JPS6237521Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はヘアピンを収容包装して陳列杆に吊下
げるのに好適であり、又、購入後、使用者におい
てはヘアピンを取出すのに好都合なヘアピン入れ
容器に関するものである。

従来、ヘアピン入れ容器としては、容器本体と
その蓋体とからなり、ヘアピン収容部とそれに隣
接して設けられた、容器本体と蓋体とを貫通する
吊下げ陳列用の穴を備えた偏平構造の容器が既に
知られている。かかる容器は、一般に所望の色彩
に着色された容器本体と、透明な蓋体との組合せ
であり、プラスチツクにて製作されている。

この種の容器は、商品を陳列する際、そのまま
穴を吊下げ杆に通して陳列展示できるし、購入後
においてもそのまま美麗な保存容器として用いる
ことができる利点を有し、好ましいものである。

しかし、従来のこの種の容器においては、ヘア
ピン収容部は単に底板部が平らな偏平空間であつ
たから、ヘアピンが残り少なくなると、ヘアピン
収容部の隅にへばり付いた細いヘアピンは、容器
内からつまみ出しにくいという欠点があつた。

また、商品陳列の際、着脱時に往々にして吊下
げ杆とヘアピン容器の陳列用の穴との間でこじれ
を生じ、穴の周囲にひび割れ等が生じ、商品の価
値を低下させるようなこともあつた。

本考案は上記した実情に鑑みなされたものであ
つて、その目的とするところは、容器内のヘアピ
ンの残量が少なくなつても、最後の一本まで容易
につまみ出すことができ、又商品を陳列展示する
際、容器の吊下げ用の穴の周囲にひび割れ等を生
じることがないヘアピン入れ容器を提供すること
にある。

すなわち本考案は、容器本体とその蓋体とから
なり、ヘアピン収容部と、それに隣接して容器本
体と蓋体とを貫通する吊下げ陳列用の穴を備えた
偏平構造のヘアピン入れ容器において、容器本体
の底板部中央に、切欠部を有する中仕切を突設す
ると共に、該底板部上の前記中仕切と直交する方
向に、両側部を高く、中仕切側を低くしたリブを
設け、また前記容器本体とその蓋体を貫通する吊
下げ陳列用の穴は、容器本体側の貫通孔の上面周
縁に該容器本体の周壁上端縁よりも突出したボス
部が形成され、該ボス部が容器蓋体の穴部に嵌入
する構造としたヘアピン入れ容器である。

本考案の構成を図面に示す実施例に基づいて詳
述すると次のとおりである。第１図は本考案に係
るヘアピン入れ容器の分解斜視図、第２図は同縦
断面図、第３図は同横断面図である。合成樹脂製
の容器本体１の底板部９には中仕切３が突設さ
れ、該中仕切３には二個所の切欠部２を形成して
なる。更に該中仕切３と直交する方向に、三条の
リブ４が設けられる。該リブ４は、そ両側すなわ
ち容器本体１の周壁１０側が高く、中央部すなわ
ち中仕切３側が低くなるように傾斜して設けられ
る。更に容器本体１の上方には、容器本体１の周
壁１０の上端縁５よりも突出したボス部６を有す
る貫通孔７が設けられる。

一方蓋体１３は、透明なプラスチツク製であ
り、前記した容器本体１のボス部６に丁度嵌合す
る穴１１を有し、該穴１１の周囲は肉厚としてあ
る。

尚、符号８は容器本体１の外周壁に設けた段部
であり、蓋体１３の下面端縁部１２と嵌合する。
又符号１５は商品内容や商標等を印刷したラベル
であり、上方部には前記容器本体１のボス部６に
丁度嵌合する穴１４を有している。

以上本考案の好ましい実施例について説明した
が、切欠部やリブの数、形状等は任意である。す
なわち切欠部は１個でもよいし、リブも１本〜２
本でもよく、その形状も図示のように円弧状に設
けてもよい。また実施例に示すように、切欠部２
は容器本体１の底板部９に達するように深く切欠
した構造とするのが好ましいし、リブ４の中仕切
側の高さも、底板部９よりもやや高い状態として
おく方が好ましい。

上記した構成から明らかなように、本考案に係
るヘアピン入れ容器は、容器内のヘアピンの残量
が少なくなつたとしても、容器本体１の底板部９
に傾斜して設けたリブにより、ヘアピンは中央に
集り、しかも数個所の切欠部２を有する中仕切３
と該リブ４を直交して設けてあるから、ヘアピン
を指先で中仕切側へたぐり寄せ、中仕切３の切欠
部２を利用して指先でつまみ出せば、簡単に容器
内から取出すことができる。

又容器本体１に突出成形したボス部６と、蓋体
１３の、周囲を肉厚とした穴１１とが互いに嵌合
し合い、二重構造となるため強度が増大し、貫通
孔７を吊下げ杆１６に貫通して陳列する際にも、
該貫通孔７の周囲にひび割れ等が生じることはな
い。

更に、商品内容や商標等を印刷したラベル１５
の上方に穿設した穴１４を、容器本体１のボス部
６に嵌合させ、さらに容器本体１の上面と、蓋体
１３の穴１１の周囲に形成した肉厚部とで、ラベ
ル１５をはさみ込めるため、ラベルの位置が確実
に固定され、ズレ等を起すことがない等、数々の
優れた実用的効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案に係るヘアピン入れ容器の一実施例
を示すもので、第１図は分解斜視図、第２図は縦
断面図、第３図は横断面図である。 １……容器本体、２……切欠部、３……中仕
切、４……リブ、６……ボス部、７……貫通孔、
９……底板部、１０……周壁、１１……穴、１３
……蓋体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器本体とその蓋体とからなり、ヘアピン収容
   部と、それに隣接して容器本体と蓋体とを貫通す
   る吊下げ陳列用の穴を備えた偏平構造のヘアピン
   入れ容器において、容器本体の底板部中央に、切
   欠部を有する中仕切を突設すると共に、該底板部
   上の前記中仕切と直交する方向に、両側部を高
   く、中仕切側を低くしたリブを設け、また、前記
   容器本体とその蓋体を貫通する吊下げ陳列用の穴
   は、容器本体側の貫通孔の上面周縁に該容器本体
   の周壁上端縁よりも突出したボス部が形成され、
   該ボス部が容器蓋体の穴内に嵌入する構造とした
   ことを特徴とするヘアピン入れ容器。