JPS6235314Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は、農作業機における積込装置に係り、
たとえば、掘取機や石拾い機などの作業車で掘取
つた掘取物や石を作業車と並走する伴走車に積込
むものに関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

従来、トラクタに牽引される掘取機や石拾い機
と伴走車とを並走し、掘取機や石拾い機で掘取物
や石を順次掘取るとともに、この掘取つた掘取物
や石を土ふるい等の処理をした後にこれを伴走車
の荷台に順次積込むことが行われている。この
際、掘取機や石拾い機から伴走車への掘取物や石
の積込みは常に正確に行わなければならないが、
掘取機や石拾い機と伴走車とは通常別々に互いの
勘により運転されるため、走行中において掘取機
や石拾い機と伴走車との相対的位置関係がずれ、
互いに前後、左右方向に接離する傾向が大であ
る。このような場合、その離間距離の程度により
掘取物や石を伴走車に正確に積込むことができ
ず、再び圃場に落下するという不都合な事態が生
ずるおそれがあるという問題がある。

〔考案の目的〕

本考案は、積込機構を介して作業車と伴走車と
の相対的位置関係を検知し、その関係位置を作業
車と伴走車との運転者が互いに確認し易い位置に
おいて表示し、この表示位置を監視しつつ運転す
ることにより掘取物や石などを圃場に落下するこ
となく作業車から伴走車の荷台に正確に積込むこ
とができるようにしたことを目的とするものであ
る。

〔考案の概要〕

本考案は、農産物や石などをを処理する作業車
と、この作業車の側方部において並走する伴走車
と、上記作業車と上記伴走車との間に掛渡され作
業車からの農産物や石を伴走車の荷台に積込む積
込機構と、この積込機構の搬出口と上記伴走車の
荷台との関係位置を検知するセンサーと、このセ
ンサーによつて検出された上記関係位置を運転者
の確認し易い位置において表示する位置表示手段
とを具備したことを特徴とするものである。

〔考案の実施例〕

以下、本考案を添附図面に示す一実施例につい
て説明する。

１はトラクタで、このトラクタ１の後部に連結
機構２を介して作業車としての石拾い機または掘
取機３が着脱可能に連結されている。また、この
掘取機３の後側部に積込機構としての積込コンベ
ヤ４が搭載され、この積込コンベヤ４は掘取機３
の外側上方に延在され、その上端部の搬出口５か
ら掘取機３と並走する伴走車６の荷台７上に農産
物としての玉葱等の掘取物を積込むようになつて
いる。

つぎに、上記伴走車６の掘取機３側における荷
台７の一側部に突起物や反射板などの被検知部材
８が突設されている。

また、上記積込コンベヤ４の搬出口５の下面に
取付枠９が止着され、この取付枠９に上記被検知
部材８を囲んでこれの前後、左右位置を検知する
複数のセンサー１０が前後、左右に所定の間隔を
おいて突設されている。

さらに、上記掘取機３の一側前端部におけるト
ラクタ１と伴走車６のそれぞれの運転者１１，１
２が確認し易い位置に掘取機３の積込コンベヤ４
と伴走車６との相対的位置を表示する位置表示手
段としての表示盤１３が支枠１７を介して突設さ
れ、この表示盤１３には上記各センサー１０に電
気的に接続されたそれぞれのランプ１４が前後、
左右位置に配設されているとともに、この各ラン
プ１４に対応した方向指示印１５が前後、左右に
配設され、この前後、左右の方向指示印１５内の
中心部に上記被検知部材８の位置を表示する基準
印１６が配設されている。

このように構成されたものにおいて、作業にあ
たつては、静止状態で積込コンベヤ４の搬出口５
を伴走車６の荷台７における所定位置に配置し、
かつ各センサー１０間の中心部に被検知部材８が
位置するようにセツトする。

この状態でトラクタ１により掘取機３を牽引走
行するとともに、伴走車６を並走する。これによ
り、掘取機３は圃場における掘取物などを順次掘
取つて前進するとともに、この掘取物などは後方
への搬送途中において土ふるいされる等の処理を
経て後側部に搭載された積込コンベヤ４の搬入部
に順次搬入され、さらに、この積込コンベヤ４に
より搬送されてその搬出口５から順次伴走車６の
荷台７に搬入される。

このようにして圃場の掘取物などは掘取機３と
伴走車６を並走して順次掘上げられ、これが積込
コンベヤ４を介して伴走車６の荷台７上に積込ま
れるものである。

この場合、トラクタ１の運転者１１および伴走
車６の運転者１２は掘取機３に突設した表示盤１
３の表示を互いの位置から監視確認しつつ運転
し、伴走車６の荷台７と積込コンベヤ４の搬出口
５との適正関係位置を保持するように努めること
になるが、圃場の走行条件やその他の原因によつ
て荷台７と搬出口５との関係位置が当初のセツト
位置から移動し、荷台７の被検知部材８が前後、
左右のいずれかのセンサー１０に当接すると、こ
のセンサー１０が動作し伴走車６の移動位置が電
気的に検知されるとともに、この移動位置が表示
盤１３上において点灯表示され、かつ運転方向が
指示される。したがつて、運転者１１，１２は表
示盤１３を監視しつつ運転することにより、その
状態を視覚的に確認できるので、荷台７と搬出口
５との関係位置を迅速に走行修正でき、搬出口５
を荷台７上の適正位置に対設し、この搬出口５か
ら荷台７上に掘取物などを確実に搬入することが
できる。

なお、荷台７の被検知部材８に対しては、セン
サー１０に限らず、前後、左右にリミツトスイツ
チを配設し、この各リミツトスイツチに接続した
ランプを運転位置に配設し、所定のリミツトスイ
ツチが閉成されると、該当位置のランプが点灯さ
れ、伴走車の作業車に対する位置を表示するよう
にしてもよい。

〔考案の効果〕

本考案によれば、積込機構の搬出口と伴走車の
荷台との相対的位置関係を検知するとともに、そ
の関係位置を作業車と伴走車の運転者が互いに確
認し易い位置に表示するようにしたので、運転者
はこの表示位置を監視しつつ運転することによ
り、荷台と搬出口との関係位置を視覚的に確認調
節し、常に適正に確保しつつ並走することができ
るとともに、農産物や石などを圃場に落下するこ
となく作業車から伴走車の荷台に正確に積込むこ
とができ、したがつて、連続作業に適し、作業性
を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は
農作業機における積込装置の平面図、第２図は同
上背面図、第３図は回路図である。 ３……作業車、４……積込機構、５……搬出
口、６……伴走車、７……荷台、１０……センサ
ー、１３……位置表示手段。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 農産物や石などを処理する作業車と、この作業
   車の側方部において並走する伴走車と、上記作業
   車と上記伴走車との間に掛渡され作業車からの農
   産物や石などを伴走車の荷台に積込む積込機構
   と、この積込機構の搬出口と上記伴走車の荷台と
   の関係位置を検知するセンサーと、このセンサー
   によつて検出された上記関係位置を運転者の確認
   し易い位置において表示する位置表示手段とを具
   備したことを特徴とする農作業機における積込装
   置。