JPS6234884B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、杭の圧入装置に関し、特に圧入した
杭の上を、その並びの方向に移動できるようにし
た杭圧入装置に関する。

杭を一列に並べて地中に圧入するのに、はじめ
に幾つかの杭を打ち込みなどにより圧入した後、
その杭を所要のつかみ装置によりつかんでフレー
ムを固定し、そのフレームに設けた杭圧入用のジ
ヤツキにより新たな杭をつかんで圧入する装置が
知られている。例えば、特公昭54―10163号にそ
のような装置が示されている。このような圧入装
置においては、杭を順次圧入していくにしたが
い、その装置も移動していかなければならない
が、その移動を安全かつ円滑におこなうための適
当な手段は無かつた。

本発明は、上記の点に鑑み、円滑かつ安全に移
動できるようにした杭圧入装置を提供することを
目的とするものである。

即ち、本発明に係る装置は、既圧入の杭の上に
設定され、その杭をつかむ杭つかみ装置を備える
第１のフレームと、第１のフレームに接続された
第２のフレームで、第１のフレームの杭つかみ装
置につかまれた既圧入の杭の並べられている方向
に沿つて移動可能なように、第１のフレームに対
して水平方向に相対的に移動可能な第２のフレー
ムと、上記移動方向において第１のフレームのフ
レームの一方の側から延出する第２のフレームの
一端に設けられ、新たな杭をつかんで地中に圧入
するための杭圧入用のジヤツキと、第１のフレー
ムの他方の側から延出した第２のフレームの他端
に設けられ、第１のフレームの杭つかみ装置で既
圧入杭をつかんで上記ジヤツキで新たな杭を圧入
する際に生じる回転モーメントに対抗するように
既圧入杭に圧接されるフロートを備えるジヤツキ
と、第１と第２のフレームを相対的に上記移動方
向に駆動する駆動装置とを有することを特徴とす
る。

本発明に係る装置は、以上のごとく構成される
ものであり、その移動に際しては次のごとく行わ
れる。即ち、１つの杭を圧入した後に次の新たな
杭を圧入する場合、第１のフレームのつかみ装置
で既圧入杭をつかみ、第１のフレームをその杭の
上に固定し、杭圧入ジヤツキを圧入した杭からは
ずし、その状態で駆動装置により第２フレームを
第１のフレームに相対的に水平方向に移動し、杭
圧入ジヤツキを新たな杭を圧入する位置まで動か
す。一方、第１のフレームを動かす場合は、杭圧
入ジヤツキで新たに圧入している杭をつかんだま
ま、第１のフレームの杭つかみ装置を既圧入杭か
ら外し、駆動装置により第１フレームを第２のフ
レームにたいして相対的に水平方向に動かすので
ある。

以下、本発明を添付図面に示した実施例に基づ
き説明する。

第１，２，３，４，５，６図はこの装置の作業
状態の側面図であり施工サイクルである。

第１図に於て１２は既圧入の杭、８は圧入途中
の杭、１４は既圧入の杭１２を挾む杭つかみそう
ち１７を内蔵し、１２の杭を強固に保持する第１
のフレームである。１３のフレームは一端には主
ジヤツキすなわち９のジヤツキを垂直に具備し、
９のジヤツキは１０のロツドを介して１１の杭つ
かみそうちを上下に駆動可能であり、他端には補
ジヤツキすなわち１０のジヤツキをほぼ垂直に具
備し、フロート１６を介して１２の杭を押圧する
ことができる第２のフレームである。１３のフレ
ームは１１の杭つかみ装置で８の杭を強力に挾み
９のジヤツキで８の杭を押下げることができる。
その際に印加される上記の反力は、１４のフレー
ムの１７の杭つかみそうちにより既圧入の杭に伝
達される、又フレーム１３にかかる上記偏荷重に
よる転モーメントは１５のジヤツキのフロート１
６をえて１２の既圧入の杭に伝達打消される。

第２図は圧入完了時の側面図である。

第３図において、１７の杭つかみ装置で１２の
既圧入の杭を強固に挾み基礎杭としつつ１４のフ
レームを基としてクレーン作業を行うことができ
る。フレーム１３は１４のフレームに相対的に移
動し、１１の杭つかみ装置を次段の圧入する杭位
置に移動することができる。上記移動の結果クレ
ーン下部走行体の一部は次段の圧入する杭分だけ
走進することとなる。この際に１７の杭つかみ装
置の保持力が不足なばあいは、自動的に杭つかみ
装置内のジヤツキの圧力を圧力スイツチで検出し
電気油圧の回路をえて、クレーン操作用バルブを
閉し、クレーン作業を中止し杭つかみ装置のジヤ
ツキのバルブを開き杭つかみ装置内のジヤツキの
圧力を上げ保持力を増す機構となつている。５の
クレーン旋回フレームは、図に於いては１３のフ
レームに取りつけてあるが、１４のフレームに取
りつけてもなんら、さしさわりはない。

第４図において、８の杭を吊込み、建込み、圧
力する段階に於て、クランプ７をはづすことは高
所作業を要求し、危険である。８の杭を９のジヤ
ツキにて圧入し７のクランプ、６の吊ワイヤーを
介して２のフツクブロツクが下方に引張られる
時、４の過荷重防止スイツチが働き、１８のクレ
ーンのウインチが連動し、ワイヤーを巻下げる機
構により、７のワイヤー等切断することなく、８
の杭を圧入し、高所作業をなくすことができる。

第５図に於て、圧入途中の８の杭を１１の杭つ
かみ装置で把持し、次に１２の既圧入の杭を保持
している１７の杭つかみ装置を開放し、９のジヤ
ツキと、１５のジヤツキにより本体を持ち上げる
ことにより１４の反力フレームを１３のフレーム
を介して図の左方向に移動することができる。

第６図に於て、しよていの既圧入のクイ１２の
上部位置まで、１４のフレームが歩進し、次に９
のジヤツキと１５のジヤツキにより本体を下げ１
４内の杭つかみ装置１７で既圧入の杭を把持する
ことにより、第１図と同じになり、１４のフレー
ムが移動した分だけ本体を移動することができ
る。

本発明は、以上のごとく構成されるので、杭圧
入装置を円滑かつ安全に移動できる。特に、クレ
ーンはそのたかさがあり、一般的に移動が困難で
あるが本発明によれば、それを安全かつ円滑に行
うことができる。

【図面の簡単な説明】

図の第１図から第６図まではこの発明の装置
が、作業している側面図であり、第１図は、杭圧
入途中の図、第２図は杭圧入完了時の図、第３図
はクレーン下部走行体の一部が移動した図、第４
図は、クレーン作業の次段の杭吊込の図、第５図
は次段の杭圧入途中クレーン下部走行体の一部が
移動する図、第６図はクレーン下部走行体の一部
が移動完了した図である。 ８……杭、９……杭圧入用のジヤツキ、１２…
…既圧入杭、１３……第２のフレーム、１４……
第１のフレーム、１５……ジヤツキ、１６……フ
ロート、１７……杭つかみ装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 既圧入の杭の上に設定され、その杭をつかむ
   杭つかみ装置を備える第１のフレームと、 第１のフレームに接続された第２のフレーム
   で、第１のフレームの杭つかみ装置につかまれた
   既圧入の杭の並べられている方向に沿つて移動可
   能なように、第１のフレームに対して水平方向に
   相対的に移動可能な第２のフレームと、 上記移動方向において第１のフレームのフレー
   ムの一方の側から延出する第２のフレームの一端
   に設けられ、新たな杭をつかんで地中に圧入する
   ための杭圧入用のジヤツキと、 第１のフレームの他方の側から延出した第２の
   フレームの他端に設けられ、第１のフレームの杭
   つかみ装置で既圧入杭をつかんで上記ジヤツキで
   新たな杭を圧入する際に生じる回転モーメントに
   対抗するように既圧入杭に圧接されるフロートを
   備えるジヤツキと、 第１と第２のフレームを相対的に上記移動方向
   に駆動する駆動装置とを有することを特徴とする
   杭圧入装置。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載の装置に於い
   て、第２のフレームの上記第１の端部に、新たに
   圧入するための杭を吊り上げるためのクレーンを
   備えることを特徴とする杭圧入装置。