JPS6249610B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は複写材料ストリツプ用カセツトに関す
る。

［従来の技術］ 従来の複写（焼付）設備は、本来の複写装置の
入口側もしくは出口側に光を通さないようにして
取り付けることができ、未露出の複写材料を給送
したり露出済みの複写材料を受入れたりする特殊
なカセツトを備えている。

従来は、未露出の複写材料の給送と露出済みの
複写材料の受入れとの２つの場合に対し、構造が
互いに異なり交換性の無い別個のカセツトが用い
られていた。給送用のカセツトは通常、未露出の
複写材料のロールを有するスプールが取付けられ
ている回転可能なハブと、巻き戻しの間ストリツ
プ材に一定の張力が生ずるように前記ハブに重量
に依存する制動作用を与える部材とを備えてい
る。受入れ用のカセツトは、回転可能なハブのほ
かに、このハブを駆動する部材を内部に備えてい
るか、または外部の複写装置に設けられた駆動部
材と連結するための特殊なカツプリング機構を備
えている。

［発明が解決しようとする問題点］ 給送と受入れのためにそれぞれ構造の異つたカ
セツトを使用することは実際非効率であり煩雑で
ある。

したがつて、本発明の目的は、受入れ用のカセ
ツトとしてもまた給送用のカセツトとしても利用
でき、かつ取扱いができるだけ複雑でないカセツ
トを提供することである。

［問題点を解決すための手段］ 本発明は複写材料ストリツプ用カセツトは、 複写材料ストリツプをケーシング内に入れたり
出したりするための開口を有する光を通さないケ
ーシングと、該ケーシングに設けられたカバーと
を有し、 複写材料ストリツプ用のスプールが装着された
ハブと、該ハブをケーシング中に回転可能に取付
ける手段と、該ハブを取付ける手段をケーシング
外部の駆動部に連結する手段と、前記ハブに接続
されてハブとともに回転可能な制動板およびケー
シング上に設けられて前記制動板と係合可能な制
動バンドを有し、前記ハブに作用するブレーキ
と、ケーシングの外部から作動させられるように
なつているブレーキ解除機構とをケーシング内に
有し、 前記ハブを回転可能に取付ける手段は、ケーシ
ング内を移動できるようになつており、それによ
つて前記制御板を前記制御バンドから離脱させる
ようになつている。

［実施例］ 次に、本発明の実施例について図面を参照して
説明する。

第１図に示されているカセツトは、垂直な剛体
の中間壁１ａと、これに平行な剛体の外壁１ｂ
と、これに対向し開閉可能でトグル９により閉め
た状態にされるカバー１０とを有する長方形のケ
ーシング１を備えている。中間壁１ａに直角に延
びる端壁１ｃの上端には複写材料のストリツプを
入れたり出したりするための開口２１ａが設けら
れている。中間壁１ａの内側には剛体な支持板２
がその平面内で水平なピボツト３のまわりに揺動
できるように設けられている。この支持板２は中
間壁１ａに固定された案内部材４ａ内を揺動する
ローラ４を介して中間壁１ａに支えられている。
支持板２のピボツト３と反対側はつり合いばね２
４に支持されている（第２図）。

支持板２の中央にはシヤフト５を支持する軸受
２ａが設けられており、このシヤフト５上に中空
のハブ６が回転可能に取り付けられている。すな
わち、支持板２と軸受２ａはシヤフト５とともに
ハブ６を回転可能に取付ける手段を構成してい
る。軸受２ａは中間壁１ａの開口１ｄを貫通して
その中間壁１ａと外壁１ｂによつて形成された空
間内に延びている。シヤフト５は中間壁１ａの開
口１ｄと外壁１ｂに設けられた他の開口１ｅとを
貫いて外側に突出している。制動板７、プーリー
８および球軸受４０がシヤフト５の突出部に、そ
れとともに回転するように取り付けられている。
球軸受４０の外輪はもちろん自由に回転できる。

カセツトの支持板２からカバー１０へ延びてい
るハブ６上には、管状のスプール１７を備えた複
写材料のロール１８が取り付けられている。ハブ
６上に固定されたフランジ１９はロール１８の軸
線方向の位置を決める。

ハブ６の周囲には閉じたゴムリング１６の形を
した半径方向に調整可能なクランプ部材が挿入さ
れている。このクランプ部材を、ハブ６内を軸方
向に移動できる円錐状のスリーブ１３と係合する
ローラ１５によつてスプール１７に対して動かす
ために半径方向に可動のセグメント１４がハブ６
内に設けられている。すなわち、円錐状のスリー
ブ１３、ローラ１５、セグメント１４は、カバー
１０によつて作動させられるクランプ部材を構成
している。円錐状のスリーブ１３はハブ６の解放
端６ａから近付くことができ、かつ止めリング２
０上に支えられたコイルばね１２により外向きに
付勢されている。カバー１０が開いているときに
は、スリーブ１３はばね１２によつてその外側の
位置に移動し、これによつてセグメント１４はゴ
ムリング１６の弾力によつてその内側の位置を占
める。この状態ではスプール１７はロール１８と
共にハブ６上を自由に動くことができる。次にカ
バー１０を閉めると、カバー１０がスリーブ１３
上に設けられた接触球１１を押し、スリーブ１３
を内向きに動かす。したがつて、セグメント１４
は半径方向外向きに移動してゴムリング１６をス
プール１７に押し付け、その結果スプール１７は
ハブ６と係合する（第１図の上半部）。カバー１
０を開くとロール１８は自動的にハブ６から解放
される。

ハブ６は、中間壁１ａに固定された制動バンド
２５内を回転する制動板７にシヤフト５により連
結されている。したがつて、複写材料のロール１
８の巻き戻し中の回転速度は制動板７上の制動バ
ンド２５の制動作用により制御されうる。この制
動作用はロール１８とこれを支えている部分の重
さＧもしくはつり合いばね２４によつて軽減され
た重さＲに依存するので、ロール１８のその時の
直径には実質的に無関係なストリツプ張力（矢印
Ｚ）が得られる。つり合いばね２４のばね力を適
宜に調整することによりストツプ張力の大きさを
広い範囲で変化させることもできる。

ハブ６もしくはその上にあるスプール１７に複
写材料を巻き取る時には、支持板２および制動板
７が僅かに上方にて回動することにより、制動板
７が制動バンド２５から外され、制動作用は動か
なくなる。上記した上方への回動は、第６図およ
び第７図に示すように、本カセツトを使用する複
写装置に取付けられたガイド４１，４２により行
わせることができる。これらのガイド４１，４２
は球軸受４０の外輪と係合し、カセツトを複写装
置に完全に取付けた時にこの球軸受４０をハブ６
および駆動板７と共に少し持ち上げる。

第６図および第７図はまた、複写材料がカセツ
トの供給された時のハブ６の作動を示している。
プーリー４４，４６がそれぞれ取付けられている
２本のシヤフト４３，４９は、ここでは、純枠に
概略が示され、スイス、レーゲンスドルフのグレ
ターク社の例えばEC＝３複写装置である複写装
置１００の凹み１０２を受け入れるカセツトの側
壁１０１から延びている。これらプーリー４４，
４６は歯付ベルト４５によつて連結されている。
上方のシヤフト４３は軸受４３ａ内に回転可能に
取付けられており、下方のシヤフト４９はアーム
４７上に回転可能に取付けられ、他のプーリー４
９ａを備えている。シヤフト４３は図示していな
い駆動モーターによつて駆動される。アーム４７
は方向変換ローラ５１の水平回転軸のまわりに揺
動するように取付けられ、そしてばね５１ａによ
つて下向きに付勢されている。アーム４７の揺動
運動は停止片４８で上限を、歯付ベルト４５の長
さで下限をおさえられる（第６図）。歯付ベルト
４５はカセツトの制動板７に部分的に巻き付き、
これを通じてプーリー８にその運動を伝える。

凹み１０２の端壁１０３には複写装置からカセ
ツト内に送られる複写材料ストリツプのための開
口１０４が設けられている。この開口１０４の前
には複写材料ストリツプを案内し駆動する役目を
する１対のローラ３７が設けられている。これら
２つのローラ３７のうち下方のローラは、巻取り
開始時にフイルムストリツプに若干の張力（矢印
Ｂ）を与えるために、制動部材３６により軽く制
動されており、さらに歯付ベルト４５、プーリー
４９ａそして方向変換ローラ５１によつて案内さ
れるベルト５０を通してシヤフト４３により駆動
されるプーリー５２にフリーホイールクラツチに
よつて連結されている。

カセツトにはまた、カセツトが開くのを防ぐた
めに複写材料ストリツプのリーテイングエツジを
自動的にスプール１７に案内する手段が設けられ
ている。この案内手段は基本的には、カセツトの
ケーシング１の各コーナに水平ピボツト３３ａの
まわりを揺動するように配置された４つの案内フ
ラツプ３３と、この案内フラツプ３３を揺動させ
る手段とからなつている。

これらの案内フラツプ３３は３個のスラストロ
ツド２７と４個のクランク板３３ｂとによつて互
いに連結されており、第５図および第４図に示す
ように復帰ばね２６によつて弾性的に静止位置に
保持されている。この静止位置においては各案内
フラツプ３３は第２図に示すようにカセツトのケ
ーシング１の隔壁に寄りそつている（第２図）。
スラストロツド２７を作動位置へ移動させると、
案内フラツプ３３は内方へ旋回して、その前方の
湾曲した端部が第４図に示すようにハブ６もしく
はその上に設けられたスプール１７の周囲とそれ
ぞれ係合する。案内フラツプ３３の端部にはロー
ラ３４が設けられている。カセツトケーシング１
の端壁１ｃ内の開口２１ａに隣接して、ほぼＵ字
状の断面の案内バー２１が軸線２１ｂのまわりに
揺動できるように配置されており、第２図に示す
ようにばね２３によつてほぼ水平な初期位置に保
持されている方向変換ローラ２２が、軸線２１ｂ
のまわりに、しかし案内バー２１に対して自由に
回転できるように取付けられており、カムローラ
３２はこれとともに回転する。補助フラツプ３５
が案内バー２１の長さを長くする。

カセツト開口側の垂直なスラストロツド２７の
ほぼ中央に作動レバー２８が揺動可能に連結され
ており、この作動レバー２８にスラストロツド３
０が揺動可能に連結されている。復帰ばね３１は
スラストロツド３０を、第３図に示すように、ス
ラストロツド２７にほぼ平行な初期位置に保持し
ている。スラストロツド３０の自由端３０ａはカ
ムローラ３２の周囲に支えられている。カセツト
ケーシング１の壁には作動レバー２８と同じ高さ
の所に開口２９が設けられており、この開口２９
を通して複写装置１００のカセツト用凹所１０２
の端壁１０３に設けられた作動くさび３９をカセ
ツトの内部に差し込むことができるようになつて
いる。

この自動巻取りシステムの動作は次の通りであ
る。カセツトを複写装置に取り付ける前は、すべ
ての部分は第３図に示すような位置にある。取付
け中に作動ウエツジ３９をカウント内部に挿し込
み、走行ローラ２８ａを介して作動レバー２８を
上方へ揺動させる。スラストロツド３０はカムロ
ーラ３２に支えられているので、スラストロツド
２７はすべての案内フラツプ３３とこの案内フラ
ツプ３３を介して案内バー２１とが第５図に示す
半径方向内側の作動位置へ揺動するようにばね２
６の力に抗して下方向へ動く。同時に、既に述べ
たようにハブ６がスプール１７と共に回転し始め
るように、制動板７が制動バンド２５から解放さ
れプーリー８が歯付ベルト４５と係合する。

複写装置の壁１０３内の開口１０４からカセツ
ト側の開口２１ａを通つてカセツト内に入つてく
る複写材料ストツプ３８は、不動の方向変換ロー
ラ２２を通り案内フラツプ３３を通じて複写材料
の速度よりも幾分大きく調節してあるスプール１
７に導びかれ、スプール１７のまわりに巻き付け
られる。ストリツプ３８はこのようにして１回な
いし２回巻き付けられた後は、自動的にスプール
１７の方へ引張られる。この速度差はストリツプ
とローラ２２間の摩擦がローラ２２を回転させる
のを増大するようにストリツプ３８に張力をかけ
る。ローラ２２とともに回転するカムローラ３２
はスラストロツド３０をその非作動位置から動か
し、支持ロツド３０はカムローラ３２に働く復帰
ばね２６の作用下において上方へ滑動する。それ
から案内フラツプ３３は揺動して第６図に示すそ
の最初の位置へ自動的に戻る。カセツトを複写装
置から外すと、作動レバー２８とスラストロツド
３０はその重さと復帰ばね３１のばね力とによつ
て第３図に示す最初の位置に戻る。

巻戻しのためにはカセツトを単に複写装置の入
口側に取り付け、写真材料ストリツプを複写装置
に設けられた開口に送り込めば良い。この場合に
はハブ６は駆動されないが制動板７は、ストリツ
プがスプール１７により外れるような張力をかけ
ているために前述したような制動バンド２８と係
合する。

【図面の簡単な説明】

第１図は第２図の−線に沿うカセツトの断
面図、第２図はふたを取り外したカセツトのふた
側の正面図、第３図は外壁を取り除いたふたと反
対側の正面図、第４図ないし第６図は複写装置に
結合した時の種々の状態を示す第２図および第３
図と同様な図面、第７図は複写装置に結合したカ
セツトを示す背面図である。 １：ケーシング、２：支持板、３：ピボツト、
４：ローラ、５：シヤフト、６：ハブ、７：制動
板、８：プーリ、９：トグル、１０：カバー、１
２：コイルばね、１３：スリーブ、１４：セグメ
ント、１５：ローラ、１６：ゴムリング、１７：
スプール、１８：ロール、１９：フランジ、２
０：止めリング、２１：案内レバー、２１ａ：開
口、２２：方向転換ローラ、２３：ばね、２４：
つり合いばね、２５：制動バンド、２６：復帰ば
ね、２７：スラストロツド、３０：支持ロツド、
３２：カムローラ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複写材料ストリツプをケーシング内に入れた
   り出したりするための開口を有する光を通さない
   ケーシングと、該ケーシングに設けられたカバー
   とを有し、 複写材料ストリツプ用のスプールが装着された
   ハブと、該ハブをケーシング中に回転可能に取付
   ける手段と、該ハブを回転可能に取付ける手段を
   ケーシング外部の駆動部に連結する手段と、前記
   ハブに接続されてハブとともに回転可能な制動板
   およびケーシング上に設けられて前記制動板と係
   合可能な制動バンドを有し、前記ハブに作用する
   ブレーキと、ケーシングの外部から作動させられ
   るようになつているブレーキ解除機構とをケーシ
   ング内に有し、 前記ハブを回転可能に取付ける手段は、ケーシ
   ング内を移動できるようになつており、それによ
   つて前記制動板を前記制動バンドから離脱させる
   ようになつている複写材料ストリツプ用カセツ
   ト。 ２ 前記ハブを回転可能に取付ける手段はハブと
   ともに回転するシヤフトと制動板を含み、ブレー
   キ解除機構は、カセツトケーシングの外側の前記
   シヤフト上に設けられ、制動板をバンドから離脱
   させるために前記シヤフトを動かすためにカセツ
   トが用いられる複写装置上の手段と係合する球軸
   受を有する特許請求の範囲第１項記載のカセツ
   ト。 ３ 球軸受がシヤフト上で自由に回転可能である
   特許請求の範囲第２項に記載のカセツト。 ４ ケーシング内を前記シヤフトに平行に延びる
   ピボツトを含み、前記ハブを回転可能に取り付け
   る手段は、前記ピボツトのまわりを動くことがで
   き、それによつて制動板を制動バンドから離脱さ
   せる、前記シヤフトを回転可能に取り付けるキヤ
   リアプレートを含む特許請求の範囲第２項に記載
   のカセツト。 ５ ケーシングが内部隔壁を有し、前記キヤリア
   プレートが、シヤフト軸に実質的に垂直で、自身
   の平面内で前記ピボツトのまわりを揺動でき、前
   記内部隔壁に当接するローラが取付けられている
   支持板からなる特許請求の範囲第４項に記載のカ
   セツト。 ６ ハブが、複写材料のスプールをハブ上にクラ
   ンプする半径方向に調整可能なクランプ部材と、
   前記カバーに隣接するハブの一端に近づくことが
   できるクランプ部材を調整する手段を有する特許
   請求の範囲第１項に記載のカセツト。 ７ カバーが開けられたときクランプ部材が半径
   方向内側に移動し、カバーが閉じられたときクラ
   ンプ部材が半径方向外側に移動するように、クラ
   ンプ部材を調整する手段がカバーと係合しうる特
   許請求の範囲第６項に記載のカセツト。 ８ 開口を経てケーシング内に入つて来る複写材
   料ストリツプをハブへ、そしてこのハブのまわり
   に案内する手段を有する特許請求の範囲第１項な
   いし第７項のいずれか１項に記載のカセツト。 ９ 複写材料ストリツプを案内する手段は、ハブ
   に向かつて、またはこれからの離れるように移動
   できる４個の案内フラツプを含んでいる特許請求
   の範囲第８項に記載のカセツト。 １０ 第１の復帰ばねと、案内フラツプをハブの
   方へ移動させるために、第１の復帰ばねのばね力
   に抗して非作動位置から作動位置へ動くことがで
   きるスラストロツドと、第２の復帰ばねと、スラ
   ストロツドに揺動可能に枢着された作動レバー
   と、カムローラと、作動レバーに揺動可能に枢着
   され、かつ第２の復帰ばねによつて前記スラスト
   ロツドにほぼ平行な初期位置に保持される支持ロ
   ツドと、開口に隣接して、かつカムローラととも
   に回転できるように設けられた複写材料ストリツ
   プ用の方向変換ローラとを有し、カムローラの回
   転が支持ロツドを第１の復帰ばねのばね力に抗し
   てその正規の位置から移動させ、それによつてカ
   ムローラが離脱して第１の復帰ばねの力によつて
   スラストロツドとともに非作動位置まで移動させ
   られる特許請求の範囲第９項に記載のカセツト。 １１ 案内フラツプの自由端に取付けられたロー
   ラを有する特許請求の範囲第１０項のカセツト。 １２ ハブを外部の駆動部に連結する連結部材が
   プーリーである特許請求の範囲第１項に記載のカ
   セツト。