JPS6234668Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は旋削及び穿孔などの複合作業が可能
な複合工作機械に関する。

従来この種の複合工作機械としては、主として
大型のワークを対象としたものが種々提唱されて
いる。

しかしワークが中型または小型になると、上記
従来の大型ワークを対象とした複合工作機械をそ
のまま適用することは構造的に、また経済性の面
からも困難となる。

この考案はかかる事情に鑑みなされたもので、
主として中、小型ワークの加工に適した複合工作
機械を簡単な構成で廉価に提供しようとするもの
である。

以下この考案を図示の一実施例を参照して詳述
すると、図において１は工作機械本体で、ベツド
１ａ上にＸ軸モータ２によりベツド１ａの長手方
向（Ｘ軸）へ移動自在なコラム３が設けられてい
る。このコラム３の一方の側面にはＺ軸モータ４
により上記Ｘ軸と直交するＺ軸方向へ上下動自在
なスライド５が設けられており、このスライド５
にＹ軸モータ６により上記Ｘ軸及びＺ軸と直交す
るＹ軸方向へ移動自在な主軸ヘツド７が設けられ
ている。上記主軸ヘツド７内には主軸モータ８に
より回転自在な主軸１０が収容されていると共
に、上記主軸１０の先端には工具交換機構９によ
り交換自在に回転工具１２が装着されるようにな
つている。上記工具交換機構９は上記コラム３の
スライド５と反対側の側面にマガジン１１を有し
ている。上記マガジン１１には多数の回転工具１
２が、マガジン１１上部の割出し位置Ａへ移動自
在に格納されていると共に、コラム３上には割出
し位置A′へ割出された回転工具１２を把持する
取出しアーム１３が設けられている。上記取出し
アーム１３は支軸１４ａによりコラム３上部に旋
回自在に設けられた旋回アーム１４の先端に取付
けられていて、割出し位置にある回転工具１２を
先端部のグリツパ１３ａで把持し、手軸１４ａを
中心にコラム３前面まで旋回して、工具交換位置
Ｂに停止する交換アーム１５を介して主軸１０の
先端に回転工具１２を取付け、また用済後の工具
１２をマガジン１１へ格納するようになつてい
る。

一方上記主軸１０を収容する主軸ヘツド７の先
端部には旋削工具（図示せず）が着脱自在に取付
けられていると共に、主軸ヘツド７の前方にワー
ク保持台１６が設置されている。上記ワーク保持
台１６は水平軸に対して45゜の傾斜を有する旋回
中心Ｏを中心に回転するよう軸胴部１６ａでベツ
ド１ａに支承されており、軸胴部１６ａの端部に
はリング歯車１７が固着されている。このリング
歯車１７にはベツド１ａ側に設けられた旋回モー
タ２０の回転軸２０ａに固着された歯車１９が噛
合されていて、この旋回モータ２０によりワーク
保持台１６が旋回中心Ｏを中心に旋回されるよう
になつている。また上記ワーク保持台１６の上記
旋回中心Ｏと45゜の角度をもつた台座１６ｂ上に
ターンテーブル２１が支軸２２を介して回動自在
に支承されている。上記ターンテーブル２１は下
面に歯車２１ａを有していて、この歯車２１ａに
歯車列２３の終段歯車２３ａが噛合されている。
上記歯車列２３の初段歯車２３ｂは傘歯車となつ
ていて、ワーク保持台１６の内側に取付けられた
回転駆動源２５の傘歯車２６に噛合されていて、
これらでターンテーブル割出し回転機構Ｆを構成
しており、このターンテーブル割出し回転機構Ｆ
の回転駆動源２５により歯車列２３を介して上記
ターンテーブル２１は支軸２２を中心に回転され
るようになつている。

またＥは位置決め機構であり、位置決め機構Ｅ
は前記軸胴部１６ａの外周部に所定の間隔をおい
て形成されたピン孔３０と、ベツド１ａに設けら
れてピン孔３０に係脱可能に係合するロツクピン
２７とを備えている。

Ｇはターンテーブル位置決め機構であり、この
ターンテーブル位置決め機構Ｇはターンテーブル
２１の下面に円周上に所定の間隔をおいて設けた
ピン孔３１と、ワーク保持台１６の台座１６ｂに
設けられてピン孔３１に係脱可能に係合するロツ
クピン２９とを備えている。

次に作動を説明すると、穿孔作業など回転工具
１２を使用する場合は、工具交換機構９のマガジ
ン１１内より選択した回転工具１２を主軸１０の
先端に装着し、コラム３をＸ軸方向に、またスラ
イド５をＺ軸方向に、そして主軸ヘツド７をＹ軸
方向に移動して加工位置を割出すとともに回転駆
動源２５によりターンテーブル２１を所定の位置
に割出し、ロツクピン２９により固定し、ターン
テーブル２１上に固定したワーク２８の所定位置
を加工するもので、旋回モータ２０により旋回中
心Ｏを中心にターンテーブル２１を旋回すること
により、ワーク２８の別の面を同位置で加工する
ことができる。これにより１回の取付けでワーク
２８のすべての加工面を加工することができ生産
性が向上する。

またワーク２８を旋削加工する場合は主軸ヘツ
ド７の先端部に旋削工具を取付け、上記回転工具
１２と同様な方法で加工位置を割出すと共にロツ
クピン２９を解除し、回転駆動源２５によりター
ンテーブル２１を回転させてターンテーブル２１
上のワーク２８を旋削加工するもので、この場合
も旋回モータ２０によりワーク保持台１６を旋回
することによりワーク２８の外径部、内径部をそ
れぞれ加工することができる。

この考案は以上詳述したように回転工具と旋削
工具によつて連続的にワークの加工が行なえるこ
とから、これらを別工程で行う場合に比べて作業
能率が向上すると共に、加工精度も向上する。ま
た各機構を主軸ヘツドに合理的に配置したことに
よつて各部の構成が簡単となることから、装置全
体の構成の簡素化と小型化が図れると共に、ワー
クを支持するターンテーブルのワーク取付け面を
水平及び垂直位置に選択的に保持できるようにし
たことから、工具位置を変えることなく、ワーク
の水平面及び垂直面を加工することができ、生産
性も一段と向上する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は平
面図、第２図は左側面図、第３図は正面図、第４
図は右側面図、第５図はターンテーブル部の詳細
図である。 １は工作機械本体、１ａはベツド、３はコラ
ム、５はスライド、７は主軸ヘツド、８は回転駆
動源、９は工具交換機構、１０は主軸、１２は回
転工具、２０は旋回駆動源、２１はターンテーブ
ル、２５は回転駆動源。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 工作機械本体１のベツド１ａ上にＸ軸方向に移
   動自在なコラム３を設け、このコラム３に上記Ｘ
   軸と直交するＺ軸方向へ上下動自在なスライド５
   を設け、このスライド５にＸ軸及びＺ軸と直交す
   るＹ軸方向に移動自在な主軸ヘツド７を設け、こ
   の主軸ヘツド７に回転駆動源８により回転される
   主軸１０と、旋削工具の取付け部を夫々設け、ま
   た上記主軸１０の先端には、工具交換機構９によ
   り交換自在に回転工具１２を取付けると共に、上
   記主軸ヘツド７の前方に、旋回駆動源２０により
   ワークの取付け面が水平及び垂直位置となるよう
   旋回自在で、かつ回転駆動源２５により回転自在
   なターンテーブル２１を設けてなる複合工作機
   械。