JPS62501871A - 低摩擦係数をもつ硬質材料シ−ル部材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 低摩擦係数をもつ硬質材料シール部材 技術分野 この発明は、可撓性材料で造られた如何なるガスケットをも介装せずに相互間の 直接接触状態を保って運動可能な密封部材の精密仕上げによシ密封効果を得る形 式の硬質材料のシール部材に関する。この種のシール部材の従来例は、蛇口用硬 質材料の検板、工梨用バルブ、ディーゼルエンジン用噴射ポンプその他にその適 用が見出される。以下の説明においては蛇口用硬質検板を特に実施例として参照 しているが、これはこの発明の適用分野をいささかも制限するものではないこと を理解されたい。

発明の背景 液圧装置用の蛇口において流量のしゃ断および調整部材として用いられる硬質材 料の検板は、焼結後にほぼ０．２から０．４μｍのちらさに研磨された酸化アル ミニウムまたは珪酸塩でつくるのが普通である。これらの極めて精密な仕上げ面 のゆえに、前記検板は水の流量を有効にしゃ断し、かつ調整できる部材を形成し 、かつ２３，０００　Ｎ／ｍａのオーダのそれらの硬さのゆえに、長い寿命をも ちかつ損傷を受けずに、それらと接触することになる砂粒のような硬質の異物を 押しのけることができる。しかしこの正に精密な仕上げ状態のゆえに、これらの 検板は互いに粘着する傾向があ夛、これは潤滑剤が欠除した場合には、それ自身 比較的高い摩擦係数をもつ０．１２に近いようなその材料の高い摩擦係数のため に高い滑シ摩擦を与える。そのような硬質材料の検板金倉む蛇口の適正な作用の ために、検板はそれらの協働する表面上に、滑シ摩擦を満足できる値まで減する シリコン潤滑剤の薄層をもつ。しかし、検板の長期間の使用およびそれらの繰シ 返される相互滑シ運動によって、シリコン潤滑剤は押し除かれて、許容し得ない 程度まで摩擦が増大する。極端な場合には、蛇口は固着してしまうこともある。

炭化タングステン（ｗｌｄｌａ　）を用いることによって蛇口用の硬質材料の検 板金つくることが企図されてきた。しかし、この材料の製造および加工費は手が 出せない程高価であることが判明している。また、蛇口用の対をなす検板金、両 方の検板とも、炭化珪素（８ｓＣ）から成る材料でつくることが提案された。炭 化珪素は、その既知の種々の結晶学上の相違から　２６．Ｏｏ　ｏ　Ｎ／−と３ ５．０００　Ｎ／１ｍの間の範囲の硬さを提供し、これらの値はこの目的に現在 使用されている材料の硬さよりも著しく高く、シかも０．０５に近い摩擦係数を 有している。そのうえ、この材料は平滑な仕上げ面をもつ加工表面間で粘着を起 こす傾向を低減するので、初めは成る限度内で、蛇口の￥１ｊＩｌ！Ｉする検板 間の摩擦全有効に低減する。しかし、長く使用すると、同じ炭化珪素で造られた ２つの検板間の摩擦は大いに増大して、この場合でも、遂にはその摩擦は許容で きないレベルに達する。

最後に、蛇口用の一対の検板に関し、異なる特性をもつ硬質材料でつくられ、少 くとも一方が炭化珪素（５ｉｃ）製である２つの検板金使用することが、この特 許の同一所有者によって提案された。このように構成したことによって、硬質材 料の検板間に１ｎ異的かつ恒久的な摩擦の減少が、潤滑剤を伴わなくても得られ 、それによって本文で述べた問題点は理論的には解決されたと考えることができ る。しかし、炭化珪素の検板の製造および加工には、すべての製造者が手の内に あるとは言えない特殊機械および技法が必要である。よって、さらに一般的に使 用でき、従って特殊な場合においても、なお一層経済的である上記問題点に対す る解決法を見出すことが望まれていた。

従って、蛇口用硬質材料の検板についての上述の要求と類似の諸要求事項が、直 接の相互接触状態で協働するすべての硬質材料のシール部材に対して全般的に起 こる。

発明の開示 このよりな環境に鑑み、この発明の目的は、何等の介在材料も必要とせずに、長 期間にわたって装置を適切に作用させるために、潤滑剤が存在しなくても、その 製造および加工費が成る限度内に収まシかつ十分に低い摩擦係数を提供できる硬 質材料のシール部材を提供することである。

この発明によれば、前記部材が共に精密加工を受けることができる少くとも適度 に硬い材料で造られ、前記部材のうち少くとも一方の部材がガス状媒体からの物 理的または化学的沈積法によって得られた高硬質の薄層で覆われ、かつ前記２つ の部材が異なる性質または仕上げの協働する表面をもつ、硬質材料の一対のシー ル部材によって上記目的が達成される。

この発明を実施するための最適の態様 この発明の目的の穴めに沈積される硬質の材料のうち、特に挙げられるのは、炭 化珪素、金属、特に遷移金属の炭化物および窒化物、金属亜硝酸塩、特に亜硝酸 チタンおよび亜硝酸クロム、および結晶学的に立方格子を有する炭素である。

ガス状媒体からの種々の物理的または化学的沈積方法が知られ、これらの方法は 上述のように高度に硬質の材料の被覆を形成するのに用いられる。これらの方法 のうち、特に、バットルインステイチュー）　（Ｂａｔｔ６１１＠ＩｎａＨｔｕ ｔ・）によって開発された０ＶＤ（化学蒸着法）およびＰＶＤ　（物理蒸着法） 〔最終的にはレーザ処理でのイオン注入による表面変成、イオン照射による表面 変成が行なわれる〕、プラズマＯＶＤ法、およびレイメルト−へラエウス（ｒｅ ｙｂｏｌｄ　−Ｈｅｒａｅｕｓ　）による磁界補助式沈積方法が挙げられる。そ のような方法は特に有効であることが立証されている。ゆえに、この発明では、 好ましくは少くとも１つのシール部材が上記の゛賭方法の１つを用いて高硬度材 料で被覆された少くとも中庸硬度の材料でつくられる。

この発明を実施する場合は、精密研磨またはラッピングによって与えられるよう な高い程度の仕上げのみで、蛇口または他の装置のいずれにおいても、シール部 材に有効な密封作用を果たさせるので、少くとも中庸の硬さの材料でつくられた 、両方のシール部材が精密加工を受けられることが必要である。しかし、普通の シール部材とは異なシ、この発明によるシール部材は、それらの本体が、通常必 要とする耐摩耗性および硬さをもつことを要求しない。その理由は、高硬度の材 料の沈積によって被覆されたシール部材において、シール部材の本体を形成する 材料は単なる支持体として用いられ、一方、他のシール部材との協働は少くとも １つのシール部材に沈積された高硬度材料にすべて依存しているからである。ゆ えに、この発明によるシール部材、すなわちその１つの部材は適切な仕上げを施 すことができかつ長期間使用してもその形状を維持するのに十分な硬さと抵抗性 をもつが、それ自身はシール部材ｔ−満足に形成できる品質をもたない。これら の材料としては、例えば、ステアタイト、適度の品質のセラミック材料、金属お よび高い硬度、剛性および安定性をもつ成る種の合成材料が使用できる。さらに 、プラスチック粉末と硬質金属粉末の混合物を焼成して得られた材料（いわゆる タフライ）　、　ｔｕｆｌｌｔｓ　）も使用することができる。

一方、高硬度材料で被覆されかつ高い仕上げ程度をもつ部材と協働するシール部 材は、その限られた硬さのゆえに破損を受けることはなく、かつ２つの協働する 表面間の硬さに可成シの差があることは、潤滑剤が施されない場合でも摩擦係数 を減するという利点を生ずる。このために、一方のシール部材は高度に硬い材料 の被覆を施こさなくてもよい。

これとは別に、両方のシール部材を高硬度材料をもって被覆することもできるが 、この場合２つの＋ｆｇ２ｍする表面は十分に異なる特性をもたなければならず 、これＦｉ２つの異なる材料による被覆を提供することによシ、または異なる仕 上げ程度をもつ表面上に被覆を施こすことによシ、さらには互いにこれら２つの 特性を組み合わせることによシ得られる。

この発明によれば、ガス状媒体からの物理的または化学的沈積によって得られる 高度に硬い材料層の使用時に、適切に活用できる重要な利点は、これらの層が沈 積が施こされた表面の仕上げ程度を実質的に変化させないことである。ゆえに、 高い硬さをもつ材料の沈積を受けるための検板は、沈積を施こすのに先立って例 えばラッピングなどの高い程度の仕上げ状態に加工することができ、それによっ て所望の仕上げ作業を受けることができる十分な硬さをもつが、他方においてこ の作業を困！！にさせかつ経９ｔｔ高める程には硬すぎず、または特殊機器およ び技術を必要とさせる程には硬くもない材料に仕上げ作業を施すことができる。

これによシ、製造費の重要な減少ができ、かつ例えば炭化珪素でつくられたシー ル部材のラッピング加工に対して必要とするような特殊の装置をもたない任意の 製造業者によって、普通の加工手段によシ加工を実施できるようにさせる。

一方が上記の被覆によって他方よシも可成り高い硬度をもちかつ高い程度の表面 仕上げをもつ対をなす協働するシール部材の使用によって、他方のシール部材に 、低い硬度の、被覆を施こさない、しかも協働する両方のシール部材間の圧接面 を実質的に減少する多数の微小凹部を含むあらい表面をもつ材料を使用すること 全可能にする。この特殊性のために、シール部材間の乾燥すべｐ摩擦をさらに減 少させ、かつ非被覆部材の加工はそれ自身費用が少くてすむばかりでなく、その 仕上げ程度がちらくても良いので、製造費に関して重要な節約が得られる。

特に、炭化珪素の沈積によって被覆されたシール部材の利点は、この化合物が高 い化学的安定性をもっことである。事実、炭化珪素はどのような種類の水にも腐 食または変質されず、かつ酸化に対しては非常に高い抵抗を示す。ガス状媒体か ら沈積される高い硬度をもつ他の材料および特に立方結晶格子をもつ炭素によっ て、同様の性質を与えることができる。シール部材の本体を形成するのには使用 できないこの材料は、さらに０．０２に近い小さいＪ［擦係ｉｔ有するので極め て有利である。

勿論、この発明は成る装置に用いられるシール部材の形状と数に関係なく使用で き、そのようなシール部材は平坦形状でも良く、またはその作用表面が凸面形ま たは凹面形である球体または円筒体であってもよい。

この発明を適用することによって、従来得られていた使用期間よシも大いに長い 期間にわたって、潤滑剤の有無に関係なく、そのようなシール部材を組み込んだ 装置を円滑に制御することを薙実にさせ、しかもこれはシール部材の価格を実際 上増加させない。事実、いずれにしても、ガス状媒体からの沈積方法の限られた 費用は、このシール部材を形成する材料が高価でないこと、および作業費が低い ことによって少くとも大むね釣）合わされる。

可能な工業的適用対象 この発明は、特にバルブおよび蛇口に用いて好適であシ、これらには２つのほぼ 円板状の検板をもつ形式のもの、および３つのほぼ円板状の検板形式のもの、あ るいは蛇口に配置されたスリーブ状の検板と協働する単一の円板状の検板金もつ 形式のもののいずれにもさらに広く用いられている。また、この発明は検板が水 によって一方向へのみ横切られついで水がバルブまたはカー）　１７ツジの本体 に流入する形式のバルブ、および水がまず一方向に検板ｔ−ｉ通しそれから反対 方向に流通する形式のバルブのいずれにも使用される。

しかし、バルブおよび蛇口へのこの発明の適用は、必ずしもそれに限るものでは なく、既に本明細書において指摘したように、この発明による対をなすシール部 材の他の適用対象として、例えば、特に高温を受けるもの、または化学薬品の作 用を受けるもの、あるいはその両方にさらされる工業用バルブ類、ディーゼルエ ンジンの噴射ポンプ用バルブとピストン、その他を挙げることができる。

口際調査報告 ＡＮＮ三Ｘ　Ｔｏ　ＴＨ三　１ＮＴＥ？ＬＮＡＴ工０ＮＡＬ　Ｓ三声、只Ｃ’、 ：　ＲＥ？ＯＩＴ　０ＮＧＢ−Ａ−６７０２４９Ｎｏｒ、ｅ

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. １．一対の硬質材料のシール部材であつて、両方の部材が精密加工を受けるのに 適した少くとも中庸の硬質材料てつくられ、前記部材のうち少くとも一方の部材 がガス状媒体から物理的または化学的沈積によつて得られた高度に硬質の材料の 薄層をもつて被覆され、かつ両方の部材が異なる性質または仕上げ状態の協働す る表面をもつことを特徴とする硬質材料の一対のシール部材。
2. ２．ガス状媒体から物理的または化学的沈積によつて得られた高度に硬質の材料 の薄層によつて作用表面上に被覆された少くとも中庸の硬度の支持材料を含む構 造を有することを特徴とする特許請求の範囲第１項記載のシール部材。
3. ３．前記の高度に硬質の材料が、炭化珪素、金属、特に遷移金属の炭化物及び窒 化物、金属亜硝酸塩、時に亜硝酸チタンおよび亜硝酸クロム、および立方結晶格 子の炭素を含む群から選択されることを特徴とする特許請求の範囲第２項記載の シール部材。
4. ４．前記の高度に硬質の材料が、プラスチツク粉末と硬質材料粉末との混合物の 焼成によつて得られることを特徴とする特許請求の範囲第２項記載のシール部材 。
5. ５．前記高度に硬質の材料が、バツトルインステイチユート（Ｂａｔｔｅｌｌｅ 　Ｉｎａｔｉｔｕｔｅ）によつて開発されたいわゆるＣＶＤ法およびＰＶＤ法、 最終的にはレーザ処理を受けるイオン注入による表面変成、イオン照射による表 面変成、プラズマ・ＣＶＤ方法、およびレイボルド・ヘラエウス（Ｌｅｙｂｏｌ ｄ−Ｈｅｒａｅｕｓ）による磁界補助式沈積方法を含む群の中から選択された方 法によつて付着されることを特徴とする特許請求の範囲第２項記載のシール部材 。
6. ６．少くとも一方または両方のシール部材がステアタイト、適度の品質のセラミ ツク材料、金属、合成材料などのような中庸の硬度をもつ材料でつくられること を特徴とする特許請求の範囲第１項記載の硬質材料の一対のシール部材。
7. ７．一方のシール部材が高度に硬質の材料で被覆されかつ極めて平滑な表面仕上 げ極度をもち、一方、他方のシール部材が被覆されずかつ前記一方の部材よりも あらい仕上げ程度をもつことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の硬質材料 の一対のシール部材。
8. ８．両方のシール部材が、高い硬度の材料で被覆されるが、それらの協働する表 面が異なる特性をもつことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の硬質材料の 一対のシール部材。
9. ９．前記異なる特性が、２つの異なる材料をもつて２つのシール部材の被覆を実 施することによつて得られることを特徴とする特許請求の範囲第８項記載の硬質 材料の一対のシール部材。
10. １０．前記異なる特性が、異なる仕上げ程度を有する表面上に２つのシール部材 の被覆材料を付着することによつて得られることを特徴とする特許請求の範囲第 ８項記載の硬質材料の一対のシール部材。
11. １１．弁または蛇口用の一対の硬質材料の栓板を形成することを特徴とする特許 請求の範囲上記各項のいずれか一項に記載の一対のシール部材。