JPS624188Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洗面台、流し台等の収納部に組込む合
成樹脂の真空成型により一体に形成した収納箱
（以下単に収納箱という）に係る。

以下、本考案を実施例により説明する。

第１図乃至第３図に示すのは本考案の一実施例
である。収納箱１は洗面台２の収納部３に組込ま
れるもので、前面開口せる合成樹脂の真空成型に
より一体成型されたもので、背壁２０、側壁２
１、天板２２、底板２３の各部に一切の隙間、開
口部はなく、該開口部を洗面台２の収納部３の開
口部にあわせて収納部３内に組込まれるもので、
収納部３の開口部に設けられた扉４が閉じると完
全に密閉され、背部に配する下水管５の臭気が流
入したり、虫等が入ることがないようになつてい
るものである。

収納箱１には左側部と右側部とにわけて袋部
６，７が設けられており、右側部の袋部７には棚
板８が内配されている。

本考案はこの棚板８の載置構造に特徴を有す
る。棚板８の載置段９は側壁２１及び背壁２０を
内方に突入せしめて袋部７内に水平な段部として
形成されている。該載置段９上に棚板８が上載さ
れる。しかるにこの収納箱１は合成樹脂の真空成
型（特に合成樹脂薄板を使用した真空成型）で形
成されているため袋部７として大きく深絞りをす
る背壁２０と側壁２１との接続部の曲げ弧度は大
きくとらざるを得ず、この為長方形の板体でなる
棚板８を上載せしめると棚板８の後端部と背壁２
０間に隙間があく（この状態を第３図において仮
想線で示す。）棚板８の後側端部に円弧加工を施
せば問題はないのであるが、かゝる円弧の形成作
業は比較的熟練した技術と手間をくう。とくに棚
板８を木製の合板等で形成するときにはこのこと
は大きく仕上げ工数に影響する。

そこで本考案においては背壁２０の載置段９の
上部の位置を背壁２０の全巾にわたり内方に突出
せしめ該背壁２０と棚板８の後端部間を埋める棚
段部１０を設けている。この棚段部１０は上面が
上載された棚板８の上面と一致するもので棚段部
１０により背壁２０と載置段９上に上載する棚板
８の後端部間に隙間が生じるのを防止することが
できるのである。棚段部１０は背壁２０の一部を
内方に突出せしめるだけであるので背壁２０と側
壁２１との接続部の曲げ弧度も大きくとる必要は
なく、棚段部１０と棚板８の背部間に生ずる隙間
はきわめて小さくなり、またかゝる小さな曲げ弧
度に対しては棚板８の後側端部を第３図図示の如
く面取りする程度でこれに対応することができる
のである。棚段部１０は収納箱１を真空成型する
ときに同時に形成されるので形成のために製造上
における工数が増えることはない。また形成され
た棚段部１０は袋部７のリブとして作用する。

以上の如く本考案による収納箱は、合成樹脂の
真空成型により一体に形成した前面開口せる収納
箱の袋部の側壁を内方に突入せしめて棚板の載置
段を形成し、袋部の背壁を全巾にわたり、その上
面が載置段上に上載する棚板上面と一致するよう
内方に突入せしめて棚段部を形成し、該棚段部に
より該上載する棚板の後端部と背壁間を埋めたこ
とを特徴とするものであるから、棚板の後側端に
円弧面を形成せずとも載置段上に上載する棚板の
後端部と袋部の背壁間に間隙が生ずることはない
のである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案の一実施例で、第１
図は斜視図、第２図は要部の斜視図、第３図は断
面図である。 １……収納箱、２……洗面台、３……収納部、
４……扉、５……下水管、６，７……袋部、８…
…棚板、９……載置段、１０……棚段部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂の真空成型により一体に形成した前面
   開口せる収納箱の袋部の側壁を内方に突入せしめ
   て棚板の載置段を形成し、袋部の背壁を全巾にわ
   たり、その上面が載置段上に上載する棚板上面と
   一致するよう内方に突入せしめて棚段部を形成
   し、該棚段部により該上載する棚板の後端部と背
   壁間を埋めたことを特徴とする流し台等の収納
   箱。