JPS6241143Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案は空気調和機の室外ユニツトに係り、特
に電気部品ベースをキヤビネツトの天板と背面板
との双方に跨つて支持させることにより、電気部
品ベースの安定性の増大及びキヤビネツト全体の
強度の向上を図つた空気調和機の室外ユニツトに
関する。

従来技術及びその問題点 空気調和機の室外ユニツトは、キヤビネツト内
に圧縮機や熱交換器、冷却フアン等を組み込んだ
構造になつている。そして、そのキヤビネツトは
一般に金属板等から形成され、予め底板や前面板
等のように複数に分割して型成形されたものをね
じ止めやスポツト溶接等によつて組立てるように
している。

ところで、室外ユニツトにはコンデンサやヒユ
ーズ等の電気部品をまとめて取付けるための電気
部品ベースを有している。しかし乍ら、従来の室
外ユニツトにあつては、その電気部品ベースをキ
ヤビネツトの背面板のみに支持固定した構造にな
つていた。このため、背面板が電気部品等の重さ
によつて内側に彎曲する不具合があつた。また、
電気部品ベースの安定性も悪く、配線作業等の据
付サービスがしにくいという欠点があつた。

考案の目的 そこで、本考案は上記事情を考慮してなされた
もので、背面板の変形を防止することができ、キ
ヤビネツト全体の強度の向上が図れると共に、電
気部品ベースの安定性を増大させることができる
空気調和機の室外ユニツトを提供するにある。

考案の実施例 以下に本考案の好適一実施例を添付図面に基づ
いて詳述する。

第１図乃至第３図において、１は空気調和機の
室外ユニツトの外殻を形成するキヤビネツトであ
り、基台をなす長方形状の底板２と、この底板２
の両長辺部に相対向して連結される前面板３及び
背面板４と、底板２の両短辺部に相対向して連結
される側板５，５との分割構成片からなつてい
る。上記前面板３は断面逆Ｌ字状に形成されるこ
とによつて、その一平面部がキヤビネツト１の上
部を覆う天板６として一体形成されている。そし
て、天板６を含む前面板３、背面板４及び側板５
のそれぞれの外周縁部３ａ，４ａ，５ａは内側へ
直角に折曲されている。

一方、これら前面板３等により組立てられるキ
ヤビネツト１内にはコンデンサやヒユーズ等の電
気部品７を取付けるための電気部品ベース８が取
付けられることになる。この電気部品ベース８は
平板を略コの字形状に折曲してなり、その一側立
上り部８ａの先端部９は内側に直角に折曲されて
いる。そして、この電気部品ベース８をキヤビネ
ツト１内に取付ける手段として、一側立上り部８
ａの折曲された先端部９にはこれを上記天板６に
支持させるための第１係合爪１０が立上り部８ａ
の延長方向へ切起して形成されると共に、この立
上り部８ａの一側辺部にはこれを背面板４の上縁
部４a₁に支持させ第２係合爪１１が延出して形成
されている。特に、電気部品ベース８は、これら
係合爪１０，１１を有する立上り部８ａを上側に
してキヤビネツト１内に取付けられるのであり、
第１係合爪１０及び第２係合爪１１はそれぞれの
先端部を重力方向へ臨ませるべく鉤状に折曲され
ている。また、下側立上り部８ｂの先端部には、
これを背面板４の側縁部４a₂に支持させるための
支持腕１２が延出して形成されている。他方、背
面板４の上縁部４a₁には、上記第２係合爪１１が
係合する係合溝１３が形成されると共に、第２係
合爪１１を上縁部４a₁より突出させないための凹
部１４が形成されている。また、背面板４の側縁
部４a₂には上記電気部品ベース８の支持腕１２を
ねじ止めにより固定するためのねじ止め受部１５
が形成されている。更に、上記天板６の折曲され
た端縁部６ａには、第１係合爪１０が係合する矩
形穴状の係合受部１６が形成されている。

次に、キヤビネツト１内に電気部品ベース８を
取付ける場合について述べると、先ず第１係合爪
１０を天板６の係合受部１６に内側から差込んで
係合させてから、天板６の背面板４を連結しつつ
第２係合爪１１を背面板４の上縁部４a₁にある係
合溝１３に差込んで係合させる。このようにして
第２係合爪１１の係合が完了したなら、支持腕１
２を背面板４のねじ止め受部１５にねじ止めすれ
ば良く、キヤビネツト１を組立てつつこれに電気
部品ベース８が取付けられることになる。

しかして、電気部品ベース８が前面板３と一体
になつた天板６と背面板４との双方に支持される
ため、背面板４が電気部品７等の重さによつて変
形することはない。しかも電気部品ベース８の安
定性が良くなることから、配線作業等の据付けサ
ービスが容易にできる。また、第１係合爪１０に
より天板６の浮上りを防止することができると共
に、天板６と背面板４との間の連結を強固にする
ことができ、キヤビネツト１全体の強度を可及的
に増大させることができる。

なお、第３図において１７は前面板３に形成さ
れた空気吹出口、１８は背面板４に形成された空
気吸込口であり、キヤビネツト１内には背面板４
に熱交換器１９が設けられると共にこの熱交換器
に対向させて冷却フアン２０が設けられ、これら
に隣接すべく隔壁２１を隔てて圧縮機２２が設け
られる。

考案の効果 以上要するに本考案によれば次のような優れた
効果が得られる。

(1) 電気部品ベースをキヤビネツトの天板と背面
板との双方に跨つて支持させるため、電気部品
等の重さが分散され、背面板の変形を防止する
ことができる。

(2) また、電気部品ベースの安定性を増大させる
ことができ、配線等の据付サービスが容易であ
る。

(3) 更に、天板を一体的に有する前面板と背面板
との間の連結強度を増大させることができ、キ
ヤビネツト全体の強度の向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す要部分解斜視
図、第２図は同、組立状態を示す斜視図、第３図
は室外ユニツトの概略的構成を示す断面平面図で
ある。 図中、１はキヤビネツト、３は前面板、４は背
面板、６は天板、８は電気部品ベース、１０は係
合爪、１６は係合受部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも天板付きの前面板と背面板とに分割
   されたキヤビネツトの内部にて電気部品ベースを
   その背面板に支持してなる空気調和機の室外ユニ
   ツトにおいて、上記電気部品ベースに係合爪を形
   成すると共に、上記天板に係合爪が係合する係合
   受部を形成したことを特徴とする空気調和機の室
   外ユニツト。