JPS6234102Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案はガスコンロ等に用いられるガスバーナ
に関する。

(ロ) 従来技術 この種ガスバーナとして上面開口のバーナヘツ
ドと下面に櫛歯状の突起を有しこの突起と前記開
口端面とで櫛歯状の炎孔を形成するように前記開
口に装着されるバーナキヤツプとからなるものは
広く用いられている。斯る構成のバーナにおいて
は炎孔の周側部より供給される二次空気が炎孔よ
り噴出するガス炎の基部に当るため炎が吹きとば
され、炎孔に接触して燃えずに炎孔よりある距離
だけ離れた空間で燃焼する所謂煽火現象を起すこ
とがある。

この問題に対処し得る構成が実公昭47−19802
号公報にて提案されている。この構成はバーナヘ
ツドとバーナキヤツプとの間に燃焼安定リングを
介在させこのリング下方に補助炎を形成し、リン
グ上方の主炎の基部をこの補助炎により保護する
ものである。

斯る構成に依ればバーナヘツド及びバーナキヤ
ツプと別個に燃焼安定リングを必要とする為に、
コスト高となると共にバーナを掃除した後燃焼安
定リングを取付け忘れる虞れがあり、そうした場
合正常燃焼が行えないという欠点がある。

(ハ) 考案の目的 本考案は上記の欠点を解消し、かつ煽火現象を
防止することを目的とする。

(ニ) 考案の構成 本考案の構成は上面開口のバーナヘツドと下面
に櫛歯状の突起を有しこの突起と前記開口端面と
で櫛歯状の炎孔を形成するように前記開口に装着
されるバーナキヤツプとからなるものにおいて、
前記炎孔は炎孔径が内方から外方にわたり略一定
の主炎孔と、この主炎孔に隣接形成され炎孔径が
内方から外方に向つて拡開形成される補助炎孔と
から構成したことを特徴とするものであり、主炎
孔に形成される主炎の基部に二次空気が当つて
も、補助炎孔に形成される噴出速度の遅い補助炎
の存在によつて煽火現象を生ずることがなくな
る。そして、この煽火現象の防止をバーナキヤツ
プの突起の形状変化によつて簡単に行える。

(ホ) 実施例 本考案の一実施例を第１図〜第４図に従い説明
する。図示のものはコンロ用バーナで、１は中央
孔２を有し上面開口の環状混合室３とこれに連設
される混合管４とからなるバーナヘツド、５は上
記開口に着脱自在に嵌着されるバーナキヤツプ
で、下面周縁に櫛歯状突起６…を有すると共に中
央孔７を有し、中央孔７周囲に内炎孔８…を形設
しており、バーナヘツド１の外周開口端面９と突
起６…とで櫛歯状炎孔を形成する。

即ち、上記突起６…は第３図に示す如く炎孔径
が全長にわたりＡで略等しい主炎孔１０ａ…と、
第２図に示す如く炎孔径が内方から外方に向つて
ＡからＢへ段状に拡開する補助炎孔１０ｂ…とが
第４図に示す如く交互に位置する如く形設されて
いる。

従つて上記実施例の構成に依れば主炎孔１０ａ
…からのガス噴出速度が速くリフトしやすい主炎
Ｘが形成される。一方補助炎孔１０ｂ…からのガ
ス噴出速度は中央部に比して周縁部が著しく低く
なるので広がりをもつたリフトに強い補助炎Ｙが
形成され、この補助炎Ｙによつて主炎Ｘのリフト
が防止される。特に主炎Ｘによつて補助炎Ｙの周
縁が引き込まれ両炎Ｘ，Ｙ間に薄い保炎層が形成
されることで、リフト防止効果が一層促進され
る。

尚、本考案は上記実施例に限定されるものでは
なく、補助炎孔１０ｂ…は段状でなく連続的に拡
開するものであつても良く、この場合段状のもの
に比較して炎の広がりが少なく保炎効果が低い。

(ヘ) 効果 上記の如く構成される本考案に依ればバーナヘ
ツドとバーナキヤツプとで煽火現象を防止できる
ので、従来例に比較して燃焼安定リングが不要と
なり、部品点数を少なくできコストを低減できる
と共に、燃焼安定リングの取付忘れによる異常燃
焼を防止できる等効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の斜視図、第２図及び
第３図は同実施例の異なる部分の断面図、第４図
は同実施例の要部切欠斜視図である。 １……バーナヘツド、５……バーナキヤツプ、
６……突起、９……端面、１０ａ…主炎孔、１０
ｂ……補助炎孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上面開口のバーナヘツドと、下面に櫛歯状の突
   起を有しこの突起と前記開口端面とで櫛歯状の炎
   孔を形成するように前記開口に装着されるバーナ
   キヤツプとからなるものにおいて、前記炎孔は炎
   孔径が内方から外方にわたり略一定の主炎孔と、
   この主炎孔に隣接形成され炎孔径が内方から外方
   に向つて拡開形成される補助炎孔とから構成した
   ことを特徴とするガスバーナ。