JPS6243423Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は自動販売機の販売テスト装置に関す
る。

特に動作保持型の販売テストスイツチの特徴を
活かして商品選択釦を押す毎に自動的に販売動作
が達成できる装置に関する。

(ロ) 従来の技術 硬貨を投入することなく商品選択押釦スイツチ
の押圧毎に商品販売動作を行わせるものとして実
開昭56−27779号公報の考案が存在する。これは
テスト販売スイツチとして自動復帰形を用いてお
り、このスイツチを一旦押すとテスト販売制御回
路がテスト販売状態を記憶すると共にそれに内蔵
したタイマーが限時動作し、このタイマーの所定
時間中に商品選択押釦スイツチを押圧する度にタ
イマーがリセツトされて再度限時動作をし、所定
時間中に商品選択押釦スイツチを押さなかつた場
合にはテスト販売を終了する方式である。

(ハ) 考案が解決しようとする問題点 前述の従来の技術の構成ではテスト販売スイツ
チに自動復帰型を用いているため、テスト販売制
御回路にテスト販売スイツチを押したことを記憶
する回路が余分に必要となる。本考案ではこのよ
うな記憶回路を必要としないようにするために、
販売テストスイツチに動作保持型スイツチを用
い、このスイツチが閉じているときに商品選択釦
の押圧動作毎に商品排出装置を動かして販売テス
トを行なえるようにすると共に、若し販売テスト
スイツチが閉じたまま放置されてもタイマで規制
する一定時間後には選択釦の押圧のみによる商品
の無料販売が禁止できる装置を提供するものであ
る。

(ニ) 問題点を解決するための手段 本考案の自動販売機の販売テスト装置は、所定
貨幣の投入により販売可能状態となり選択釦の操
作にて接点を開閉する商品選択スイツチの作動に
より商品を販売する自動販売機において、動作保
持型の販売テストスイツチと、該テストスイツチ
と前記選択釦の不操作時に閉じている前記選択ス
イツチの接点との直列回路を通して通電されて積
算を開始し所定時間後に開くタイマスイツチを有
し前記選択スイツチの接点開放作動によりリセツ
トされるタイマと、前記テストスイツチと前記タ
イマスイツチとが閉じているとき励磁され商品排
出装置を前記商品選択スイツチの作動にて販売状
態となす販売可リレーを設けたものである。

(ホ) 作用 この構成において、販売テストスイツチを閉じ
るとタイマスイツチを通して販売可リレーが励磁
すると共にタイマは販売テストスイツチと選択ス
イツチの閉じている接点を通して通電され限時動
作を開始する。このタイマで規定した所定時間内
に選択釦を押して選択スイツチを作動させると、
商品排出装置が動作すると共に前記選択スイツチ
の閉じていた接点を開いてタイマの通電回路を開
く。このため販売動作が行なわれると共にタイマ
はリセツトされ、選択釦の押圧を解除した後は選
択スイツチの前記接点は再び閉じてタイマに再び
通電されてタイマは前記所定時間の限時動作をす
る。このように前記所定時間内に選択釦を押圧す
る毎に販売テストが行なえる。販売テストを中止
するためには販売テストスイツチを開けばよい。
若し販売テストスイツチを閉じたまま放置されて
も前記タイマの所定時間経過後にタイマスイツチ
が開いて販売可リレーを非励磁にするのでそれ以
後選択釦を押すのみでの無料販売は中止される。

(ヘ) 実施例 以下本考案の一実施例を図に基づき詳述する。
先ず１，２は交流電源ラインで、３はコインメカ
ニズム（以下コインメカと略す）である。該コイ
ンメカ３は所定金額が投入されて図示しない価格
設定装置にて設定された設定価格に達すると販売
可信号を出力し、商品選択信号を入力すると前記
販売可信号の出力を停止する。４は販売可リレー
で、スイツチ４Ａを有する。５はタイマ回路で、
スイツチ５Ａ，５Ｂを有する。６は例えばスナツ
プスイツチ、スライドスイツチ等の動作保持型の
販売テストスイツチで、閉成操作すると貨幣投入
なしで販売可能な状態に移行できる。即ち該テス
トスイツチ６を閉成操作すると、前記タイマ回路
５のｂ接点を介して前記販売可リレー４は励磁
し、そのスイツチ４Ａがａ接点に換り、貨幣を投
入しなくとも選択釦を押圧すれば販売できる状態
となる。前記タイマ回路５は前記テストスイツチ
６を閉成すると通電され、所定時間（例えば１分
間）経過するとそのスイツチ５Ａ，５Ｂをａ接点
に換えるものである。７Ａ，７Ｂは瞬時復帰型の
連動する商品選択スイツチで、前記選択釦を操作
すると作動する。８は選択リレーで、スイツチ８
Ａ，８Ｂ，８Ｃを有し、励磁すると自己のスイツ
チ８Ａを介して自己保持し、またスイツチ８Ｃを
介して選択信号を前記コインメカ３に送達させて
前記販売可信号の出力を停止させる。９は商品排
出装置である販売モーターで、該モーターの駆動
によつて商品が排出されるとリセツトスイツチ１
０が作動して前記選択リレー８の自己保持を解除
し、スイツチ８Ｂを介して通電されている販売モ
ーター９を非通電とする。

尚前記タイマ回路５は前記テストスイツチ６が
閉成されると一方の選択スイツチ７Ｂの常閉接点
であるｂ接点を介して通電されて積算し始め、所
定時間経過するとそのスイツチ５Ａ，５Ｂがａ接
点に換り、販売可リレー４を消磁させるので、販
売テストを不可能にする。ところが前記所定時間
内に選択釦を操作すると選択スイツチ７Ｂがａ接
点に換るので、前記タイマ回路５はリセツトさ
れ、再び積算し始める。従つて何回でも前述の所
定時間内に繰り返し販売テストをすれば、販売テ
スト状態は維持できる構成である。

以上の構成により以下動作について説明する。
先ず所定貨幣が投入されるとコインメカ３より販
売可信号が出力される。しかる後選択釦を押圧す
ると、選択スイツチ７Ａ，７Ｂが瞬時閉成する。
するとライン１−コインメカ３−選択スイツチ７
Ａ−選択リレー８−リセツトスイツチ１０−ライ
ン２の閉路により、選択リレー８は励磁すると共
に自己のスイツチ８Ａを介して自己保持する。該
選択リレー８の励磁により、スイツチ８Ｃを介し
て選択信号が前記コインメカ３に送達されるの
で、該コインメカ３は前記販売可信号の出力を停
止する。このときスイツチ８Ｂを介して販売モー
ター９が通電され、商品排出を開始する。やがて
商品が排出されると、リセツトスイツチ１０が作
動し、前記選択リレー８の自己保持が解除され、
販売モーター９は非通電となり販売は終了する。

次に自動販売機の点検時等の際に販売テストス
イツチ６を閉成操作すると、販売可リレー４が励
磁する。するとライン１−タイマ回路５−選択ス
イツチ７Ｂ−販売テストスイツチ６−ライン２の
閉路によりタイマ回路５は通電され、積算し始め
る。そしてその積算時間が１分間を経ないうちに
選択釦を押圧すると、前記販売可リレー４のスイ
ツチ４Ａがａ接点に換つているため、選択スイツ
チ７Ａ，７Ｂが共にａ接点に瞬時閉成して復帰す
るので前記タイマ回路５はリセツトされるがすぐ
に積算し始めると共に前述の如く選択リレー８が
励磁し、販売モーター９が通電され商品は排出さ
れる。やがてリセツトスイツチ１０の作動により
モーター９は停止する。一分間を経過しないうち
に選択釦を操作すれば貨幣を投入せずとも商品は
排出できるものである。ところが１分間を経過す
ると前記タイマ回路５は限時動作しそのスイツチ
５Ａ，５Ｂは共にａ接点に換り前記販売可リレー
４は消磁するので、選択釦を操作しても商品は排
出されない。即ち選択スイツチ７Ａ，７Ｂがａ接
点に換つてもスイツチ４Ａがｂ接点にあるため、
選択リレー８は励磁されず商品は排出されない、
また選択スイツチ７Ａ，７Ｂがａ接点に換つても
前記タイマ回路５はそのスイツチ５Ａのａ接点を
介して通電されているので、リセツトされないも
のである。

従つて販売テストスイツチ６を切り忘れても販
売テスト状態は自動的に解除できることは明白で
ある。

またこのようにして所定時間内であれば販売テ
スト状態を維持できるが、１分間を経過しても、
まだ販売テストを継続したい場合は販売テストス
イツチ６を開成して、前記タイマ回路５をリセツ
トし、再び前記テストスイツチ６を閉成すれば良
いものである。

(ト) 考案の効果 本考案は、販売テストスイツチに動作保持型ス
イツチを用い、このスイツチを通して販売可リレ
ーを励磁するようにしたために販売テスト期間の
維持をこのスイツチが行ない、販売テスト期間を
記憶する特別な回路が不要となる。また販売テス
トスイツチを通してタイマと商品排出装置制御用
の販売可リレーとに同時に通電できるため両者の
通電タイミングもとり易く回路的に簡単である。
更にこのような特徴を活かすために動作保持型ス
イツチを用いているが、万一このスイツチの復帰
操作を忘れたときにもタイマが所定時間後に販売
可リレーの回路を遮断するため無料販売が生じる
こともなくなる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示す電気回路図であ
る。 ４……販売可リレー、５……タイマ回路、６…
…販売テストスイツチ、７Ａ，７Ｂ……選択スイ
ツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所定貨幣の投入により販売可能状態となり選択
   釦の操作にて接点を開閉する商品選択スイツチの
   作動により商品を販売する自動販売機において、
   動作保持型の販売テストスイツチと、該テストス
   イツチと前記選択釦の不操作時に閉じている前記
   選択スイツチの接点との直列回路を通して通電さ
   れて積算を開始し所定時間後に開くタイマスイツ
   チを有し前記選択スイツチの接点開放作動により
   リセツトされるタイマと、前記テストスイツチと
   前記タイマスイツチとが閉じているとき励磁され
   商品排出装置を前記商品選択スイツチの作動にて
   販売状態となす販売可リレーとから成る自動販売
   機の販売テスト装置。