JPS62441Y2 - - Google Patents

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JPS62441Y2
JPS62441Y2 JP1981064973U JP6497381U JPS62441Y2 JP S62441 Y2 JPS62441 Y2 JP S62441Y2 JP 1981064973 U JP1981064973 U JP 1981064973U JP 6497381 U JP6497381 U JP 6497381U JP S62441 Y2 JPS62441 Y2 JP S62441Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、農用トラクタ等の自走式車輌にお
ける走行動力伝導装置、より詳しくは、車速を変
更制御するための油圧クラツチ式変速装置を装備
する農用トラクタ等において、油圧クラツチ式変
速装置の原動側に位置する第1の回転伝動体と油
圧クラツチ式変速装置の従動側に位置する第2の
回転伝動体とであつて互に同心的に設けられた第
1の回転伝動体と第2の回転伝動体との間に配
し、第2の回転伝動体側から相対的に車輌前進方
向に駆動されたときにのみクラツチ係合せしめら
れる一方向クラツチを、設けてある走行動力伝導
装置に、関するものである。
このような走行動力伝導装置は、例えば特開昭
52−131065号公報等より公知であり、上記のよう
な一方向クラツチ、つまり自発的な車輌前進時に
油圧クラツチ変速装置の従動側を自動的に該主変
速装置の原動側に接続することとする一方向クラ
ツチを、設けることによつては、駆動源となるエ
ンジンの停止時において、車輌前進により一方向
クラツチを介し油圧クラツチ式変速装置の従動側
が原動側へと自動的に接続されることから、エン
ジン停止時には油圧クラツチ式変速装置における
複数油圧クラツチへの給油用油圧ポンプが停止せ
しめられ、該油圧クラツチが全て非作動状態にも
たらされるにも拘らず、走行動力伝導径路が遮断
されないこととなる。したがつて、上記した一方
向クラツチは、不測のエンジン停止時とかエンジ
ン始動用のバツテリーの容量低下時とかに、エン
ジンを引きがけにより容易に始動させ得ることと
するものであり、また坂道でのエンジン停止時に
は車輪回転をエンジンに伝えてエンジンブレーキ
作用を行なわせる。
このような長所を発揮する一方向クラツチを設
けるときはしかし、次のような問題が生じること
は、否めない事実である。すなわち、エンジンを
停止させて車輌の走行を停止させたとき、エンジ
ンのシリンダ・ピストンが上死点或はその近傍で
停止せしめられたとすると、圧縮エヤによりシリ
ンダ・ピストンが下降して若干のエンジン逆転が
生じ得、このようなエンジン逆転は最大限、1気
筒エンジンでは180度、2気筒エンジンでは90
度、3気筒エンジンでは60度だけ、生じ得る。そ
して前記した一方向クラツチは、前記のようにそ
の係合方向を設定してあることから、原動側から
車輌後進方向に駆動されると係合するもので、エ
ンジン逆転により係合して該エンジン逆転を車輪
方向に伝え得る。したがつて、上記のようなエン
ジン逆転が起きたときに若干量だけ車輌が後進方
向に移動せしめられることとなる。このような不
測の車輌後進が、例えば操縦者がエンジンを停め
車輌から降りようとしているとき等の不安定な状
態で起ると、該操縦者が例えば操縦ハンドルであ
ごを打つ等の不都合が、起り得る。
この考案の目的とするところは、最初に述べた
ような走行動力伝導装置であつて、上記のような
不都合を確実に避けさせる、農用トラクタ等にお
ける新規な走行動力伝導装置を、提供するにあ
る。
図示の実施例について、この考案に係る走行動
力伝導装置の構成を説明すると、第1−5図に図
示の第1の実施例は、第1図に示すような農用ト
ラクタにおいてこの考案を実施した例に係る。同
農用トラクタは、機体前部にエンジン1を塔載
し、このエンジン1の動力を、前端大径部2a内
において主クラツチ3を内装するクラツチハウジ
ング2内と後述する変速機構を内装するミツシヨ
ンケース4内とを経て、リヤハウジング5内方向
へと伝導し、左右の後輪6を駆動することで機体
の走行を行なわせるように、構成されている。
第2図に示すように、ミツシヨンケース4内の
前半部には、前記主クラツチ3を介しエンジン1
へと接続された駆動軸7とその下方に位置する伝
動軸8とを適宜の変速比で選択的に連動接続する
ための油圧クラツチ式の主変速装置9を、設けて
ある。またミツシヨンケース4内の後半部には、
上記伝動軸8とその延長線上に位置する変速部出
力軸10とを適宜の変速比で選択的に連動接続す
るための機械式の副変速装置11を、設けてあ
り、上記した変速部出力軸10が、その後端の出
力傘歯車12を介し左右の後輪6方向へと走行駆
動力を出力するものに構成されている。
説明の順序として、上記した両変速装置9,1
1の構成を先ず概略説明しておくと、主変速装置
9は変速歯車として、駆動軸7に嵌着されたF1
歯車13、F2歯車14、F3歯車15及びR歯車
16と、伝動軸8に遊嵌されたF1歯車17、F2
歯車18、F3歯車19及びR歯車20と、遊転
自在に支持されたR中間歯車16aとを、備えて
いる。駆動軸7上の歯車13−16と伝動軸8上
の歯車17−20とは、相当するもの同士が直接
(F歯車同士)或はR中間歯車16aを介し間接
(R歯車同士)に噛合されている。伝動軸8上の
各歯車17,18,19,20に配しては、該各
歯車17,18,19,20を選択的に伝動軸8
に結合するための多板式のF1油圧クラツチ2
1、F2油圧クラツチ22、F3油圧クラツチ23
及びR油圧クラツチ24が、設けられている。以
上により主変速装置9は、各油圧クラツチ21,
22,23,24を選択的に作動させ伝動軸8上
の各歯車17,18,19,20を選択的に伝動
軸8に結合することにより、駆動軸7と伝動軸8
間を前進1速F1、前進2速F2、前進3速F3或は
後進1速Rの変速比で選択的に連動接続するもの
に、構成されている。
他方、副変速装置11は、ミツシヨンケース4
内後半部に設置された該副変速装置11内にまで
延出する延出部7aを前記駆動軸7に設けて、該
延出部7a上に中空伝動軸25を遊嵌設置し、前
端に一体形成した大径歯車26を前記伝動軸8の
後端に一体形成した小径歯車27と噛合せて伝動
軸8に減速連動接続してある該中空伝動軸25上
に、位置固定側の2個の変速歯車28,29を一
体形成して設けてあるものに、構成されている。
駆動軸延出部7a上にはまた、図外の減速歯車機
構と該延出部7a上の減速歯車30とを介し変速
歯車29に減速連動接続されたクリープ変速段用
の位置固定側変速歯車31であつて変速歯車29
と等径のものに形成された変速歯車31も、上記
した減速歯車30と共に遊嵌設置されている。ま
た変速部出力軸10上には、2個の変速シフト歯
車32,33をスプライン嵌合して設けてあり、
さらに変速シフト歯車32内周面のスプラインを
噛合せ得る爪34が、前記伝動軸8の後端部上に
一体形成されている。以上により副変速装置11
は、各変速シフト歯車32,33を変速部出力軸
10上で選択的に摺動変位させ、歯車31,33
間の噛合いによりクリープ走行変速比で、また歯
車29,33間の噛合いにより1速の変速比で、
さらに歯車28,32間の噛合いにより2速の変
速比で、そして歯車32内周面上のスプラインを
爪34に噛合せ軸8,10間を直結することによ
り3速の変速比で、それぞれ選択的に伝動軸8と
変速部出力軸10とを連動接続するものに、構成
されている。駆動軸延出部7aは、その延長線上
に位置する伝動軸35等を経て、リヤハウジング
5内から機体後方へと延出させてある作業機駆動
用のPTO軸36(第1図)へと、PTO変速機構
を介し連動接続されている。
上に説明したところから明らかなように、駆動
軸延出部7aは油圧クラツチ式の主変速装置9の
原動側に位置し中空伝動軸25は該主変速装置9
の従動側に位置する関係となつているが、第2−
4図に示すように、該駆動軸延出部7aと中空伝
動軸25との間には、中空伝動軸25の前端部を
支承するボールベアリング37の直背後で一方向
クラツチ38を、設けてある。この一方向クラツ
チ38は、第3,4図に明瞭に示すように、外輪
39と内輪40間に該両輪39,40を一方向に
おいてのみ相対回転不能に係合させる係合部材4
1を設けてなるもので、中空伝動軸25側から相
対的に車輌前進方向に駆動されるとクラツチ係合
するように、その係合方向を設定してあるもの
と、されている。したがつて該一方向クラツチ3
8は、中空伝動軸25が車輌後進方向に回転せし
められる、主変速装置9の後進1速時に係合せし
められないのはもとより、主変速装置9が何れか
の前進変速段におかれているときにも、駆動軸7
の回転が変減速されて伝動軸8へ伝えられ伝動軸
8の回転が歯車27,26減速されて中空伝動軸
25へと伝えられて、該中空伝動軸25の回転数
が駆動軸延出部7aの回転数より小さく駆動軸延
出部7a側から相対的に車輌前進方向に駆動され
るため、係合せしめられない。
同様に第3,4図に明瞭に示すように、上記し
た一方向クラツチ38の外輪39は、キー42に
より中空伝動軸25に固定されている。これに対
し内輪40は、駆動軸延出部7aに次のように支
持させてある。すなわち、駆動軸延出部7aの外
周面に円周方向に沿い適当角度(図示の場合には
約120度)の範囲にわたり溝穴43を形成し、一
方向クラツチ38の内輪40の内周面に形成した
キー溝に嵌合して該内輪40と相対回転不能とし
てあるキー44を上記溝穴43に突入させて、キ
ー44が溝穴43の一端面43aと他端面43b
とに接当する両極限位置の間で内輪40が駆動軸
延出部7aに対し相対回転可能であるように、内
輪40を駆動軸延出部7aに支持させているので
ある。
そしてさらに、駆動軸延出部7aと一方向クラ
ツチ38の内輪40との間には、次のようなスプ
リング45を設けてある。すなわち、同スプリン
グ45は第5図に取出して示すように、コイルス
プリングであつてその両端部45a,45bを横
向きに屈曲させてあるもので、駆動軸延出部7a
上に該延出部7aと一体に或は圧嵌め等により一
体化して設けてある鍔46と一方向クラツチ38
の内輪40とにそれぞれ、駆動軸延出部7a軸線
方向に沿わせて穿つた孔に両端部45a,45b
を挿入して、駆動軸延出部7aと内輪40との間
に配設されている。そして該スプリング45は、
車輌前進方向での回転方向が第4図に図示の矢印
A方向であるのに対し、適当にねじりを与えた上
で両端部45a,45bを上記のように鍔46と
内輪40とに支持させることで、駆動軸延出部7
aに対し相対的に内輪40を、上記矢印A反対方
向に回転変位附勢するものとされている。したが
つて内輪40は駆動軸延出部7aに対し常時は、
第4図に示すように溝穴43の端面43aとキー
44とが接当する方向、つまり油圧クラツチ式の
主変速装置9の原動側に位置する駆動軸延出部7
a側からの矢印A方向への駆動で内輪40と駆動
軸延出部7aとが一体回転する方向において、係
合する。
第1の実施例は、以上に説明したように構成さ
れているから、エンジン1の停止状態において坂
道での自走或は車輌を押すことで車輌が前進せし
められ、後輪6側からの駆動で中空伝動軸25が
車輌前進方向に回転せしめられたときは、一方向
クラツチ38がクラツチ係合し、キー44がスプ
リング45力に抗して溝穴43の端面43bに接
当した時から、中空伝動軸25と駆動軸延出部7
a間、したがつて後輪6とエンジン1間が、接続
される。したがつて最初に述べたように、エンジ
ンの引きがけが容易となると共に、エンジンブレ
ーキ作用も得られる。
そして、エンジン1を停止させて車輌の走行を
停止させたとき、該エンジン1のシリンダ・ピス
トンが上死点或はその近傍で停止せしめられ、圧
縮エヤによりシリンダ・ピストンが下降して若干
のエンジン逆転が生じ、これにより駆動軸延出部
7aが車輌後進方向に若干量回転せしめられると
きは、一方向クラツチ38が前記のようにその係
合方向を設定されていることから、該一方向クラ
ツチ38がクラツチ係合せしめられる関係となる
が、一方向クラツチ38の内輪40が溝穴43の
範囲内で駆動軸延出部7aに対し相対回転自在で
あることから、駆動軸延出部7aの回転が溝穴4
3の範囲内では内輪40に伝えられないことにな
り、このため、溝穴43長を適当に設定しておけ
ば、駆動軸延出部7aの車輌後進方向への回転が
中空伝動軸25へと伝えられず、車輌の不測の後
進が確実に阻止される。すなわち、エンジン1を
停止させる前の車輌走行方向の如何に拘らず、エ
ンジン1の停止によりスプリング45の力で内輪
40が駆動軸延出部7aに対し相対的に、第4図
に図示のようにキー44が溝穴43の端面43a
へと接当する状態にまで、確実に回転変位せしめ
られるから、エンジン1の若干の逆転により駆動
軸延出部7aが第4図の矢印A反対方向に回転せ
しめられても、溝穴43の全範囲内で、つまりキ
ー44が端面43aに接当する状態から他の端面
43bに接当する状態に至るまで、駆動軸延出部
7aのみが矢印A反対方向に、内輪40を回転さ
せることなく回転して、エンジン1の逆転が後輪
6方向へと伝達されることが、確実に防止される
のである。
次に、第6−7図に図示の第2の実施例につい
て説明すると、この第2の実施例は、油圧クラツ
チ式の主変速装置9における前記したF3歯車1
9とそれをのせた伝動軸8との間に、伝動軸8側
からの車輌前進方向への相対駆動でクラツチ係合
する一方向クラツチ38を、配設した例に係る。
この一方向クラツチ38は、伝動軸8が車輌後進
方向に回転せしめられる、主変速装置9の後進1
速変速段ではもとより、伝動軸8が車輌前進方向
に回転せしめられる、主変速装置9の前進1速変
速段及び前進2速変速段においても、F3歯車1
9の回転数の方が伝動軸8の回転数より大である
ことから、F3歯車19側から相対的に車輌前進
方向に駆動されて、クラツチ係合しない。そし
て、この第2の実施例では、一方向クラツチ38
の内輪40がキー50により伝動軸8に固定され
ているのに対し、該一方向クラツチ38の外輪3
9をF3歯車19に、次のように支持させてい
る。すなわち、F3歯車19のボス部内周面には
円周方向に沿い適当角度範囲(図示の場合には約
180度の範囲)にわたり溝穴51を設けてあり、
外輪39外周面上のキー溝に嵌合して該外輪39
に相対回転不能に結合したキー52を該溝穴51
内に臨ませることで、キー52が溝穴51の一端
面51aと他端面51bとにそれぞれ接当する両
極限位置の間で外輪39がF3歯車19に対し相
対回転可能であるように、外輪39をF3歯車1
9に支持させているのである。
そしてこの第2の実施例でも、第7図に示すよ
うに、F3歯車19のボス部に形成した孔と外輪
39に形成した孔とに両端部45a,45bを挿
入支持させて、前記のもの同様のスプリング45
を設けている。このスプリング45は、車輌前進
方向での回転方向が第7図の矢印B方向であるの
に対し、F3歯車19に対し外輪39を、上記矢
印B反対方向に回転変位附勢するものとされてい
る。したがつて外輪39はF3歯車19に対し常
時は、キー52が溝穴51の端面51aに接当す
る方向、つまりF3歯車19が油圧クラツチ式の
主変速装置9の原動側に位置し外輪39が該変速
装置の従動側に位置するのに対し、F3歯車19
側からの矢印B方向への駆動でF3歯車19と外
輪39とが一体回転する方向において、係合す
る。なお第6図において、53,54はF3歯車
19を支承するベアリングである。
第6,7図に図示の第2の実施例の作用もほ
ぼ、第1の実施例と同様である。すなわち、車輌
を前進させる矢印B方向への回転駆動状態或は車
輌を後進させる矢印B反対方向への回転駆動状態
の何れの状態からエンジン1が停止せしめられた
ときも、エンジン1の停止による駆動力解除でス
プリング45力により外輪39がF3歯車19に
対し相対的に、第7図に図示のようにキー52が
溝穴51における矢印B方向とは反対側の端面5
1aに接当する位相まで、回転変位せしめられる
から、エンジン1の若干量の逆転によりF3歯車
19が矢印B反対方向に若干量回転せしめられた
としても、該F3歯車19のみが溝穴51の全範
囲内で、外輪39を回転させることなく回転し
て、エンジン1の逆転が伝動軸8、したがつて後
輪6方向に伝えられないこととなり、車輌の不測
の後進が確実に防止されるのである。
次に、第8図に図示の第3の実施例について説
明すると、この第3の実施例は、第2の実施例同
様にF3歯車19と伝動軸8間に、第3の実施例
におけると同様にクラツチ係合方向を設定してあ
る一方向クラツチ38を設けた例に係るが、該一
方向クラツチ38の外輪は、F3歯車19のボス
部でもつて兼用させてある。そして伝動軸8に植
設されたキー60を、前記溝穴43,51に類し
て内輪40の内周面に形成された溝穴52内に突
入させて、該内輪40を伝動軸8に対し適当量だ
け相対回転可能としている。さらに内輪40を伝
動軸8に対し、内輪40側から車輌前進方向であ
る矢印B方向への駆動が行なわれると内輪40と
伝動軸8とが一体回転する方向において係合させ
るスプリング45を、その両端部45a,45b
でもつて伝動軸8と内輪40とに支持させて、設
けている。
したがつて、この第3の実施例によれば、エン
ジン1を停止させた後で該エンジン1の若干量の
逆転が起きたとすると、それによるF3歯車19
の車輌後進方向への若干量の回転で一方向クラツ
チ38の係合は起こるが、該一方クラツチ38の
内輪40の回転が伝動軸8に伝えられないことと
なつて、第1の実施例及び第2の実施例の場合同
様に、車輌の不測の後進が確実に防がれる。
以上のように、この考案は、油圧クラツチ式変
速装置9の原動側に位置する第1の回転伝動体7
a或は19と油圧クラツチ式変速装置9の従動側
に位置する第2の回転伝動体25或は8とであつ
て互に同心的に設けられた第1の回転伝動体7a
或は19と第2の回転伝動体25或は8との間に
配し、第2の回転伝動体25或は8側から相対的
に車輌前進方向に駆動されたときにのみクラツチ
係合せしめられる一方向クラツチ38を設けてあ
る、農用トラクタ等における走行動力伝導装置に
おいて、一方向クラツチ38の外輪39または内
輪40を第1の回転伝動体7a或は19または第
2の回転体25或は8に適当量だけ相対回転可能
に支持させると共に、油圧クラツチ式変速装置9
の原動側からの車輌前進方向への駆動で該外輪3
9または内輪40がそれを支持する回転伝動体に
対し該外輪または内輪と回転伝動体とが一体回転
する方向において係合するように、該外輪または
内輪を回転変位附勢する附勢手段45を設けたも
ので、最初に述べたような長所を与える一方向ク
ラツチの外輪または内輪を規制された範囲でフリ
ー回転可能とした構成と、該外輪または内輪を、
エンジン停止後の該エンジンの若干量の逆転時に
該外輪または内輪が上記範囲内いつぱいでフリー
回転できるように位置付ける附勢手段を設けた構
成とが、相まつて、エンジンの停止後に若干量の
エンジン逆転が起きても不測の車輌後進が確実に
阻止されることとして、安全を確保させるものと
なつている。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の第1の実施例を装備した農
用トラクタの概略側面図、第2図は同農用トラク
タ要部の縦断側面図、第3図は第2図要部の拡大
縦断側面図、第4図は第3図の−線に沿う断
面図、第5図は第1の実施例における一部材の斜
視図、第6図はこの考案の第2の実施例の要部を
示す縦断側面図、第7図は第6図の−線に沿
う断面図、第8図はこの考案の第3の実施例の要
部を示す一部省略縦断側面図である。 7……駆動軸、7a……駆動軸延出部、8……
伝動軸、9……油圧クラツチ式主変速装置、10
……変速部出力軸、11……機械式副変速装置、
15……F3歯車、19……F3歯車、23……F3
油圧クラツチ、25……中空伝動軸、26……大
径歯車、27……小径歯車、38……一方向クラ
ツチ、39……外輪、40……内輪、41……係
合部材、42……キー、43……溝穴、43a,
43b……溝穴端面、44……キー、45……ス
プリング、45a,45b……スプリング端部、
46……鍔、50……キー、51……溝穴、51
a,51b……溝穴端面、60……キー、52…
…溝穴。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 車速を変更制御するための油圧クラツチ式変速
    装置を装備する農用トラクタ等において、油圧ク
    ラツチ式変速装置の原動側に位置する第1の回転
    伝動体と油圧クラツチ式変速装置の従動側に位置
    する第2の回転伝動体とであつて互に同心的に設
    けられた第1の回転伝動体と第2の回転伝動体と
    の間に、第2の回転伝動体側から相対的に車輌前
    進方向に駆動されたときにのみクラツチ係合せし
    められる一方向クラツチを、設けてある走行動力
    伝導装置であつて、前記一方向クラツチの外輪ま
    たは内輪を、前記した第1の回転伝動体または第
    2の回転伝動体に適当量だけ相対回転可能に支持
    させると共に、油圧クラツチ式変速装置の原動側
    からの車輌前進方向への駆動で該外輪または内輪
    がそれを支持する回転伝動体に対し該外輪または
    内輪と回転伝動体とが一体回転する方向において
    係合するように、該外輪または内輪を回転変位附
    勢する附勢手段を設けたことを、特徴としてなる
    走行動力伝導装置。
JP1981064973U 1981-05-02 1981-05-02 Expired JPS62441Y2 (ja)

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JPS5712750Y2 (ja) * 1978-02-24 1982-03-13

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