JPS6244485B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は婦人用の尿収集装置に係わるものであ
る。このような装置は失禁状態にある人又は長時
間にわたつて手洗い施設を使用することのできな
い人に必要とされるものである。例えば、寝たき
り及び／又は手洗い所に行くことができない失禁
状態にはない人にこのような装置が必要とされ
る。しかし、歩いたり、登つたり、かがんだり、
曲げたり等の種々の姿勢や行動を行なう場合にそ
の動作をはなはだしく妨害しない装置を必要とす
る活動的な人の場合に更に大きな問題が生じる。
例えば、ある種の職業では、宇宙服の如き特殊の
保護衣服を長期間にわたつて着用しなくてはなら
る、このような衣服を一定期間脱ぐことができな
いので通常の施設を使用することができない。同
様に、外科手術室の如き仕事場に長時間居なけれ
ばならない人にもこのような装置が必要である。

婦人用の適切な尿収集装置を案出する試みには
多数の問題点があつた。この装置は完全に、すな
わち漏れなく尿を収集しなければならないだけで
はなく、使用者にとつて心地良く不愉快でないも
のでなければならない。この装置は、接触時間と
接触面積との両方を含む意味において尿と使用者
の体との接触を最小限にしなくてはならない。と
りわけ、尿はバクテリアの良好な倍養基を提供
し、尿による汚染によつて重大な腟感染の生じる
可能性があるので、尿が腟に入つたり膣開口に接
触したままで保持されることを防ぐ必要がある。
最後に、この装置はできるだけ目立たず動作を阻
害することなく、又不愉快な匂いの如き美学的に
好ましくないものをできるだけ含んでいないよう
にしなければならない。

婦人のための尿収集処理の従来の試みで最も受
け入れ難いものは多分単純なおむつ又は他の吸収
性の衣服若しくはパツドの使用である。これらの
装置は失禁状態であるか、又は時々職業的に通常
の手洗い所を使用することのできない活動的な人
にとつては不愉快で、重ばりすぎ、美学的に好ま
しくないものであることは明らかである。更に、
病人にとつても、このような衣服では普通人体の
かなり大きい面積とぬれた表面とが接触保持さ
れ、尿が膣と接触したり膣内に浸入することを防
ぐことがなく、すなわち、上記の目的のいずれも
達成することができないのでこのような衣服は受
け入れることができない。

もう１つの比較的原始的な方法である体内導尿
も刺激的で不愉快な方法であり、通常の運動及び
乙動を妨げる。従つて、これは長期間の又は繰り
返しの使用にも、又活動的な人の場合には短期間
の使用にも受け入れ難いものである。寝たきりで
はあるが失禁状態にはない人が便器（おまる）を
使用することは不便で汚なく、他の人の助けを必
要とする。弁やペースメーカー等を外科的に値え
込むことは高価であり、危険である。

問題点を解決するもう１つの主たる方法は尿を
収集して排出することのできる。使用者の体に保
持されている容器を形成する装置を設けることで
ある。このカテゴリーに属する従来の装置では膣
領域が尿に接触しないように適切にシールするこ
とができず、又、不愉快であり、はなはだしくか
さばつていて、更に／又はこの使用者がこの装置
を装着している時の活動が制限される。更に、後
者の型の多くの先行技術の装置は侵入性の膣位置
づけ部材が用いられている。これらの部材は不愉
快であるばかりでなく、通常の生理用衛生部材の
妨害をすることがあり、ある場合には膣を密封す
るのではなく尿を装置の容器部分から膣内に送り
込むことがある。更に、従来の容器型の装置は手
入れが難しく、特に清潔、衛生的に保つておくこ
とが困難であつた。

本発明は完全に、又は少なくともほぼ非侵入性
の、最大の心地良さと使用者の通常の活動を妨げ
ることの最も少ない形状に設計されている婦人用
の尿収集装置を提供する。更に、本発明の装置は
尿の漏出を効果的に防ぎ、その上少量ではあるが
漏出する可能性のある尿の使用者の膣への侵入、
こぼれ等の問題を生じさせる可能性を防ぐ特徴が
備えられている。その上、本発明は使用及び手入
れが容易であつて種々の用途において使用が可能
である。

特に、本発明の尿収集装置は使用者の体と係合
する界面を備えている界面本体を有している。界
面本体は、使用者の尿道開口を包囲するように配
置される入口を界面内に備えている尿を受ける孔
を形成している前方部分を有している。界面本体
は更に、前方部分に一体的に隣接していて使用者
の膣が尿を受ける孔と連通することを防ぐために
密封する非侵入性の膣シールを界面上に備えてい
る後方部分を有している。この非侵入性のシール
により、装置が更に必地良くなり、使用が容易に
なり、膣の汚染の発生が防がれ、本発明の装置と
共に通常の生理用タンポンの使用が可能となる。

界面本体は個々の使用者の解剖学上の特徴に正
確に適合されるために注文成形することが好まし
い。更に、この界面本体は本来、又は使用者の人
体の体温及び圧力に接触した時にいくらか可撓性
及び弾性を有する物質で形成されていることが好
ましい。尿を受ける孔を形成している壁部の主要
部は比較的薄いことが好ましく、少なくとも入口
の主要部周囲の界面上の密封リム内で終了してい
る。このリムとこれに連続しているチエンバ壁部
とが上記の材料の使用中の可撓性とが共に作用し
て尿道開口周囲で度に効果的なシールを提供す
ると共に入口からの尿の漏出を最小限におさえ
る。しかしながら、それでも漏出する尿は好まし
くは界面から伸びている唇状のシールリングの形
状である膣シールにより膣に入ることが防がれ
る。界面本体、とりわけ膣シールを適切に配置、
保持することができるように使用者の膣開口と係
合する非侵入性の位置づけ部材をシールリング内
に設けても良い。

装置から漏出する尿を集収、包含するために吸
収性のパツドが界面本体上に脱着可能に支承され
ていて界面の下方で側方に伸びている。パツドの
上方に配置されている界面本体の部分は陰唇間に
受けられるような大きさであつて、パツド自体が
尿性器域の下方に位置してこれに接触するような
間隔をもつて界面から離れていることが好まし
い。パツド自体が一方向の透過性の材料のケーシ
ングにより包囲されているしん材料の中心本体を
含んでいてその上層及び下層がパツドの外縁近辺
で相互に固着されている改良された形状を成して
いる。このパツドは更に、このパツドを界面本体
に対して脱着させることができるように膨張可能
な開口を有している。

パツドを支承するために、界面本体は界面本体
を包囲していて外方側方に伸びているフランジを
備えていることが好ましい。フランジはパツドの
所定位置よりもわずかに下方に配置されていて、
好ましくは界面本体の最下端位置に配置されてい
る。

フランジは更に界面本体上に排水導管を脱着可
能に支承する作用も果たす。この導管は入口開口
とこの入口開口を包囲している内方に伸びている
リムとを備えているのが良い。従つて、リムをフ
ランジの上方でパツドの下方に位置させて、導管
を界面本体に連結することができる。導管と界面
本体とを分離させることができるので装置の手入
れ及び貯蔵が容易である。更にこの特徴により、
これらの２つの部材の一方を他方から独立的に取
り替えることができる。例えば、好ましくは注文
製造である界面本体は比較的高価であるから長期
間にわたつて繰り返し使用できる設計とし、大量
生産可能な排水導管はもつと安価な材料で製造す
ることができるのでもつとひん繁にとり替えるこ
とができる。

最後に、本発明は更に使用中の尿収集装置を支
承、位置づけする特殊のパンテイ状の衣服をも企
図するものである。この衣服は少なくとも部分的
に綿の如き吸収性の天然繊維で形成されているパ
ンテイを含んでいる。弾性ストラツプの網状組織
の如き支承手段がパンテイにとりつけられてい
て、尿収集装置を使用者の体に密封接触状態で保
持するためにパンテイの股部に上方への力を加え
る。排水導管を収めるためにパンテイの股部に開
口を設けるのが良い。

次に添付の図面を参照して本発明を詳細に説明
する。

まず第１図及び第２図を参照すると、例えば字
宙船外部にいる間に特別の保護衣服及び／又は装
置を連続的に着用しなければならない宇宙飛行士
の如くに、長時間にわたつて通常の手洗い所施設
を職業上の理由により使用することのできない人
用の尿収集装置及び支承衣服が図示されている。
この装置は適当な合成材料から一体成形されてい
ることが好ましい界面本体１０を備えている。本
明細書においては「上方」、「下方」、「前方」、及
び「後方」の如き言葉は第１図に示されている状
態の装置、すなわち、直立している使用者の体に
適切に着用されている状態の装置を示すために用
いられている。

界面本体１０は使用者の体と係合するように設
計されている最位置の界面１２を備えている。
界面本体１０は通常前方及び後方部分に分割され
ている。前方部分は界面１２内に入口１４ａを有
している尿を受ける孔１４を形成している。入口
１４ａは使用者の尿道開口１６を包囲するような
寸法で所定位置に配置されている。界面本体１０
の後部は唇状の膣密封リング２０により包囲され
ている界面１２上に配置されている非侵入性の膣
位置づけ部材１８を備えている。界面本体１０と
一体成形されているフランジ２２が界面本体１０
をとり巻いてその下端から側方外方に伸びてい
る。

界面本体１０の密封効果及び安楽さを増大する
ためにこの界面本体１０の上部は医療成形技術に
より各使用者に適合するようにあつらえるのが好
ましい。これらの特徴を更に強調するために、界
面本体１０は人間の体温及び圧力で弾性及び可撓
性を有する材料又は材料の組合せで形成すること
が好ましい。換言すれば、この材料は使用者の体
温及び圧力に接触した時にある程度軟化して使用
者の解剖学上の形状に更に完全に適合するような
ものである。更に、この材料は使用者の人体を適
切に密封するに十分な弾性を有している。これら
の特徴を備えていて、更に泌尿生殖器との接触を
医学上許容できる好ましい材料には、例えば、ｎ
−プロピル、ｎ−ブチル、及びエチルポリメタク
リレートがある。使用中の材料の可撓性及び弾性
により、度の安楽性及び効果的な密封性を保持
したままで界面本体が使用者の運動を許容するこ
とができる。

界面本体１０の前方部分は孔１４の前方及び側
方チエンバ壁部を形成しているかなり薄い断面の
部分２４を備えていて、この部分２４は入口１４
ａの前方及び側方部分を形成している界面１２上
の薄いｕ字形状のリム２６内で終了している。壁
２４及びリム２６の薄さがこれらを形成している
材料の上記の特徴と作用し合つてリム２６が尿道
開口１６の主部周囲で安楽な、しかし効果的な密
封状態を形成している。更に、これらの特徴によ
りリム２６がたわんで上記の如き密封状態を保持
したままで使用者の種々の運動及び姿勢が許容さ
れる。例えば、使用者が座り位置にある時にリム
２６が曲がつて占める位置が第１図において点線
２６′により示されている。

下方及び内方にテーパしている孔１４の形状及
び周囲のチエンバ壁もこのたわみ能力を強化して
いる。従つて、この装置では尿の入口１４ａの周
囲からの漏れは最小になる。

入口１４ａから漏出する尿が膣２８に入ること
がシール２０により効果的に防がれる。第２図に
示されている如くに、シール２０は弛緩状態にお
いては界面１２に一体的に隣接している基部端縁
２０ｂから自由端縁２０ｂまで下方及び外方に彎
曲又はフレア状に張り出している。第１図に最も
良く示されているように、シール２０の長手方向
断面はその基部端縁２０ａから自由端縁２０ｂに
対して徐々に減じている。この形状とシール２０
の形成されている材料の特徴とが共に作用して自
由端縁２０ｂが使用時にたわんで第１図に示され
ている如くに膣開口２８ａの周囲で流体密シール
を形成する。上述した如くにこのシールは非侵入
性である、すなわち、膣２８ａには入らない。位
置づけ部材１８はやや凸状であるので膣開口近辺
の自然のくぼみ又は膣２８の口２８ａと係合す
る。この形状により界面本体１０、特にシール２
０を使用者の人体に対して適切に配置することが
できる。しかし、位置づけ部材１８もシール２０
と同様に非侵入性である、すなわち膣自体２８に
は入らない。

装置の位置づけ及び／又は適切な位置での保持
が困難な場合には、部材１８を変形させて長くし
て膣内に侵入する位置づけペツサリーを形成する
ことにしても良い。このようなペツサリーは装置
を適切に位置づけするために必要なだけの長さで
あることが好ましく、とりわけ生理用タンポンの
使用を妨げない程度に短いことが好ましい。同様
に、シール２０は図示されている如くに非侵入性
であることが好ましいが、尿道口が膣内に位置し
ているような人の場合には周囲に侵入性のシール
を備えている侵入性の位置づけペツサリーを用い
ることができる。シールは必要に応じて尿が膣内
に流入することを防ぐように配置される。

フランジ２２は他の２つの部分、すなわちパツ
ド３０及び排水道管３２を界面本体１０上に除去
可能にとりつける手段として作用する。パツド３
０は界面本体から漏出する尿を集めて含むことが
できるように界面に対してこれを側方から囲むよ
うに配置されており、更に使用者の本体がエラス
トマー状の排水管３２の上部に直接に接触するこ
とを防ぐ材料で形成されている軟かい、吸収性の
層を提供している。更に詳しく言えば、パツド３
０には放射状のスリツト３４で形成されている膨
張可能な中央開口が設けられているのでパツドが
すべつてフランジ２２上に位置してこれに支承さ
れる。

フランジ２２の上方に配置されている界面本体
１０の部分は使用者の小陰唇間に受けられるよう
な大きさに形成されている。上述した如くに、界
面本体のこの上部は個々の使用者に合わせてあつ
らえることが好ましい。フランジ２２はパツド３
０がフランジ２２の上方に位置するとこのパツド
が大陰唇の下方にこれを接触して位置するような
間隔を設けて界面１２の下方に配置されている。
パツド３０は更に折り重なつたり当たることなく
尿性器域の主部の下方に位置するような大きさ及
び形状に形成されている。上記の効果を更に効果
的に達成するためにパツド３０を個々の使用者に
合わせてあつらえても良い。通常比較的広い後端
と比較的狭い前端とを備えている形状、すなわ
ち、第２図に示されている如くにいくらか涙のし
ずく状の形状又は卵形の形状を必要とする。

第４図に最も良く示されている如くに、パツド
３０は繊維、粉体、ゲル等を含む適当な心材料の
中心本体４０を有している。中心本体４０は一方
向に透過性の材料のケーシング４２により囲まれ
ている。このようにして、尿が中心本体４０内に
吸い込まれてここで保持され、一方ケーシング４
２が尿の中心本体４０からの浸出を防ぐと共に中
心本体４０が更に使用者の人体と接触する乾燥し
た表面を提供する。中心本体４０が液体で充満し
た時にケーシング４２の側方外方端縁周囲での膨
張を防ぐために、ケーシング４２の上端及び下端
がパツドの外縁近辺でケーシングの両層及び中心
本体４０を通つて伸びているステツチ４４により
相互に固着されている。

導管３２は入口開口４８を形成している側方内
方に伸びているリム４６を含んでいるかなり広い
上端縁を有している。導管３２の上端の形状は通
常フランジ２２の形状と一致していて、リム４６
がフランジ２２の上方でパツド３０の下方に位置
するようにエラストマー状の材料で形成されてい
る。第１図に示されている如くに、尿を受ける孔
１４は界面本体１０の全体にわたつて伸びてお
り、排水導管３２が界面本体に適切にとりつけら
れた場合にはこの導管の上端内に開口している下
方開口部を備えている。フランジ２２を受ける導
管３２のすぐ下方で、導管３２の直径が減じられ
ていて比較的小さい円筒状の主体部３２ｂを形成
している。部分的に図示されている管５０を部分
３２ｂに固着させて必要に応じて排水導管の長さ
を伸ばすことができる。排水導管の上端近辺の主
部３２との交差部に隣接した部分で排水導管が図
示３２ｃされている如くに波型に成形されていて
破損することなく鋭角度での屈曲が可能である。
使用者が座つている場合の排水導管の位置が点線
３２′で示されている。導管延長部５０の下流端
部が適当な貯蔵容器と連通されていて、必要に応
じて尿を容器内に送り込むポンプを設けることが
できる。

尿収集装置及び使用者の解剖学上の形状は第１
図においては両方とも説明を容易とするためにい
くらか誇張されているが、試験体用に成形されて
いるこのような装置の実際の寸法は比較的小さ
い。この原型では界面１２の腹側末端から背側末
端までの長さはほぼ２インチ（5.08cm）であつ
た。装置の界面からフランジ２２までの深さはほ
ぼ1/2インチ（1.27cm）であり、パツドの厚さは
1/8から3/16インチ（0.138から0.476cm）の範囲
である。排水導管３２の上端３２ａから主要本体
部分３２ｂまでの幅の減少はかなり急である、す
なわち、この導管の比較的短い長手方向距離にお
いて生じる。従つて、泌尿性器域のすぐ近辺の装
置の部分は非常に小さく、泌尿性器域を越えて伸
びる装置の部分だけが排水導管３２の比較的直径
の小さい部分及びその延長部５０である。この小
さい寸法により使用中の装置の安楽性と非妨害性
が強化される。装置の垂直方向の寸法が小さい
（導管３２の直径の小さい部分を除く）ことと排
水導管の回旋３２ｃとにより、使用者が安楽に着
席位置をとることができる。

尿収集装置を適正に配置することを助けこの装
置を人体と適切に密着係合させるための特別な衣
服５２が発明された。第１図及び第３図に示され
ている如くに、衣服５２は少なくとも部分的に綿
又は他の適当な吸収性の天然繊維で形成されてい
るパンテイ５４を含んでいる。支承手段がパンテ
イ５４にとりつけられていて使用者の体に装着さ
れた時にパンテイの股の部分に上方への力を及ぼ
すように構成されている。従つて、衣服を尿収集
装置上に着用した場合にはこの装置が使用者の体
に接触するように保持される。

第３図を更に詳しく参照すると、支承手段は好
ましくは幅が少なくとも1/2インチ（約1.3cm）で
ある腰帯５６と、長手寸法がパンテイの股の部分
に沿つて腹背方向に伸びている股部ストラツプ５
８を備えている。股部ストラツプ５８の前端から
一対の腹部ストラツプ６０が上方へ散開してい
て、一対の背部ストラツプ６２が同様に股部スト
ラツプ５８の後端から上方に散開している。一対
の側部パネル６４が腰帯５６の夫々の側部から下
方に垂下していて、各側部パネル６４が夫々１つ
の腹部及び背部ストラツプ６０，６２と結合され
ている。腰帯５６、パネル６４及びストラツプ５
８，６０，６２から構成されている網状組織全体
は商業上「リクラ・スパンデツクス（Lycra
Spandex）」として知られている如き弾性材料で
形成されていることが好ましい。いずれにして
も、少なくとも腹部ストラツプ６０、背部ストラ
ツプ６２及び側方パネル６４は股部のストラツプ
５８を腰帯５６に対して上方に引つ張ることがで
きるように弾性でなければならない。先行技術に
おいて知られているように、リクラ・スパンデツ
クス及び類似の材料は２つの垂直方向のうちの一
方向において他方よりも大きい弾性を有してい
る。第３図の矢印に示されている如くに、この材
料は大きい弾性を備えている方向が腰帯５６、股
部ストラツプ５８、腹部ストラツプ６０、及び背
部ストラツプ６２の長手方向に、側部パネル６４
の垂直方向に来るように配置することが好まし
い。排水導管３２が貫通するように、整合した開
口６６，６８（第２図参照）が股部ストラツプ５
８及びパンテイ５４の股部に夫々設けられてい
る。

衣服５２の弾性部分はすべての端縁に沿つて施
されているステツチ７０により強化されている。
更に強化ステツチ７２が腹部ストラツプ６２と股
部ストラツプ５８との交差部分に施されている。
同様に、背部ストラツプ６２と股部ストラツプ６
８との交差部分に横方向のステツチ７４が施され
ており、開口６６，６８の周囲に強化ステツチ７
６が施されている。

衣服５２は尿収集装置に対して適切な支承と位
置づけを提供するばかりでなく、使用者に対して
最良の心地良さを提供する。図示されている如く
に、綿製のパンテイ５４はその外部にステツチど
めされている弾性部材を備えている。代替法とし
て、弾性部分をパンテイに織り込んでも良い。い
ずれにしても、皮膚と弾性部材との刺激を与える
接触を防ぐために皮膚に隣接して軟かい吸収材料
の内部層が設けられていなければならない。更
に、弾性の網状組織がパンテイの股部にかなり強
い上方への力を加えても、腹部ストラツプ６０の
散開配置により腹部に不愉快な圧力が加わること
が防がれる。更にこの目的のために、股部ストラ
ツプ５８の前端が恥骨より上方に伸びていないこ
とが好ましく、使用時に側部パネル６４が恥骨の
上に位置することが好ましい。かくて、弾性部材
の応力は腹部又は柔かい器官若しくは組織にでは
なく使用者の骨構造により受けられる。衣服の着
脱の容易さを強化するために開口部の片側又は両
側に沿つてフアスナー、ホツク及びアイ等の適当
な閉鎖手段を設けても良い。

本発明の装置を他の使用に供するために種々の
変更を加えることができる。例えば、パツド３０
及び衣服５２を設けることなく、チユーブ５０の
下流に配置されている適当な容器と共に界面本体
及び排水導管３２を携帯用の手で支承するしび
ん、すなわち寝たきりではあるが失禁状態にある
わけではない人のために用いることができる。こ
のようにして使用する場合には、フランジ２２が
装置を手で支承するための好都合な部材を提供す
る。

もう１つの変形例では、本発明の装置がほぼ連
続的に一度にかなり多量をではなく少量の尿をも
らす型の失禁状態の人のために用いられている。
このように使用する場合には、尿を受ける孔１４
が適当なしん材料、好ましくは尿を使用者の体に
接触しなくなるように向けるように配列されてい
る一方向の材料により充填されているか、少なく
とも部分的に裏打ちされている。このような人の
ためには、装置自体及び特に尿を受ける孔を拡大
して孔の底部を下壁で閉じ、排水チユーブを完全
に除去しなければならない。上層及び下層がその
端縁近辺で相互に固着されている一方向に透過性
のケーシングを含んでいる改良パツドを分離させ
て生理用パツドとして用いることができる。同様
に、第３図の衣服を生理用パツド、本発明の装置
以外の尿収集装置、他の医療用又は衛生用装置、
及び／又は泌尿生殖器自体を支承するために用い
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は人体及び本発明の尿収集装置を通る腹
部−背部断面図である。第２図は第１図の装置の
分解斜視図である。第３図は支承衣服の斜視図で
ある。第４図は本発明の改良されたパツドを横切
る拡大部分断面図である。 （図中符号）、１０……界面本体、１２……界
面、１４……尿を受ける孔、１４ａ……入口、１
８……膣位置づけ部材、２０……膣密封リング、
２２……フランジ、３０……パツド、３２……排
尿導管、３４……スリツト、４０……中心部材、
４２……ケーシング、４４……ステツチ、５０…
…延長導管、５４……パンテイ、５６……腰帯、
５８，６０，６２……ストラツプ、６４……側部
パネル。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 使用者の体と当接する界面と、使用者の尿道
   開口を取囲むようにした入口を界面上に備えた尿
   収集孔を形成した前方部分と、この前方部分に隣
   接して一体的に形成された後部とから成る界面本
   体を有する女性用の尿収集装置において、 前記後部が尿収集孔１４との連通を阻止するた
   めに使用者の尿道開口のまわりを密封するため
   の、前記界面１２から隆起して延びるリツプ状の
   シールリング２０を持つ腟シールを有しているこ
   とを特徴とする尿収集装置。 ２ 前記腟シールが前記界面１２に隣接している
   基部端縁２０ａとこの界面から伸びている自由端
   縁２０ｂとを備えているリツプ状のシールリング
   ２０であり、このシールリングが上記基部端縁２
   ０ａから自由端縁２０ｂへと外方にフレアー状に
   張り出していて人の体温で可撓性及び弾性を有す
   る材料により形成されていることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項に記載の装置。 ３ 前記界面本体１０が更に前記シールリング２
   ０内にあつて使用者の腟開口と当接するように形
   成されている非侵入性の位置づけ部材１８を有し
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第２項に
   記載の装置。 ４ 前記界面本体１０の前方部分が使用者の尿道
   開口のまわりを密封するために前記入口１４ａの
   少なくとも主部周囲に密封リム２６を形成してお
   り、このリムと連続していて前記の尿を受ける孔
   １４の主部を形成している比較的薄いチエンバ壁
   ２４を含んでいることを特徴とする特許請求の範
   囲第１〜３項のいずれか１項に記載の装置。 ５ 前記界面本体１０が人体の体温で可撓性及び
   弾性を有している材料で形成されていることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項に記載の装置。 ６ 前記界面本体１０の側方に伸びていて着脱自
   在に界面本体１０に支持された吸収作用を有する
   パツド３０を備えたことを特徴とする特許請求の
   範囲第１〜５項のいずれか１項に記載の装置。 ７ 前記界面の反対側で界面本体１０を側方で取
   囲む横方向に延びたフランジ２２を有する支持手
   段を備えたことを特徴とする特許請求の範囲第１
   〜６項のいずれか１項に記載の装置。 ８ 前記フランジ２２によつて界面本体１０上に
   着脱自在に支持された、横方向に延びる吸収性パ
   ツド３０が使用時においてフランジ２２と使用者
   の体との間に配置されて界面支持体１０のまわり
   の吸収性シールを形成することを特徴とする特許
   請求の範囲第７項に記載の装置。 ９ 入口開口４８とこの入口開口を包囲する内方
   に延びたリム４６とを有する排出導管３２を備
   え、このリム４６が排出導管３２を界面本体１０
   に着脱可能に支持するようにフランジ２２と重り
   合つていることを特徴とする特許請求の範囲第７
   または８項に記載の装置。 １０ 前記排出導管３２が可撓性及び弾性を有し
   ており、前記フランジ２２を受けるための比較的
   狭い主要本体３２ｃを有していることを特徴とす
   る特許請求の範囲第９項に記載の装置。 １１ 前記排出導管３２の主要本体３２ｃが排出
   導管３２の破損を招くことなく屈曲することがで
   きるように前記界面本体１０に近接してベロー状
   屈曲部３２ｂを有することを特徴とする特許請求
   の範囲第１０項に記載の装置。 １２ 前記パツド３０が一方向に透過性の材料の
   ケーシング４２により包囲されたしん材料の中心
   本体４０を備えていて、比較的広い後端と比較的
   狭い前端とを有しており、該ケーシングの上層及
   び下層がパツドの端縁近辺で相互に固着されてい
   ることを特徴とする特許請求の範囲第６または８
   項に記載の装置。 １３ 吸収性の天然繊維の内層と、この内層の外
   面にとりつけられていて使用者の体に装着された
   時にパンテイの股部に上方への力を加える支承手
   段とを形成しているパンテイ５４とを含んでいる
   女性用の支承衣服５２を更に有していて、該支承
   手段が腰帯５６と、長手方向が上記パンテイの股
   部に沿つて腹部−背部方向に伸びるように配置さ
   れている細長い股部ストラツプ５８と、上記上方
   への力を該股部ストラツプに加えることができる
   ように上記腰帯と該股部ストラツプとを相互結合
   する弾性手段６０，６２，６４とを有しているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１〜１２項のい
   ずれか１項に記載の装置。 １４ 上記弾性手段が上記股部ストラツプ５８の
   前端から広がるように延びた一対の腹部ストラツ
   プ６０と、該股部ストラツプ５８の後端から広が
   るように延びた一対の背部ストラツプ６２と、上
   記腰帯５６から下方に垂下していて夫々上記の一
   方の腹部ストラツプ及び一方の背部ストラツプに
   結合されている一対の側部パネル６４とを有して
   いることを特徴とする特許請求の範囲第１３項に
   記載の装置。 １５ 上記支承手段が２つの横断方向の一方向に
   おいてより大きな弾性を備えている材料から形成
   されていて、この方向が上記腰帯、股部ストラツ
   プ、腹部及び背部ストラツプにおいて長手方向に
   伸び、上記側部パネルにおいてほぼ垂直方向に伸
   びるように該材料が配置されていることを特徴と
   する特許請求の範囲第１４項に記載の装置。 １６ 排出導管を受けるための上記パンテイの股
   部部分及び上部股部ストラツプを貫通している１
   つの開口を有していることを特徴とする特許請求
   の範囲第１５項に記載の装置。