JPS6234687B2 - - Google Patents
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- JPS6234687B2 JPS6234687B2 JP14504079A JP14504079A JPS6234687B2 JP S6234687 B2 JPS6234687 B2 JP S6234687B2 JP 14504079 A JP14504079 A JP 14504079A JP 14504079 A JP14504079 A JP 14504079A JP S6234687 B2 JPS6234687 B2 JP S6234687B2
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Landscapes
- Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
Description
本発明は無水石こうの製造方法およびその装置
に関し、更に詳細には潤滑油などの精製時に発生
する濃硫酸を多量に含む硫酸ピツチから無水石こ
うを製造する方法およびその装置に関するもので
ある。 周知の如く、潤滑油などの精製時には濃硫酸を
40%以上も含むタール状の黒色高粘性液体、所調
硫酸ピツチが発生している。この硫酸ピツチは硫
酸分を多量に含むために絶えず亜硫酸ガスを発生
しており刺激臭が強く、またこれを処理する際装
置等を腐食し、しかもタール状であるためハンド
リングの問題があるなど処理するのに非常に困難
な廃棄物である。従来提案されている硫酸ピツチ
処理法は直接燃焼法等であるが、これらの方法の
場合には排ガス中の亜硫酸ガス濃度の増加による
二次公害の問題が生じると共にオイル分を有効利
用できず、処理費が高くなる等の問題があつた。 また、その他膠質土処理や硫酸第一鉄との合併
処理法なども検討されているが、いずれも処理工
程の複雑さや、地域性などの問題があり、不完全
なものであつた。そこで、硫酸ピツチの確実な処
理技術の出現が要望されている。 本発明は上記要望に応えるためになされたもの
で、その目的とするところは、上記従来法の欠点
を解消でき、低コストで硫酸ピツチを処理できる
だけではなく、硫酸ピツチから資源として有効価
値の高い無水石こうを容易かつ確実に製造でき、
しかも含有オイル分を燃料ガスとして利用できる
等の利点を有する無水石こうの製造方法およびそ
の装置を提供することにある。即ち、本発明は、
硫酸ピツチを石灰質粉末と混合、造粒することに
より、硫酸分を中和固定して刺激臭をなくし処理
装置の腐食を防ぐと共にハンドリングをよくし、
次に造粒物を加熱炉を用いて加熱乾留して、気化
したオイルは燃料ガスとして次の炉に導入し、他
の焼成すべき熱源として利用する一方、加熱残留
物を無水石こうとして回収する無水石こうの製造
法およびその装置に係わるものである。 以下、実施例を詳細に説明する。 先ず、硫酸ピツチと石灰質粉末とを撹拌下に混
合する。本発明で処理すべき硫酸ピツチは潤滑油
などの精製時に発生する濃硫酸を多量に含むもの
で、通常40〜60%の範囲の硫酸分を含有している
が、製品油の種類や操業条件などにより含有率は
異なり、また粘性なども種々変化する。一方、石
灰質粉末としては石灰石、石灰、消石灰などの粉
末を使用できるが、処理費を安価にするためにセ
メント工業における集塵装置から発生する石灰分
の多いコツトレルダストを使用するのが望まし
い。 上記のように、硫酸ピツチと石灰質粉末とを撹
拌下に混合すると、中和反応は急速に進み、その
際発生する多量の熱のために温度が上昇(80〜
120℃)し、オイル分の粘性が低下して混合が円
滑に進行する。またこの際、その発生熱によつて
石灰質粉末や後述する添加石こうなどに含まれて
いる水分は、ほとんど蒸発する。この混合物は反
応が終了した後は温度がさがると共に粘性を増し
て塊状に固化して来るので、そのまま造粒するこ
とができる。しかしながら、硫酸ピツチ中のオイ
ル分が多い場合(硫酸分は減少する)には、硫酸
物に見当つた石灰質粉末の量は当然少なくなるの
で、この混合物は粘稠性が残る場合があるが、こ
の時は、造粒可能な粘性まで高めるために排脱石
こうなどの副生石こう粉末を適量混合することに
より造粒を行う。 上記中和固定操作によつて刺激臭がなくなり、
またオイル分の気化や燃焼もしやすくなり、処理
時間等の短縮にもつながる。 前記のように造粒された造粒物を図面に示す装
置により処理する。先ず、造粒物を造粒物フイー
ダ1を経て竪型加熱炉2の頂部から投入し、加熱
炉2内に造粒物からなる充填層Aを形成する。加
熱は充填層Aの下側よりバーナー4で行い、加熱
温度は400〜1000℃範囲が適当であり、これ以下
の温度ではオイル分を全て気化することが困難で
あり、無水石こう中に残留する。また逆に1000℃
以上では石こうの分解率が上がるために排ガス中
の亜硫酸ガス濃度の増加をもたらす。無水石こう
の品質、操業要因等を考え合せれば、最適な温度
範囲は500〜800℃となる。 加熱炉2を操業する際に目的とする温度まで加
熱した後は造粒物中のオイル分の自己燃焼熱によ
つて温度は一定に保たれるので、外部からのバー
ナー4による加熱を止めて、バーナー4の下側に
位置する二次空気吹き込みフアン5より新鮮な空
気を送り込み、この空気量と造粒物の投入速度を
調節することにより安定な操業を行う。加熱炉2
内に形成された充填層Aの上部側においては、充
填層Aの下部側でオイルが燃焼した熱風と伝導伝
熱および上部層に位置する造粒物中の一部のオイ
ルの燃焼熱によつて加熱され、大部分は乾留され
る状態となり、充填層Aの上部側は乾留域とな
る。 その下部側の充填層Aでは、吹き込まれる新鮮
な空気との接触によつてオイル分が完全に燃焼す
る酸化層が形成される。本装置における特徴は、
この2層を形成させることにより、造粒物の完全
な灰化と、可燃性ガスを得ることができることで
ある。 また、この造粒物は充填層Aを下方に向つて移
動する間にオイル分の消失に伴つて、その造粒強
度が低下することによる破壊などによつて内部ま
で完全に酸化が進行するが、吹き込み風量が少な
かつたり、投入速度が早すぎる場合は得られる無
水石こう中に未燃カーボンの残留がおこり、品質
を低下するために注意を要する。後述するが、本
発明の実施例では、造粒物の滞留時間は1時間程
度であり、この程度の滞留時間を取れば、吹き込
み風量はさほど大きくなくとも完全に酸化され
る。そして、竪型加熱炉2の充填層Aで焼成して
形成された無水石こうは加熱炉2の底部側に配設
されたかさ型回転ロストル等のロストル3を通つ
て落下し、焼成物排出機6から導出回収される。 次に、加熱炉2で酸化燃焼したガスと乾留され
たガスは煙道管7を経て次のサイクロン炉10に
導入される。サイクロン炉10に導入される混合
ガスは可燃性ガスであり、サイクロン炉10にお
いて空気吹込フアン8から吹き込まれる新鮮な空
気と混合され、混合ガスは完全に燃焼する。この
吹き込み口は、加熱炉2からのガスとよく混合す
るようにバーナー形式を取つてサイクロン炉10
に一緒に吹き込まれるようになつている。 上記サイクロン炉10では800〜1200℃程度ま
で温度が上昇するため、粉体であれば原料フイー
ダ9よりサイクロン炉10内に投入することによ
つて焼成することができる。副生石こうを投入す
れば、サイクロン炉10の底部の焼成物排出機1
1より無水石こうを回収できるので、竪型加熱炉
2より得られるものと同様にして利用することが
できる。なお、サイクロン炉10で燃焼した排ガ
スは煙道管12を経て所定の脱硫装置に導入さ
れ、脱硫されるため二次公害等の問題は生じな
い。 以上説明したように、本発明によれば、低コス
トで硫酸ピツチを処理できるだけではなく、硫酸
ピツチから資源として有効価値の高い無水石こう
を容易かつ確実に製造でき、しかも含有オイル分
を燃料ガスとして利用できる等の利点が得られ
る。また、本発明では、竪型加熱炉からの好まし
いガス温度は500〜800℃であり、石こうの焼成温
度として最適であり、竪型炉は無水石こう焼成装
置としての熱風炉的な役割も果たしているとも言
える。 次に実施例によつて本発明による無水石こうの
製造を具体的に説明する。 実施例 被処理の硫酸ピツチは、モーター油硫酸ピツチ
およびトランス油硫酸ピツチの2種類であり、以
下の第1表に組成等を示す。
に関し、更に詳細には潤滑油などの精製時に発生
する濃硫酸を多量に含む硫酸ピツチから無水石こ
うを製造する方法およびその装置に関するもので
ある。 周知の如く、潤滑油などの精製時には濃硫酸を
40%以上も含むタール状の黒色高粘性液体、所調
硫酸ピツチが発生している。この硫酸ピツチは硫
酸分を多量に含むために絶えず亜硫酸ガスを発生
しており刺激臭が強く、またこれを処理する際装
置等を腐食し、しかもタール状であるためハンド
リングの問題があるなど処理するのに非常に困難
な廃棄物である。従来提案されている硫酸ピツチ
処理法は直接燃焼法等であるが、これらの方法の
場合には排ガス中の亜硫酸ガス濃度の増加による
二次公害の問題が生じると共にオイル分を有効利
用できず、処理費が高くなる等の問題があつた。 また、その他膠質土処理や硫酸第一鉄との合併
処理法なども検討されているが、いずれも処理工
程の複雑さや、地域性などの問題があり、不完全
なものであつた。そこで、硫酸ピツチの確実な処
理技術の出現が要望されている。 本発明は上記要望に応えるためになされたもの
で、その目的とするところは、上記従来法の欠点
を解消でき、低コストで硫酸ピツチを処理できる
だけではなく、硫酸ピツチから資源として有効価
値の高い無水石こうを容易かつ確実に製造でき、
しかも含有オイル分を燃料ガスとして利用できる
等の利点を有する無水石こうの製造方法およびそ
の装置を提供することにある。即ち、本発明は、
硫酸ピツチを石灰質粉末と混合、造粒することに
より、硫酸分を中和固定して刺激臭をなくし処理
装置の腐食を防ぐと共にハンドリングをよくし、
次に造粒物を加熱炉を用いて加熱乾留して、気化
したオイルは燃料ガスとして次の炉に導入し、他
の焼成すべき熱源として利用する一方、加熱残留
物を無水石こうとして回収する無水石こうの製造
法およびその装置に係わるものである。 以下、実施例を詳細に説明する。 先ず、硫酸ピツチと石灰質粉末とを撹拌下に混
合する。本発明で処理すべき硫酸ピツチは潤滑油
などの精製時に発生する濃硫酸を多量に含むもの
で、通常40〜60%の範囲の硫酸分を含有している
が、製品油の種類や操業条件などにより含有率は
異なり、また粘性なども種々変化する。一方、石
灰質粉末としては石灰石、石灰、消石灰などの粉
末を使用できるが、処理費を安価にするためにセ
メント工業における集塵装置から発生する石灰分
の多いコツトレルダストを使用するのが望まし
い。 上記のように、硫酸ピツチと石灰質粉末とを撹
拌下に混合すると、中和反応は急速に進み、その
際発生する多量の熱のために温度が上昇(80〜
120℃)し、オイル分の粘性が低下して混合が円
滑に進行する。またこの際、その発生熱によつて
石灰質粉末や後述する添加石こうなどに含まれて
いる水分は、ほとんど蒸発する。この混合物は反
応が終了した後は温度がさがると共に粘性を増し
て塊状に固化して来るので、そのまま造粒するこ
とができる。しかしながら、硫酸ピツチ中のオイ
ル分が多い場合(硫酸分は減少する)には、硫酸
物に見当つた石灰質粉末の量は当然少なくなるの
で、この混合物は粘稠性が残る場合があるが、こ
の時は、造粒可能な粘性まで高めるために排脱石
こうなどの副生石こう粉末を適量混合することに
より造粒を行う。 上記中和固定操作によつて刺激臭がなくなり、
またオイル分の気化や燃焼もしやすくなり、処理
時間等の短縮にもつながる。 前記のように造粒された造粒物を図面に示す装
置により処理する。先ず、造粒物を造粒物フイー
ダ1を経て竪型加熱炉2の頂部から投入し、加熱
炉2内に造粒物からなる充填層Aを形成する。加
熱は充填層Aの下側よりバーナー4で行い、加熱
温度は400〜1000℃範囲が適当であり、これ以下
の温度ではオイル分を全て気化することが困難で
あり、無水石こう中に残留する。また逆に1000℃
以上では石こうの分解率が上がるために排ガス中
の亜硫酸ガス濃度の増加をもたらす。無水石こう
の品質、操業要因等を考え合せれば、最適な温度
範囲は500〜800℃となる。 加熱炉2を操業する際に目的とする温度まで加
熱した後は造粒物中のオイル分の自己燃焼熱によ
つて温度は一定に保たれるので、外部からのバー
ナー4による加熱を止めて、バーナー4の下側に
位置する二次空気吹き込みフアン5より新鮮な空
気を送り込み、この空気量と造粒物の投入速度を
調節することにより安定な操業を行う。加熱炉2
内に形成された充填層Aの上部側においては、充
填層Aの下部側でオイルが燃焼した熱風と伝導伝
熱および上部層に位置する造粒物中の一部のオイ
ルの燃焼熱によつて加熱され、大部分は乾留され
る状態となり、充填層Aの上部側は乾留域とな
る。 その下部側の充填層Aでは、吹き込まれる新鮮
な空気との接触によつてオイル分が完全に燃焼す
る酸化層が形成される。本装置における特徴は、
この2層を形成させることにより、造粒物の完全
な灰化と、可燃性ガスを得ることができることで
ある。 また、この造粒物は充填層Aを下方に向つて移
動する間にオイル分の消失に伴つて、その造粒強
度が低下することによる破壊などによつて内部ま
で完全に酸化が進行するが、吹き込み風量が少な
かつたり、投入速度が早すぎる場合は得られる無
水石こう中に未燃カーボンの残留がおこり、品質
を低下するために注意を要する。後述するが、本
発明の実施例では、造粒物の滞留時間は1時間程
度であり、この程度の滞留時間を取れば、吹き込
み風量はさほど大きくなくとも完全に酸化され
る。そして、竪型加熱炉2の充填層Aで焼成して
形成された無水石こうは加熱炉2の底部側に配設
されたかさ型回転ロストル等のロストル3を通つ
て落下し、焼成物排出機6から導出回収される。 次に、加熱炉2で酸化燃焼したガスと乾留され
たガスは煙道管7を経て次のサイクロン炉10に
導入される。サイクロン炉10に導入される混合
ガスは可燃性ガスであり、サイクロン炉10にお
いて空気吹込フアン8から吹き込まれる新鮮な空
気と混合され、混合ガスは完全に燃焼する。この
吹き込み口は、加熱炉2からのガスとよく混合す
るようにバーナー形式を取つてサイクロン炉10
に一緒に吹き込まれるようになつている。 上記サイクロン炉10では800〜1200℃程度ま
で温度が上昇するため、粉体であれば原料フイー
ダ9よりサイクロン炉10内に投入することによ
つて焼成することができる。副生石こうを投入す
れば、サイクロン炉10の底部の焼成物排出機1
1より無水石こうを回収できるので、竪型加熱炉
2より得られるものと同様にして利用することが
できる。なお、サイクロン炉10で燃焼した排ガ
スは煙道管12を経て所定の脱硫装置に導入さ
れ、脱硫されるため二次公害等の問題は生じな
い。 以上説明したように、本発明によれば、低コス
トで硫酸ピツチを処理できるだけではなく、硫酸
ピツチから資源として有効価値の高い無水石こう
を容易かつ確実に製造でき、しかも含有オイル分
を燃料ガスとして利用できる等の利点が得られ
る。また、本発明では、竪型加熱炉からの好まし
いガス温度は500〜800℃であり、石こうの焼成温
度として最適であり、竪型炉は無水石こう焼成装
置としての熱風炉的な役割も果たしているとも言
える。 次に実施例によつて本発明による無水石こうの
製造を具体的に説明する。 実施例 被処理の硫酸ピツチは、モーター油硫酸ピツチ
およびトランス油硫酸ピツチの2種類であり、以
下の第1表に組成等を示す。
【表】
中和固定に用いた石灰質粉末はコツトレルダス
トであり、以下の第2表に化学成分を示す。
トであり、以下の第2表に化学成分を示す。
【表】
実際の処理にあたつては次の2つの場合につい
て行つた。 処理(1)モータ油硫酸ピツチ単独を処理。 ピツチとコツトレルダストは100重量部対60重
量部で混合、撹拌を行つて造粒した。 硫酸ピツチ自体の発熱量は6420kcal/Kg、造粒
物では4200kcal/Kgである。 処理(2)モーター油とトランス油硫酸ピツチを1対
1で混合したものを処理。 混合したピツチとコツトレルダストを100重量
部対75重量部で混合、撹拌を行つて造粒した。 混合ピツチの発熱量は5450kcal/Kg、造粒物で
は3000kcal/Kgである。 上述、処理(1)、(2)の造粒物について、図面に示
す製造装置での操業例を以下に示す。
て行つた。 処理(1)モータ油硫酸ピツチ単独を処理。 ピツチとコツトレルダストは100重量部対60重
量部で混合、撹拌を行つて造粒した。 硫酸ピツチ自体の発熱量は6420kcal/Kg、造粒
物では4200kcal/Kgである。 処理(2)モーター油とトランス油硫酸ピツチを1対
1で混合したものを処理。 混合したピツチとコツトレルダストを100重量
部対75重量部で混合、撹拌を行つて造粒した。 混合ピツチの発熱量は5450kcal/Kg、造粒物で
は3000kcal/Kgである。 上述、処理(1)、(2)の造粒物について、図面に示
す製造装置での操業例を以下に示す。
【表】
実施例では、サイクロン炉10では、何も焼成
していない。 上記、竪型加熱炉2より回収した無水石こう
100重量部にカリミヨウバン2重量部を混合した
後、水40重量部を添加して混練してペーストを形
成した。このペーストを4cm×4cm×16cmの型枠
に入れ、成形硬化させた後、脱型し、然る後養生
した。得られる成形物の圧縮強度を測定し、その
結果を次の第3表に示す。
していない。 上記、竪型加熱炉2より回収した無水石こう
100重量部にカリミヨウバン2重量部を混合した
後、水40重量部を添加して混練してペーストを形
成した。このペーストを4cm×4cm×16cmの型枠
に入れ、成形硬化させた後、脱型し、然る後養生
した。得られる成形物の圧縮強度を測定し、その
結果を次の第3表に示す。
【表】
上記第3表から明らかなように、本発明の方法
で処理して得られた無水石こうを使用すると、圧
縮強度の高い成形物が得られる。
で処理して得られた無水石こうを使用すると、圧
縮強度の高い成形物が得られる。
図面は本発明の無水石こう製造装置の一例を示
す概略図である。 1……造粒物フイーダ、2……竪型加熱炉、3
……ロストル、4……バーナー、5……空気吹込
フアン、6……焼成物排出機、7……煙道管、8
……空気吹込フアン、9……原料フイーダ、10
……サイクロン炉、11……焼成物排出機、12
……煙道管、A……充填層。
す概略図である。 1……造粒物フイーダ、2……竪型加熱炉、3
……ロストル、4……バーナー、5……空気吹込
フアン、6……焼成物排出機、7……煙道管、8
……空気吹込フアン、9……原料フイーダ、10
……サイクロン炉、11……焼成物排出機、12
……煙道管、A……充填層。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 潤滑油などの精製時に発生する濃硫酸を多量
に含む硫酸ピツチと石灰質粉末とを混合してピツ
チ中の硫酸分を中和固定した後、造粒し、次いで
造粒物を充填層を有する加熱炉において乾留して
ピツチ中のオイル分を気化させ、この気化ガスを
他の炉に導入させて燃焼ガスとして利用する一
方、加熱残留物を無水石こうとして回収すること
を特徴とする無水石こうの製造方法。 2 造粒物からなる充填層を有し、この充填層の
下部側を酸化域とすると共にその上部側を乾留域
とした竪型の加熱炉と、この加熱炉の底部側に配
設されており加熱残留物としての無水石こうを排
出回収するためのロストルと、上記加熱炉で気化
したガスを導出する煙道管と、この煙道管を経て
導入された気化ガスを燃焼させるサイクロン型の
燃焼炉とを具備することを特徴とする無水石こう
の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14504079A JPS5669224A (en) | 1979-11-09 | 1979-11-09 | Preparation of anhydrous gypsum and its device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14504079A JPS5669224A (en) | 1979-11-09 | 1979-11-09 | Preparation of anhydrous gypsum and its device |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5669224A JPS5669224A (en) | 1981-06-10 |
JPS6234687B2 true JPS6234687B2 (ja) | 1987-07-28 |
Family
ID=15375998
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14504079A Granted JPS5669224A (en) | 1979-11-09 | 1979-11-09 | Preparation of anhydrous gypsum and its device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5669224A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110372237A (zh) * | 2019-08-29 | 2019-10-25 | 王安全 | 工业副产石膏制品无害化处理方法及系统 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3985598B2 (ja) * | 2002-06-20 | 2007-10-03 | 旭硝子株式会社 | 板ガラス取付構造 |
-
1979
- 1979-11-09 JP JP14504079A patent/JPS5669224A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110372237A (zh) * | 2019-08-29 | 2019-10-25 | 王安全 | 工业副产石膏制品无害化处理方法及系统 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5669224A (en) | 1981-06-10 |
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