JP2021144396A - 自動取引装置、自動取引システム及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
解決策の1つに、1回の手続きで投入可能な硬貨の枚数がより多い自動取引装置への置き換えも考えられるが、その開発には時間を要する上に、費用対効果の点でも採用が難しい。
請求項2に記載の発明は、前記自動取引装置は、複数枚の硬貨の一括投入が不可能な第1の硬貨投入口を有し、前記硬貨入金装置は、複数枚の硬貨の一括投入が可能な第2の硬貨投入口を有する、請求項1に記載の自動取引装置である。
請求項3に記載の発明は、前記自動取引装置は、第1の硬貨収納部を有し、前記硬貨入金装置は、第2の硬貨収納部を有し、前記第2の硬貨収納部の最大収納枚数は、前記第1の硬貨収納部の最大収納枚数より多い、請求項1又は2に記載の自動取引装置である。
請求項4に記載の発明は、前記合算部で合算された金額に基づく両替を受け付ける受付部を更に有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動取引装置である。
請求項5に記載の発明は、前記合算部で合算された金額を、入金額として、指定された口座に記録させる制御部を更に有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動取引装置である。
請求項6に記載の発明は、前記自動取引装置が有する前記第1の硬貨投入口の扉と前記硬貨入金装置が有する前記第2の硬貨投入口の扉の開閉を制御する制御部を更に有する、請求項2に記載の自動取引装置である。
請求項7に記載の発明は、前記制御部は、取引の開始に伴い、前記第1の硬貨投入口の扉と前記第2の硬貨投入口の扉の両方を開状態に制御する、請求項6に記載の自動取引装置である。
請求項8に記載の発明は、前記制御部は、前記第1の硬貨投入口の扉と前記第2の硬貨投入口の扉のうち開状態に制御する扉を、利用者の指示に応じて制御する、請求項6に記載の自動取引装置である。
請求項9に記載の発明は、前記制御部は、前記第1の硬貨投入口に投入された硬貨の枚数が取り扱い可能な枚数を超えた場合、前記第2の硬貨投入口の扉を開状態に制御する、請求項6に記載の自動取引装置である。
請求項10に記載の発明は、前記制御部は、取引の開始に伴い、前記第2の硬貨投入口の扉だけを開状態に制御する、請求項6に記載の自動取引装置である。
請求項11に記載の発明は、前記制御部は、投入する硬貨の枚数を問い合わせる画面を表示部に表示させ、利用者の入力に応じて、前記第1の硬貨投入口の扉及び前記第2の硬貨投入口の扉のうちのいずれか一方を開状態に制御する、請求項6に記載の自動取引装置である。
請求項12に記載の発明は、前記制御部は、硬貨の投入前に利用者が入力した硬貨の枚数の情報が予め定めた閾値より少ない場合、前記第1の硬貨投入口の扉を開状態に制御し、硬貨の投入前に利用者が入力した硬貨の枚数の情報が予め定めた前記閾値より多い場合、前記第2の硬貨投入口の扉を開状態に制御する、請求項11に記載の自動取引装置である。
請求項13に記載の発明は、前記制御部は、前記第1の硬貨投入口と前記第2の硬貨投入口のうちのいずれか一方にエラーが検知された場合、エラーが検知されていない側の硬貨投入口の扉のみを開状態に制御する、請求項6に記載の自動取引装置である。
請求項14に記載の発明は、前記硬貨入金装置が有する前記第2の硬貨投入口の扉の開閉を制御する制御部を更に有し、前記制御部は、前記第1の硬貨投入口に投入された硬貨の枚数が取り扱い可能な枚数を超えた場合、前記第2の硬貨投入口の扉を開状態に制御する、請求項2に記載の自動取引装置である。
請求項15に記載の発明は、投入口を有する自動取引装置と、前記自動取引装置に通信可能に外付けされる硬貨入金装置とを有し、前記自動取引装置は、前記投入口に投入された貨幣の金額を計数する計数部と、取引毎に、前記硬貨入金装置から通知された金額を、前記計数部で計数された金額に合算する合算部とを有する自動取引システムである。
請求項16に記載の発明は、別体の硬貨入金装置が通信可能に接続されている自動取引装置に設けられるコンピュータに、前記自動取引装置に設けられている投入口に投入された貨幣の金額を計数する機能と、取引毎に、前記硬貨入金装置から通知された金額を、前記自動取引装置で計数された金額に合算する機能とを実現させるプログラムである。
<実施の形態1>
<システム構成>
図1は、実施の形態1で使用する自動取引システム1の外観構成の一例を示す図である。
図1に示す自動取引システム1は、投入口への硬貨の一括投入が可能な硬貨入金機100と、入金された貨幣の金額に応じた両替後の貨幣を払い出す両替機200と、これらを接続する通信ケーブル300とで構成される。
通信ケーブル300は、硬貨入金機100や両替機200の背後等、利用者の目に触れ難い場所に設置される。通信ケーブル300には、例えばLAN(=Local Area Network)ケーブルが用いられる。
本実施の形態では、紙幣と硬貨の両方を含む場合は「貨幣」との用語を使用し、それぞれを区別する場合は「紙幣」と「硬貨」の用語を使用する。
本実施の形態における両替機200は、自動取引装置の一例である。
本実施の形態の場合、装置本体100Aの正面側の上部には、概略L字の切り欠きが設けられている。この切り欠きにより形成される水平面に、1枚以上の硬貨をバラバラの状態で一括に投入可能な硬貨投入口102が配置される。硬貨投入口102の開口は、水平面と概略平行である。このため、利用者は、硬貨を硬貨投入口102に落とし込むように投入できる。
なお、切り欠きにより形成される斜面には、入金された金額が印字されたレシートが排出されるレシート発行口101が設けられる。
本実施の形態における硬貨投入口102は、上部に開口を有する略立方体形状の容器102Aと、開口を開閉する可動式のシャッター102Bを有している。
本実施の形態における容器102Aは、一度の取引で、最大600枚のバラ硬貨を受け入れることが可能である。ここでの容器102Aは、第2の硬貨収納部の一例であり、600枚との数値は、第2の硬貨収納部の最大収納枚数の一例である。
なお、シャッター102Bが、開口を塞ぐように装置本体100Aから引き出された状態は、容器102Aの開口が閉じた状態(閉状態)である。この状態の場合、利用者は、容器102Aを外部から見ることができない。当然、硬貨投入口102には硬貨を投入することができない。
本実施の形態における硬貨投入口102は、第2の硬貨投入口の一例であり、その開口を開閉するシャッター102Bは、第2の硬貨投入口の扉の一例である。
この他、硬貨入金機100の正面中段付近には、入金できないと判断された硬貨が排出されるリジェクト口103が設けられている。
本実施の形態における硬貨入金機100は、硬貨入金装置の一例である。
本実施の形態の場合、硬貨収容庫209には、ホッパーと呼ばれる容器が最大4つ取り付けられる。1つのホッパーには、バラ硬貨の500円硬貨が400枚収容される。同じく1つのホッパーには、バラ硬貨の100円硬貨と50円硬貨が合わせて600枚収容される。
一方、紙幣収容庫210には、3000枚の紙幣の収容が可能である。
装置本体200Aの正面側の上部にも、概略L字の切り欠きが設けられている。この切り欠きにより形成される水平面の更に下段には、財布やポーチ等を一時的に置くためのテーブル200Bが、装置本体200Aの前面から前方に突出するように設けられている。このテーブル200Bに硬貨を1枚ずつ投入可能な硬貨投入口208が配置される。
両替機200の場合、スリット208Aの形状は、1枚のバラ硬貨しか投入できない寸法に定められている。
スリット208Aの奥には、投入された硬貨を収容する容器208Bが設けられている。本実施の形態における容器208Bには、一度の取引で、最大100枚のバラ硬貨を受け入れることができる。もっとも、運用上は、投入可能な最大の枚数が100枚よりも少なく定められている。例えば60枚に制限されている。目安として用いる枚数は、両替機200が設置される金融機関により異なる。
なお、シャッター208A1が開いた状態(開状態の場合)でのみバラ硬貨の投入が可能になる。硬貨投入口208へのバラ硬貨の投入は1枚ずつに限られる。一方、シャッター208A1が閉じた状態(閉状態の場合)でのバラ硬貨の投入は行えない。
ここでの容器208Bの底部には、バラ硬貨処理部221(図5参照)が設けられている。
操作表示部201は、例えばタッチパネルで構成され、利用者に対する情報の提供や操作の入力に使用される。本実施の形態における操作表示部201は、両替機200と硬貨入金機100とで共用される。
操作表示部201と同じ斜面の右側には、硬貨出金口202が配置されている。硬貨出金口202は、例えば両替時に生じる端数分のバラ硬貨の排出に使用される。硬貨出金口202の手前側には、専用のシャッターが設けられている。このシャッターは、バラ硬貨の出金時に限り開状態となり、それ以外は閉状態である。
前述した切り欠きにより形成される水平面には、棒金が排出される棒金排出口205が配置されている。棒金排出口205の開口には、専用のシャッターが設けられている。このシャッターは、棒金の排出時に限り開状態となり、それ以外は閉状態である。
なお、切り欠きにより形成される水平面とテーブル200Bの間の高さには、対人センサ207が配置されている。対人センサ207は、装置本体200Aの前方に赤外光を出力し、利用者により反射された赤外光を検知することで、両替機200を操作する利用者の存在を検知する。
図4は、硬貨入金機100の制御系部分の構成例を説明する図である。
硬貨入金機100は、自機(硬貨入金機100)の動きを制御する制御部110と、制御部110に接続される処理デバイスにより構成されている。
図4では、処理デバイスの一例として、バラ硬貨処理部111、シャッター開閉部112、レシート印字部113、記憶部114、通信部115を表している。
なお、正常と選別されたバラ硬貨は、入金の処理が確定するまで、一時保留部に保管される。一時保留部に保管されているバラ硬貨は、入金の処理の確定後、金種別に硬貨収容庫104(図1参照)に搬送される。
レシート印字部113は、取引の明細であるレシートの印字と、印字されたレシートのレシート発行口101からの排出を行う機構部である。本実施の形態では、硬貨入金機100にも専用のレシート印字部113が設けられているが、レシートの出力を両替機200に限定する場合にはレシート印字部113は不要である。
記憶部114は、ハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置で構成され、取引の履歴等の記録に用いられる。もっとも、取引の記録は、通信ケーブル300を通じて接続されている両替機200に記憶してもよい。
通信部115は、外部端末との通信に使用される通信デバイスである。本実施の形態の場合、通信ケーブル300との通信に用いられる。
制御部110は、いわゆるコンピュータであり、プログラムの実行を通じて各種の機能を実現する。CPUはプロセッサの一例である。
本実施の形態における制御部110は、硬貨投入口102(図1参照)に投入されたバラ硬貨の入金額を計数する入金額計数部110Aと、シャッター開閉部112を制御するシャッター制御部110Bとして機能する。なお、図4に示す機能部は、制御部110が実行する機能の一例である。
本実施の形態におけるシャッター制御部110Bは、両替機200側の制御部220との連携によりシャッター開閉部112を制御する。すなわち、シャッター制御部110Bは、シャッター102B(図2参照)の開閉を制御する。
図5は、両替機200の制御系部分の構成例を説明する図である。
両替機200は、自機(両替機200)と硬貨入金機100の動きを制御する制御部220と、制御部220に接続される処理デバイスにより構成されている。
図5では、処理デバイスの一例として、操作表示部201、対人センサ207、バラ硬貨処理部221、棒金処理部222、バラ紙幣処理部223、シャッター開閉部224、レシート印字部225、カードリーダー226、記憶部227、通信部228を表している。
正常と選別されたバラ硬貨は、入金の処理が確定するまで、一時保留部に保管される。一時保留部に保管されているバラ硬貨は、入金の処理の確定後、金種別に硬貨収容庫209(図1参照)に搬送される。
バラ紙幣処理部223は、紙幣入出金口206に投入されたバラ紙幣を、紙幣収容庫210に収納する入金処理や紙幣収容庫210等に収納されているバラ紙幣を紙幣入出金口206から排出する。
バラ紙幣処理部223にも、紙幣入出金口206に投入されたバラ紙幣の金種、真偽、正損、新旧等を識別する識別部が配置されている。識別部により識別された紙幣は、選別部にて更に選別され、正常ではないと識別されたバラ紙幣を不図示のリジェクト口や紙幣入出金口206から排出される。
レシート印字部225は、取引の明細であるレシートの印字と、印字されたレシートのレシート発行口204からの排出を行う機構部である。
記憶部227は、ハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置で構成され、取引の履歴の記録に用いられる。
通信部228は、外部端末との通信に使用される通信デバイスである。本実施の形態の場合、通信ケーブル300を通じて接続された硬貨入金機100との通信に用いられる。また、本実施の形態における両替機200には、入金機能が備えられている。このため、通信部228は、両替機200が設置されている金融機関の口座の情報を管理するデータセンターとの通信にも使用される。データセンターとの通信には、セキュリティーが確保された回線が使用される。
制御部220は、いわゆるコンピュータであり、プログラムの実行を通じて各種の機能を提供する。
本実施の形態における制御部220は、操作表示部201に対する操作を受け付けると共に操作表示部201に操作に関連する画面を表示する操作受付部220Aと、自機(両替機200)に投入された貨幣の入金額を計数する入金額計数部220Bと、自機に投入された貨幣の入金額と硬貨入金機100に投入されたバラ硬貨の入金額を合算する合算部220Cと、合算後の入金額に基づいた入金処理を制御する入金制御部220Dと、合算後の入金額に基づいた両替の処理を制御する両替制御部220Eと、自機(両替機200)と硬貨入金機100(図1参照)に設けられているシャッターの動きを制御するシャッター制御部220Fとして機能する。なお、図5に示す機能部は、制御部220が実行する機能の一例である。
図6は、操作表示部201に表示される操作画面の一例を示す図である。(A)は初期画面230であり、(B)は遷移後の画面240である。
初期画面230には、取引の選択を利用者に求める文231と、入金処理の受付に用いるボタン232と、両替処理の受付に用いるボタン233とが含まれている。
図6の場合、文231として「いずれかを選択してください。」が表示される。
一方、両替処理の受付に用いるボタン233が利用者により選択された場合、利用者が投入するバラ紙幣やバラ硬貨を、利用者が指定する金種の棒金等の形態で排出する両替処理が開始される。
画面240には、利用者に求める作業を説明する文241と、バラ硬貨の投入に関する注意事項242が含まれている。図6の場合、文241として「紙幣と硬貨を入れてください。」が表示され、注意事項242として「硬貨は、1枚ずつ用の投入口にも一括投入用の投入口にも投入が可能です。」が表示されている。
本実施の形態の場合、利用者は、硬貨入金機100の硬貨投入口102(図2参照)と両替機200の硬貨投入口208(図3参照)の両方にバラ硬貨を投入することができる。
入金額計数部220Bは、計数された入金額を合算部220Cに与える。
合算部220Cは、自機(両替機200)に対する入金額と通信ケーブル300を介して接続された硬貨入金機100(図1参照)に対する入金額との合算額を計数する。合算額は、入金処理や両替処理で使用される。合算部220Cは、合算部の一例である。
入金制御部220Dは、初期画面230で入金処理の受付に用いるボタン233が操作された場合に処理を実行し、合算額を利用者の口座への入金として記録する。入金制御部220Dは制御部の一例である。
シャッター制御部220Fは、自機(両替機200)のシャッター開閉部224の動きを制御する。また、シャッター制御部220Fは、通信ケーブル300を通じて接続された硬貨入金機100のシャッター制御部110B(図4参照)との連携により、シャッター開閉部112(図4参照)の動きを制御する。シャッター制御部220Fは制御部の一例である。
本実施の形態におけるシャッター制御部220Fには、6種類の制御が用意されている。
制御1は、本実施の形態におけるシャッター制御部220Fが採用する基本的な制御に対応する。
この制御の場合、硬貨入金機100側の硬貨投入口102に設けられているシャッター102Bと両替機200側の硬貨投入口208に設けられているシャッター208A1の両方が同時に開かれる。この場合、利用者は、いずれか一方の硬貨投入口だけにバラ硬貨を投入することも、両方にバラ硬貨を投入することもできる。
この制御の場合、初期画面230(図6(A)参照)に対する操作を受け付けた後に、利用者に対して硬貨の投入方法や投入に使用したい硬貨投入口の選択を受け付ける画面が操作表示部201(図1参照)に表示される。いずれを選択するかは利用者次第である。例えば投入するバラ硬貨の枚数が少ない利用者は、操作表示部201を見ながら操作できる両替機200側の硬貨投入口208を選択する可能性がある。一方で、投入するバラ硬貨の枚数が多い利用者は、一括での投入が可能な硬貨入金機100側の硬貨投入口102を選択する可能性がある。
この制御は、硬貨入金機100を補助的に運用する場合に用いられる。従来機では、バラ硬貨の投入が両替機200で定める枚数を超えると、その時点で追加の投入を受け付けなくなる。一方、制御3の場合には、両替機200に投入しきれなかったバラ硬貨を同じ取引の扱いで、硬貨投入口208に追加で投入することができる。
この結果、両替機200を単独で使用する場合に比して、1回の取引で入金可能なバラ硬貨の枚数を大幅に増やすことができる。例えば1日の売上として大量のバラ硬貨が持ち込まれる場合にも、持ち込んだバラ硬貨を複数の取引に分割することなく入金できるようになる。そのため、有料の窓口を使わなくても、口座に記録される金額と1日の売上金の金額とを一致させることが可能になる。
この制御の場合、利用者は、持ち込んだバラ硬貨を一括して硬貨投入口102に投入することができる。なお、オプションとして、硬貨投入口102に投入されたバラ硬貨の枚数が、硬貨入金機100における1回の取引で取り扱い可能な枚数を超える場合、両替機200側の硬貨投入口208のシャッター208A1を開き、1回の取引で取り扱い可能なバラ硬貨の枚数を増やしてもよい。
この制御の場合、初期画面230(図6(A)参照)に対する操作を受け付けた後に、利用者に対して投入枚数を問い合わせる画面が操作表示部201(図1参照)に表示される。
画面250には、投入予定のおおよその枚数を問い合わせる文251と、問い合わせが正しい場合に選択されるボタン252と、問い合わせが間違っている場合に選択されるボタン253とが含まれている。
図8の場合、文251として「投入する硬貨のおおよその枚数は60枚以上ですか?」が表示されている。なお、ボタン252には「はい」、ボタン253には「いいえ」がそれぞれ表示されている。
図8における「60枚」との数値は、この制御で用いる閾値に対応する。ボタン252が操作された場合は両替機200側のみへのバラ硬貨の投入が可能となる。一方、ボタン253が操作された場合には硬貨入金機100側のみへのバラ硬貨の投入が可能になる。
図8の場合、文261には「投入する硬貨のおおよその枚数を入力してください。」が表示されている。
画面260が操作表示部201に表示される場合、利用者は閾値を知ることができない。
この制御は、入金サービスや両替サービスが全面的に停止される時間の短縮を目的とする。従来機であれば、硬貨入金機100のバラ硬貨処理部111や両替機200のバラ硬貨処理部221にエラーが発生すると、エラーの原因が解消されるまでの間、該当機を使用できない。
しかし、制御6の機能が用意されることで、バラ硬貨の投入を伴う取引を止める必要がなくなり、利用者へのサービスの向上が期待される。また、エラーの発生が硬貨入金機100側のバラ硬貨処理部111にある場合には、両替機200単独での運用が可能となり、両替機200の運用中に硬貨入金機100を修理することも可能になる。
以下では、自動取引システム1(図1参照)における処理動作の一例を説明する。
図9は、自動取引システム1を用いた両替時の処理動作を説明するフローチャートである。
図9に示す処理動作は、操作表示部201に表示された初期画面230(図6参照)において両替用のボタン233(図6参照)が操作されることで開始される。図9に示す処理動作は、両替機200(図1参照)の制御部220(図5参照)により実行される。もっとも、一部のステップは、通信ケーブル300で接続された硬貨入金機100(図1参照)の制御部110との連携により実行される。
なお、図中に示す記号のSはステップを意味している。
次に、制御部220は、自機(両替機200)の硬貨投入口208に投入された金額を計数する(ステップ2)。
また、制御部220は、外付け装置(硬貨入金機100)と通信し、外付け装置の硬貨投入口102に投入された金額を取得する(ステップ3)。
ここでのステップ1〜3の順番は、必ずしも図9に示す順番に限らない。
続いて、制御部220は、自機(両替機220)に投入された貨幣の合計額と外付け装置(硬貨入金機100)に投入された金額の合計額を計数する(ステップ4)。この計数は、合算部220Cが実行する。なお、貨幣の合計額は、ステップ1で計数されたバラ紙幣の金額とステップ2で計数されたバラ硬貨の金額の合計である。
続いて、制御部220は、利用者の希望の金種を受け付ける(ステップ6)。ここでの金種の受付には、操作表示部201が用いられる。
利用者により金種が指定されると、制御部220は、受け付けた金種により両替した貨幣を排出する(ステップ7)。なお、排出は紙幣と硬貨の場合もあれば、紙幣のみの場合、硬貨のみの場合もある。
なお、利用者が初期画面230(図6参照)で入金を選択している場合、ステップ6とステップ7の代わりに入金処理が実行される。
両替機200に入金の機能が設けられることで、両替を目的とする来店客だけでなく、売上金の入金を目的とする来店客も自動取引システム1に誘導できる。結果的に窓口の混雑が減少される。また、少人数で運用可能な店舗を増やすことができる。
図10は、実施の形態2で使用する自動取引システム1Aの外観構成の一例を示す図である。図10には、図1との対応部分に対応する符号を付して示している。
実施の形態1における自動取引システム1では、硬貨入金機100と両替機200を通信ケーブル300で接続しているが、本実施の形態における自動取引システム1Aは、硬貨入金機100と自動入出金機270を通信ケーブル300で接続する。
本実施の形態における自動入出金機270は、実施の形態1における両替機200に通帳投入口211が追加された点で異なっている。通帳投入口211には、取引を行う利用者の通帳が投入され、記帳後に排出される。本実施の形態における自動入出金機270も自動取引装置の一例である。
自動入出金機270は、自機(自動入出金機270)と硬貨入金機100の動きを制御する制御部290と、制御部290に接続される処理デバイスにより構成されている。
図11では、処理デバイスの一例として、操作表示部201、対人センサ207、バラ硬貨処理部221、バラ紙幣処理部223、シャッター開閉部224、レシート印字部225、カードリーダー226、記憶部227、通信部228、通帳印字部229を表している。
実施の形態1との違いは、棒金処理部222を有しない点と、通帳印字部229が追加されている点の2点である。通帳印字部229は、通帳投入口211に投入された通帳への印字を行うデバイスである。
本実施の形態における制御部290は、操作表示部201に対する操作を受け付けると共に操作表示部201の操作に関連する画面を表示する操作受付部220Aと、自機(自動入出金機270)に投入された貨幣の入金額を計数する入金額計数部220Bと、自機に投入された貨幣の入金額と硬貨入金機100に投入された硬貨の入金額を合算する合算部220Cと、自機及び硬貨入金機100に設けられているシャッターの動作を制御するシャッター制御部220Fと、合算後の入金額に基づいた入金処理及び口座からの出金処理を制御する入出金制御部290Aと、合算後の入金額等の振込処理、振替処理、払込処理を制御する振込/振替/払込制御部290Bと、利用者の通帳への記帳を制御する記帳制御部290Cとして機能する。なお、図11に示す機能部は、制御部290が実行する機能の一例である。
振込/振替/払込制御部290Bは、利用者の指示に従い、自機の貨幣投入口に投入された貨幣の入金額と硬貨入金機100に投入されたバラ硬貨の入金額との合算額の他店の口座への振込、同一店内の口座への振替、公共料金等の払込を実行する。
記帳制御部290Cは、利用者が通帳への記帳を指示した場合、利用者の口座や指定の口座に紐付けられている取引の履歴の利用者等の通帳への印字を制御する。
本実施の形態の場合にも、自動入出金機270単独では従来扱えなかった大量の硬貨の入金が可能となる。このため、大量の硬貨を持参した利用者を有人の窓口から自動取引システム1Aに誘導でき、窓口の混雑を減少できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は前述した実施の形態に記載の範囲に限定されない。前述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば実施の形態1で説明した両替機200(図1参照)は入金機能を有しているが、入金機能を有しない両替専用機でもよい。
また、前述の実施の形態の場合には、硬貨入金機100と両替機200との通信や硬貨入金機100と自動入出金機270との通信に通信ケーブル300を用いているが、無線による通信を採用してもよい。もっとも、無線による通信の場合には、通信の秘匿性が高いことが要求される。
制御2の場合、シャッター制御部220Fは、利用者が硬貨投入口102を指示した場合に限りシャッター102Bを開く。
制御3の場合、シャッター制御部220Fは、両替機200による取り扱い可能な枚数を超えるまではシャッター102Bを閉じた状態を維持し、両替機200による取り扱い可能な枚数を超えるとシャッター102Bを開く。
制御6の場合、シャッター制御部220Fは、両替機200側のバラ硬貨処理部221にエラーが検知されている場合、エラーが検知されていない硬貨入金機100側の硬貨投入口102のシャッター102Bを開く。
Claims (16)
- 別体の硬貨入金装置が通信可能に接続されている自動取引装置であって、
前記自動取引装置に設けられている投入口に投入された貨幣の金額を計数する計数部と、
取引毎に、前記硬貨入金装置から通知された金額を、前記計数部で計数された金額に合算する合算部と
を有する自動取引装置。 - 前記自動取引装置は、複数枚の硬貨の一括投入が不可能な第1の硬貨投入口を有し、
前記硬貨入金装置は、複数枚の硬貨の一括投入が可能な第2の硬貨投入口を有する、
請求項1に記載の自動取引装置。 - 前記自動取引装置は、第1の硬貨収納部を有し、
前記硬貨入金装置は、第2の硬貨収納部を有し、
前記第2の硬貨収納部の最大収納枚数は、前記第1の硬貨収納部の最大収納枚数より多い、
請求項1又は2に記載の自動取引装置。 - 前記合算部で合算された金額に基づく両替を受け付ける受付部を更に有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動取引装置。
- 前記合算部で合算された金額を、入金額として、指定された口座に記録させる制御部を更に有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動取引装置。
- 前記自動取引装置が有する前記第1の硬貨投入口の扉と前記硬貨入金装置が有する前記第2の硬貨投入口の扉の開閉を制御する制御部を更に有する、請求項2に記載の自動取引装置。
- 前記制御部は、取引の開始に伴い、前記第1の硬貨投入口の扉と前記第2の硬貨投入口の扉の両方を開状態に制御する、請求項6に記載の自動取引装置。
- 前記制御部は、前記第1の硬貨投入口の扉と前記第2の硬貨投入口の扉のうち開状態に制御する扉を、利用者の指示に応じて制御する、請求項6に記載の自動取引装置。
- 前記制御部は、前記第1の硬貨投入口に投入された硬貨の枚数が取り扱い可能な枚数を超えた場合、前記第2の硬貨投入口の扉を開状態に制御する、請求項6に記載の自動取引装置。
- 前記制御部は、取引の開始に伴い、前記第2の硬貨投入口の扉だけを開状態に制御する、請求項6に記載の自動取引装置。
- 前記制御部は、投入する硬貨の枚数を問い合わせる画面を表示部に表示させ、利用者の入力に応じて、前記第1の硬貨投入口の扉及び前記第2の硬貨投入口の扉のうちのいずれか一方を開状態に制御する、請求項6に記載の自動取引装置。
- 前記制御部は、
硬貨の投入前に利用者が入力した硬貨の枚数の情報が予め定めた閾値より少ない場合、前記第1の硬貨投入口の扉を開状態に制御し、
硬貨の投入前に利用者が入力した硬貨の枚数の情報が予め定めた前記閾値より多い場合、前記第2の硬貨投入口の扉を開状態に制御する、請求項11に記載の自動取引装置。 - 前記制御部は、前記第1の硬貨投入口と前記第2の硬貨投入口のうちのいずれか一方にエラーが検知された場合、エラーが検知されていない側の硬貨投入口の扉のみを開状態に制御する、請求項6に記載の自動取引装置。
- 前記硬貨入金装置が有する前記第2の硬貨投入口の扉の開閉を制御する制御部を更に有し、
前記制御部は、前記第1の硬貨投入口に投入された硬貨の枚数が取り扱い可能な枚数を超えた場合、前記第2の硬貨投入口の扉を開状態に制御する、
請求項2に記載の自動取引装置。 - 投入口を有する自動取引装置と、
前記自動取引装置に通信可能に外付けされる硬貨入金装置と
を有し、
前記自動取引装置は、
前記投入口に投入された貨幣の金額を計数する計数部と、
取引毎に、前記硬貨入金装置から通知された金額を、前記計数部で計数された金額に合算する合算部と
を有する自動取引システム。 - 別体の硬貨入金装置が通信可能に接続されている自動取引装置に設けられるコンピュータに、
前記自動取引装置に設けられている投入口に投入された貨幣の金額を計数する機能と、
取引毎に、前記硬貨入金装置から通知された金額を、前記自動取引装置で計数された金額に合算する機能と
を実現させるプログラム。
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JP2020041736A JP2021144396A (ja) | 2020-03-11 | 2020-03-11 | 自動取引装置、自動取引システム及びプログラム |
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ID=77766656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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- 2020-03-11 JP JP2020041736A patent/JP2021144396A/ja active Pending
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