JPS6242845B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6242845B2
JPS6242845B2 JP3014579A JP3014579A JPS6242845B2 JP S6242845 B2 JPS6242845 B2 JP S6242845B2 JP 3014579 A JP3014579 A JP 3014579A JP 3014579 A JP3014579 A JP 3014579A JP S6242845 B2 JPS6242845 B2 JP S6242845B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phosphazene
polymer
iodine
polymerization
triphenylantimony
Prior art date
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Expired
Application number
JP3014579A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55123623A (en
Inventor
Tsukuru Kinoshita
Kihachiro Nishiuchi
Yuzuru Ogata
Masayoshi Suzue
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Otsuka Chemical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Otsuka Chemical Co Ltd filed Critical Otsuka Chemical Co Ltd
Priority to JP3014579A priority Critical patent/JPS55123623A/ja
Publication of JPS55123623A publication Critical patent/JPS55123623A/ja
Publication of JPS6242845B2 publication Critical patent/JPS6242845B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はホスフアゼン重合体の製造法に関す
る。 ホスフアゼン重合体は19世紀初頭既にヘキサク
ロロサイクロトリホスホニトリル(以下単に
「3PNC」と記す)を強熱することによる合成さ
れていたが、有機溶剤に不溶性のゲル化物として
しか得られず、また極めて加水分解されやすいた
めそのまま見過ごされていた。1960年代中葉に至
つてH.R.Allcock等により3PNCを真空密封管中
にて注意深く加熱することにより有機溶剤に可溶
性のホスフアゼン重合体が得られることが見い出
され、さらに該重合体の分子骨格を形成するリン
原子と結合している塩素原子を適当な置換基(例
えばフルオロアルコキシ基、パーフルオロアルコ
キシ基、アリルオキシ基、アリールオキシ基その
他のアルコキシ基等の求核基)で置換することに
より水、酸、塩基等に対して極めて安定な重合体
が得られるようになつた。これらのホスフアゼン
重合体は耐熱性、耐炎性、耐油性等に優れ耐火性
発泡ゴム器具、プラスチツク用難燃剤として好適
に使用せられ、また−80〜−90℃に於ても可撓性
を保持すると共に耐油性、耐作動流体性の優れた
性質を有するためにO−リング、ガスケツト、炭
化水素系燃料ホース等として工業分野への利用研
究が広く行なわれている。またこのホスフアゼン
重合体は生体組織との相互作用が極めて小さいこ
とが明らかにされ、血管代用物、人工臓器等とし
て生体医学分野への利用研究も盛んに行なわれて
いる。 斯かるホスフアゼン重合体は現在環状ホスフア
ゼンオリゴマーを重合させることにより製造され
ており、この際重合触媒として塩化アルミニウム
等のルイス酸が広く用いられている。しかしなが
ら塩化アルミニウム等のルイス酸は、余程注意し
て重合反応を行なわないと反応混合物がゲル化
し、目的とするホスフアゼン重合体が得られない
ことが度々起こり得るという難点を有する。しか
も仮にゲル化が生ずる前に重合反応を停止し、目
的とするホスフアゼン重合体を単離したとしても
その収率は約17%と極めて低いものである。 本発明者は、斯かる難点を有する塩化アルミニ
ウム等従来公知のルイス酸に代る新規重合触媒を
開発すべく鋭意研究を重ねるうち、トリフエニル
アンチモンが塩化アルミニウム等に比し生成した
ホスフアゼン重合体のゲル化の危険性が少ない点
に於て優れていることを見い出し、トリフエニル
アンチモンを触媒として用いるホスフアゼン重合
体の製造法について出願した。しかしながらトリ
フエニルアンチモンを用いた場合に得られるホス
フアゼン重合体の収率は塩化アルミニウム等を用
いた場合に比し若干優れているが、特に極めて高
いとは言い難くなお一層の収率向上が望まれる。 本発明者はホスフアゼン重合体をより好収率で
合成し得る新規重合触媒を開発すべく更に研究を
進めたところ次の如き驚くべき事実に到達した。
即ち後記比較例1から明らかな通り反応系内に触
媒を全く存在させないときでも3PNCを250℃に
て15時間重合させると目的とするホスフアゼン重
合体は20%程度合成されるが、反応系内に沃素を
存在させた場合には3PNCを250℃いて15時間重
合させても目的とするホスフアゼン重合体は全く
得られない(比較例2)。従つて沃素は3PNCの
重合反応に於ては重合抑制剤として作用している
ものと思われる。然るに反応系内にトリフエニル
アンチモンと沃素とを共存させた場合には、トリ
フエニルアンチモンと沃素とが相乗的な触媒作用
を発揮して、3PNCの重合反応をゲル化を生ぜし
めることなく好適に進行させ、ホスフアゼン重合
体を高収率で合成し得ることを見い出した。本発
明は斯かる知見に基づき完成されたものである。 即ち本発明は、触媒の存在下環状ホスフアゼン
オリゴマーを熱開環重合させて有機溶剤可溶性の
ホスフアゼン重合体を得るに際し、触媒としてト
リフエニルアンチモン及び沃素を使用することを
特徴とするホスフアゼン重合体の製造方法に係
る。 本発明に依ればトリフエニルアンチモンとハロ
ゲンとの相乗作用により環状ホスフアゼンオリゴ
マーの重合反応が好適に進行して目的物を高収率
で収得し得る。このことは後記実施例及び比較例
から明らかなところである。しかも本発明方法で
は塩化アルミニウム等の触媒として用いる従来法
のように生成したホスフアゼン重合体のゲル化を
引き起こす危険性がなく、スムーズに高収量のホ
スフアゼン重合体を与え得る。本発明による効果
がいかにして達成されるかについての理由は現在
明らかではなく目下検討中であるが、恐らくトリ
フエニルアンチモンと沃素との間に分子錯体が形
成され触媒効果を高めるためであろうと考えられ
ている。また沃素は助触媒として働くものである
と考えられている。 本発明に於てホスフアゼン重合体の製造原料と
して用いられる環状ホスフアゼンオリゴマーとし
ては3PNC(3量体)、オクタクロロサイクロテ
トラホスホニトリル(4量体)、5量体以上の環
状ホスフアゼンオリゴマーを例示できる。これら
はいずれも公知の化合物であり、例えば五塩化リ
ン及び塩化アルミニウムを用いて従来公知の方法
により合成された3PNC等を蒸留法、昇華法、再
結晶法等により精製したものが好適に使用され
る。環状ホスフアゼンオリゴマーとして3PNCを
用いるのが好ましい。また環状ホスフアゼンオリ
ゴマーとして4量体や5量体以上の環状ホスフア
ゼンオリゴマーを用いる場合は3PNCと併用する
のがよく、この場合環状ホスフアゼンオリゴマー
中の70重量%以上(特に好ましくは80重量%以
上)が3PNCであるような割合で用いるのがよ
い。 本発明では環状ホスフアゼンオリゴマーの重合
をトリフエニルアンチモンと沃素との共存下に行
なうことを必須としている。上記重合をトリフエ
ニルアンチモンの存在下に行なつても、また沃素
の存在下に行なつても本発明の所期の目的を達成
し得ない(比較例1及び比較例2)。トリフエニ
ルアンチモン及び沃素の使用量としては特に限定
されず広い範囲内で適宜選択すればよいが、反応
系内にトリフエニルアンチモンが製造原料に対し
て通常0.001〜15重量%、好ましくは0.01〜10重
量%となるように存在させ、以下に述べる如くト
リフエニルアンチモンの量によつて規定される量
の沃素を共存させるのがよい。重合触媒の量が少
ないとホスフアゼン重合体を好収率で得るのが困
難な傾向となり、また重合触媒の量が多いと得ら
れるホスフアゼン重合体の分子量が低下する傾向
となる。本発明ではトリフエニルアンチモンと沃
素との併用割合を通常10〜90:90〜10(wt比)
とするのがよい。この範囲を逸脱すると本発明の
如き相乗効果が発揮され難くなる。トリフエニル
アンチモンと沃素との併用割合を40〜80:60〜20
とする場合には極めて顕著な相乗作用が発揮され
る。 本発明では上記重合反応を無溶媒にて行なつて
もよく或いは適当な溶媒中にて行なつてもよい。
溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレン、
1,2,4−トリクロルベンゼン、ジクロルベン
ゼン、ニトロベンゼン、ベンゼンスルホニルクロ
ライド等の芳香族炭化水素系溶媒、四塩化炭素、
パークロロエチレン、トリクロルエチレン、テト
ラクロルエタン、ジクロルエタン、ジクロルメタ
ン等を例示し得る。 また本発明では上記重合反応を密閉系で行なつ
てもよいし、或いは予め100〜150℃で予熱処理を
施すことによつて開放系で行なつてもよい。重合
温度としては通常150〜350℃、好ましくは180〜
300℃が採用される。重合温度が低過ぎると重合
反応が起こり難い傾向となり、また逆に重合温度
が高過ぎると生成するホスフアゼン重合体の解重
合及びゲル化が起こる傾向となる。重合時間は一
般に0.5〜300時間程度であり、ホスフアゼン重合
体が生成する。 斯くして生成するホスフアゼン重合体は通常公
知の単離手段例えば再沈殿等を採用することによ
り容易に単離、精製される。 以下に実施例及び比較例を挙げる。 実施例 1 十分に精製された3PNC5gをパイレツクス製
重合管に仕込み、次に触媒としてトリフエニルア
ンチモン200mg及び沃素200mgを加えて重合系を真
空処理(10-2トール)して封管した。次いでこの
重合管をオーブン中に250℃で5時間放置した。
この間重合系は無色の高粘性固状体を呈した。こ
れをオーブンより取り出し室温で冷却したのち開
封し、精製トルエンより内容物を溶解させ取り出
した。該トルエン溶液を多量のn−ヘキサン中に
注ぎ込んで生成した重合体を析出させ、白色ゴム
状の重合体4.55gを得た。またトルエン及びn−
ヘキサンの留去後には未重合の3PNCが約0.4g回
収された。ホスフアゼン重合体の収率は91%であ
り、ゲル化物は生成していなかつた。 比較例 1 触媒としてトリフエニルアンチモン200mgを用
いる以外は実施例1と同様にしてオーブン中で
250℃で5時間放置した。以下実施例1と同様に
処理して白色のゴム状重合体3.5gを得た。ホス
フアゼン重合体の収率は70%であり、ゲル化物は
生成していなかつた。 比較例 2 触媒として沃素200mgを用いる以外は実施例1
と同様にしてオーブン中に250℃で15時間放置し
たが、ホスフアゼン重合体は全く生成していなか
つた。 実施例 2〜3 触媒の使用割合を変える以外は実施例1と同様
にしてホスフアゼン重合体を得た。これらの結果
をまとめて第1表に示す。 【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 触媒の存在下環状ホスフアゼンオリゴマーを
    熱開環重合させて有機溶剤可溶性のホスフアゼン
    重合体を得るに際し、触媒としてトリフエニルア
    ンチモン及び沃素を使用することを特徴とするホ
    スフアゼン重合体の製造方法。 2 環状ホスフアゼンオリゴマーがヘキサクロロ
    サイクロトリホスホニトリルである特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 3 環状ホスフアゼンオリゴマーの70重量%以上
    がヘキサクロロサイクロトリホスホニトリルであ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 ホスフアゼン重合体を溶解し得る溶媒中にて
    熱開環重合を行なう特許請求の範囲第1項乃至第
    3項のいずれかに記載の方法。 5 熱開環重合を密閉系もしくは開放系にて行な
    う特許請求の範囲第1項乃至第4項にいずれかに
    記載の方法。
JP3014579A 1979-03-14 1979-03-14 Production of phosphagene polymer Granted JPS55123623A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3014579A JPS55123623A (en) 1979-03-14 1979-03-14 Production of phosphagene polymer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3014579A JPS55123623A (en) 1979-03-14 1979-03-14 Production of phosphagene polymer

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS55123623A JPS55123623A (en) 1980-09-24
JPS6242845B2 true JPS6242845B2 (ja) 1987-09-10

Family

ID=12295588

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3014579A Granted JPS55123623A (en) 1979-03-14 1979-03-14 Production of phosphagene polymer

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JP (1) JPS55123623A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0190550U (ja) * 1987-12-07 1989-06-14

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0190550U (ja) * 1987-12-07 1989-06-14

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JPS55123623A (en) 1980-09-24

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