JPS6235200Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (a) 考案の技術分野 本考案は本体装置側のカセツトホルダ部と着脱
自在に接続する構成の磁気バブルメモリカセツト
に関する。

(b) 技術の背景 磁気バブルメモリをフロツピデイスクと同様に
取扱い可能にして該メモリの利用範囲を広げるた
め、該メモリを携帯に便利なカセツト状筐体に収
納した磁気バブルメモリカセツトが実用される。

しかして、該メモリカセツトは随時必要なとき
本体装置のホルダ部にコネクタを介し電気接続す
ることにより、メモリ情報の読出し、書込みがさ
れる様構成される。本考案はカセツトホルダ部と
カセツト体との接続時、カセツト体に帯電した静
電気によるメモリ情報破壊を防止する信頼性向上
対策につき提示するものである。

(c) 従来技術と問題点 第１図は従来の磁気バブルメモリカセツトの外
観斜視図、第２図は第１図のカセツトを本体装置
のカセツトホルダ部へ挿入する接続構成を示す簡
略側断面図である。

第１図の斜視図において、１は絶縁性樹脂モー
ルド成形のカセツト筐体であり、これには磁気バ
ブルメモリデバイス（バブルメモリチツプ、該チ
ツプに回転磁界を与えるXYコイル、バイアス磁
界発生用マグネツト等がシールドケース内に組付
けられたデバイス）が収納される。２はカセツト
筐体１の後部に形成したにぎり部であつて、多数
の凹凸が設けられる。３はカセツト筐体１の前端
に位置するコネクタ、４と５はカセツト筐体１の
前端の中央部に設けたメモリ書込禁止凹部と該書
込禁止のためのスライド片、及び６はカセツト筐
体１の両側に形成されたホルダ挿入のガイド側溝
である。

第２図の断面図において、７は本体装置側に形
成されたカセツト筐体１をガイドし受容するカセ
ツトホルダ部、８は該ホルダ部７内の奥部に設け
られたコネクタ、９は前述の磁気バブルメモリデ
バイス、１０は該デバイス９のリード端子、１１
はコネクタ３の端子、及び１２は実装用印刷配線
基板である。

第２図のＡ矢印方向に挿入完了したカセツト筐
体１は組対のコネクタ３と８が接続することによ
り、バブルメモリデバイス９の駆動とメモリ制御
に必要な各種電源接続および信号線回路が閉結さ
れる。

ところで、該メモリカセツトは、複雑な形状を
容易に形成でき量産性に優れ安価であるなどの利
点を得るためカセツト筐体１を絶縁樹脂モールド
体とするが、樹脂モールド体とすると静電気が帯
電しやすくなる問題を生じる。一方デバイス９内
のメモリチツプは微細なバブル制御用コンダクタ
パターンを含み、且つ該メモリチツプの検出信号
や制御信号も微小電流である。

このため従来ではカセツト筐体１に人体等によ
る静電気が帯電し、該静電気がコネクタ３，８の
接続時に例えば該コネクタ端子に放電する場合が
あり、その際には放電による大電流がメモリチツ
プに流れるためコンダクタパターンの溶断や情報
破壊が発生したり、信号ノイズによる検出信号の
Ｓ／Ｎが低下する等の多大な問題を生じる。

(d) 考案の目的および構成 本考案の目的は前記問題点を解消することにあ
り、これはカセツト筐体に、該カセツト筐体に帯
電した静電気をコネクタ接続より優先してホルダ
側へ逃がす接地導体を設けて達成したものであ
る。

(e) 考案の実施例 以下、第３図イ，ロと第４図イ，ロに示す実施
例図を参照して本考案を詳細説明する。

第３図イ，ロは、本考案に係る磁気バブルメモ
リカセツトとカセツトホルダ部の部分斜視図であ
る。図において、本実施例の特徴部分は接地導体
１３，１４にあり、他の符号は第１，２図と同様
の構成を示している。図の１３はカセツト筐体１
の絶縁樹脂モールド成形体に埋設してなる棒状の
接地導体、又図の１４はカセツトホルダ部７内に
予じめ接地接続された棒状の接地導体である。

尚、相互の接地導体１３と１４は夫々雌雄構成
の互に嵌め合いの関係寸法で成形する。

接地導体１３の位置は実施例図の如くカセツト
筐体１の前端面においてコネクタ３と並列して設
け、しかもコネクタ３のコネクタ８との電気接続
より先に相互の接地導体１３と１４が導通してカ
セツト筐体１の静電気を逃す機能を果す。これら
導体１３，１４はカセツト筐体１のカセツトホル
ダ部７への挿入ガイドピンとしても機能する。

第４図イ，ロは本考案に係る他の実施例を示す
図で、イは磁気バブルメモリカセツトの側面図、
ロはカセツトホルダ部の上面部であり、第１，２
図と同符号は同様の構成を示している。

本実施例によるメモリカセツトはカセツト筐体
１のホルダガイド側溝６内の位置に、接地導体１
５を埋設してカセツト帯電の静電気を逃がす構成
になつている。これは前記実施例図の導体１３に
該当する。

ロ図の１６と１７は予じめ接地１８がされたホ
ルダ側の側溝バネ体であり、これは前記実施例図
の導体１４に該当する。

これら接地導体１６，１７は、バネ体で成形し
ておけばガイド側溝６に埋設の導体１５と接触摺
動し、カセツト筐体１に残留の電荷を接地する。
しかも、メモリデバイス９のコネクタ３と８の接
続より優先して接地する構成とされる。

(f) 考案の効果 以上本考案の磁資バブルメモリカセツトによれ
ば、その接続動作時に自動的にカセツト筐体に帯
体に帯電した静電気を除去することができ、静電
気によるメモリ情報の破壊やパターン溶断等が未
然に防止される等バブルメモリの信頼性を高める
に極めて有用な効果を発揮する。

かかる観点から本考案の実用性は大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図は夫々従来の磁気バブルメモリ
カセツトの外観斜視図並びにホルダ部とカセツト
の接続状態を示す簡略側断面図、第３図イ，ロと
第４図イ，ロは本考案の二つの実施例による磁気
バブルメモリカセツトとボルダ部を示す図であ
る。 図中、１はカセツト筐体、３はコネクタ、７は
カセツトホルダ部、８は３と嵌合するコネクタ、
９は磁気バブルメモリデバイス、１３，１４，１
５，１６，１７は接地導体である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁気バブルメモリデバイス内蔵の樹脂モールド
   体よりなるカセツト筐体と、該カセツトをカセツ
   トホルダ部へ着脱自在に電気接続するコネクタを
   具え、且つ該カセツト筐体には前記コネクタによ
   る電気接続より優先して該カセツト筐体に帯電し
   た静電気を前記ホルダ部へ逃がす接地導体を設け
   たことを特徴とする磁気バブルメモリカセツト。