JPS6233163Y2

JPS6233163Y2 -

Info

Publication number: JPS6233163Y2
Application number: JP1983160931U
Authority: JP
Priority date: 1983-10-17
Filing date: 1983-10-17
Publication date: 1987-08-25
Also published as: JPS6067459U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は変速操作装置のミスシフト防止機構、
詳しくは軸端にチエンジレバーが嵌合するチエン
ジレバーハウジングをもち、シフト方向及びセレ
クト方向に動作するコントロール軸を備え、１つ
の前進段と後進段とが同一シフト操作線上に配置
された変速操作装置のミスシフト防止機構に関す
る。

従来この種のミスシフト防止機構としては、例
えば特公昭54−23060号公報に示されている如く
シフトフオークシヤフトと係合するシフトアンド
セレクトレバーに突起を設ける一方、ミツシヨン
ケースに前記シフトフオークシヤフトと平行に延
びるガイドシヤフトをピンを介して角回転並びに
軸方向移動可能に取付け、このシヤフトの遊端部
に前記突起と係合する係合突起を固定し、かつ前
記係合突起が突起と係合するごとくコイルスプリ
ングにより前記シヤフトを軸方向乃至回転方向に
附勢させてなるものが開発させているが、、以上
の構造のものでは部品点数が多くて組付けに手間
を要するばかりかこれら多くの構成部品を配設す
るのに大きなスペースを必要とするなどの問題が
あつた。

本考案はこのような実情に鑑みて考案したもの
で、目的とするところは極めて簡単な構成で、し
かも小さなスペースでも充分に組込むことのでき
るミスシフト防止機構を提供せんとするにある。

而して本考案は軸端にチエンジレバーが嵌合す
るチエンジレバーハウジングをもつコントロール
軸を備え、このコントロール軸の軸方向移動でシ
フト操作を行ない、前記コントロール軸の回動で
セレクト操作を行ない、かつ、１つの前進段と後
進段とが同一シフト操作線上に配置された変速操
作装置のミスシフト防止機構であつて、前記チエ
ンジレバーハウジングに、前記コントロール軸の
半径方向に延びる係合片を一体形成すると共に、
前記コントロール軸の軸端部に前記係合片と係合
する突起手段と、前記係合片と軸方向に対面する
当り面とをもつた制御レバーを、前記ハウジング
に対し軸方向に一定範囲移動可能で、かつ、回転
可能に支持して、該制御レバーを、前記突起手段
が係合片に係合する回動方向と、前記当り面が前
記係合片に対し離反する軸方向とに付勢するスプ
リングを設ける一方、静止部材に、前記コントロ
ール軸の回動による前後進段セレクト位置へのセ
レクト動作時、前記制御レバーとラツプして干渉
する側面と、前記コントロール軸の１つの前進段
シフト位置への軸方向操作で前記ラツプが外れた
とき、前記制御レバーと対向し、前記前進段シフ
ト位置から後進段シフト位置への軸方向操作を阻
止する端面とを備えたストツパーを設けたことを
特徴とするものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

図において１はミツシヨンケース１０に揺動自
由に支持したチエンジレバー、２は前記ミツシヨ
ンケース１０内に横架された変速機のフオークシ
ヤフト３ａ，３ｂ，３ｃに選択的に係合するコン
トロール軸であつて、該コントロール軸２の遊端
にチエンジレバーハウジング４を固定し、このハ
ウジング４に形成した嵌合孔４１に前記チエンジ
レバー１の下端部を嵌合させ、該チエンジレバー
１のセレクト操作により前記コントロール軸２を
回動させると共に、チエンジレバー１のシフト操
作により前記コントロール軸２を軸方向に往復動
させて適宜前進５段と後進段の変速を行なう如く
している。

即ち、第６図に示す如く前記変速レバー１の
N₀位置からN₁位置へのセレクト操作により前記
コントロール軸２を第３図X₁方向に回動させた
後、チエンジレバー１のF₁位置若しくはF₂位置
へのシフト操作により前記コントロール軸２を第
１図Y₁方向若しくはY₂方向に移動させることで
第１速若しくは第２速が得られ、又前記変速レバ
ー１のN₀位置からF₃位置若しくはF₄位置へのシ
フト操作により前記コントロール軸２を第１図
Y₁方向若しくはY₂方向に移動させることで第３
速若しくは第４速が得られ、更に前記変速レバー
１のN₀位置からN₂位置へのセレクト操作により
前記コントロール軸２を第３図X₂方向に回動さ
せた後、変速レバー１のF₃位置若しくはＲ位置
へのシフト操作により前記コントロール軸２を第
１図Y₁方向若しくはY₂方向に移動させることで
第５速若しくは後進速が得られるのである。

而して以上の変速操作装置において、前記チエ
ンジレバーハウジング４に前記コントロール軸２
の半径方向に延びる係合片５を一体形成するとと
もに、この係合片５における１，２速の前進段セ
レクト位置N₁への回動方向（第３図X₁方向）前
面に係合面５１を設ける。

又前記コントロール軸２における前記チエンジ
レバーハウジング４の取付側軸端部に、前記係合
片５の係合面５１と係合するピン６０を備えた制
御レバー６を回転可能に挿嵌するとともに、前記
コントロール軸２に嵌着した止環２１と前記チエ
ンジレバーハウジング４の端面との間で軸方向移
動可能と成す。

そして前記制御レバー６と前記チエンジレバー
ハウジング４との間にコイルスプリング７を介装
して該スプリング７の一端を前記制御レバー６
に、他端を前記チエンジレバーハウジング４にそ
れぞれ係止することで該制御レバー６を前記止環
２１側（第１図Y₂方向）で且つ前記ピン６０が
前記係合片５の係合面５１に係合する方向（第３
図X₂方向）に附勢させるのである。

一方前記ミツシヨンケース１０に、前記コント
ロール軸２と平行に延びる円柱状のストツパー８
を固定し、前記コントロール軸２のニユートラル
位置N₀から前後進段セレクト位置N₂へのセレク
ト動作時に、コントロール軸２に対する前記制御
レバー６の軸方向移動ストロークS₁に見合うラツ
プ代S₂で前記制御レバー６が前記ストツパー８の
外周面に当接して該レバー６がそれ以上揺動する
のを阻止する如く成すとともに、コントロール軸
２の前後進段セレクト位置N₂から５速シフト位
置F₅へのシフト動作時、前記制御レバー６の前
記ストツパー８外周面に対する当接解除に伴な
い、コイルスプリング７でもつて前記制御レバー
６を揺動させて該制御レバー６が前記ストツパー
８に対し軸方向にオーバーラツプする如く成すの
である。

尚図中１１はチエンジレバー１の基部を覆うブ
ーツを示す。

次に以上の構成からなるミスシフト防止機構の
作動を説明する。

第２図及び第３図はチエンジレバー１がニユー
トラルN₀に位置する状態を示しており、この位
置からチエンジレバー１を前後進段セレクト位置
N₂にセレクト操作すると前記コントロール軸２
乃至チエンジレバーハウジング４に設けた係合片
５が第３図X₂方向に回動し、これに伴ない前記
制御レバー６も第３図X₂方向に揺動しようとす
るが、前記制御レバー６が前記ストツパー８の外
周面に対し揺動方向でオーバーラツプしているた
め、第４図に示す如く制御レバー６はストツパー
８の外周面に当接してそれ以上の揺動が阻止され
る。

斯かる状態からチエンジレバー１を５速段シフ
ト位置F₅にシフト操作すると、前記コントロー
ル軸２乃至制御レバー６が第１図Y₁方向に移動
して制御レバー６とストツパー８との当接が解除
される。

これに伴ない前記制御レバー６は第５図に示す
如くコイルスプリング７の弾発力により、該レバ
ー６のピン６０が前記係合片５の係合面５１に係
合する位置まで揺動して、該制御レバー６が前記
ストツパー８に対し軸方向でオーバーラツプす
る。

而してチエンジレバー１を５速段シフト位置
F₅からニユートラル位置N₀に復帰操作する場
合、或いはシフトダウンする場合、前記チエンジ
レバー１の５速段シフト位置F₅から前後進段セ
レクト位置N₂への操作に伴ない、前記コントロ
ール軸２乃至制御レバー６が第１図Y₂方向に移
動するが、前記した如く制御レバー６がストツパ
ー８に対し軸方向でオーバーラツプしているの
で、その移動途中で前記制御レバー６がストツパ
ー８の端面に当接してそれ以上の移動が阻止され
る。

そのため、前記コントロール軸２及びチエンジ
レバーハウジング４だけがコイルスプリング７を
圧縮しながら所定ストロークS₁移動するが、コン
トロール軸２が前後進段セレクト位置N₂に達し
た段階でチエンジレバーハウジング４の端面が前
記制御レバー６に当接してそれ以上前記コントロ
ール軸２は第１図Y₂方向に移動することが出来
なくなる。

従つて前記チエンジレバー１は前後進段セレク
ト位置N₂からニユートラルN₀方向にセレクト操
作出来ても後進段位置Ｒへのオーバーシフトは確
実に防止される。

尚、前記チエンジレバー１の前後進段セレクト
位置N₂からニユートラルN₀方向にセレクト操作
すると、前記コントロール軸２及び制御レバー６
が第３図X₁方向に回動してこれに伴ない制御レ
バー６とストツパー８との当接が解除されて該制
御レバー６はコイルスプリング７の弾発力により
第１図Y₂方向に所定ストロークS₁だけ移動し、
第２図及び第３図に示す状態に戻る。

一方、前記した如くチエンジレバー１をニユー
トラル位置N₀から前後進段セレクト位置N₂にセ
レクト操作した後、後進段シフト位置Ｒにシフト
操作した場合は、前記制御レバー６がストツパー
８の外周面に当接した状態で前記コントロール軸
２乃至制御レバー６が第１図Y₂方向に移動す
る。

そのためチエンジレバー１を後進段シフト位置
Ｒから例えばニユートラル位置N₀に復帰操作す
る場合、前記コントロール軸２の第１図Y₁方向
への移動乃至第３図X₁方向への回動が阻止され
ることはなく、従つてチエンジレバー１を後進段
シフト位置ＲからニユートラルN₀方向に自由に
復帰させることが出来る。

以上の如く本考案にかゝるミスシフト防止機構
はチエンジレバーハウジングに一体形成される係
合片とコントロール軸に支持される制御レバー
と、静止部材に設けられるストツパーの極めて簡
単な構成であるので、組付けが容易に行なえる
し、コントロール軸とチエンジレバーとの連結部
位の極めて狭いスペースにも容易に配置すること
が出来、従つて変速操作装置をコンパクトにでき
るのである。

その上、前進段シフト位置から後進段シフト位
置へのコントロール軸の軸方向操作の阻止は、ス
トツパーの端面と、この端面に軸方向に向つて対
面する制御レバーと、この制御レバーの当り面と
軸方向に対向するチエンジレバーハウジングの係
合片との接触により行なうもので、前記ストツパ
ーの端面に接当する前記制御レバーの当り面に、
前記係合片が接当することによりミスシフトを確
実に防止できながら、前記前進段シフト位置から
前後進段セレクト位置へのコントロール軸の移動
規制は、前記同一コントロール軸の軸上に設け、
かつ、軸方向に対面する前記制御レバーの当り面
とチエンジレバーハウジングの係合片との間隔S₁
により行なえるので、その寸法は精度よく管理で
き、従つて、前進段シフト位置F₅から後進段シ
フト位置Ｒへシフトする場合でも、ニユートラル
位置N₀への操作が常に確実に行なえ、前記後進
段シフト位置Ｒへのシフト操作に何ら支障を来た
すことはないのである。

また、前記後進段シフト位置Ｒへシフトする場
合、前記前後進段セレクト位置N₂からニユート
ラル位置N₀に回動し、ストツパーから制御レバ
ーを外した後、コントロール軸を前記前後進段セ
レクト位置N₂に復動しこのN₂位置から軸方向移
動させて行なうのであるが、前記制御レバーとチ
エンジレバーハウジングとの間に設けるスプリン
グは、前記制御レバーがストツパーから外れた後
はチエンジレバーの操作に作用しないため、前記
スプリングによる抵抗感は最小にできるのであつ
て、前記シフト操作を軽快に行なえるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例を示した断面側面
図、第２図は要部の平面図、第３図は第１図−
線断面図、第４図第５図は本案ミスシフト防止
機構の作動説明図、第６図はチエンジレバーのシ
フトパターン図である。１……チエンジレバー、２……コントロール
軸、４……チエンジレバーハウジング、５……係
合片、６……制御レバー、６０……ピン（突起手
段）、８……ストツパー。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

軸端にチエンジレバーが嵌合するチエンジレバ
ーハウジングをもつコントロール軸を備え、この
コントロール軸の軸方向移動でシフト操作を行な
い、前記コントロール軸の回動でセレクト操作を
行ない、かつ、１つの前進段と後進段とが同一シ
フト操作線上に配置された変速操作装置のミスシ
フト防止機構であつて、前記チエンジレバーハウ
ジングに、前記コントロール軸の半径方向に延び
る係合片を一体形成すると共に、前記コントロー
ル軸の軸端部に前記係合片と係合する突起手段
と、前記係合片と軸方向に対面する当り面とをも
つた制御レバーを、前記ハウジングに対し軸方向
に一定範囲移動可能で、かつ、回転可能に支持し
て、該制御レバーを、前記突起手段が係合片に係
合する回動方向と、前記当り面が前記係合片に対
し離反する軸方向とに付勢するスプリングを設け
る一方、静止部材に、前記コントロール軸の回動
による前後進段セレクト位置へのセレクト動作
時、前記制御レバーとラツプして干渉する側面
と、前記コントロール軸の１つの前進段シフト位
置への軸方向操作で前記ラツプが外れたとき、前
記制御レバーと対向し、前記前進段シフト位置か
ら後進段シフト位置への軸方向操作を阻止する端
面とを備えたストツパーを設けたことを特徴とす
る変速操作装置のミスシフト防止機構。