JPS6245972Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、側面視において機体上下方向に湾曲
する主フエンダーに、この主フエンダーの全長あ
るいはほぼ全長にわたる前後方向長さを有する補
助フエンダーを前記主フエンダーから横外側方に
突出する状態で連結した農用トラクターの補助フ
エンダー取付構造に関する。

上記農用トラクターにおいて、補助フエンダー
を主フエンダーに連結するのに、従来、補助フエ
ンダーを主フエンダーの上面に重ね合わせてボル
ト締めされていたために、この種形状のフエンダ
ーにあつては、製作誤差や成形歪等のために両フ
エンダーが全長にわたつて密着するように両フエ
ンダーの側面視形状が精度よく一致することが少
ないことから、両フエンダーの接合部に隙間がで
き易い欠点があつた。又、隙間が出来ないように
両フエンダーの締付力を強くすると、フエンダー
が変形することがあつた。殊に、フエンダーが樹
脂製である場合には、フエンダーに亀裂が入るこ
とがあつた。

本考案の目的は、たとえ主補助両フエンダーの
側面視形状に若干の相違があつても、両フエンダ
ーを変形等を伴うことなく確実に密着させられる
ように、しかも、連結が簡単な構造でありながら
確実にできるように改造することにある。

本考案の特徴構成は、冒記した農用トラクター
の補助フエンダー取付構造において、前記補助フ
エンダーの内側端面を、前記主フエンダーの横外
側縁部に形成された縦壁部の外側面に当付け、前
記補助フエンダーから延出させた取付具を、前記
縦壁部の下縁部に外嵌着すると共に、前記縦壁部
に形成された補強用隆起部の上端に係止させたこ
とにあり、その作用及び効果は次のとおりであ
る。

すなわち、補助フエンダーの内側端面を前記縦
壁部の外側面に当付けて取付具によつて押圧する
から、たとえ主補助両フエンダーの側面視形状に
湾曲率等の若干の相違があつても、この形状相違
に起因する位置ずれが縦壁部の巾によつて吸収さ
れる。従つて、形状相違にかかわらず、主補助両
フエンダーが確実に密着するようにできた。その
上、取付具を、縦壁部に外嵌着すると共に前記補
強用隆起部の上端に係止させることにより、取付
具による縦壁部挾持と、取付具の補強用隆起部に
対する係止とによつて、補助フエンダーの外れ止
めが行われるので、さらには、補強のための本来
的に備えられている隆起部を外れ止めに有効利用
できるので、補助フエンダー連結が確実にできる
と共に、フエンダー破損が生じないようにでき、
しかも、連結構成が構造簡単に得られた。

以下に、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図に示すように、原動部１、及び、左右一
対の後輪フエンダー２，２の間に配置された運転
座席３等を有する走行機体の後部に、ロータリー
耕耘装置（図外）等の各種作業装置を昇降操作自
在に連結するための左右一対のリフトアーム４，
４、及び、連結作業装置に伝動するための動力取
出し軸５を付設して、農用トラクターを構成して
ある。

前記左右後輪フエンダー２，２の夫々は、左右
一対の運転ステツプ６，６、これら運転ステツプ
６，６の間に配置された運転部カバー７、及び、
運転座席３の後方に配置された後部カバー８の
夫々と一体成形されたF.R.P製主フエンダー９
と、この主フエンダー９を延長するように主フエ
ンダー９の横側部から外方に突出された鉄板製補
助フエンダー１０とから成つている。

そして、前記主フエンダー９は、第２図及び第
３図に示すように、運転座席３の横側方に位置す
る水平部と、この水平部から前方及び後方に各別
に延びる一対の傾斜部とから成り、全体として、
側面視において機体上下方向に湾曲する形状に形
成されると共に、横外側縁部に、主フエンダー９
の金長にわたる補強用の縦壁部１１が一体形成さ
れている。一方、前記補助フエンダー１０は、主
フエンダー９と同様に水平部と傾斜部とから成
り、全体として側面視において機体上下方向に湾
曲する形状で、主フエンダー９のほぼ全長にわた
る長さを有する形状に形成されている。

補助フエンダー１０は、その内側端面１２を補
助フエンダー１０の全長にわたつて前記縦壁部１
１の外側面に当付けた状態にして、長手方向３箇
所において主フエンダー９に連結されている。

そして、これら連結部のうちの最前端側のもの
を構成するに、第４図に示すように、補助フエン
ダー１０から延出した板金製取付具１３の延出端
側を、前記縦壁部１１の下縁部に外嵌すると共
に、ボルト１４とナツト１５の締付け力により圧
着させ、締付けに伴う引き寄せ力により、前記端
面１２が縦壁部１１に密着されるように、かつ、
外嵌部の縦壁部１１挾持により、補助フエンダー
１０の固定が行われるようにしてある。

一方、後方側２箇所の連結部の夫々を構成する
に、第５図に示すように、補助フエンダー１０か
ら延出した板金製取付具１６の延出端側を前記縦
壁部１１の下縁部に外嵌し、ボルト１７とナツト
１８の締付力により、外嵌部を縦壁部１１に圧着
させると共に、突曲部１９を縦壁部１１の外側面
に形成されている補強用隆起部２０の上端に係止
させ、締付けに伴う引き寄せ力により、前記端面
１２が縦壁部１１に密着されるように、かつ、取
付具１６の縦壁部１１挾持と、隆起部２０に対す
る係止とにより、補助フエンダー１０の固定が行
われるようにしてある。

尚、本考案は、主フエンダー９が鉄板製である
場合にも適用できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る農用トラクターの補助フエ
ンダー取付構造の実施例を示し、第１図は農用ト
ラクターの平面図、第２図は農用トラクターの斜
視図、第３図は後輪フエンダーの側面図、第４図
は補助フエンダー前端側取付部の断面図、第５図
は補助フエンダー後輪側取付部の断面図である。 ９……主フエンダー、１０……補助フエンダ
ー、１１……縦壁部、１２……内側端面、１６…
…取付具、２０……補強用隆起部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 側面視において機体上下方向に湾曲する主フ
   エンダー９に、この主フエンダー９の全長ある
   いはほぼ全長にわたる前後方向長さを有する補
   助フエンダー１０を前記主フエンダー９から横
   外側方に突出する状態で連結した農用トラクタ
   ーの補助フエンダー取付構造であつて、前記補
   助フエンダー１０の内側端面１２を、前記主フ
   エンダー９の横外側縁部に形成された縦壁部１
   １の外側面に当付け、前記補助フエンダー１０
   から延出させた取付具１６を、前記縦壁部１１
   の下縁部に外嵌着すると共に、前記縦壁部１１
   に形成された補強用隆起部２０の上端に係止さ
   せてある農用トラクターの補助フエンダー取付
   構造。 前記主フエンダー９が樹脂製である実用新案
   登録請求の範囲第項に記載の農用トラクター
   の補助フエンダー取付構造。