JPS6234215Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷凍・冷蔵シヨーケースにおける冷却
回路の凝縮器の配置構造に関するものである。

従来、第１図に示す如く断熱体を用いて上部前
方に開口部１１を有するように形成した収納容器
１０と、前記開口部１１上から前記収納容器１０
の上部断熱体１０ａ上へガイド用のレール１３に
沿つて移動自在に設けた引戸１２とを有する冷
凍・冷蔵シヨーケースにおいては、前記収納容器
１０の内部を冷却する冷却回路の一つの構成要素
である凝縮器１５が、他の圧縮器１６等とともに
収納容器１０の下方に設けた機械室１４内に配置
されていた。このような凝縮器１５の配置構造で
は、冷却回路の動作によつて凝縮器１５から発生
する多量の熱が機械室１４内に放出されるため、
機械室１４が著しく高温となり、この熱が収納容
器１０の底部断熱体１０ｂを伝導して収納容器１
０内に侵入するという問題点を有していた。

一方、上部断熱体１０ａと引戸１２との間の間
隙から内部冷気が外部に逃げやすく、このため上
部断熱体１０ａ、引戸１２並びにレール１３に結
露や着霜が生じ易すいという問題点があつた。

本考案は上記の如き問題点に鑑み、凝縮器から
発生する熱が底部断熱体を通じて収納容器内に侵
入することを防止するとともに、上部断熱体や引
戸、さらにレールの表面の結露や着霜を防止しか
つ露水が生じた場合にはこれを迅速かつ適確に蒸
発させることのできる冷凍・冷蔵シヨーケースを
提供しようとするものである。以下に本考案を詳
細に説明する。

第２図乃至第４図は本考案の第１の実施例を示
すもので、前述した従来例と同一構成部分は同一
符号をもつて表わす。即ち、１０は断熱体にて形
成した収納容器、１０ａは収納容器１０の上部断
熱体、１０ｂは同じく収納容器１０の底部断熱
体、１１は収納容器１０の上部前方に設けた開口
部、１２は前記開口部１１を開閉する左右で一対
の引戸で、前記開口部１１上から前記上部断熱体
１０ａ上にわたつて架設した中央のレール１３及
び左右側部のレール１３′上をローラ１２ａ，１
２ｂを介して移動できるようになつている。前記
中央のレール１３は断面逆Ｔ字形状をなし、また
左側部のレール１３′は断面Ｌ字形状を、また右
側部のレール１３′（図示せず）は逆Ｌ字形状を
なしている。１４は前記底部断熱体１０ｂの下方
に設けた機械室で、該機械室１４内には冷却回路
の圧縮器１６が設置されている。そして、冷却回
路の凝縮器１５は、前記上部断熱体１０ａの上面
と前記レール１３，１３′より下側の間隙に前記
上部断熱体１０ａと接する如く配設し、さらにこ
の凝縮器１５のうち前記レール１３，１３′の長
手方向に沿つて延びる一部分１５ａが前記レール
１３，１３′の下面長手方向に沿つて設けた長溝
１３ａ，１３a′内に緊密に嵌合、密着するように
なつている。１７は上部断熱体１０ａ上に落下し
蒸発しなかつた露水を一時的に貯留する凹所であ
る。なお、前記凝縮器１５は後部断熱体１０ｃ内
を通したパイプ１８を介して冷却回路に連結して
いる。

本考案に係る冷凍・冷蔵シヨーケースは前述の
如き構成よりなるので、凝縮器１５から放出され
る熱は上部断熱体１０ａから上昇するため、この
熱が収納容器１０内へ熱的悪影響を及ぼす恐れは
ほとんどなく、特にこの熱が機械室１４から収納
容器１０の底部断熱体１０ｂを伝導して収納容器
１０内に侵入するという従来構造の問題点を完全
に除去できる。また、前述したように上部断熱体
１０ａ、引戸１２並びにレール１３，１３′の表
面は外部に逃げる冷気により結露あるいは着霜を
生じ易いが、前記凝縮器１５の放熱によつて前記
結露あるいは着霜を防止できるし、第３図に示す
如く引戸１２を開いた時に、該引戸１２から上部
断熱体１０ａ上に落下する露水Ａあるいは凹所１
７に貯つた露水Ａも当該熱によつて蒸発すること
となる。

第５図は本考案の第２の実施例を示すもので、
この実施例では前記の如く配設した凝縮器１５の
少なくとも一部１５ｂが前記レール１３，１３′
の長手方向と直交しかつその下面に接触するよう
に構成したもので、その他の構成並びに作用、効
果は前記実施例と同様である。

第６図は本考案の第３の実施例を示すものであ
る。この実施例では前記機械室１４を前記上部断
熱体１０ａの上方に設け、該機械室１４内に冷却
回路の圧縮器１６を配置し、パイプ１８を介して
前述の如く配置した凝縮器１５を冷却回路に連結
するようにしたもので、その他の構成は前記の実
施例と同様である。この実施例によれば、前述し
た如き作用、効果に加え、連結用パイプ１８の長
さを短くできるから、材料費の低減及び組付性の
向上により、大幅なコストダウンを期待できる。

以上説明した如く本考案によれば、上部前方に
開口部を有するように断熱体にて形成した収納容
器と、前記開口部上から前記収納容器の上部断熱
体上へレールに沿つて移動自在に設けた引戸とを
有する冷凍・冷蔵シヨーケースにおいて、前記上
部断熱体の上面と前記引戸の移動領域の下側との
間に冷却回路の凝縮器を配設し、該凝縮器の一部
を前記レールに密着させたので、凝縮器から放出
された熱が機械室から収納容器の底部断熱体を伝
導して収納容器内に侵入することを防止できると
ともに、凝縮器の放熱により上部断熱体、引戸並
びにレールの結露を防止でき、また、たとえ引戸
に付着した露水が上部断熱体上に落下したとして
も当該熱により迅速かつ適確に蒸発させることが
でき、収納容器内への露水の流込みを防止できる
等の利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の説明に供するもので、第１図は
従来の冷凍・冷蔵シヨーケースの縦断側面図、第
２図は本考案の第１の実施例を示す冷凍・冷蔵シ
ヨーケースの縦断側面図、第３図は本考案の要部
を示す縦断側面図、第４図ａは凝縮器の一部がレ
ールの長手方向に延びる如く配設した状態の冷
凍・冷蔵シヨーケースの上部のみの一部切欠斜視
図、第４図ｂは第４図ａのＢ−Ｂ線矢視方向の拡
大断面図、第４図ｃは第４図ａのＣ−Ｃ線矢視方
向の拡大断面図、第５図ａは第２の実施例を示す
もので、凝縮器の一部がレールの長手方向と直交
する方向に延びる如く配設した状態の冷凍・冷蔵
シヨーケースの上部のみの一部切欠斜視図、第５
図ｂは第５図ａのＢ−Ｂ線矢視方向の拡大断面
図、第５図ｃは第５図ａのＣ−Ｃ線矢視方向の拡
大断面図、第６図は本考案の第３の実施例を示す
冷凍・冷蔵シヨーケースの縦断側面図である。 １０……収納容器、１０ａ……上部断熱体、１
０ｂ……底部断熱体、１１……開口部、１２……
引戸、１３，１３′……レール、１３ａ，１３
a′……レールの下面に設けた嵌合用長溝、１５…
…凝縮器、１５ａ，１５ｂ……凝縮器の一部分。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部前方に開口部を有するように断熱体にて形
   成した収納容器と、前記開口部上から前記収納容
   器の上部断熱体上へレールに沿つて移動自在に設
   けた引戸とを有する冷凍・冷蔵シヨーケースにお
   いて、前記上部断熱体の上面と前記引戸の移動領
   域の下側との間に冷却回路の凝縮器を配設し、該
   凝縮器の一部を前記レールに密着させたことを特
   徴とする冷凍・冷蔵シヨーケース。