JPS6239688Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、靴製造に当り、甲革の裏面に貼り
つけるかかと部用芯材に関するものであつて、特
に運動用靴に用いて好適のものである。

従来、一般に靴かかと部には、かかと部の形状
を保ち、はいた後も型くずれを防ぐとともに、足
がぬげないように支える目的で靴のかかと部の甲
革と裏革との間にレザーボードあるいはフアイバ
ーボードからなる月型芯を入れることが行われて
いる。しかし、通常の歩行用靴に比べて烈しい動
きを受ける運動用靴などでは、上記単なる月型芯
ではその剛性が早期に疲労してかかと部の変形、
破損が起りやすく、かつ足の着脱が困難となる不
便があつた。

この考案は上記の点を考慮して開発したもので
あつて、図面に示すように下縁を外方に折曲して
外周曲縁２を形成した布、不織布などよりなる裏
貼りカウンター基布１を同じく布、不織布などよ
りなる中敷基布３に重ね、上記外周曲縁２と中敷
基布３の後端縁４をミシン糸掛け５あるいは接着
剤により、重合止着するとともに、上記裏貼りカ
ウンター基布１の膨出外面６に、この裏貼りカウ
ンター基布１より若干高さの低い月型芯７を、接
着剤を介して全面にわたり一体に貼着被包してな
るものである。

なお、前記裏貼りカウンター基布１および中敷
基布３の素材としては布、不織布が一般的である
が、これを柔かい皮革、合皮、紙等で形成しても
よく、また月型芯７はレザーボードやフアイバー
ボードのほか樹脂シート、やや硬質のゴムなどで
形成してもよい。

この考案は前記のように軽量柔軟な裏貼りカウ
ンター基布１の外周曲縁２下面に同じく柔軟な中
敷基布３を重合接着して靴かかとを形成するの
で、素材の柔軟性により運動用靴のかかと部にし
て好適であり、しかもかかと部外周は従来のレザ
ーボードのような補強性のある月型芯７により被
包されているので、変形、破損の起り難いかかと
部を形成することができる。さらに、この場合、
裏貼りカウンター基布１、中敷基布３の接続を外
周縁で行つたため、足裏に接する面に凹凸が現わ
れず、かつミシン掛けも容易である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示すもので、第１図
は側面断面図、第２図は下面図、第３図は外観側
面図、第４図は各部材を分解的に示した斜面図で
ある。 図中の符号、１は裏貼りカウンター基布、２は
外周曲縁、３は中敷基布、４は後端縁、７は月型
芯を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下縁を外方に折曲して外周曲縁２を形成した柔
   軟な布、不織布などよりなる裏貼りカウンター基
   布１を同じく布、不織布などよりなる中敷基布３
   に重ね、上記外周曲縁２と中敷基布３の後端縁４
   を重合止着するとともに、裏貼りカウンター１の
   膨出外面６に、レザーボード、フアイバーボード
   などからなり、かつ高さが若干低い月型芯７を接
   着剤により一体に貼着してなる靴のかかと部用芯
   材。