JPH04166B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は家庭用又は業務用のコンロバーナに関
するものである。

従来の技術 第２図、第３図に従つて従来の技術を説明す
る。第２図において１はバーナ本体であり、バー
ナボデー２の上面３とバーナキヤツプ４を嵌合さ
せて形成されている。５はバーナボデー２及びバ
ーナキヤツプ４に形成された通路であり、混合管
（図示なし）より混合気５′が送られる。又、バー
ナキヤツプ４の多数の開口部とバーナボデー２の
上面３で形成されている空間を炎孔通路６とし、
混合気５′の下流側を炎孔通路出口として炎孔７
を形成させてある。炎孔７の外径とバーナボデー
２の上面の外径はほぼ同一である。８は炎孔７に
形成するリフトした状態の火炎である。９は火炎
７に供給される２次空気である。１１はバーナキ
ヤツプ４のほぼ中央に設けられた２次空気孔であ
り、燃焼用空気の一部を供給するものである。１
２はバーナボデー２に取付けてある略円錐状のバ
ーナカバーであり、鍋（図示なし）からの煮こぼ
れ等を受けるものである。

さてバーナの具備すべき条件のひとつとして火
炎の安定性があげられる。この場合、バーナキヤ
ツプ４の炎孔７とバーナボデー２の上面３の外径
はほぼ同一であるため、上面３の外周は火炎８と
の接触が少ない。そのため上面３及び周囲の温度
上昇が少ない。したがつて流量が少なく、燃焼速
度が大なるガスでも逆火することなく消火音も軽
いものであつた。

次に他の従来例を第３図において説明する。

（第２図と同一番号は同一名称、同一部品であ
り、詳細な説明は省略する。）３′はバーナボデー
２の上面３周囲延長上に形成した保炎部である。
８′は炎孔７から形成される火炎であり、保炎部
３′により内炎に対する２次空気９の吹上げがな
く、さらに火炎８の一部が保炎部３′に接触し、
混合気の噴出速度を部分的に減少させているため
火炎がリフトしにくく、比較的流量が増加した
り、燃焼速度の小なるガスに対しては安定した火
炎を形成できる。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら第２図のような構成では火炎８は
上面３の外周に添つて発生する２次空気９の吹上
げにより内炎が浮き上がり、リフトアツプ火炎を
形成しやすくなるし、あるいは火炎を形成できな
くなる場合がある。特に流量が大で、燃焼速度が
小なるガスにおいてこの傾向が顕著となる。した
がつて着火時、各炎孔への火炎の伝播が不十分と
なり、瞬時に均一な火炎形成が困難であつた。

又、第３図のような構成では火炎のリフトアツ
プを防止することはできるが、火炎の一部が保炎
部３′に接触するため保炎部３及び炎孔７周辺の
温度が上昇し、比較的流量が少なく、燃焼速度の
大なるガスの場合は炎孔７からバーナボデー２内
へ逆火する場合があつた。又、保炎部３′が火炎
８′から受熱することによつてバーナボデー２の
温度も上昇し、これに取付けたバーナカバー１２
も同様に上昇し、材料の変色、あるいは煮こぼれ
のこびりつき等が問題となつた。

本発明はかかる従来の問題点を解消するもの
で、火炎のリフトや逆火を防止し、燃焼性能を良
好に維持しつつ、保炎部周辺の温度上昇を抑制
し、材料の長寿命化を図ることを目的としたもの
である。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明のコンロバ
ーナは多数の開口部を有するバーナキヤツプとバ
ーナボデーを着脱嵌合してバーナキヤツプ周囲に
炎孔を形成し、前記バーナボデーの上面周囲延長
上に下向きテーパを形成し、バーナキヤツプ径よ
り大なる径の保炎部を設け、さらに保炎部の下部
を空隙とし、この空隙の下方に突出部を設け、前
記突出部上に略円錐状のバーナカバーを設けた構
成を備えたものである。

作 用 本発明は上記した構成によつて次の作用を有す
る。

バーナボデー上面周囲延長上に下向きテーパを
形成した保炎部を設けることによつて、火炎に対
する２次空気の吹上げを防止し、火炎のリフトを
抑え安定した火炎を形成することができる。又、
保炎部の下部を空隙とし、保炎部を冷却すること
によつて火炎の逆火を防止すると同時にバーナボ
デー、バーナカバーの温度低減によりこれらの長
寿命化を図ることができる。

実施例 以下、本発明の一実施例を図面にもとづいて説
明する。なお、従来例と同一番号は同一名称、同
一部品であり、詳細な説明は略す。第１図におい
て２′はバーナボデー２の外周側面における略中
間部に設けた環状の突出部であり、９′はバーナ
ボデー２の上面周囲延長上に下向きテーパを形成
した保炎部３′と前記突出部２′とに囲まれた空隙
である。なお保炎部３′の径はバーナキヤツプ４
の径より大にしてある。さらに突出部２′の先端
には略円錐状のバーナカバー１２を設けてある。

上記構成においてバーナボデー２の上面周囲延
長上に下向きテーパを形成した保炎部３′を設け
ることによつて火炎８（特に内炎）に対する２次
空気９の吹上げを防止し、火炎８のリフトアツプ
を抑え、安定した火炎を形成することができる。
特に流量が大で燃焼速度が小なるガスに対する効
果が大である。なお、保炎部３に下向きテーパを
形成することによつて煮こぼれの炎孔７内進入を
防ぎ、バーナカバー１２上で受けることができ
る。

又、保炎部３′下部の空隙９′に燃焼によるドラ
フト作用で空気流を導入することによつて保炎部
３′を冷却し、保炎部３′の温度上昇による逆火を
防止すると同時にバーナボデー２、バーナカバー
１２の温度低減により材料の変色、あるいは煮こ
ぼれのこびりつきが少なくなり材料の長寿命化を
図ることができる。

発明の効果 以上のように本発明コンロバーナによれば次の
効果が得られる。

(1) 流量が比較的大で、燃焼速度が小なるガスに
おいてもリフトを防止することができるので着
火時、各炎孔への火移りが容易となり、均一な
火炎を形成するとともに保炎部を冷却すること
によつて比較的流量が少なく、燃焼速度の大な
るガスでも逆火することなく、安定した火炎を
形成することができる。

(2) 保炎部の下部に空隙を設け、空気流を導入す
ることによつてバーナボデー及びバーナカバー
の温度低減を図ることができるので材料の長寿
命化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明コンロバーナの一実施例を示す
概略断面図、第２図は従来例コンロバーナの概略
断面図、第３図は他の従来例コンロバーナの概略
断面図である。 ２…バーナボデー、２′…突出部、３…保炎部、
４…バーナキヤツプ、７…炎孔、９′…空隙、１
２…バーナカバー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 多数の開口部を有するバーナキヤツプとバー
   ナボデーを着脱自在に嵌合してバーナキヤツプ周
   囲に炎孔を形成し、前記バーナボデーの上面周囲
   延長上に下向きテーパを形成し、バーナキヤツプ
   径より大なる径の保炎部を設け、この保炎部の下
   部を空隙とにると共にこの空隙の下方に突出部を
   設け、前記突出部上に略円錐状のバーナカバーを
   設けたコンロバーナ。