニールを行うことが望ましい。この場合、混合
膜2はアニールによっても膜質が安定なために、アニー
ル前の剥離の必要がない。このアニールは、酸素等の酸
化性ガス中で行うと、基板1の結晶性を向上させ、かつ
酸素のドーピングによって光導波路4の屈折率をなだら
かに変化させて導波損失を小さくできる(これは、後述
の各例でも同様である)。
ス(e)の次に、必要が生じた場合、つまり図2に示す
光導波路装置或いは図3に示す光導波路装置などを作製
する場合に行う工程を示す。
後に、光導波路の保護膜又はクラッド膜となる光学薄膜
3を形成する工程である。ここで、光導波路4の導波特
性を良好にするために(即ち、全反射特性の向上と表面
保護のために)光学薄膜3の屈折率は光導波路4の屈折
率よりも小さければよいので、こうした光学薄膜3はS
iO2 とTa2 O5 を主成分とする混合膜2であっても
構わない。
に示した光導波路装置又は光導波路とその作製方法によ
れば、プロトン交換に用いるマスク材がSiO2 とTa
2 O5 とを主成分とする混合膜2からなっているので、
この混合膜中のSiO2 分によってプロトン交換に使用
するリン酸等の処理剤に対するマスク作用が良好とな
り、かつ、Ta2 O5 分によってリン酸等の処理剤に対
する耐エッチング性が良好となり、長時間のプロトン交
換工程及びアニール工程に対して膜の性質が保持され
る。従って、これらのSiO2 とTa2 O5 との併用に
よる相乗効果で、プロトン交換を十二分に行え、光導波
路内の光パワー密度を向上させると共に、アニール前に
マスク材を剥離する必要がなく、そのまま残すことがで
きる。
波路装置の概略構成を示す。
LiNbx Ta(1-X) O3 (0≦x≦1)からなる基板
1上に、SiO2 からなる第1層12AとTa2 O5 から
なる第2層12Bとの積層膜12が所定パターンに形成さ
れ、この積層膜12が存在しない領域12aの基板1の表面
近傍に、プロトン交換により屈折率上昇領域(高屈折率
層)である光導波路4が形成されている。
波路装置の概略構成を示す。
LiNbx Ta(1-X) O3 (0≦x≦1)からなる基板
1上に、SiO2 からなる第1層12AとTa2 O5 から
なる第2層12Bとの積層膜12が形成され、この積層膜12
のうち膜厚が薄い領域12bの基板1の表面近傍に、プロ
トン交換により屈折率上昇領域(高屈折率層)である光
導波路4が形成されている。
波路装置の概略構成を示す。
LiNbx Ta(1-X) O3 (0≦x≦1)からなる基板
1上に、SiO2 からなる第1層12AとTa2 O5 から
なる第2層12Bとの積層膜12が形成され、この積層膜12
が存在しない領域12aの基板1の表面近傍に、プロトン
交換により屈折率上昇領域(高屈折率層)である光導波
路4が形成されている。そして、積層膜12及び光導波路
4の上には更に、保護膜又はクラッド膜となる光学薄膜
3が形成されている。この光学薄膜3の屈折率は光導波
路4の屈折率よりも小さい。
波路装置及び光導波路のうち、例えば上記した第4の実
施例による光導波路装置及び光導波路の作製方法をその
主要工程順に説明する。
a(1-X) O3 (0≦x≦1)からなる基板1上に、Si
O2 からなる第1のターゲットを用いたスパッタリング
法により、SiO2 層12Aを形成する。そして、この上
に、Ta2 O5 からなる第2のターゲットを用いたスパ
ッタリング法により、Ta2 O5 層12Bを積層する。
からなる第2層12Bとの積層膜12の構成の具体例として
は、第1層12AにSiO2 がほぼ 100モル%、第2層12
BにTa2 O5 がほぼ 100モル%である各ターゲットを
用い、スパッタリング法により、それぞれ 0.1μm程度
の厚さに成膜を行ってよい。なお、積層膜12の形成方法
としては、上記のターゲットを用いたスパッタリング法
以外、例えば真空蒸着法であってもよい。
膜12上に、レジスト11を被着し、このレジスト11を幅3
μm程度のストライプにパターニングする。
ト11をマスク材として、SiO2 膜12AとTa2 O5 膜
12Bとを同一パターンにパターニングする。この場合、
積層膜12のパターニングの方法の具体例としては、CF
4 ガスを用いたドライエッチング法があり、このドライ
エッチング法を用いることにより、基板1に損傷を与え
ることなく、積層膜12のパターニングを行うことができ
る。勿論、他の公知のエッチング法を適用してもよい。
ク材として用いたレジスト11を剥離する。
3 (0≦x≦1)からなる基板1の表面に、工程(d)
においてパターニングされた積層膜12をマスク材として
用い、 230℃に加熱されたリン酸又はピロリン酸中にお
いて所定の時間プロトン交換を行い、積層膜12が存在し
ない領域12aの基板1の表面近傍に光導波路4となり得
る屈折率上昇領域4を形成する。
4の非線形光学定数を回復するために、 300℃以上で所
定時間アニールを行うことが望ましい。この場合、積層
膜12はアニールによっても膜質が安定なために、アニー
ル前の剥離の必要がない。
る工程(e)の後に、光導波路の保護膜又はクラッド膜
となる光学薄膜3を形成してよい。ここで、光導波路4
の導波特性を良好にするために光学薄膜3の屈折率は光
導波路4の屈折率よりも小さければよいので、こうした
光学薄膜3はSiO2 とTa2 O5 を主成分とする混合
膜であっても構わない。
路装置又は光導波路とその作製方法によれば、プロトン
交換に用いるマスク材がSiO2 層12AとTa2 O5 層
12Bとの積層膜からなっているので、第1層12AのSi
O2 によってプロトン交換に使用するリン酸等の処理剤
に対するマスク作用が良好となり、かつ、第2層12Bの
Ta2 O5 によってリン酸等の処理剤に対する耐エッチ
ング性が良好となり、長時間のプロトン交換工程及びア
ニール工程に対して膜の性質が保持される。従って、こ
れらのSiO2 膜12AとTa2 O5 膜12Bとの併用によ
る相乗効果で、プロトン交換を十二分に行え、光導波路
内の光パワー密度を向上させると共に、アニール前にマ
スク材を剥離する必要がなく、そのまま残すことができ
る。
波路装置及び光導波路の作製方法をその主要工程順に示
すものである。
a(1-X) O3 (0≦x≦1)からなる基板1上に、Si
O2 からなるターゲットを用いたスパッタリング法によ
り、SiO2 膜12Aを形成した後、図4の工程(b)〜
(d)で述べたと同様にSiO2 膜12Aをパターニング
する。
ゲットを用いたスパッタリング法により、Ta2 O5 膜
12BをSiO2 膜12A上に積層する。
ない領域12aのTa2 O5 膜12Bを選択的に除去する。
これは、領域12aを残して被着したレジスト(図示せ
ず)をマスク材としたエッチングによって行うことがで
きるが、こうしたマスク材を使用しないでいわゆるサイ
ドウォール技術によって領域12aに面するSiO2 膜12
Aの側面にTa2 O5 を残すことによっても行うことが
できる。
工程(c)においてTa2 O5 膜12Bに引き続いて下層
のSiO2 膜12Aをエッチングする場合に比べて、比較
的エッチングされ難いSiO2 膜12Aをまずエッチング
してパターニングしておいてからTa2 O5 膜12Bをエ
ッチングできるので、結果的に上下の両膜12B及び12A
のパターニングを行い易くなる。また、領域12aにある
SiO2 膜12Aはその側面もTa2 O5 膜12Bで被覆さ
れることになるため、次のプロトン交換時にSiO2 膜
12Aが処理液によるエッチングから有効に保護されるこ
とになる。
3 (0≦x≦1)からなる基板1の表面に、工程(a)
〜(c)においてパターニングされたSiO2 膜12Aと
Ta2 O5 膜12Bとの積層膜12をマスク材として用い、
230℃に加熱されたリン酸又はピロリン酸中において所
定の時間プロトン交換を行い、積層膜12が存在しない領
域12aの基板1の表面近傍に光導波路4となり得る屈折
率上昇領域4を形成する。
4の非線形光学定数を回復するために、 300℃以上で所
定時間アニールを行うことが望ましい。この場合、積層
膜12はアニールによっても膜質が安定なために、アニー
ル前に剥離の必要がない。
る工程(d)の後に、上述したと同様に、光導波路の保
護膜又はクラッド膜となる光学薄膜3を形成してよい。
ここで、光導波路4の導波特性を良好にするために光学
薄膜3の屈折率は光導波路4の屈折率よりも小さければ
よいので、こうした光学薄膜3はSiO2 とTa2 O5
を主成分とする混合膜であっても構わない。
波路とその作製方法によれば、プロトン交換に用いるマ
スク材がSiO2 層12AとTa2 O5 層12Bとの積層膜
からなっているので、第1層12AのSiO2 によってプ
ロトン交換に使用するリン酸等の処理剤に対するマスク
作用が良好となり、かつ、第2層12BのTa2 O5 によ
ってリン酸等の処理剤に対する耐エッチング性が良好と
なり(これは更に、領域12aにおける第1層のSiO2
膜12Aの側面が第2層のTa2 O5 膜12Bによって被覆
されていることによってSiO2 膜12Aを処理剤による
エッチングから有効に保護できる。)、長時間のプロト
ン交換工程及びアニール工程に対して膜の性質が保持さ
れる。従って、これらのSiO2 膜12AとTa2 O5 膜
12Bとの併用による相乗効果で、プロトン交換を十二分
に行え、光導波路内の光パワー密度を向上させると共
に、アニール前にマスク材を剥離する必要がなく、その
まま残すことができる。
波路装置の概略構成を示し、また、図12及び図13には、
図11に示す光導波路装置の作製方法を示す。図12及び図
13について、その作製方法を主要工程順に説明する。
化されたLiNbx Ta(1-X) O3(0≦x≦1)から
なる基板1に、その分極方向に第1の電極21及び第2の
電極22を設け、少なくとも第1の電極21は最終的に得る
分極反転構造26のパターンに対応するパターンに形成す
る。
おいて、第1及び第2の電極21−22間に、上記LiNb
x Ta(1-X) O3 (0≦x≦1)材料の自発分極の負側
が負電位、正側を正電位となるように1kV/mm 〜100kV/
mmの電界を印加する。この電界印加によって工程(b)
(この図では、電極21及び22を除去している。)に示す
ように、所定幅及びピッチの局部分極反転域24からなる
周期分極反転構造26をLiNbx Ta(1-X) O3 (0≦
x≦1)基板1に形成する。
とによって周期分極反転構造26を作製する方法を示した
が、他の方法によって周期分極反転構造26を得ても構わ
ない。
により作製されたLiNbx Ta(1-X) O3 (0≦x≦
1)からなる基板1上に、SiO2 とTa2 O5 を主成
分とする混合ターゲットを用いたスパッタリング法によ
り、SiO2 とTa2 O5 を主成分とする混合膜2を形
成する。
Ta2 O5 を主成分とする混合ターゲットを用いたスパ
ッタリング法以外であっても構わない。SiO2 とTa
2 O5 を主成分とする混合膜2の構成の具体例として
は、SiO2 が60モル%、Ta2 O5 が40モル%である
組成の混合ターゲットを用い、スパッタリング法によ
り、 0.1μm程度の厚さに混合膜2の成膜を行ってよ
い。
る混合膜2の組成は、SiO2 が2モル%以上、Ta2
O5 が2モル%以上であればよい(但し、上述したと同
様の理由から、SiO2 を50モル%以上とするのがよ
い)。或いは、SiO2 とTa2 O5 を主成分とする混
合膜2は、SiO2 が2モル%以上、Ta2 O5 が2モ
ル%以上である組成の混合焼結ターゲットを用いたスパ
ッタリング法により作製された膜であってよい。混合膜
2の形成方法としては、上記の混合ターゲットを用いた
スパッタリング法以外の例えば真空蒸着法であってもよ
い。
に、レジスト11を被着し、このレジスト11を幅3μm程
度のストライプにパターニングする。
ト11をマスク材として、SiO2 とTa2 O5 を主成分
とする混合膜2をパターニングする。この場合、混合膜
2のパターニングの方法の具体例としては、CF4 ガス
を用いたドライエッチング法があり、このドライエッチ
ング法を用いることにより、基板1に損傷を与えること
なく、混合膜2のパターニングを行うことができる。勿
論、他の公知のエッチング法を適用してもよい。
ク材として用いたレジスト11を剥離する。
3 (0≦x≦1)からなる基板1の表面に、工程(e)
においてパターニングされたSiO2 とTa2 O5 を主
成分とする混合膜2をマスク材として用い、 230℃に加
熱されたリン酸又はピロリン酸中において所定の時間プ
ロトン交換を行い、混合膜2が存在しない領域2aの基
板1の表面近傍に光導波路4となり得る屈折率上昇領域
4を形成する。
(g)の後に、光導波路4の非線形光学定数を回復する
ために、 300℃以上で所定時間アニールを施すことが望
ましい。この場合、混合膜2はアニールによっても膜質
が安定なために、アニール前に剥離の必要がない。
護膜又はクラッド膜として光学薄膜3を形成しても構わ
ない。ここで、光学薄膜3の屈折率は光導波路4の屈折
率よりも小さければよく、SiO2 とTa2 O5 を主成
分とする混合膜2であっても構わない。
反転域24の形成を図13について更に説明すると、分極反
転域24を形成する厚さ 100μmに加工されたLiNbx
Ta(1-X) O3 (0≦x≦1)、例えばリチウムナイオ
ベート(LN)からなる基板1には、自発分極が正であ
る+c面上及び負である−c面上に厚さ 0.2μmのアル
ミニウム膜をスパッタリングで形成した後、リソグラフ
ィーの手法を用いて+c面上に分極反転域に対応するア
ルミニウム電極パターン(第1の電極)21が形成されて
いる。
は、LN基板1のX軸方向に幅 0.5μm、Y軸方向に長
さ5mmの帯状電極として、X軸方向に 3.0μm周期で6
mmの領域に亘って平行帯状にパターニングされている。
このとき、X軸方向に幅 1.5μmの分極反転域24を形成
するための電極21の幅は分極反転域24の幅の1/2以下
であるのがよく、例えば 0.5μmでよい。−c面上には
アルミニウム電極(第2の電極)22が全面に形成されて
いる。
極21と第2の電極22との間に、第1の電極21には正電
位、第2の電極22には負電位となる電界を印加すると、
基板1の自発分極はその自由エネルギーが小となるよう
に分極の向きを変える。
る。即ち、電界印加前では、LN基板1の自発分極の正
の方向は一様に第1の電極21側であったのに対し(矢印
d)、電界印加時では第1の電極21と第2の電極22に挟
まれた領域は第2の電極22側にその分極の向きを変え
(矢印h)、分極反転域24を電極21のパターンに対応し
て形成する。更に、電界印加を終了しても、双安定性の
ために、分極反転域24では自発分極の正の方向は第2の
電極22側に保持される。この現象を分極反転と呼ぶ。
軸方向に発生及び成長するだけでなく、電極21の両側か
らX軸方向にもそれぞれ幅 0.5μm程度に成長する。従
って、第1の電極21の幅が 0.5μmに形成されていて
も、分極反転域の幅を 1.5μmにすることができる。こ
うして、厚さ 100μmのLN基板1に、そのX軸方向に
幅 1.5μm、Y軸方向に長さ5mm、Z軸方向に深さ 100
μmの局所分極反転域24が、X軸方向に周期3μmで6
mmの領域に亘って層状に間欠的に形成されている。
関しては、分極反転を行う第1の電極21の幅Wを、目的
とする局所分極反転域幅Wiの1/2以下、特に1/10
〜1/2とするときには、非線形光学材料であるLN基
板1に対する局所分極反転域の形成を制御性良く行える
ことが確認されている(なお、Pは分極反転域24のピッ
チである)。
板に電圧を印加したとき、基板内部に発生する反転電界
が電極中央下部と電極側縁下部と電極が無い領域下部と
で異なる。図13の構成では、第1の電極21上の電荷は電
極側縁51に集まる性質があるため、この電極側縁51の下
部で電気力線の密度が大きくなり、電界強度は最も大と
なる。これに次いで、電極中央部52の下部が大きく、電
極のない領域53の下部が最も小である。
界強度が大きいほど速い性質があるため、上記した3箇
所の中で最も電界強度が大きい電極側縁51の下部で局所
分極反転域が最も大きく発生及び成長し、面積が広がり
易い。次いで局所分極反転域の面積が広がり易いのは、
電極内部52の下部であり、最も広がりにくいのは電極の
ない領域(即ち、電極21−21に挟まれた領域)53の下部
である。
分の1以下の幅で第1の電極21を形成すると(例えば図
13の場合)、第1の電極21の電極面積に対する電極側縁
の長さの比が大になり、第1の電極21下に形成される局
所分極反転域の発生及び成長は電極側縁での発生及び成
長が支配的となる。
極21−21に挟まれた領域53の下部の局所分極反転域の発
生及び成長の速度の差が大きくなるため、不均一な局所
分極反転域が形成されることを回避して、制御性よく周
期分極反転構造を得ることができる。
規定しない場合、ある領域では局所分極反転域24の幅W
iが電極21の幅Wに対して大となって分極反転が起こっ
たり、他の領域では電極21の側縁の部分のみが反転して
局所分極反転域が電極21の中央部下には形成されず、電
極21の下部に一様に形成されないことがある。こうした
局所分極反転域で構成される周期分極反転構造は、理論
上最も高変換効率である周期分極反転構造(即ち、分極
反転域の幅WiがそのピッチPの1/2であるとき)と
形状が異なることになり、第2高調波出力の低下を招い
てしまう。
分極化するには、そのキュリー温度直下の例えば1200℃
程度まで昇温して一定の方向に外部直流電圧を全面的に
印加することによって、全面的にc軸方向を揃えてよ
い。
未満)の例えば室温において1kV/mm 〜100kV/mmの電界
印加を行った。この電界範囲によって、形状の制御性を
良くし、またLN基板の表面の汚染や、熱によるイオン
電流の発生を回避して、これによる結晶性の劣化を生じ
ることなく分極反転域を形成することができる。
ために、第1の電極21と第2の電極22との間に電界を印
加して2600Vの電圧(基板厚が 0.1mmであるから、電界
にすると26kV/mm)を発生させることができる。
ために試料を不活性液体(例えばロイナート:住友スリ
ーエム社製)中に浸漬して電界印加を行う。
た周期分極反転構造26を有し、これを横切るようにその
周期反転方向に光導波路4をピロリン酸による処理や拡
散法等の周知の方法によって形成したSHG素子41の一
例を拡大して示している。なお、図中の一点鎖線2は、
光導波路4を選択的に形成するためのマスク材である。
は光導波路とその作製方法によれば、プロトン交換に用
いるマスク材がSiO2 とTa2 O5 とを主成分とする
混合膜2からなっているので、この混合膜中のSiO2
分によってプロトン交換に使用するリン酸等の処理剤に
対するマスク作用が良好となり、かつ、Ta2 O5 分に
よってリン酸等の処理剤に対する耐エッチング性が良好
となり、長時間のプロトン交換工程及びアニール工程に
対して膜の性質が保持される。従って、これらのSiO
2 とTa2 O5 との併用による相乗効果で、プロトン交
換を十二分に行え、光導波路内の光パワー密度を向上さ
せると共に、アニール前にマスク材を剥離する必要がな
く、そのまま残すことができる。
素子41は、光導波路4への入射光(例えば近赤外レーザ
光)を周波数(又は波長)変換し、第2高調波(例えば
青色レーザ光)を取り出すための光第2高調波発生素子
として、周期分極反転構造26の周期と入射光の波長とを
所定の関係にすることによって高効率の波長変換を行え
るものとなる。
ーザ光源装置の一例を示すものである。即ち、電源5で
駆動される半導体レーザ7と保護膜19付きのSHG素子
41とが導波損失が小となるように互いに直接的に接合
(Butt Coupling)されるように枠体8に取付けられ、半
導体レーザ7のレーザチップ7Aから出射されたレーザ
光L1 は、その電界方向がSHG素子41の分極方向(Z
方向)と一致した状態で入射し、光導波路4を経て第2
高調波L2 へと変換される。
光L1 はコリメータレンズ9で平行光とされ、更に、フ
ォーカスレンズ13でSHG素子41の光導波路4に導入さ
れ、第2高調波L2 へと変換されて射出される。
波路装置の概略構成を示し、また、図18には、図17に示
す光導波路装置の作製方法を示す。
iNbx Ta(1-X) O3 (0≦x≦1)からなる基板1
上に、SiO2 とTa2 O5 を主成分とする混合ターゲ
ットを用いたスパッタリング法により、SiO2 とTa
2 O5 を主成分とする混合膜2を形成する。
膜2の構成の具体例としては、SiO2 が60モル%、T
a2 O5 が40モル%である組成の混合ターゲットを用
い、スパッタリング法により、 0.1μm程度の厚さに混
合膜2の成膜を行ってよい。
る混合膜2の組成は、SiO2 が2モル%以上、Ta2
O5 が2モル%以上であればよい(但し、上述したと同
様の理由から、SiO2 を50モル%以上とするのがよ
い)。或いは、SiO2 とTa2 O5 を主成分とする混
合膜2は、SiO2 が2モル%以上、Ta2 O5 が2モ
ル%以上である混合焼結ターゲットを用いたスパッタリ
ング法により作製された膜であってよい。混合膜2の形
成方法としては、上記の混合ターゲットを用いたスパッ
タリング法以外の例えば真空蒸着法であってもよい。
に、レジスト11を被着し、このレジスト11を幅3μm程
度のストライプにパターニングする。
ト11をマスク材として、SiO2 とTa2 O5 を主成分
とする混合膜2をパターニングする。この場合、混合膜
2のパターニングの方法の具体例としては、CF4 ガス
を用いたドライエッチング法があり、このドライエッチ
ング法を用いることにより、基板1に損傷を与えること
なく混合膜2のパターニングを行うことができる。勿
論、他の公知のエッチング法を適用してもよい。
ク材として用いたレジスト11を剥離する。
3 (0≦x≦1)からなる基板1の表面に、工程(d)
においてパターニングされたSiO2 とTa2 O5 を主
成分とする混合膜2をマスク材として用い、 230℃に加
熱されたリン酸又はピロリン酸中において所定の時間
(例えば20分間)プロトン交換を行い、混合膜2が存在
しない領域2aの基板1の表面近傍に屈折率上昇領域50
を形成する。
範囲に保持することにより、工程(e)において得られ
た屈折率上昇領域50を拡散させ、屈折率が徐々に変化す
る屈折率上昇領域51を形成する。この領域51によって導
波損失を小さくできる。
3 (0≦x≦1)からなる基板1の表面に、工程(d)
においてパターニングされたSiO2 とTa2 O5 を主
成分とする混合膜2をマスク材として用い、 230℃に加
熱されたリン酸又はピロリン酸中において所定の時間
(例えば2時間)プロトン交換を行い、工程(e)又は
工程(f)によって得られた屈折率上昇領域51にさらに
屈折率上昇領域52を形成する。
より、図17に示す複雑な屈折率上昇領域を有する光導波
路4を高度な位置合わせ工程を行うことなしに、容易な
方法にて形成することができる。さらに、光導波路4を
形成する際に用いたマスク材2を剥離する工程を省略す
ることができる。
iO2 とTa2 O5 とを主成分とする混合膜2からなっ
ているので、この混合膜中のSiO2 分によってプロト
ン交換に使用するリン酸等の処理剤に対するマスク作用
が良好となり、かつ、Ta2O5 分によってリン酸等の
処理剤に対する耐エッチング性が良好となり、長時間及
び複数回のプロトン交換工程に対して混合膜2をそのま
ま使用しても膜の性質が保持される。従って、これらの
SiO2 とTa2 O5 との併用による相乗効果で、プロ
トン交換を十二分に行え、光導波路内の光パワー密度を
向上させることができる。
の工程(g)の後に、アニールを施しても構わない。こ
の場合は、工程(f)でのアニールと共に2回のアニー
ルを行うことになるが、混合膜2は耐アニール性が十分
であるため、2回目のアニールの前に剥離して付け直す
必要がなく、そのまま使用できる。なお、混合膜2は光
導波路装置に残しても差し支えない。
に、光導波路4の保護膜又はクラッド膜として光学薄膜
3を形成しても構わない。ここで、光学薄膜3は、光学
薄膜3の屈折率は光導波路4の屈折率よりも小さければ
よく、SiO2 とTa2 O5を主成分とする混合膜2で
あっても構わない。
11〜図14で述べたと同様にして局所分極反転域24を形成
することができる。こうした局所分極反転域24による周
期分極反転構造26を有する装置はSHG素子として使用
可能であり、屈折率が徐々に変化する領域51の存在によ
って波長変換効率も向上する。
波路装置の概略構成を示し、また、図20には、図19に示
す光導波路装置の作製方法を示す。
bx Ta(1-X) O3 (0≦x≦1)からなる基板1上
に、SiO2 とTa2 O5 を主成分とする混合ターゲッ
トを用いたスパッタリング法により、SiO2 とTa2
O5 を主成分とする混合膜2を形成する。
O5 を主成分とする混合ターゲットを用いたスパッタリ
ング法以外であっても構わない。SiO2 とTa2 O5
を主成分とする混合膜2の構成の具体例としては、Si
O2 が60モル%、Ta2 O5が40モル%である組成の混
合ターゲットを用い、スパッタリング法により、 0.1μ
m程度の厚さに混合膜2の成膜を行ってよい。
る混合膜2の組成は、SiO2 が2モル%以上、Ta2
O5 が2モル%以上であればよい(但し、上述したと同
様の理由から、SiO2 を50モル%以上とするのがよ
い)。或いは、SiO2 とTa2 O5 を主成分とする混
合膜2は、SiO2 が2モル%以上、Ta2 O5 が2モ
ル%以上である組成の混合焼結ターゲットを用いたスパ
ッタリング法により作製された膜であってよい。混合膜
2の形成方法としては、上記の混合ターゲットを用いた
スパッタリング法以外の例えば真空蒸着法であってもよ
い。
に、レジスト11を被着し、これをパターニングする。こ
こで、レジスト11の幅は、光導波路の入射部4Aの幅W
1 と、出射部4Bの幅W2 と異なる幅にして、パターニ
ングを行っても構わない。具体的には、入射部4Aの幅
W1 を4μm、出射部4Bの幅W2 を2μmとしてよ
い。
ト11をマスク材として、SiO2 とTa2 O5 を主成分
とする混合膜2をパターニングする。この場合、混合膜
2のパターニングの方法の具体例としては、CF4 ガス
を用いたドライエッチング法があり、このドライエッチ
ング法を用いることにより、基板1に損傷を与えること
なく、混合膜2のパターニングを行うことができる。勿
論、他の公知のエッチング法を適用してもよい。そして
さらに、マスク材として用いたレジスト11を剥離する。
る部分に、Taを用いたマスク材61を成膜する。このT
aマスク61の成膜方法としては、具体的には例えば、真
空蒸着法又はスパッタリング法などがあり、また、この
Taマスク61のパターニング方法としては、具体的には
例えば、レジストを用いたリフトオフ法を用いてよい。
3 (0≦x≦1)からなる基板1の表面に、工程(c)
及び(d)においてパターニングされたSiO2 とTa
2 O5 を主成分とする混合膜2及びTa膜61をマスク材
として用い、 230℃に加熱されたリン酸又はピロリン酸
中において所定の時間プロトン交換を行い、混合膜2及
びTa膜61が存在しない領域2bの表面近傍に屈折率上
昇領域70を形成する。さらに、Taマスク61を剥離す
る。Taマスク61の剥離方法としては、具体的には、N
aOHとH2 O2 の混合液を用いることが可能であり、
或いはKOHを用いても構わない。
範囲に保持することにより、工程(e)によって得られ
た屈折率上昇領域70を拡散させ、屈折率が徐々に変化す
る屈折率上昇領域71を形成する。
る部分に、Taを用いたマスク材62を成膜する。このT
aマスク71の成膜方法としては、具体的には例えば、真
空蒸着法又はスパッタリング法などがあり、また、この
Taマスク71のパターニング方法としては、具体的には
例えば、レジストを用いたリフトオフ法を用いてよい。
3 (0≦x≦1)からなる基板1の表面に、工程(c)
及び(g)においてパターニングされた、SiO2 とT
a2O5 を主成分とする混合膜2及びTa膜62をマスク
材として用い、 230℃に加熱されたリン酸又はピロリン
酸中において所定の時間プロトン交換を行い、混合膜2
及びTa膜62が存在しない領域2aの表面近傍に屈折率
上昇領域72を形成する。さらに、Taマスク62を剥離す
る。Taマスク62の剥離方法としては、具体的には、N
aOHとH2 O2 の混合液を用いることが可能であり、
或いはKOHを用いても構わない。
より、図19に示す光導波路装置を作製することができ
る。この図19に示した光導波路装置は、光導波路4の入
射部ととなる部分4Aの光導波路面積が広く(その深さ
は 1.2〜3μm程度であってよい。)、また光導波路4
の出射部4Bの光導波路面積が狭い(その深さは 0.2μ
m程度であってよい。)構造を有しており、結果的に、
光導波路4の出射部4Bにおける光導波路面積が狭い部
分に多くのレーザ光を入射させ、これを高効率で出射さ
せることが容易な構造を有している。つまり、図19に示
す光導波路装置は、光源との結合効率が高い光導波路装
置である。しかも、入射部4Aでは光導波路面積が広く
(入射受光面積が広く)、光入射効率がよい。
図19に示す複雑に屈折率上昇領域を有する光導波路4を
高度な位置合わせ工程を行うことなしに、容易な方法に
て形成することができる。さらに、光導波路4を形成す
る際に用いたマスク材2を剥離する工程を省略すること
ができる。具体的に必要とするマスク材の位置合わせ精
度は、光導波路の導波方向のみ(Ta膜61と62について
のみ)とすることができる。
いるマスク材がSiO2 とTa2 O5 とを主成分とする
混合膜2からなっているので、この混合膜中のSiO2
分によってプロトン交換に使用するリン酸等の処理剤に
対するマスク作用が良好となり、かつ、Ta2 O5 分に
よってリン酸等の処理剤に対する耐エッチング性が良好
となり、長時間のプロトン交換工程に対して膜の性質が
保持される。従って、これらのSiO2 とTa2 O5 と
の併用による相乗効果で、プロトン交換を十二分に行
え、光導波路内の光パワー密度を向上させることができ
る。また、Ta膜61、62は、アニールを行う場合にはそ
れぞれ予め剥離するだけでよい(繰り返し使用するもの
ではない)ので、問題はない。
の工程(h)の後に、アニールを施しても構わない。こ
の場合は、工程(f)でのアニールと共に2回のアニー
ルを行うことになるが、混合膜2は耐アニール性が十分
であるため、2回目のアニール前に剥離して付け直す必
要がなく、そのまま使用できる。なお、混合膜2は光導
波路装置に残しても差し支えない。
に、光導波路4の保護膜又はクラッド膜として光学薄膜
3を形成しても構わない。ここで、光学薄膜3の屈折率
は光導波路4の屈折率よりも小さければよく、SiO2
とTa2 O5 を主成分とする混合膜2であっても構わな
い。
波路型波長選択装置を有する特にレーザ光発生装置の一
例の作製方法を示し、図22及び図23はその装置の要部を
示すものである。
て、第1、第2、第3の光導波部81、82、83からなり、
周期的屈折率擾乱構造部84及び擬似位相整合構造101 を
有する光導波路94の形成方法の一例を図21について説明
する。
91を用意し、その一主面91aにおいて、第3の光導波部
83を形成する領域上に擬似位相整合構造101 を形成す
る。
公知の種々の方法によることができる。例えば、図21の
(a)に示すように、所定のピッチ及び幅で以て最終的
に光伝搬方向となる方向を横切って延長するように平行
配列されたスリット 101sが形成された櫛歯状の電極10
2 を形成する一方、この電極102 と対向して基板91の他
方の主面91bに対向電極103 を形成し、両電極102 及び
103 間に所要の電圧を印加することによって、図13で述
べたと同様に、基板91のZ軸方向に分極反転域124 を電
極102 のピッチに対応するピッチで形成し、擬似位相整
合構造101 を形成する。
2 及び103 を除去し、導波部を形成する領域上に開口 1
19Wを形成した、例えばSiO2 とTa2 O5 を主成分
とするマスク層119 を形成する。そして、基板91を例え
ば 200℃の熱リン酸に浸漬し、マスク層119 の開口 119
Wを通して選択的にプロトン交換を行い、その後に例え
ば 350℃の高温アニールを大気中で行って、第2及び第
3の光導波部82及び83を形成する。
113Wを形成した、Taを用いたマスク層113 を形成す
る。さらに、基板91上に、周期的屈折率擾乱構造部84の
形成領域において所定のピッチ及び幅で以て光伝搬方向
となる方向を横切って延長するスリット状の開口 125W
が平行に配列形成された例えばTaを用いたマスク層12
5 を形成する。
に浸漬し、マスク層119 の開口 119Wとマスク層113 の
開口 113W及びマスク層125 の開口 125Wを通して選択
的にプロトン交換を行い、平行に配列したストライプ状
のプロトン交換部120 からなる周期的屈折率擾乱構造部
84を形成する。
ク層125 を除去して基板91の表面を例えば 200℃の熱リ
ン酸に浸漬し、マスク層119 の開口 119Wとマスク層11
3 の開口 113Wを通して選択的にプロトン交換を行い、
第1の光導波部81を形成する。このTaマスク層125 の
剥離方法としては、具体的には、NaOHとH2 O2の
混合液を用いることが可能であり、或いはKOHを用い
ても構わない。さらに、Taマスク124 の剥離時にTa
マスク113 をも同時に剥離し、Taマスク113は剥離後
に再度形成しても構わない。また、プロトン交換後に、
マスク層113 を除去する。
に行ったプトロン交換による第2の光導波部82及び周期
的屈折率擾乱構造部84は基板91中に移動する。これによ
って、基板91の主面91a側において、第2の光導波部82
と、この上に第2の光導波部82に接するように第1の光
導波部81が形成され、両光導波部81及び82の界面に周期
的屈折率擾乱構造部84が形成されると共に、非線形光学
結晶による基板91の主面91a側に擬似位相整合構造101
が形成された第3の光導波部83が形成され、第1の光導
波部81から延長された第3の光導波部83が形成されるこ
とによって、光導波路型のSHG素子が形成される。
に、基板91に第1〜第3の光導波部81〜83による光導波
路94が形成され、第1及び第2の光導波部81及び82にお
いて波長選択部92が構成され、第3の光導波部83による
SHG素子によって波長変換部95が構成される。
導波路型波長選択装置を有するレーザ光発生装置の基本
的構成を示し、レーザ光源131 と、波長選択部92と、波
長変換部95とにより構成されている。
導波部81、82及び83を有する光導波路94と、この光導波
路94に形成された周期的に屈折率擾乱が形成された周期
的屈折率擾乱構造部84とを有している。
光導波部82の屈折率よりも大とされ、少なくともその一
部が第2の光導波部82に接する構成とする。第2の光導
波部82は、レーザ光源131 からのレーザ光を入射させる
第1の端面132 を有する。第3の光導波部83は、第1の
光導波部81と光学的に結合し、光出射端となる第2の端
面133 を有する構成とする。また、第1の光導波部81と
第3の光導波部83とは、波長選択部92と波長変換部95と
の界面134 において連続する構成となっている。
説明する。今、例えば図23に示すように、屈折率n3 な
る基板91上に、屈折率n1 なる第1の光導波部81と屈折
率n2 なる第2の光導波部82の2層導波路が構成される
とき、下記の式(1)の関係にある素子について考え
る。
る。
0次モードと1次モードとが導波モードとなるマルチモ
ード導波路とし、0次モードと1次モードのそれぞれの
モードフィールド分布は図23中の曲線a及びbで示すよ
うになる。
折率の異なる2層導波路のため、深さ方向に非対称な分
布となり、Δn1 がΔn2 に比べ大きくなるほど、その
非対称性は顕著になる。
て、屈折率分布に周期的な擾乱が形成された周期的屈折
率擾乱構造部84、例えば図23に示すような第1の光導波
部81の深さが周期Aで周期的に変化して形成されること
による第1の光導波部81と第2の光導波部82との界面で
の屈折率変調のグレーティングがあることにより、0次
モードと1次モードは、周期Aに基づく波長λ0 で位相
整合して結合し、0次−1次モード間で大きなパワー変
換が生じる。
ードのそれぞれの実効屈折率をN0とN1 とすると、下
記の式(2)となる。 λ0 =(N0 −N1 )A ・・・(2)
ーティングの深さ、0次モードと1次モードのグレーテ
ィング部分での電界の重なり程度に依存する。
励起させると、グレーティングにより上記式(2)に基
づく波長λ0 において、伝搬していく上で0次モードに
変換され、他の波長では変換されず1次モードのまま伝
搬する。
率擾乱構造部84の深さは、端面132から端面133 まで伝
搬していく上で波長λ0 において最も変換効率が大きく
なるように設定する。即ち、完全結合長になる深さに選
定する。
132 から端面133 まで伝搬していく上で、0次モードか
ら1次モード、或いは1次モードから0次モードへとグ
レーティングにより波長選択性のあるモード変換特性を
得ることができる。
ついて第1の端面132 から光を入射した場合、上記の式
(2)を満足する波長λ0 の光のみが、第1及び第2の
光導波部81、82の積層部において、周期的屈折率擾乱構
造部84によるモード間位相整合により、モード変換し
て、第2の光導波部82についての第2の端面133 より出
射される。即ち、波長バンドパスフィルター動作がなさ
れる。
第3の光導波部83へと入射し、図13〜図16で述べたと同
様に、擬似位相整合構造101 によって波長変換され、所
定の波長の高調波を得ることができる。
このレーザ光発光装置の作製においてプロトン交換工程
を図21の(b)及び(c)のように繰り返し行う際、マ
スク材 113、124 としてSiO2 及びTa2 O5 を主成
分とする混合膜を使用しているので、上述したと同様
に、そのマスク作用は良好であり、膜質も安定したもの
となり、十二分に所望のプロトン交換を行える。また、
各プロトン交換後のアニールにも十分に耐えるマスク材
である。
した実施例は本発明の技術的思想に基いて更に変形が可
能である。
Ta2 O5 を主成分とする場合、その配合比率は種々変
化させてよく、プロトン交換時の温度によっても変化さ
せてよいし、また、そのマスク材の厚みも適宜選択して
よい。これは、マスク材をSiO2 膜とTa2 O5 膜と
の積層膜とするときも同様である(この積層膜の各膜の
積層順は上述した例とは逆にしてよい)。いずれの場合
も、SiO2 及び/又はTa2 O5 以外の例えばNb2
O5 、TiO2 、Al2 O3 、ZrO2 又はHfO2 等
の他の成分が膜中に含まれていてもよい。
ロリン酸をはじめ、リン酸、安息香酸等であってよい。
その他、プロトン交換、更にはアニールの条件も適宜設
定することができる。
く、LiNbx Ta(1-x) O3(0≦x≦1)で表される
リチウムタンタレート、又はこれとLNとの混合物、更
にはKTPからなっていてもよい。SHG素子は、上述
した表面に導波路を設けるのが変換効率の点でよいが、
このタイプ以外にも、埋設するタイプ(バルク型)であ
ってもよい。
x Ta(1-x) O3(0≦x≦1)からなる基板等の光導波
路材料層上に、SiO2 (二酸化シリコン)とTa2 O
5 (五酸化二タンタル)を主成分とする保護膜がマスク
材として設けられ、前記光導波路材料層のうち前記保護
膜が存在しない領域又は前記保護膜の膜薄の(膜厚の薄
い)領域に、プロトン交換による高屈折率層が光導波路
として形成されている構成としているので、この構成か
らなる光導波路装置は、プロトン交換に用いるマスク材
がSiO2 とTa2 O5 とを主成分とする保護膜からな
っていて、この保護膜中のSiO2 分によってプロトン
交換に使用するリン酸等の処理剤に対するマスク作用が
良好となり、かつ、Ta2 O5 分によってリン酸等の処
理剤に対する耐エッチング性が良好となり、長時間又は
複数回のプロトン交換工程及びアニール工程に対して膜
の性質が保持される。
の併用による相乗効果で、プロトン交換を十二分に行
え、光導波路内の光パワー密度を向上させると共に、ア
ニール前にマスク材を剥離することも不要となってその
位置合わせ工程を省略することができ、また、このマス
ク材はそのまま装置に残してもよく、さらに工程の短縮
により光導波路装置の製造コストを低減することが可能
になる。
略斜視図である。
略斜視図である。
略斜視図である。
の主要工程を順次示す断面図である。
略斜視図である。
略斜視図である。
略斜視図である。
の主要工程を順次示す断面図である。
略斜視図である。
略斜視図である。
の主要工程を順次示す概略斜視図である。
状態を示す概略斜視図である。
である。
略断面図である。
の概略断面図である。
略斜視図である。
の主要工程を順次示す概略斜視図である。
略斜視図である。
の主要工程を順次示す断面図である。
択装置の作製方法の主要工程を順次示す概略斜視図であ
る。
の作用を示す概略断面図である。
の概略断面図である。
Claims (18)
- 【請求項1】 二酸化シリコンと五酸化二タンタルとを
主成分とする保護膜が光導波路材料層上に設けられ、こ
の光導波路材料層のうち前記保護膜が存在しない領域又
は前記保護膜の膜薄の領域に、プロトン交換による高屈
折率層が光導波路として形成されている光導波路装置。 - 【請求項2】 保護膜が二酸化シリコンと五酸化二タン
タルとの混合物からなっている、請求項1に記載した光
導波路装置。 - 【請求項3】 保護膜が、二酸化シリコンからなる第1
層と五酸化二タンタルからなる第2層との積層体からな
っている、請求項1に記載した光導波路装置。 - 【請求項4】 二酸化シリコンからなる第1層が下層で
ある、請求項3に記載した光導波路装置。 - 【請求項5】 混合物が2モル%以上の二酸化シリコン
と2モル%以上の五酸化二タンタルとからなっている、
請求項2に記載した光導波路装置。 - 【請求項6】 二酸化シリコンが50モル%以上を占め
る、請求項5に記載した光導波路装置。 - 【請求項7】 光導波路が波長変換機能を有する、請求
項1〜6のいずれか1項に記載した光導波路装置。 - 【請求項8】 光導波路材料層が周期分極反転構造を有
する、請求項7に記載した光導波路装置。 - 【請求項9】 光導波路が波長フィルタ機能を有する、
請求項1〜6のいずれか1項に記載した光導波路装置。 - 【請求項10】 光導波路が周期的屈折率擾乱構造部を有
する、請求項9に記載した光導波路装置。 - 【請求項11】 光導波路材料層がリチウムナイオベー
ト、リチウムタンタレート又はこれらの混合物からな
る、請求項1〜10のいずれか1項に記載した光導波路装
置。 - 【請求項12】 二酸化シリコンと五酸化二タンタルとを
主成分とする保護膜を光導波路材料層上に設ける工程
と;この光導波路材料層のうち前記保護膜が存在しない
領域又は前記保護膜の膜薄の領域に、プロトン交換によ
る高屈折率層を光導波路として形成する工程と;を有す
る、請求項1〜11のいずれか1項に記載した光導波路装
置又は光導波路の製造方法。 - 【請求項13】 二酸化シリコン及び/又は五酸化二タン
タルからなる焼結ターゲットを使用したスパッタリング
法によって保護膜を形成する、請求項12に記載した製造
方法。 - 【請求項14】 保護膜材料を被着後に所定パターンに加
工する工程を含む、請求項12又は13に記載した製造方
法。 - 【請求項15】 プロトン交換を複数回行って光導波路を
形成する、請求項12〜14のいずれか1項に記載した製造
方法。 - 【請求項16】 プロトン交換後にアニールする工程を有
する、請求項12〜15のいずれか1項に記載した製造方
法。 - 【請求項17】 プロトン交換をリン酸、ピロリン酸又は
安息香酸によって行う、請求項12〜16のいずれか1項に
記載した製造方法。 - 【請求項18】 光導波路材料層に周期分極反転構造を形
成するに際して、単分極化された光導波路材料層に、そ
の分極方向に第1及び第2の電極を設け、少なくとも前
記第1の電極は周期分極反転構造に対応するパターンに
形成し、 150℃以下の温度において、前記第1及び第2
の電極間に、前記光導波路材料層の自発分極の負側が負
電位、正側が正電位となるように1kV/mm 〜100kV/mmの
電界を印加する、請求項12〜17のいずれか1項に記載し
た製造方法。
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0822042A JPH0822042A (ja) | 1996-01-23 |
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