JPS6241368B2 - - Google Patents

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JPS6241368B2
JPS6241368B2 JP55037021A JP3702180A JPS6241368B2 JP S6241368 B2 JPS6241368 B2 JP S6241368B2 JP 55037021 A JP55037021 A JP 55037021A JP 3702180 A JP3702180 A JP 3702180A JP S6241368 B2 JPS6241368 B2 JP S6241368B2
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JP
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electrode
arc
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gap groove
groove
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JP55037021A
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Hifumi Yanagisawa
Shinzo Sakuma
Yutaka Kashimoto
Yukio Kobari
Seiji Ishizuka
Hidemi Kawaguchi
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Meidensha Corp
Original Assignee
Meidensha Corp
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Publication date
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Publication of JPS56134430A publication Critical patent/JPS56134430A/ja
Publication of JPS6241368B2 publication Critical patent/JPS6241368B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は真空しや断器に係り、特にしや断時に
発生したアークを磁気駆動によつて回転駆動させ
る磁気駆動形の電極に関したものである。
電流をしや断する場合に、しや断電流が大きく
なり、電極径が大きくなると、しや断時に発生し
たアークは必ずしも電極面に一様に広がらず一部
に片寄る現象がある。特に電極の角などはアーク
が止りやすくアークが止ると著しく表面が溶融
し、さらに多量の金属蒸気を発生し、しや断不
能、再点孤の原因になりやすい。そこでアークに
横方向(アークに直角方向)の磁界を与え、この
磁界の力によつてアークを一点に止めることなく
連続回転駆動し、電極の極部的な溶融を防ぐ磁気
駆動電極がある。
次にこの磁気駆動電極を備えた真空しや断器の
一例を第1図〜第3図に基づいて説明する。
図中において、1は真空容器を形成するガラス
絶縁筒であり、該ガラス絶縁筒1の図中上下両端
部は、端板11,12で密封されている。13は
ガラス絶縁筒1の内壁に埋設された支持金具であ
り、この支持金具13に取付金具14を介して中
間シールド15が取付けてある。16,17は各
端板11,12に各々取付けた補助シールド。1
8は可動電極棒2を可動自在に且つ気密に保持す
るベローズで、該ベローズ18はベローズシール
ド19によつてしや断時に発生するアークから保
護されている。端板12にベローズ18を介して
気密に貫通した可動電極棒2の内側先端部には、
後述する可動側電極3が設けてあり、この可動側
電極3が相対接離する固定側電極5は、固定電極
棒4を介して端板11に取付けてある。このよう
な構成によつてしや断時には可動電極棒2が図示
しない操作装置によつて図中下方向に駆動され、
これによつて可動・固定の両電極3,5が開離し
て電流Iをしや断するものである。
次に電極部の構成を説明するが、可動及び固定
側の両電極3及び5は同様な構成のものであるか
ら、以下の説明は可動電極3にて詳細に説明す
る。
電極3は、接点電極31と該接点電極31の外
周部に設けたアーク電極とから成つている。接点
電極31は対向する相手電極に接触するリング状
の接触面31aを備えて略凹状に形成されてい
る。またアーク電極32は第2図に示す如く円形
状に成され、且つ接点電極31の外周部31bか
ら半径方向及び周方向に延びる複数のスパイラル
状の溝孔33が互いに離隔されて設けられ、各溝
孔33間にアーク電極片34を形成してアーク電
極32を構成している。38及び39は、例えば
ステンレス材から成る高抵抗材であり、可動及び
固定側電極3及び5の部分の電流通路の半径方向
外方屈曲を大きくするために、接点電極31とア
ーク電極32との間、及びアーク電極32と電極
棒2との間に介在せしめたものである。
次にアークの移行状態を第2図及び第3図に基
づいて説明する。電極の開極によつて接点電極の
接触面にできたアークMは、(a―b)及び(c
―d)の部分を略コ字状に流れる電流Iの形成す
る磁界の影響で外方向に駆動され、C′点に移
る。次にこのアークMはスパイラル状の溝孔33
が設けてあるのでアーク電極片34の縁に沿つて
移動しg点に達してアークNとなる。そうする
と、電極3を流れる電流I0(g―h)は、第2図
に示すように、溝孔33の内端部33aを迂回し
て電極3内をスパイラル状に流れる。これによつ
てアークNはアーク電極片34上を円周方向(第
2図のp方向)に駆動される。これによつてアー
クが電極面上を円周方向に連続回転駆動されるの
で電極面の局部加熱が防止され、電流しや断限界
が向上する効果がある。電流(e―f)について
も同様のことがいえる。
しかして、上記の如く構成された電極において
は、各溝孔33の内端部33a間に位置するアー
ク電極片34の根部34aと電極棒2との間に形
成される電路の断面積が大きいので、開極時に発
生したアークMは、半径方向外側(F方向)に移
動されるものの回転駆動力が小さく、アークは溝
孔33の内端部33aの部分に止りやすい。止ま
らないでg点に移行して、電流I0(g―h)が溝
孔33の内端部33aを迂回するように流れて初
めてアーク回転駆動力が発生する。また開極時に
発生したアークMが半径方向外側に移動して
C′点に達した場合においては、このアークは、
アーク電極片34の縁に沿つて移動しg点に達し
て電流I0(g―h)が溝孔33の内端部33aを
迂回するように流れて初めてアーク回転駆動力が
発生する。
このために開極時に発生したアークMが外方向
(F方向)に移動した際に溝孔33の内端部33
aの近傍でアークの足が止まりやすく、これによ
つて過熱を起し、且つこの部分を溶融し電極に損
傷を与えるばかりでなく、再点孤、しや断不能を
起す問題があつた。また、電極内部に形成される
電路の実効長Lとこの電路Lの断面積とがアーク
の回転駆動力に影響を与えることは知られている
が、溝孔34は接点電極31の外周部31bで終
つてるので、アーク電極片34の根部34aと電
極棒2との間に形成されている電路は直線路とな
つてしまい、しかもこの部分の断面積は大きくア
ーク電極片34にて初めて電路断面積が小さくな
るので、この構成ではより大きな磁気駆動力を得
ることができない問題があつた。
そこで電路の実効長が大きく、且つその断面積
の小さい電極を得る手段として、接点電極31を
小径にする場合と、アーク電極32を大径にする
場合とが考えられる。前者の場合においては、接
点電極31上に発生したアークを半径方向外方に
動かす速度が非常に低下する問題がある。このよ
うな場合の対策として、第1図に示す如く可動電
極棒2アーク電極32及び接点電極31の結合部
の所要の位置に高抵抗材38及び39を介在させ
て半経方向に屈曲される電路が有効に形成される
ように構成することが知られている。また後者の
対策の場合においては、電極重量が増加するばか
りでなく、電極に所要の耐電圧距離にて囲繞して
いる中間シールド15の外形をも大きくしなけれ
ばならず真空しや断器全体が大形重量大となつて
しまう。
上記の様な欠点を解決するためになされたもの
が第4図に示す電極であり、第2図に示す電極と
異なつている部分は、各アーク電極片34間に位
置する溝孔33の内端部33aが、接点電極31
の外側周辺部を過ぎて半径方向へ伸びて設けてあ
る点である。
第4図に示す電極は溝孔33が接点電極31の
内方にまで伸びているので、アークの回転駆動力
を生ぜしめるアーク電極片34は、アーク電極3
2の径を大きくすることなく、また接点電極31
を小径にすることなく長いものに形成することが
でき、これによつて電路の実効長Lは長くなり、
大きなアーク回転駆動力を得ることができる。ま
た溝孔33の内端部33aは接点電極31の下部
に位置しているので内端部33aの部分でアーク
が止まる問題は解決される。
しかして第4図に示す電極は、第2図に示す電
極に比較すればある程度性能は向上するが、この
ものにおいてもまだ欠点がある。すなわち各溝孔
33の内端部33a間に位置するアーク電極片3
4の根部34aと電極棒2との間に形成される電
路の断面積が大きいので、電極開極時に発生した
アークを半径方向外側に駆動する力は弱く、アー
クがアーク電極片34の縁に達して回転駆動力を
生ずるまでに時間を要し、アークによつて電極は
過熱されやすく表面が溶融し、多量の金属蒸気を
発生する問題がある。
またアーク電極32に溝孔33が深く切込まれ
ているためにアーク電極片34は細長くなり、機
械的強度が低下する欠点があり、投入、しや断時
の衝撃に十分耐えるように軸方向肉厚を増して強
度を高めると電極重量が増す欠点がある。
本発明は以上の点に鑑みて成されたものであ
り、溝孔を備えアークを磁気回転駆動するアーク
電極部と、該アーク電極部の中央部に位する接点
電極部とから成る真空しや断器の電極において、
前記電極内部に前記アーク電極部の具備する溝孔
とは別離した空隙溝を設けて電極を構成したもの
である。
この構成による本発明の第1の目的は、接点電
極部及びアーク電極部の外径を変えることなく、
またアーク電極部に設ける溝孔を深く切込むこと
なく、電極内部に形成される電流電路の実効長を
長くして大きな磁気回転駆動力を備えた電極を得
ることにある。
本発明の第2の目的は、電極内部に形成される
電流電路が空隙溝によつて曲路となるようにし
て、電路の実効長を長くし、大きな磁気回転駆動
力が得られ且つアーク発生初期からアーク回転駆
動力の分力が生じる電極を得ることにある。
本発明の第3の目的は、電極内部に空隙溝を設
けることによつて電極内部に形成される電路断面
積を小さくして電路を絞り、これによつて大きな
磁気駆動力を備えた電極を得ることにある。
本発明の第4の目的は、電極の機械的強度を低
下させることなく上記第1〜第3の目的を達成し
得る電極を得ることにある。
次に本発明の一実施例の電極部を第5図及び第
6図に基づいて説明する。第5図は可動側電極3
の平面図を示し、第6図は第5図のB―X―Y―
O―B線の断面図を示している。
図中において、31は、アーク電極32の中央
部に突出して設けた接点電極であり、この接点電
極31の中央部は凹部31cに成され、一方外周
側は、対向する相手電極(固定側電極)に接触す
るリング状の接触面31aを形成している。アー
ク電極32は、円板状部材に接点電極31の外周
部近傍から半径方向及び周方向に延びる複数のス
パイラル状の溝孔33が互いに離隔されて設けら
れると共に各溝孔33間にアーク電極片34を形
成して構成されている。
電極3の内部には複数の空隙溝35が互いに離
隔されて電極の背面32aから陥没して凹状に設
けられ、且つこの空隙溝35は、半径方向及び周
方向に延びる弧状に形成されている。曲つた空隙
溝35を設けることによつて各溝間に曲つた曲路
36を形成せしめている。更にこの空隙溝35の
外端部35aは、各溝孔33の内端部33a間に
形成されるアーク電極片34の根部34aのほぼ
中央部に位置する部分まで延び、一方内端部35
bは、可動電極棒2の外周面より内側に位置する
部分まで延びている。
また空隙溝35は、この空隙溝35と前記凹部
31cとの間に形成される隔壁31dの肉厚が小
さくなるような形状及び深さに設けてある。
次に上記の様に形成された電極におけるアーク
の移行状態を説明する。電極内部には、空隙溝3
5が存在するので、電極内部に形成される電路
は、空隙溝35と接点電極31の凹部31cとの
間に存在する隔壁31dに相当する部分と、各空
隙溝35間に形成される曲路36の部分とに大別
できる。そして電極内部を導通する電流Iはc―
d間において、この電流Iの大部分の電流は、曲
路36の部分を導通する電流I0となり、曲路36
の断面積に比較して相当小さい断面積となつてい
る隔壁31dの部分を半径方向に直線的に導通す
る電流I1はわずかなものとなつている。
そして電極が開極して接点電極31の接触面3
1aに発生したアークMは、電流I(I0,I1)の形
成する磁界の影響によつて半径方向外側に駆動さ
れ、接点電極31上のC点からアーク電極片34
上のg点に移動してアークNとなる。また特にア
ークMが空隙溝35の真上に位置する部分の接点
電極31の接触面31a上に発生した場合には、
隔壁31dの部分を導通して空隙溝35を横断す
る如く流れる電流I1は少ないのでアークは、電流
Iの大部分の電流I0が導通している曲路36の位
置する部分に急速に移動し、そして電流Iの形成
する磁界の影響によつてアークは半径方向外側に
駆動される。
上記電流I0は、空隙溝35に沿つて曲路36内
を曲つて導通しているので、I0の導通する電路の
実効長は、電流I1のそれに比較すれば大きくなつ
ており、且つアークを回転駆動せしめる分力を具
備している。
そして上記アークNに導通するg―h間の電流
I2は、溝孔33の内端部33aを迂回して曲がる
のみでなく、空隙溝35の存在によつても曲げら
れているので電路の実効長は大きくなつており、
しかも電路断面積が空隙溝35の存在によつて絞
られて小さくなつているのでアークNを回転駆動
する力は大きく、これによつてアークNは急速に
回転駆動される。そしてアーク電極片34の先端
まで駆動されたアークは隣接したアーク電極片3
4に移り、アークには大きく湾曲した電流I4が流
れて更に駆動されて、アークはアーク電極面上を
円周方向に連続回転駆動され、これによつて電極
表面を過熱することなく予分な金属蒸気を発生さ
せないでしや断を完了する。
なお以上の説明は、可動側電極3で行なつたが
固定側電極5は同様に形成されるものであるか
ら、その説明は省略する。
従つて上述した本発明においては、電極内部を
半径方向外側に屈曲して導通する電流Iの影響に
よつて、接点電極31上に発生したアークは半径
方向外側に駆動されるのであるが、電極内部には
弧状の空隙溝35が存在するので、電流Iの大部
分の電流である電流I0は空隙溝35間に形成され
た曲路36の部分を曲つて導通しており、よつて
この電流I0は絞られ且つ曲げられているから、電
流I0の半径方向外側への屈曲は、半径方向に直線
的に導通する電流(第2図のI,第3図のI0、第
5図のI1参照)に比較すれば大きなものとなる効
果を備えている。しかも空隙溝35を横断する如
く導通する電流I1は少ないので、アークMが空隙
溝35の位置する真上の部分の接点電極31の接
触面31a上に発生した場合においては、このア
ークは電流Iの大部分の電流I0が導通する曲路3
6の位置する部分に急速に移動し、電流Iの影響
によつて半径方向外側に駆動される効果を備えて
いる。換言すれば本発明の電極においては、アー
クが接点電極31のどの点に発生してもこのアー
クは急速に半径方向外側に駆動され、しかも半径
方向外側に屈曲された電流Iの備えている磁気駆
動力は従来品に比較して増強される効果を備えて
いる。
しかも電流I0は曲つて導通しているので、アー
クを回転駆動させる力の分力を具備しており、こ
の分力はアーク発生と同時にアークに作用する効
果を備えている。
また、磁気駆動力は、電路の実効長L及びこの
電路の断面積に影響され、実効長Lが長いほど、
また断面積が小さいほど磁気駆動力は大きくなる
が、本発明の電極内部には空隙溝35が存在する
ので、電極棒2とアーク電極片34の根部34a
との間における電路の断面積は小さく形成され、
この部分で電流は絞られ、しかも曲電路となつて
いるので電流の絞り効果は一段と大きくなる。更
に電流は、アーク電極片34内で湾曲するのみで
なく、アーク電極片34の根部34aと電極棒2
との間の電路においても湾曲して導通し、電極棒
2からアーク電極片34の先端までの間に湾曲し
た一様な電路が形成される結果となるので、電路
の実効長は相当大きくなる。よつて電路の断面積
が小さくなり且つ実効長が長くなつた本発明の電
極の磁気駆動力は相当向上し、これによつてしや
断性能を一段と向上させることができる。
更にまた、電極内部に空隙溝35を設けること
によつて電路の実効長が長くなるようにしたの
で、アーク電極32の外周側に設けるスパイラル
状の溝孔33は、第4図に示す従来例の如く深く
切り込まれなくても良く、接点電極31の外周部
31bの近傍にまで切込めば十分である。よつて
溝孔33を深く切り込まないので電極の強度特に
アーク電極片34の機械的強度を低下することが
無い効果を備えている。
また、本発明の電極においては、磁気駆動力が
大きいのでアークが溝孔33の内端部33aの部
分で止まることは無いが、この溝孔33の内端部
33aは接点電極31の外周部31bより若干内
側に浅く入つているのが望ましい。
上述した本発明の一実施例の接点電極31及び
アーク電極32は、同一材料にて一体に金形成形
(例えば鍛造、鋳造、焼結)すれば溝孔33,空
隙溝35及び凹部31cの部分も同時に成形で
き、加工費の低減が図れる。もちろん接点電極3
1とアーク電極32とを後述する第12図〜第1
7図に示す実施例の如く別々に成形した後に一体
に結合して所要の電極を構成させても良いし、又
溝孔33等を機械加工によつて切削形成しても良
い。
また、隣接する空隙溝35の配置関係は、両者
の空隙溝35の外端部35a及び内端部35bの
位置関係によつて決定するのが良い。つまり、電
極中心(第5図中の0点)から半径方向に仮に線
を引いた際にこの半径方向線上に、一方の空隙溝
の外端部35a及び他方の空隙溝の内端部35b
を位置せしめると共に各空隙溝を風車状に配設す
るのが、曲電路の形成、機械的強度の点から望ま
しい。もちろん、空隙溝35の外端部35a及び
内端部35bが半径方向線を超えたり、又手前に
位置していても別段差し支えない。又、空隙溝3
5の外端部35aを後述する第7図に示す実施例
の如くアーク電極片34まで延設せしめても良
い。また空隙溝35の内端部35bは電極棒2の
外周面より内側に位置させるのが電路長を長く取
れ効果的である。また前記実施例では、空隙溝3
5をアーク電極の溝孔33と同数設けているが、
空隙溝35の設置数は溝孔33又はアーク電極片
34の数と必ずしも同数設けておく必要はない。
結局、空隙溝35の形状(長さ及び幅寸法)、
数、及び各空隙溝の相互配位関係は、電極の形
状、曲電路の形成、機械的強度等の各条件を考慮
して適宜に決定し得るものである。
更にまた空隙溝35は、電路断面積を小さくす
ると共に曲つた電路を形成せしめるものであるか
ら、円弧状の溝に限らずく字状の溝でも良く、ま
た溝自体が曲つている必要はなく、後述する第9
図〜第11図に示す実施例の如く、直線溝、円形
溝を適宜に配置しても曲つた電路を同様に形成す
ることができる。
次に本発明の他の実施例を第7図〜第17図に
基づいて説明する。
まず第7図〜第11図に示すものは、空隙溝3
5の形状及び設置の関係を主にした他の実施例で
あり、また第12図〜第17図に示すものは接点
電極31とアーク電極32との関係を主にした他
の実施例である。なお、第7図〜第17図におい
て、第5図及び第6図と同じ符号を付するものは
同等品を示すのでこれらの詳細な説明は省略す
る。
まず、第7図及び第8図に示す電極は、空隙溝
35をその外端部35a側に長くして、この外端
部35aが接点電極31の外周部31bより半径
方向外側に位置するようにしたものであり、外端
部35aを更に延ばしてアーク電極片34内にも
空隙溝35を配置することもできる。
この構成の電極によれば、電極内部に形成され
る電流電路は効果的に曲路となり、これによつて
電路の実効長は一層長くなり大きな磁気回転駆動
力が得られる。
第9図及び第10図に示す電極は、空隙構35
を直線溝にして配設したものであり、まず第9図
に示すものは、空隙溝35の外端部35aをアー
ク電極片34の根部34aの中央部に位置させ、
且つ接線方向に位して風車状に配置している。ま
た、第10図に示すものは、空隙溝35の外端部
35aをアーク電極片34の根部34aの中央部
に位置させ、且つ半径方向に位して配置してい
る。
更にまた第11図に示す電極は、空隙溝35を
円形にして配設したものである。
これら第9図〜第11図に示す電極は、前述の
実施例(第5図〜第8図)の電極に比較して電極
内部に曲つた電路を形成する効果の点で若干劣る
が、空隙溝35が単純な直線溝、円溝であるので
溝を形成する点においては優れている。
次に第12図〜第17図に基づいて他の実施例
を説明する。これら第12図〜第17図に示す電
極は、接点電極31とアーク電極32とを別々に
整形した後に一体に固着結合せしめて電極を構成
したものである。この構成によれば、特に接点電
極31を、耐溶着性、小電流低サージを考慮した
材料にて形成できる効果が有る。
まず第12図に示す電極は、アーク電極32に
空隙溝35を設け、且つこの空隙溝35を電極背
面32a側に開口した凹状に形成したものであ
る。接点電極31は、対向する相手電極に接触す
る接触面31aを形成する単純なリング状に形成
されてアーク電極の凹部32b内に没設されてい
る。
この第12図の構成によれば空隙溝35が接点
電極31側に開口していないので接点電極31は
最も簡単なリング状のもので良い効果を備えてい
る。なお、接点電極31側のアーク電極の凹部3
2bの表面に空隙溝35が開口していると、この
凹部32b内に発生したアークが止りやすいの
で、この凹部32b内は平坦面にしておくのが望
ましい。
第13図に示す電極は、アーク電極32に設け
る空隙溝35を接点電極31側が開口した凹溝に
成して設け、且つ接点電極31は中央部に凹部3
1cを備え、外周側に対向する相手電極に接触す
る接触面31aを備えて有底リング状に形成し、
前記空隙溝35を覆う如く接点電極31をアーク
電極32内に没設したものである。
この第13図の構成によれば、空隙溝35は電
極内部に存在していて電極背面32aには、第1
2図のように空隙溝35が開口しておらず、アー
クが電極の背部に廻り込んでも電極背面32aに
は角部が無いのでアークの足が止まることはなく
大電流用のしや断器に適している効果がある。ア
ーク観察によると大電流しや断の場合にはアーク
は電極の背面にも廻り込む場合があり、このよう
な場合に電極背部に溝があるとその溝の端部にア
ークが止まり損傷を受けるおそれがあることが知
られている。
第14図に示す電極は、接点電極31に空隙溝
35を設け、アーク電極32の中央部に凹部32
bを設け、この凹部32b内に空隙溝35′を内
側にして接点電極31を没設したものである。
この第14図の構成によれば、空隙溝35′は
電極内部に存在していて電極背面32aには、第
12図のように空隙溝35が開口しておらず、ア
ークが電極の背部に廻り込んでも電極背面32a
には角部が無いのでアークの足が止まることはな
く大電流用のしや断器に適している効果がある。
また接点電極31側に空隙溝35′を設けたの
で、空隙溝35′の加工形成は容易である。な
お、第13図に示す空隙溝35を備えたアーク電
極32と第14図に示す空隙溝35′を備えた接
点電極31とを組合せて電極を構成することもで
きる。
第15図に示す電極は、空隙溝35をアーク電
極32に貫通して設け、この空隙溝35を覆う如
く有底リング状の接点電極31をアーク電極32
内に没設したものである。
この第15図の構成によれば、空隙溝35は貫
通孔であるので、前述した凹溝状態の空隙溝35
に比較して加工作業の点で有利な効果を備えてい
る。
第16図に示す電極は、アーク電極32の中央
部に凹部32bを備え、且つアーク電極32を貫
通して空隙溝35を備えており、一方接点電極3
1はH状のリングに形成してアーク電極32の凹
部32b内に没設したものである。
この第16図の構成によれば、空隙溝35はア
ークに接すること無く、しかも接点電極31はそ
の外周側に形成された幅の狭いリング状面31e
にて固着されているので、電極内部を流れる電流
Iは、接点電極31の接触面31a、リング状面
31eと導通し、更にアーク電極32内を空隙溝
35間に形成される曲路36……(第5図参照)
を導通して電極棒2へと流れるので、この電流I
は半径方向外側に大きく屈曲され、且つ曲路36
にて曲げられるので磁気駆動力が一段と大きくな
る効果を備えている。
第17図に示す電極は、アーク電極32に穿設
した空隙溝35を貫通すると共に電極棒2の外周
に固着された高抵抗材(例えばSUS材)から成る
支持金具6を備え、有底リング状の接点電極31
をアーク電極32内に没設すると共に接点電極3
1中央部にてアーク電極32に固着し、且つ接点
電極31の外周側を前記支持金具6で支持して構
成したものである。
この第17図の構成によれば、接点電極31は
その中央部にてアーク電極32の中央部に接続さ
れているので電流Iは半径方向外側に大きく屈曲
される効果を備えている。また、アーク電極32
上に移行したアークに導通する電流I2は、アーク
電極内を空隙溝35間に形成される曲路36のみ
を導通するので電路の実効長は大きくなり、アー
クの磁気駆動力は大きなものとなる効果を備えて
いる。更にまた空隙溝35を貫通孔にしておけ
ば、この空隙溝35に貫通して支持金具6を設け
ることができ、これによつて電極の機械的強度は
一段と向上する効果がある。
前述した本発明の一実施例(第5図及び第6
図)及び本発明の他の実施例(第7図〜第17
図)における総括的な効果を説明すると、電極内
部に空隙溝35を設けたので、これによつて電極
内部の電路断面積は減少すると共に電流はこの空
隙溝35を迂回する曲路となつて導通するので電
路の実効長は長いものとなり、磁気駆動力は、第
2図及び第3図に示す如くアーク電極32に溝孔
33のみを設けてアークを磁気駆動する従来品に
比較して相当大きなものとなり、しや断性能を一
段と向上させることができる効果を備えている。
また電極内部に空隙溝35を設けたので、アー
ク電極32に設ける溝孔33は、第3図の従来例
に示す如く接点電極31の下部の奥く深い位置ま
で達するように切込まなくても磁気駆動力に影響
を与える電路長は充分長くすることができ、この
溝孔33は接点電極31の外周部31bの近傍ま
で切込めば充分であり、溝孔33の切込みが浅け
ればその分外方に突出しているアーク電極片34
の機械的強度の低下が防止でき、総括的に強度の
高い電極を得ることができる。
更にまた空隙溝35は機械加工によつて設けて
も良いが、金形を用いてプレス鍛造、鋳造又は焼
結によれば電極形成と同時にこの空隙溝35も形
成でき、加工費の削減が図られる。また接点電極
32とを一体に成形すれば一層の加工費の削減が
図られる。もちろん接点電極31とアーク電極3
2とを別々形成した後に一体に結合して電極を構
成しても差し支えない。この場には、両者の材質
を変えることができ、例えば接点電極31には耐
溶着性、低サージを考慮した材料、又はアーク電
極32には耐アーク性を考慮した材料が使用でき
る利点がある。
なお、アーク電極32に設ける溝孔33は、前
記実施例で説明したスパイラル状の溝孔に限ら
ず、く字状の溝又は直線溝であつても同様な効果
を奏することができる。また、溝孔33の内端部
33aの部分にてアークが止るのを防止すること
を考慮すれば、機械的強度の低下の防止を行なう
と共に、溝孔33の内端部33aが接点電極31
の下部に位置するように溝孔33を設ければ本発
明の効果を一層向上させることができる。
更にまた空隙溝35は、その部分に電路が形成
されず電流が迂回するような効果を奏するもので
あれば、空間的な溝を設けることのみに限らず、
高抵抗材又は絶縁物を埋設しても良く、要は電気
的に空隙溝となつておれば本発明の効果は同様に
奏することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の真空しや断器の断面図、第2図
及び第4図は第1図のA―A線における従来の電
極の平面図、第3図はアーク移行状態の説明図、
第5図は本発明の一実施例の電極の一部切欠いた
平面図、第6図は第5図のB―Y―X―O―B線
における断面図、第7図及び第9図〜第11図は
本発明の他の実施例の電極の平面図、第8図は第
7図のC―Y―X―O―C線における断面図、第
12図〜第17図は本発明の他の実施例の電極の
断面図。 1はガラス絶縁筒、11,12は端板、13は
支持金具、14は取付金具、15は中間シール
ド、16,17は補助シールド、18はベロー
ズ、19はベローズシールド、2は可動電極棒、
3は可動側電極、31は接点電極、31aは接触
面、31bは外周部、31cは凹部、31dは隔
壁、31eはリング状面、32はアーク電極、3
2aは電極背面、32bは凹部、33は溝孔、3
3aは内端部、34はアーク電極片、34aは根
部、35,35′は空隙溝、36は曲路、38,
39は高抵抗材、4は固定電極棒、5は固定側電
極、6は支持金具。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 電極棒の内端部に設けたアーク電極棒と、該
    アーク電極棒の中央部に突出して設けたリング状
    の接触面を有する接点電極部とからなり、且つ前
    記アーク電極部に接点電極部の外周部からアーク
    電極外周端に孤状に延びた複数の溝孔を設けてア
    ークを磁気回転駆動する真空しや断器の電極にお
    いて、 前記接点電極部のリング状接触面背部に位し、
    且つ該接触面を横断して磁気回転駆動力を惹起す
    る空隙溝を設け、該空隙溝の内端側を電極棒の外
    周面より内側に位させ、且つ該空隙溝の外端側を
    前記溝孔の内端部に近傍に位させて構成したこと
    を特徴とする真空しや断器の電極。
JP3702180A 1980-03-24 1980-03-24 Electrode for vacuum breaker Granted JPS56134430A (en)

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