JPS6236587B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は銀行やその他の金融機関等で、紙幣の
支払放出にテラーが操作して用いられるものであ
る。

（従来の技術） 従来紙幣の払出し等では、テラーが札を１枚１
枚数えて支払いを行なつていたが一般に銀行など
の金融機関において札束単位の支払が増加してい
るが従来この札束をテラーが机の中に準備してお
くか或はその都度取寄せて支払をしており管理面
より見て余り好ましい状態ではなかつた。

更に又最近では銀行等で支払金額の集計、表
示、記録などを行なうテラーズマシンが普及して
いる。そこでこのテラーズマシンを利用して札束
を多数装填した箱内より所定個数を放出せしめテ
ラーが取扱い易いようにすることが望ましい。そ
こでこのような装置として例えば実開昭55−
48212号公報の紙幣束の如き物品放出装置が公知
に属する、即ち一定数づつの物品を束にし、この
束物品を収納するとともに、指令のある時は自動
ロツク機構が解除されて必要束数の束物品を取出
せる様にされた第１の収納箱と、個別に分かれた
状態にて各物品を収納しておき、且つ該固別物品
を自動的に放出出来る様にした第２の収納箱と、
操作部よりの放出指令の個数を、前記束物品の束
数と個別物品の個数とに分け、該個別物品を該個
数だけ前記第２の収納箱より自動的に放出させる
とともに前記放出指令の個数に放出すべき１以上
の束物品の束数が含まれる場合には、前記第１の
収納箱の自動ロツク機構を解除させるようにした
制御機構とをもつものである。

（発明が解決しようとする問題点） 前記した如き従来手段ではテラーが札の１枚１
枚或は束数で計数して支払いを行なうものである
から、計数の間違いなども生じやすく又時間もか
かるので客を待たせたり能率的にも低下が止むを
得なかつた。

そこで本発明ではテラーの操作で札束の１個１
個が必要回数手に触れることなく放出されるので
計数の誤りを生ずることなく、しかも客の面前で
行ない得ることにより事務能率の向上を計り得る
ものである。

（問題点を解決するための手段） 本発明は収容箱が外箱の中桟を介して引出し状
に且つ多段に外箱内に設け、この各収容箱内前端
並びに中桟に互いに連通する落下口を形成し、こ
の落下口に臨み下段に関係なく収容箱内の札束を
放出するシユートを枢着し、上記落下口の内方口
辺に位置して後方より押圧される札束の前方を支
える固定支持板を設け、これに圧接する札束の下
方に信号により作動するソレノイドと連動して少
くとも前記固定支持板の上面まで達するストロー
クを有する突上棒とより成り、突上棒により札束
が完全に固定支持板を越えて落下口よりシユート
を介して放出されることにより前記問題点を解決
するものである。

（作用） テラーカウンタ上に置かれる多段状の出き出し
箱状で、テラーマシンによる信号で、所定の金種
の収容箱内より札束が押し出され、上段よりはシ
ユートを介して最下段の受箱内に放出され、金種
と数量が１個づつ受箱内にテラーや客に見得る状
態で行なわれる。

（実施例） 次に添付した本発明の実施例により詳細に説明
する。

図に示した実施例では、札束の収容箱が２段重
ねでしかも一段を２つに仕切つた多段の引き出し
状のものとし合計４種の札束が収容されるものが
示され且つこれらが外箱に収められて、例えば一
般銀行などのテラーカウンターの上或は下方のテ
ラー机上の区間部分に設置出来るようにして最も
好ましい実施例を示してあるが金種はその種類を
問わず何種類でもよく又２つに仕切ることも必
要々件ではないが要するに札束の収容箱が重ねら
れた多段状のものである。

図において、１は外箱で、これに引き出し状
で、例えば万券と千券の札束Ｓ，S′を多数収容す
る収容箱２，２′が少なくとも２段に形成され従
つて上段収容箱２を滑動させる中桟３と下段収容
箱２′を滑動させる底板４を有する。この中桟３
及底板４は一般の引出し構成でよい。上、下段両
収容箱２，２′内には札束Ｓ，S′を重ねて並置す
るための台５，５′が、前端の札束Ｓ，S′を支持
するための固定支持板６，６′と収容箱２，２′の
後板７，７′との間に形成され、この台５，５′の
下方には案内軸８，８′を有しこれに案内されて
摺動する可動押圧板９，９′が、ばね１０，１
０′と滑車１１，１１′により常に札束Ｓ，S′の後
方より札束Ｓ，S′が押圧するように形成される。

前端の札束Ｓ，S′に対応する下方にこの札束と
衝合する突上棒１２，１２′が摺動体１３，１
３′に設けられ、摺動体１３、１３′はガイド棒１
４に案内されて上下動自由に設けられ、摺動体１
３，１３′には押圧レバー１５，１５′に連動して
おり且つ押上レバー１５，１５′はスプリング１
６にて常時摺動体１３，１３′を下方位置に付勢
し更に押上レバー１５，１５′の他端は連結体１
７を介してソレノイド１８に連結している。な
お、ガイド棒１４、連結体１７、ソレノイド１８
等の下段収容箱２′側は示されていないし、又各
収容箱２，２′が仕切板１９によつてそれぞれ２
分割されているが、これら分割区画内は前記構造
と全く同じであるから説明は１区画内のみで他は
省略する。

しかして、本発明においては上記の如く構成さ
れた収容箱２，２′において、上段収容箱２の前
板２０と前記固定支持板６との間の引出底２１、
中桟３には落下口２２が形成され、下段の収容箱
２′には、上記落下口２２に合致したヒンジ２３
で一方を枢着し回動自在に設けたシユート２４が
設けられ、シユート２４の他方は下段収容箱２４
の前板２０′外に臨み円弧状に形成される。

次に作用を説明すると、各収容箱２，２′を一
杯に引き出し或は抜き取つて、固定支持板６と可
動押圧板９との間にそれぞれ札束Ｓ及びS′を重ね
て多数挾み込み、ばね１０，１０′により札束
Ｓ，S′を固定支持板６に押圧して収容箱２，２′
は外箱１内にそれぞれ収容される。周知のテラー
ズマシンに、顧客よりの支払伝票等による金額を
設定し、これが表示とテラーズマシンの表示金額
と合致したら払出釦を押すと、例えば札束Ｓを払
出す場合テラーズマシンの金額或は個数信号がソ
レノイド１８に送られてソレノイドが作動する。
すると、連結体１７を介して押上レバー１５は枢
軸２５′を中心として回動し、摺動体１３を上昇
する。従つて突上棒１２は札束Ｓの下面を突き上
げて、これを固定支持板６の上縁より上に押し出
され、このとき可動押圧板９の押圧力で札束Ｓは
固定支持板６を乗り越えて落下口２２に落とされ
る。するとこの札束Ｓはシユート２４上を滑り受
箱２５内に集積され取り出すことができる。

又、下段の収容箱２′においては、前記設定信
号により固定支持板６′を乗り越えた札束S′は下
段収容箱２′の前端内部に集積されるから、これ
はシユート２４を開いて取出すことができる。

上記実施例では、上段、下段の収容箱２，２′
の構造が落下口２２及シユート２４において相違
するが、上段収容箱２も、落下口２２と同様に引
出底２１′に落下口を有するシユート付きの下段
収容箱２′とほぼ同一のものを用いてもよく、又
下段の収容箱２′の引出底２１′に落下口を形成し
て、これに臨むシユートを収容体２′或は外箱に
設けて受箱２５をその下方に設置すれば上段収容
箱２内の札束Ｓも又下段収容箱２′内の札束S′も
共に受箱２５内に集積されるがこの場合は機械全
体の高さが増すので前記テラーカウンターとテラ
ー机上の空間に設置のときはその高さに限定して
製作する必要がある。

（発明の効果） 本発明は上記の如くそれぞれの札束がシユート
によりほぼ同一個所でしかも１束づつテラーの前
面に放出されるのでその数量も明らかであり取扱
いが極めて容易であり繁雑な事務を簡略化し得る
ものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の放出機の実施例を示したもので
第１図は一部を欠切し収容箱をやや引出した状態
を示す斜視図、第２図は切断側面図、第３図は収
容箱の一部欠切斜視図、第４図はシユート部分の
斜視図である。 符号、Ｓ，S′は札束、１は外箱、２，２′は札
束の収容箱、５，５′は台、６，６′は固定支持
板、９，９′は可動押圧板、１２，１２′は突上
棒、１３，１３′は摺動体、１５は押上レバー、
１８はソレノイド、２１，２１′は引出底、２２
は落下口、２４はシユート、２５は受箱である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 収容箱内に多数並置される収容物を後方より
   押圧して前方の固定支持板に圧接し、該固定支持
   板のほぼ下方に突上棒を有してこれをもつて収容
   物の１個を突き上げて突出せしめこれを取り出す
   装置において、上記収容箱が外箱の中桟を介して
   引出し状に且つ多段に外箱内に設け、この各収容
   箱内前端並びに中桟に互いに連通する落下口を形
   成し、この落下口に臨み下段に関係なく収容箱内
   の札束を放出するシユートを枢着し、上記落下口
   の内方口辺に位置して後方より押圧される札束の
   前方を支える固定支持板を設け、これに圧接する
   札束の下方に信号により作動するソレノイドと連
   動して少くとも前記固定支持板の上面まで達する
   ストロークを有する突上棒とより成り、突上棒に
   より札束が完全に固定支持板を越えて落下口より
   シユートを介して放出されることを特徴とする札
   束放出機。