JPS6247018Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はガス比例弁を用いた強制通風式燃焼装
置に関するものである。従来この種ガス比例弁を
用いた強制通風式燃焼装置は設定温度と負荷温
度、例えば出湯温度とに差が生じた場合この差を
増巾してガス比例弁に与えてバーナの燃焼量を調
節し、又その比例出力をサーボ回路に与えて該サ
ーボ回路の出力によりサーボモータを駆動させ、
例えば送風機のダンパの開度を調整して一定の空
気量の比を保ちつつ出湯温度が設定温度になるべ
く制御してある。ところが上記サーボ回路、サー
ボモータが異常を来たして空気量の調節が正常に
行われないとリフテイング燃焼、赤火燃焼等の異
常燃焼が行われる。

本考案はこのような異常時に即座に燃焼を停止
せしめてこの問題を解決したものであり、以下図
示の一実施例に基づき具体的に説明する。

１は強制通風式燃焼装置本体で、熱交換器２、
バーナ３および強制送風用の送風機４とからな
る。５はバーナ３に至るガス通路に設けたガス比
例弁、６はサーミスタ等の感熱素子、７はコント
ローラ、８は送風機の空気吸引口９に設けたダン
パ、１７はダンパ８の駆動用のサーボモータ、１
６はダンパ８の開度を検出するポテンシヨンメー
タである。

第２図は本考案のコントローラのブロツク図を
示すものであり、１２は上記した感熱素子６によ
る負荷温度検出部、１３は負荷温度と設定温度と
を比較してその差を増巾して出力する比例制御
部、１４はその出力値に応じた電流が流れるガス
比例弁５のコイルで、ガス比例弁５はコイル１４
の通電量の増減に応じて開度が大小に調節される
ようにしている。又比例制御部１３の比例出力は
サーボ回路１５に与えられ、サーボ回路１５で当
該比例出力と後述するポテンシヨンメータ１６の
ダンパ８開度検出出力とを比較し、出力差がある
時には駆動信号を出力してサーボモータ１７を駆
動させてダンパ８を開閉するようにしてある。更
に又サーボ回路１５の上記駆動信号出力時に通電
されるタイマー１８を設け、当該タイマー１８の
タイムアツプ時に安全動作回路１９に信号を送
り、安全動作回路１９の作動により燃焼を停止さ
せるようにしてある。次に要部の素子回路を説明
すると、サーボ回路１５は比例制御部１３から送
られる比例出力電圧とポテンシヨンメータ１６に
発生するダンパ８の開度検出電圧が二個の電圧比
較器２０，２１の夫々の入力端子に送られ、かつ
両電圧比較器２０，２１は夫々一方の入力端子を
他方の基準端子と接続して両電圧比較器２０，２
１は夫々比例制御部１３からの比例出力電圧とポ
テンシヨンメータ１６の開度検出電圧とを比較す
るようにしてあり、一方の電圧比較器２０は比例
出力電圧が開度検出出力より大なる時高出力状態
に反転し、他方の電圧比較器２１は開度検出出力
が大なる時高出力状態に反転するものである。又
両電圧比較器２０，２１の出力端子には夫々ツエ
ナダイオード２２，２３を介してトランジスタ２
４とダーリントン接続したトランジスタ２５のベ
ース、トランジスタ２６とダーリントン接続した
トランジスタ２７のベースに接続してある。又ト
ランジスタ２５，２７のコレクタ側には夫々PNP
型トランジスタ２８，２９のベースを接続し、両
トランジスタ２８，２９のエミツタは夫々電源ラ
インと接続し、コレクタ側をサーボモータ１７の
正側と負側とに接続し、かつトランジスタ２８の
コレクタをトランジスタ２６のコレクタと、トラ
ンジスタ２９のコレクタをトランジスタ２４のコ
レクタと接続し、トランジスタ２４，２６のエミ
ツタを共に電源ラインに接続している。１８のタ
イマーには電圧比較器３１の出力端子に抵抗３
２，３３とコンデンサー３４を直列接続してあ
り、抵抗３３とコンデンサー３４の中点を出力端
子を安全動作回路１９に接続した電圧比較器３５
の入力端子に接続してある。３６は抵抗３３に並
列接続したダイオードである。そしてタイマー１
８の電圧比較器３１の入力端子には前述したサー
ボ回路１５の電圧比較器２０，２１の出力端子と
夫々ダイオード３７，３８を介して互いに並列に
接続してある。

本考案は以上の構成よりなり、負荷温度検出部
１２により検出した負荷温度と設定温度とに差が
ある場合は比例制御部１３でその差を増巾して出
力され、ガス比例弁５のコイル１４にその比例出
力に応じた電流が流れ、ガス比例弁５の開度が調
節されて、ガス燃焼量は負荷温度が設定温度とな
るべく比例制御されるのである。又比例制御部１
３から送られた比例出力により電圧比較器２０の
入力端子電圧並びに電圧比較器２１の基準端子電
圧が変化し、両比較器がポテンシヨンメータ１６
の開度検出出力によつて生じる例えば電圧比較器
２０では基準端子電圧と、電圧比較器２１では入
力端子電圧と比較し、一方の比較器２０が高出力
に反転した場合にはトランジスタ２５，２４，２
８が導通してサーボモータ１７に順方向の電流が
流れてサーボモータ１７は正回転し、又他方の電
圧比較器２１が高出力に反転すればトランジスタ
２７，２６，２９が導通してサーボモータ１７に
逆方向の電流が流れ、サーボモータ１７は逆回転
し、このサーボモータ１７の回転でダンパ８が空
気吸引口９の開度を調整し、ガスバーナ３に送る
空気量を燃焼量に対して一定の比となる様に制御
するのであり、比例出力電圧と開度検出電圧が等
しくなると両電圧比較器２０，２１は低出力状態
に反転してサーボモータ１７への通電は停止する
のである。

ところでこの種サーボ回路、サーボモータを用
いて送風量を制御するものにおいてはサーボモー
タのゴミカミによるロツク、サーボ回路内の駆動
素子の破壊、サーボモータのモータ線の断線、ポ
テンシヨンメータの断線等の不良が発生し易く不
良発生時には、送風量の制御が行われなくなり、
バーナは異常燃焼する。

それに対して本考案ではサーボ回路１５の比例
出力とダンパ開度検出出力とを比較して、当該両
出力に差がある時にサーボモータの駆動信号を出
力する電圧比較器２０，２１の駆動信号出力時に
通電されるタイマーを設け、当該タイマーのタイ
ムアツプ時燃焼を停止させるようにしたので、上
記不良が発生した場合には燃焼を停止させ、異常
燃焼を防止することが出来る。

即ち、先ずサーボモータ１７がロツクした場合
について説明すると、その場合ポテンシヨンメー
タ１６のダンパ開度検出電圧が変化せず、従つて
サーボ回路１５のいづれか一方の電圧比較器は高
出力状態から低出力状態に復帰できず、それ故こ
の高出力がタイマー１８の電圧比較器３１の入力
端子に送られ、当該比較器３１の高出力反転によ
りコンデンサー３４の充電が行われ、該コンデン
サー３４の充電完了時、即ちタイマー１８のタイ
ムアツプ時に電圧比較器３５が反転して安全動作
回路１９に信号を送り、燃焼を停止せしめるので
ある。次にサーボ回路１５内の駆動素子の破壊に
ついて説明すると、電圧比較器２０，２１の少く
とも一方が高出力状態に破壊している場合には前
述した通り、その比較器から高出力が電圧比較器
３１に送られタイマー１８が作動して安全動作
し、又トランジスタ２５，２７が導通破壊してい
る場合にはサーボモータ１７に通電し続けること
になり、開度検出出力が最大或るいは最小となつ
て検出出力と比例出力とが一致せず、同様にタイ
マー１８が作動することになる。そして又モータ
線の断線並びにトランジスタのオープン破壊の場
合でも上記したモータのロツクと同様の作用によ
りタイマー１８が作動することになり、更に又ポ
テンシヨンメータ１６の断線、例えばアース側の
断線が発生した場合には開度検出々力が最大とな
つて両出力が一致することがなくタイマー１８が
作動することになるのである。

このように本考案によればこの種サーボ回路、
サーボモータを用いて送風量を制御するようにし
た強制送風式燃焼器具に起り易い各種の不良が生
じても即座に燃焼を停止することができるので、
バーナが異常燃焼して種々の悪影響を与えること
はなくなるのであり、サーボ回路１５のサーボモ
ータ駆動用の電圧比較器のサーボモータ駆動信号
出力時にタイマーに通電させるものである為タイ
マーの回路構成も極めて簡単で、種々の不良に対
処できる等有益な効果をもたらすものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す湯沸器の全体
構成図、第２図はコントローラのブロツク図、第
３図は同要部素子回路図である。 ３……バーナ、５……ガス比例弁、８……ダン
パ、１５……サーボ回路、１６……ポテンシヨン
メータ、１７……サーボモータ、１８……タイマ
ー、２０……電圧比較器、２１……電圧比較器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 出湯温度と設定温度とを比較してその差を増巾
   した比例出力をガス比例弁に与えると共にサーボ
   回路の電圧比較器に与え、電圧比較器は当該比例
   出力とポテンシヨンメータのダンパ開度検出出力
   とを比較し、出力差がある時にはサーボモータの
   駆動信号を出力してダンパを開閉し、バーナの送
   風量を制御したものにおいて、上記電圧比較器の
   サーボモータの駆動信号出力により作動するタイ
   マーを設け、当該タイマーのタイムアツプまでは
   安全動作回路に信号を送ることなく燃焼を継続
   し、タイマーのタイムアツプ時には安全動作回路
   に信号を送つて燃焼を停止させるようにしたこと
   を特徴とする強制通風式燃焼装置。