JPS6238430A - 光変調方法 - Google Patents

光変調方法

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JPS6238430A
JPS6238430A JP17684785A JP17684785A JPS6238430A JP S6238430 A JPS6238430 A JP S6238430A JP 17684785 A JP17684785 A JP 17684785A JP 17684785 A JP17684785 A JP 17684785A JP S6238430 A JPS6238430 A JP S6238430A
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liquid
light
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sensitive medium
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JP17684785A
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Satoshi Yuasa
聡 湯浅
Hirohide Munakata
博英 棟方
Yoko Yoshinaga
吉永 曜子
Masahiro Haruta
春田 昌宏
Yukio Nishimura
征生 西村
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規な光変調方法に関し、更に詳しくは、高
分子物質液の温度変化による高分子物質の相転移現象を
利用した新規な光変調方法に関する。
(従来の技術) 従来、記録あるいは表示を光を用いて行うことは広く行
われている。この目的で光に変調を榮える方法としては
、例えば、特開昭56−5523号公報に、電気化学効
果を有する結晶内の電界分布を変化させ、この電界分布
に伴って生じる結晶内の屈折率が変化している部分に入
射する光を回折させて、光の変調を行うことが示されて
いる。
一方、熱効果による屈折率分布を利用して光の変調を行
うことが注目されている。この熱効果による屈折率分布
を利用した光変調に関するものとしては、「熱による屈
折率変化で光が偏向」 (日経エレクトロニクス198
2年8月16日号)あるいは[TOガラス導波型光スイ
ッチの応答速度」 (昭和57年度電子通信学会総合全
国大会)に紹介されている。
また、アクリルアミド系高分子と木とからなる熱感応材
料が、常温付近で透明←→不透明のシャープな相変化を
示し、その変化を起こす温度も材料の組成を制御するこ
とでn山に設定できることが報告され、感温性の遮光材
、温度計等への応用が考えられている。
一般に、アクリルアミド系に限らず、多くの高分子物質
は適当な溶媒中の特定温度付近において、分子鎖がラン
ダムコイル状からグロビュール状に変化する現象がみら
れることが知られている。この現象は、光学的性質の変
化を伴ない、変化に要するエネルギーも小さいため、こ
の材料を光変調の目的で好ましく用いることができる。
(発明が解決しようとしている問題点)上記の如き高分
子物質と液体とよりなる熱感応媒体を用いて光変調を行
う方法に望まれる特性としては。
(1)媒体を迅速に加熱できること、 (2)媒体の特定位置を任意の時間に加熱できること。
(3)媒体の加熱を経返した際に、媒体および加熱手段
に劣化のないこと、 が挙げられる。
本発明者等は、上記3点を満足する有効な光変調を行う
方法として、輻射線を加熱手段として用いる方法を既に
提案した。しかしながら熱感応媒体の任意の位置に輻射
線を照射するためには、一般には輻射源と熱感応媒体の
間に光学系が介在する必要があり、光変調を行う装置の
小型化に不利である。
従って、本発明者等は、上記(1)〜(3)を満足し、
また装置の小型化、薄型化も容易である光変調方法を開
発すべく鋭意研究の結果、本発明に至ったものである。
(発明の開示) すなわち、本発明は、高分子物質と液体とからなる熱感
応媒体および該熱感応媒体に隣接する抵抗発熱体からな
る光変調素子に、電流を通じて光変調することを特徴と
する光変調方法である。
本発明を更に詳細に説明すると、本発明で使用する光変
調素子は、基本的には、基板、該基板と一定間隔を有す
る透明保護板およびこれらの基板と透明保護板との間に
挟持された熱感応媒体からなるものであるが、上記熱感
応媒体として、温度変化により相転移を生じる高分子物
質液を採用したものである。
上記の基板および透明保護板としては、後述する高分子
物質液を構成する溶媒に対して不活性である限り、従来
公知の材料はいずれも使用でき、例えば、光変調素子を
光透過型とする場合には、基板および透明保護板のいず
れもとして、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアク
リル酸エステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリカー
ボネート等の如き透明プラスチック材料、ガラス、サフ
ァイヤ−等の透明f#機材料を使用し、一方、光変調素
子を光反射型とする場合には、透明保護板としては上記
材料を使用し、基板としては、アルミニウム等の金属類
のFi膜、不透明プラスチック類等の光を透過させない
材料あるいは金属被膜等を蒸着させた前記プラスチック
材料等が任意に使用できる。これらの基板および透明保
護板は、透光型、反射型のいずれにおいてもその形状は
問わず、一般的には約0.01〜0.4a+mの厚さの
材料を使用するのが好適である。
本発明方法の第1の特徴は、本発明方法で使用する光変
調素子の熱感応媒体として高分子物質と液体とからなる
高分子物質液を使用した点にある。このような高分子物
質液は、高分子物質と液体との組合せを変えることによ
って温度変化によって液体中で高分子物質が相転移を生
じるように構成されている。これらの相転移は、次の如
き光学的現象を呈する。
(1)加熱前は高分子物質が析出した白濁状態であり、
光散乱性であるが、加熱されると高分子物質が溶解して
透明化し2人射光を実質上変調しない状態に相転移する
。そして冷却により元の状態に復元する6 (2)加熱前は高分子物質が溶解状態であり、加熱によ
って析出して白濁状態になり、上記(1)と逆の相転移
を生じる。そして冷却によって元の状態に復元する。
上記の如き相転移を生じる高分子物質液の調製に使用す
る高分子物質としては、従来界面活性剤と称さ−れてい
る比較的低分子量の高分子物質からより高分子量の高分
子物質、更には、液体には完全には溶解しないが透明な
ゲルを形成し得る架橋高分子物質を包含する。
比較的低分子量の高分子物質としては、ポリオキシエチ
レンラウリン酸エステル等のポリオキシエチレンのカル
ボン酸エステル、ポリオキシエチレンオクチルフェニル
エーテルの如きポリオキシエチレンとフェノール類との
エーテル、ポリオキシエチレンステアリルアミン等のア
ミン類、ポリオキシエチレンラウリルアミド等のアミド
類等の如き非イオン性界面活性剤、ヘキサデカンスルホ
ン醇ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ドデシル硫酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤
、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヨータイド、ヘ
キサデシルピリジニウムヨーダイド等のカチオン性界面
活性剤等が挙げられる。
より高分子量の高分子物質としては、ポリプロピレン、
ポリイソブチン等のポリアルケン類、ポリブタジェン、
ポリイソプレン等のポリジエン類、ポリ酢酸ビニル、ポ
リ(メタ)アクリル酸エステル、ポリ(メタ)アクリル
アミド等のポリビニル類、ポリスチレン、ポリα−メチ
ルスチレン等のポリスチレン類、あるいはこれらのおよ
び他の高分子物質を形成するモノマーからなる光重合体
類、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイ
ド等のポリエーテル類、ポリエチレンイミン等のポリイ
ミン類、ポリエチレンアジペ−ト、ポリエチレンアジペ
ート、ポリオキシエチレンアジボイル等のポリエステル
類、ポリグリシン、ナイロン66等のポリアミド類、ポ
リジメチルシロキサン等のシリコン系樹脂、酢酸セルロ
ース、アミノペクチン等の多糖類、その他従来公知の高
分子物質およびそれらの混合物が挙げられる。
また、本発明においては、上記の如き溶液を形成し得る
高分子物質の外にも、溶媒には完全には溶解しないが、
溶媒を吸収包含してゲルを形成する超高分子量の上記の
如き高分子物質および上記の如き高分子物質を架橋させ
た架橋高分子物質も使用できる。これらの架橋高分子物
質であってもそのゲルが温度変化によって透光性←→光
散乱性の可逆変化を生じるものであれば、前記高分子物
質と同効である。
このような架橋高分子物質の架橋構造は、従来公知の方
法によって容易に形成することができる。例えば、前記
高分子物質の製造時に架橋剤として例えば多官能モノマ
ーを一部併用し、重合と同時に架橋構造を形成する方法
、反応性上ツマ−を併用して高分子物質中に架橋点を有
させ、この架橋点を利用して架橋構造を形成する方法、
放射線等を利用して架橋させる方法等、従来公知の方υ
:はいずれも利用し得るものである。
上記の如き高分子物質により高分子物質液を形成するの
に使用する液体は、従来公知の有機溶媒あるいは水また
はそれらの混合物がいずれも使用でき、例えば、水、メ
タノール、エタノール、プロパツール、エチレングリコ
ール、グリセリン等のアルコール類、アセトン、メチル
エチルケトン等のケトン類、ジオキサン、ジグリム、テ
トラヒドロフラン等のエーテル類、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスル
ホキシド等の含硫溶奴、あるいはこれらの混合溶媒、更
にはこれらの溶媒中に酸、塩基、塩等の電解質、尿素、
グルコース等の各種の溶質先溶解した溶液等があげられ
る。
本発明で使用する光変調素子を構成する高分子物質液は
、上記の如き高分子物質と溶媒とにより形成されるが、
特に重要な点は、高分子物質と溶媒との組合せであって
、その組合せを、例えば、高分子物質液中の高分子物質
が、あまり高くない温度、好ましくは20〜75℃程度
の温度範囲における温度変化によって、析出→溶解ある
いは溶解→析出という相転移現象を生じるような組合せ
にする必要がある。
本発明者は、高分子物質液の形成において、高分子物質
と溶媒を適当に組合せることによって、例えば1つの基
準として、高分子物質が溶媒中で示す臨界溶解温度(@
独高分子物質が単純溶媒中で示すフローリーのθ温度に
対応する温度)が、5℃〜110℃、特に好適には20
℃〜75℃の範囲に入るように高分子物質と溶媒とを組
合せることによって、温度変化、例えば昇温によって溶
媒中の高分子物質が析出状態から溶解状態に、あるいは
溶解状態から析出状態に相転移して、透光性←→光散乱
性という変化を示すことを見い出したものである。この
ような高分子物質液を、例えば約1〜1,000gm、
好ましくは1〜1o。
7tm程度の薄層とし、この薄層に局部的に熱を加える
ことによって、直ちにその加熱部分に透明性部分または
光散乱性部分が生じ、また熱を取り去ると直ちに透明性
部分または光散乱性部分が消滅することを知見し、これ
らの溶解(透明)←→析出(光散乱性)という極めて優
れた熱応答性が光変調素子の熱感応媒体として有用であ
ることを知見したものである。
このような優れた熱応答性を有する高分子物質液は、選
択した高分子物質に適した溶媒を選択し、高分子物質の
溶媒親和性を調節することによって容易に形成できるし
、また一旦比較的良溶媒により有機高分子物質溶液また
は透明な高分子物質ゲルを形成し、これに比較的貧溶媒
を混合させつつ高分子物質の溶媒親和性を変化させ、そ
の熱応答性を調整する方法、更には種々の混合比の溶媒
あるいは種々の濃度に溶質を加えた溶媒を用いる等の方
法によっても形成される高分子物質液の熱応答性を好ま
しい範囲に調整することもできる。
本発明において使用する光変調素子の熱感応媒体すなわ
ち高分子物質液は、高分子物質濃度的0.2〜25重量
%の高分子物質液を形成し、これを透明保護板と基板と
の間に前記の程度の厚さの薄層として形成することによ
って得られる。高分子物質濃度が上記範囲未満であると
温度変化に伴う光学的性質の変化が少なくなり、一方、
上記範囲を超える濃度であると、光変調素子としての応
答速度が低下するので好ましくない。
上記の如き光変調素子には、高分子物質液層に情報信号
に従って熱を与える手段が必要であり、このような加熱
手段は素子に予め組込んでおくのが好ましいが、素子の
使用時に取付けることもできる。加熱手段としては、従
来公知の手段がいずれも使用できるが、好ましい例は電
気抵抗によって発熱する抵抗発熱材料からなる加熱手段
である。
このような抵抗発熱層は、ニクロム等の金属、合金、硼
化ハフニウム、窒化タンタル、酸化スズ、インジウムス
ズ酸化物等の透明あるいは不透明金属化合物、カーボン
レジン、メタルグレーズ等の導電性プラスチック等が使
用できる。
本発明で使用する光変調素子は基本的には上記の材料か
ら構成されている。
更に、前記加熱手段を高分子物質液から保護する目的で
、加熱手段の面に絶縁層を設ける事も有効である。これ
らの絶縁層は、例えば、メチルメタクリレート、ブチル
アクリレート、スチレン−アクリロニトリル共重合体、
ポリエステル、ポリアミド等の高分子物質液層の構成溶
媒には不溶である高分子材料あるいは酸化ケイ素、酸化
チタン等の無機材料を、例えば10〜50.mの厚さに
形成することにより設けることができる。しかしながら
、このような絶縁層を抵抗発熱体の表面に形成すると、
その厚さに比例してそれだけ熱の移動が妨げられ、高分
子物質液である熱感応媒体の熱応答性が低下するので、
できる限り薄いことが好ましい。
本発明の特に好ましい態様においては、このような絶縁
層を全く無くすることもできる。しかしながら、光変調
素子の構成材料の劣化は、電気分解的作用による以外に
も、例えば、素子作成時に抵抗発熱体表面に生じる傷、
あるいは素子作成後の互いに接する材料間で生じる化学
反応等によっても劣化する可能性があるため、熱応答性
を低下させない程度1例えばlILm以下の保護層を上
記の如き材料から形成することができる。
尚、光変調素子の構成方法、すなわち、透明保護板、高
分子物質液層、発熱層、保護層および基板等のa層方法
は従来公知の方法でよい。
本発明の第2の特徴は、上記の如き光変調素子に、素子
の加熱手段として抵抗発熱体を設け、これに電流を通じ
て高分子物質液を加熱して光変調を行う点である。この
ような電流による加熱によって、輻射線を用いる場合に
必要な光学系が不要となる。使用する電流としては直流
も使用できるが、最も好ましいのは交流であり、交流を
用いることにより一層本発明の目的が十分に達成される
。また使用する交流は、特に直流分の利得することのな
いもの、すなわち、例えば正弦波、二角波、方形波1階
段波等適当なものを用いることができるが、抵抗発熱体
を通過するffflを十分長時間Ja分した詩に得られ
る通過電気量の値が常にゼロとなるような電流を用いる
必要がある。更に、°Iニ流の極性反転から次の極性反
転までの時間は特に一定である必要はないが、50II
s以下であることが必要であり、従って、一定周期を持
つ交流の場合、その周波数は20Hz以七であることが
必要である。
次に1本発明の光変調方法の好ましい実施態様を図解的
に例示する添付図面を参照して本発明を更に杖体的に説
[91する。
添付図面の第1図は、光透過型および反射型の光変調素
子を用いた本発明方法を図解的に同時に示している。尚
、この例では、低温では透明で光透過性であり、高温で
は析出して光散乱性になる高分子物質液を熱感応媒体と
して使用している。
第1図における光変調素子20は、前記の如き基板1、
前記の如き高分子物質液層2および前記の如き透1月保
護板3から構成されており、上記基板1には、高分子物
質液層2に熱を加えるための好ましい一手段として抵抗
発熱層4a、4b・・・およびこれらの抵抗発熱層を高
分子物質液層の溶剤から保護するための極めて薄い保護
層5が設けられている。そして抵抗発熱層は、該発熱層
を発熱させるための外部電源7に、スイッチあるいはこ
れに類する動作をする素子6a、6b・・・を介して接
続されている。
このような例の光変調素子においては、スイッチが開い
た状態(6a)では、抵抗発熱層4aに電力は供給され
ず、これに隣接するポリマー液層2は低温であるため、
同層2は高分子物質が溶剤に親和した透明な均一状態で
ある。従って、本素子が光透過型の構成である場合は、
入射光は8aは直通し、はぼそのまま素子の裏面より出
射する。また、本素子が光反射型構成の場合は、抵抗発
熱層4a、4b・・・、保護層5、着色層(図示なし)
等の光学的性状に従い入射光は反射あるいは吸収される
。一方、スイッチが閉じられる(6b)と、抵抗発熱層
4bには外部電源7より電力が供給され、このとき抵抗
発熱層4bに生じる熱は隣接する部分の高分子物質液層
2を昇温させる。その結果、液温か高分子物質の臨界温
度を越えると、高分子物質は液媒体中に析出して、その
部分の高分子物質液層2が不均一状態になり、入射光8
bは高分子物質液層z内で著しく光散乱されることにな
る。このようにして光変調の目的が達成される。
」−記例示方法において、供給電力が直流である場合に
は、素子の作動時には、抵抗発熱層に一般に2v以上の
電圧降下が生じるので、抵抗発熱層の保護層が無いか、
あるいは保護層による絶縁が不完全である場合には、抵
抗発熱層の点を電極表面として高分子物質液との間で電
極反応が生じる。このとき抵抗発熱層の構成材料の変質
や溶解、高分子物質液中の溶媒や溶質の変化が生じるこ
とがある。同様の現象は、保護層に構造的欠陥が全く無
い場合でも保護層材料が誘電分極することにより高分子
物質液中に電流が流れることにより生じ得る。従って、
素子の抵抗発熱層を直流あるいは直流の重畳した交流に
より駆動した場合には素子構成材料の電気分解的作用が
進行し、素子の劣化が生じることがある。
これに対して供給電力として好ましくは交流を使用した
場合には、電気分解によって一旦生じた化学種が、次の
段階の化学反応を生じたり、液媒体内を拡散したりする
前に、逆方向の電流が流れることにより元の化学種に戻
ると考えられ、素子構成材料の分解や変性が十分に抑制
されいる。
以上のように本発明方法の特に好ましい態様では、抵抗
発熱層に厚い保護膜を形成すること無く、素子を長期間
作動させても素子構成材料の劣化が生じることが無い。
尚、上記の例は、高分子物質液として加熱によって析出
して光散乱性になる材料を使用したが、これとは逆に、
加熱によって溶解して透明化する高分子物質液を使用し
た場合にも、光の透過および散乱が逆になることを除き
、他は上記と実質上同様である。
次に本発明の好ましい実施例を挙げて本発明を更に具体
的に説明する。
実施例1 第2図に示すように厚さ0.35w+m、大きさ40m
mX50mmのガラス板(基板)lの表面に、厚さ1.
000オングストロームの窒化タンタル膜をスパッタリ
ング法により形成し、次にこの膜上にホトレジストを塗
布し、ガラス板の短辺に平行に20本/m11のストラ
イプパターンを焼付は後、エツチング処理にて余分の窒
化タンタル膜を選択的に除去して、所定のパターンの抵
抗膜9を得た。その上に更に厚さ2.000オングスト
ロームのインジウム・錫・酸化物(ITO)膜をスパッ
タリング法により積層し、再び同様の方法によりパター
ニングを行い導電路10を形成した。ITOの被覆の無
い窒化タンタル膜部分(大きさ40終mX2,000ル
m)を抵抗発熱層4として利用する。この上にエチルメ
タクリレートプラズマ処理を行い、10gmの架橋高分
子膜を形成して保護層5とした。
この上に、厚さ100用m、大きさ50mmX30mm
で、中央に40mmXIOm@の窓を開けたマイラーフ
ィルムを、窓に作成した抵抗発熱層部が入るようにして
接着した。
N−イソプロピルアクリルアミド0.5g、過硫酸アン
モニウム3+agを冷水に溶解し、テトラメチルエチレ
ンジアミン8JLlを添加して、減圧下にて脱気した。
水浴上で20℃に30分間保持して重合反応を行った。
この溶液を前記作成のマイラーフィルムの窓部に滴下し
、上から大きさ50mmX 30 mm、厚さ0.35
mmのガラス板を気泡が入らぬようにかぶせたうえ、常
温硬化エポキシ樹脂を用いてフィルム周辺部を封止して
本発明で使用する光変調素子とした。
外部電源は、ファンクションジェネレータ2台と電力増
巾器とで構成した。
すなわち、第1のファンクションジェネレータで、素子
駆動の繰り返し周期を決める比較的長周期(20ss〜
1,000■S)の方形波(デユーティ比1/2〜1/
100 )を発生し、この方形波を第2のファンクショ
ンジェネレータのゲート入力へ加えた。第2のファンク
ションジェネレータはゲート入力に信号が加わると、規
定周波数(20Hz〜2KHz)の正弦波交流を発振す
るように設定した。この出力を電力増巾器を通じて光変
調素子の抵抗発熱体へ加えた。この時同−素子内の任意
の複数個の抵抗発熱体を並列に接続した。
次に、情報信号に応じて任意の組み合せの抵抗発熱層に
周波数800Hz、実効値22Vの正弦波交流を1回に
4Orms加えた。素子上の入力情報に対応する位置が
透光性から不透光性に変化した。
交流の周波数を200Hz〜800Hzの間で変化させ
ても、光学応答性はあまり変化しなかった。ゲート入力
信号の繰り返し周期を300m5(デユーティ比13.
3%)と設定し、48時間駆動を行い、光変調素子の劣
化がみられない事を確認した。
一方、同じ光変調素子に対し、波高22Vの直流パルス
を用いる他は上記と同条件で駆動を行ったところ、初期
は上記と同様の結果が得られた6しかしながら、2時間
以内に熱感応媒体中に溶媒の電気分解生成物と考えられ
る気泡を生じ、交流による駆動法を用いる事が素子寿命
の観点からより有効である事が確認された。
実施例2 厚さ0.35膿■、大きさ40+ss+X 50mmの
ガラス板の表面に、インジウム・錫・酸化物(ITO)
を膜厚的1,500オングストロ一ム蒸着し、この上に
ホトレジストを塗布して、短辺に平行に巾1層履のスト
ライプパターンを焼き付け、エツチング処理によりスト
ライプ状の抵抗発熱体を得た6更に導電路として、まず
クロム約30オングストローム、その上に金250オン
グストロームのパターン状蒸着膜を作成した。金属被覆
の無いインジウム・錫・酸化物(ITO)膜部分1m+
sXZm層を抵抗発熱体として利用する。更に、後に電
極引き出し部として利用する長辺部分以外に保護層とし
て酸化ケイ素膜500オングストロームを形成し、第2
図に示す形態の抵抗発熱体を持つ基板を作成した。
以f、実施例1と同様にして光変調素子を作成した。
この光変調素子を実効値16V、周波数800Hzの交
流を用いて実施例1と同じ装置構成の下に同様の駆動試
験を行い、同様の結果を得た。
実施例3 N−イソプロピルアクリルアミド4.8g。
N、N−メチレンビスアクリルアミド80mg、過硫酸
アンモニウム30mgを冷水60mMに溶解し、テトラ
メチルエチレンジアミン150JL文を添加して減圧に
て脱気し、モノマー溶液とした。
このモノマー溶液を実施例1と同様の基板とガラス板と
の間に封入し、室温に30分放置してモノマー溶液のゲ
ル化を完了させた。
こうして作製した光変調素子に対して、実施例1と同じ
条件下の駆動試験を行い、同様の結果を得た。
実施例4 ポリオキシエチレン・ラウリルアミン(jtho履e−
e7+ C−15、花王アクゾ製)Igを、水60mJ
1に溶解し界面活性剤溶液とした。この界面活性剤溶液
を実施例1と同様の基板とガラス板との間に封入して光
変調素子を作製した。実施例1と同様の駆動試験を行い
、同様の結果を得た。
実施例5 メタクリルアミド0.5g、過硫酸アンモニウム10m
gを冷水30mMに溶解し、テトラメチルエチレンジア
ミン30g1を添加してアスピレータにて脱気した。室
温にて30分放置した後、メタノール25mJlを加え
、60℃に加温してポリマー溶液とした。実施例1と同
様の基板とガラス板とをオーブンで60℃に加温し、こ
の間に上述のポリマー溶液を封入して、光変調素子を作
成した。
放冷により素子内のポリマー溶液は不透光性に変化した
。次に実施例1と同じ構成の外部電源を接続して、抵抗
発熱層に周波数800Hz、実効値28Vの正弦波交流
を1回に40m5加えたところ、素子の対応する部位が
不透光性から透光性に変化した。交流の周波数を200
Hzの間で変化させても、光学的応答特性はあまり変化
しなかった。ゲート入力信号の繰返し周期を400■S
(デユーティ比10%)と設定し、48時間駆動を行い
、光変調素子の劣化がみられないことを確認した。
(効  果) 本発明により、以下の効果が得られる。
(1)輻射線加熱の場合に必要な光学系を全く必要とし
ない。
(2)熱感応媒体の急速な加熱が可能であるため、高速
度の光変調が可能である。
(3)抵抗発熱層のパターンは任意の形状とすることが
可能であるため、熱感応媒体の任意の領域を加熱するこ
とが可能であり、入射光に対して所望のパターンの変調
を加えることができる。
(4)抵抗発熱層に抵抗薄膜を用いれば、薄型の光変調
素子が作製可能である。
また、電流として交流を採用することにより、上記(1
)〜(4)の効果に加えて更に次の効果が得られる。
(5)熱感応媒体の駆動時に構成材料の電気分解による
劣化を防ぐことができるので、光変調素子の寿命が延長
される。
(6)抵抗発熱体と熱感応媒体とを隔てる保護層の厚さ
を無くするか、あるいは極めて薄くする事が可能である
ため、熱の伝導が良好となり、駆動電力が軽減される。
(7)同上の理由に基づき、入力信号に対する応答速度
が改善される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で使用する光変調素子の断面を図解的に
示し、第2図は、本発明の実施例で使用した発熱抵抗層
を有する基板を図解的に示している。 1;基板       2;高分子物質液層3;透明保
護板    4:発熱抵抗層5;保護層      6
;スイッチ 7;電源       8;入射光 9;抵抗膜     1o;導電路 えA;光変調素子 特許出願人   キャノン株式会社 代理人  弁理士 吉 1)勝 広 ン゛・、+−“ 第1図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)高分子物質と液体とからなる熱感応媒体および該
    熱感応媒体に隣接する抵抗発熱体からなる光変調素子に
    、電流を通じて光変調することを特徴とする光変調方法
  2. (2)電流として交流を使用する特許請求の範囲第(1
    )項に記載の光変調方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030012452A (ko) * 2001-08-01 2003-02-12 손창민 열 감응 고분자로 구성되는 필름을 채택한 광 조절구조물과 그의 제조방법
JP2015535619A (ja) * 2012-11-30 2015-12-14 サントル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシェ シアンティフィクCentre National De Larecherche Scientifique 切替可能指向性赤外放射線源

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