JPS6242984Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、横方向の目合を移動可能とすること
により、法面の起伏の沿うよう工夫された植生用
ネツトの考案に係るものである。

近年種子吹付基材の流出防止の為と法面のエロ
ージヨン防止の為に使用される植生用ネツトの効
果が認められ、全国各地で施工されている。

植生用ネツトは法面の起伏に沿つて張設される
ことが望ましく、植生用ネツトが法面の起伏に沿
つて張設されると、種子吹付基材の押え効果と共
に、降雨による雨水の分散が計れることから、ネ
ツトの効果が発揮できるのである。

しかしながら、従来の特に化学性のネツトは法
面の起伏に沿いがたく、この為吹付けられた種子
吹付基材の流亡や、法面のエロージヨンがみら
れ、これが問題となつていた。

以上の従来の植生ネツトがもつていた法面の起
伏に沿いがたいという欠点につき、検討を重ねて
いたが、ネツトの目合を移動可能とすればネツト
の収縮が自在となる為、法面の起伏に沿うのでは
ないかということでこの研究を進めていたとこ
ろ、長尺の植生用ネツトにおいて、縦方向のネツ
トは強度がなければならないので移動可能とする
ことはできないが、横のネツトを移動できるよう
にすれば良いという知見に基き、本考案に到達し
た。

すなわち本考案は、長尺の縦長ネツトにおい
て、横方向の線の目合が移動可能であるよう編織
された目合の移動が可能な植生用ネツトである。

本考案の構成を以下図面に基き説明する。

本考案の植生用ネツトの素材は、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ビニロン等の化学性の線で
あるが、植物性繊維による糸でもよい。

植生用ネツトの構成は、長尺のネツトの縦方向
の線を鎖状に編織し、あいとらなる縦線に横線が
一部鎖りに絡みながらじぐざく状に編まれてネツ
トを構成する。

これを図面に基き説明すると、通常本考案の植
生ネツトは第１図のような形態で鎖状に編まれた
縦方向の線１に横方向の線２が絡みながら構成さ
れているが、第２図に示すように横方向の線の突
出部分３が縦方向の線の鎖を通して移動できるよ
うになつている。

このように横方向の線が自由に移動できるとこ
ろが本考案の最も重要な構成であり、この為にネ
ツトが収縮できるのである。

本考案の植生ネツトは通常幅が１〜２ｍ長さは
30ｍ程度と長尺のネツトであり、補強ロープを縦
方向の両端と真中に通しておく。

以上のように本考案は、長尺の縦長ネツトにお
いて、横方向の目合が移動可能であるよう編織さ
れた目合の移動が可能な植生用ネツトであるか
ら、法面上部より植生用ネツトを垂下せしめて張
設できるので施工性にすぐれており、法面にこの
植生用ネツトを張設したならば、ネツトの横方向
の目合が移動するので法面の凹凸に即応した張設
が可能である。

従つて種子吹付を行なつたならば、従来のネツ
トでは法面より浮き上がつていた為に、吹付基材
は流亡していたが、本考案の植生ネツトでは、法
面の凹凸に即応してネツトが張設されているの
で、吹付基材の崩落等がなくなつた。

更に法面にネツトが密着しているので、法面が
エロージヨンをおこすこともなく、植生物は旺盛
に成育できるのである。

その上植生ネツトの目合が移動が可能であるの
で、荷造り等において風袋がかさばらないので、
輸送費が軽減できる経済的効果も有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の植生ネツトの一部分を表わ
した正面図。第２図は、本考案の植生ネツトの横
線を移動させネツトを収縮させたところの一部分
を表わした正面図。 図中１は縦方向の線、２は横方向の線、３は横
方向の線の突出部分である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長尺の縦長ネツトにおいて、横方向の目合が移
   動可能であるよう編織された目合の移動が可能な
   植生用ネツト。