JPS6233573Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はアン汁の水分を連続的に除去できる製
アン用連続脱水機に関する。

（従来技術及びその問題点） アン汁の脱水は、一般に袋詰めによるプレス圧
搾作業によつて行われているが、作業性が悪いた
めその改善が望まれている。

このような要請に応えるものとして、第２図に
示す製アン用連続脱水機が提案されている。この
従来例は、第２図に示すように、エンドレス濾材
ａ上にアン汁を供給し、エンドレス濾材ａが減圧
脱水装置ｂを通過する間に減圧脱水を行い、次い
でエンドレス濾材ａが加圧脱水ロール装置ｃを通
過する間に加圧脱水を行うものである。

しかしこの従来例においては、脱水されたアン
の水分が68％前後となつて、脱水率が不足し、上
質生アンの基準水分である63％に脱水することは
困難であつた。

（考案の目的） 本考案は上記従来例の問題点を解消することを
目的とする。

（考案の構成） 本考案は上記目的を達成するため、エンドレス
濾材上に供給したアン汁を減圧脱水装置において
脱水し、次いで加圧脱水ロール装置において脱水
するように構成した製アン用連続脱水機におい
て、加圧脱水ロール装置を複数個有するように構
成すると共に、これら加圧脱水装置の中間位置に
前記エンドレス濾材に振動、風圧などを与えて半
固形状態のアンに撹乱を与える撹乱装置を配した
ことを特徴とする。

（実施例） 第１図に示す実施例は、濾布でエンドレス濾材
１を構成し、これを駆動輪５及び従動輪６によつ
て矢印方向に回動させている。アン汁槽７には水
晒しを終了したアン汁がポンプ８によつて供給さ
れている。このアン汁槽７からエンドレス濾材１
に移行したアン汁はエンドレス濾材１の動きに伴
つて、減圧脱水装置２を通過するが、この間にお
いて減圧脱水される。前記減圧脱水装置２は、減
圧室９、気水分離器１０及びエアサクシヨンポン
プ１１で構成することができ、この装置２によつ
てアン汁の水分がエンドレス濾材１の濾過作用に
よつて減圧室９に吸い取られる。

次いでエンドレス濾材１上のアン汁は第１加圧
脱水ロール装置３ａにおいて、加圧脱水される。
この第１加圧脱水ロール装置３ａは、ドラム形状
の脱水ロール１２ａ、補助加圧ロール１３ａで構
成され、エンドレス濾材１上のアン汁は前記脱水
ロール１２ａと補助加圧ロール１３ａとの間を通
過する間に圧搾作用を受けて、水分が絞り出され
る。

第１加圧脱水ロール装置３ａで加圧脱水された
アン汁は、半固形状となり、多水分帯の中心部と
低水分帯の外辺部を有する状態となる。次にバイ
ブレータ４に送られ、ここでエンドレス濾材１を
介して伝わる微振動を受ける。この微振動によつ
て半固形状態のアンは撹乱され、破砕された状態
となつて空気接触面積が増大し、多水分帯と低水
分帯とが混合される。

バイブレータ４によつて破砕され、撹乱混合状
態とされたアンは、次に第２加圧脱水ロール装置
３ｂによつて再度加圧脱水される。この第２加圧
脱水ロール装置３ｂは、ドラム形状の脱水ロール
１２ｂ、補助加圧ロール１３ｂ及び駆動輪５で構
成され、エンドレス濾材１上の半固形アンは前記
脱水ロール１２ｂと補助加圧ロール１３ｂ及び駆
動輪５との間を通過する間に圧搾作用を受けて、
水分が絞り出される。そしてこの加圧脱水の前工
程として、バイブレータ４による撹乱工程がある
ため、前記圧搾による加圧脱水が効果的に行なわ
れるのである。

以上のようにして脱水されたアンは、従来の連
続脱水機では不可能であつた高脱水率の高品質生
アンとなり、具体的には水分62.5％の生アンが得
られた。

製品として生アンは連続的に製品ケース１５に
取出される。尚第１図において、１６は脱水され
た水を貯める貯水槽、１７はエンドレス濾材１を
洗浄するノズル、１８は前記ノズル１７に洗浄水
を供給するポンプである。

本考案は上記実施例に示す外、種々の態様構
成することができる。例えば半固形状態のアンに
撹乱を与える撹乱装置４としては、バイブレータ
の外、風圧を与えるエア吹出し装置などを採用す
ることも可能である。又上記実施例では加圧脱水
ロール装置を第１加圧脱水ロール装置３ａと第２
加圧脱水ロール装置３ｂとで構成しているが、３
個以上の加圧脱水ロールを備えた構成とすること
も可能である。

（考案の効果） 本考案は上記構成を有するので、脱水率の高い
高品質の生アンが得られる製アン用連続脱水機を
提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す概略縦断側面
図、第２図は従来例を示す概略縦断側面図であ
る。 １……エンドレス濾材１、２……減圧脱水装
置、３ａ，３ｂ……加圧脱水ロール装置、４……
撹乱装置。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) エンドレス濾材上に供給したアン汁を減圧脱
   水装置において脱水し、次いで加圧脱水ロール
   装置において脱水するように構成した製アン用
   連続脱水機において、加圧脱水ロール装置を複
   数個有するように構成すると共に、これら加圧
   脱水装置の中間位置に前記エンドレス濾材に振
   動、風圧などを与えて半固形状態のアンに撹乱
   を与える撹乱装置を配したことを特徴とする製
   アン用連続脱水機。 (2) 撹乱装置がバイブレータで構成されている実
   用新案登録請求の範囲第１項記載の製アン用連
   続脱水機。 (3) 撹乱装置がエア吹出し装置で構成されている
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の製アン用
   連続脱水機。