JPS62327Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、建具とか戸袋の鏡板等を構成する建
材の板材連結装置に関する。

従来、複数枚の板材を端部に於いてはぜ継ぎし
一枚のパネルを形成する建材の板材連結装置は、
図面第６図に示す様に一方の板材端部に屋内側へ
屈曲する鉤部と、この鉤部より上方へ突出する門
形の突出部と、該突出部より垂下する垂下片とよ
りなる嵌合部を形成し、又、他方の板材端部に、
屋内側に屈曲する折曲げ部と、この折曲げ部より
上方へ延長して、上記嵌合部の垂下片に対応する
立上り片と、この立上り片の先端に形成して嵌合
部の突出部内に収まる鉤片とより構成される嵌合
部を設けたものであるから、一方の板材に於ける
嵌合部と、他方の板材に於ける嵌合部とを嵌めて
両板材を継ぎ合わせた場合、その継ぎ合わせた部
分に横溝が形成されて、使用時この横溝より嵌合
部に於ける突出部と、之れに収まる鉤片との間よ
り雨水が侵入して、雨水はそのまま垂下片と立上
り片との間を通つて屋内側へ流入するから、雨仕
舞いは極めて悪く、水密性に乏しいものであつ
た。

本考案は、一方の板材端部に鉤部と、門形の突
出部と、垂下片とよりなる嵌合部を形成し、又、
連結する他方の板材端部に、折曲げ部と、立上り
片と、第１水返し片と、第２水返し片とよりなる
嵌合部とを設けて、上記の欠点であるはぜ継ぎ部
分の雨仕舞いを良好とすることを目的とした建材
の板材連結装置に関するもので、その一実施例を
図面に付き説明すれば下記の通りである。

図中１は連結する一方の板材で、端部一方に使
用時屋内側へ屈曲する鉤部２と、この鉤部２より
上方へ突出する門形の突出部３と、この突出部３
より垂下し、且、先端を鉤形に屈曲させた垂下片
４とよりなる外包用の嵌合部ａを形出してある。
５は連結する他方の板材で、上記一方の板材１の
嵌合部ａへ対応する端部一方に、屋内側に屈曲す
る折曲げ部６と、この折曲げ部６より上方に延設
され、且、一方の板材１に於ける嵌合部ａの垂下
片４の内側に当接する立上り片７と、この立上り
片７の上端より少し低い位置に屋外側に向つて水
平に突出し、且、嵌合部ａに於ける鉤部２の切欠
き部８へ係合し、当接する第１水返し片９と、立
上り片７の上端より屋外側に屈曲し、嵌合部ａの
突出部３内に収まる第２水返し片１０とよりなる
内包用の嵌合部ｂを形成してある。１１は両板
１，５に於ける嵌合部ａ，ｂに形成された横溝ｃ
は一方の板材１に於ける端部の他方に形出した内
包用の嵌合部で、上記と同様屋内側に屈曲する折
曲げ部１２と、この折曲げ部１２より延設される
立上り片１３と、該立上り片１３より突出する第
１水返し片１４と、第２水返し片１５とよりな
る。ｄは他方の板材５の他方端に形出する外包用
の嵌合部で、屋内側へ屈曲する鉤部１６と、この
鉤部１６より上方へ突出する門形の突出部１７
と、該突出部１７より垂下し、先端に鉤部を形成
した垂下片１８とよりなる。１９は本考案の板材
連結装置により形成されたパネル２０を用いた金
属製の雨戸で、上下の横框２１，２２の左右両端
に一対の縦框２３，２４を当てて方形の戸框を形
成しながら、その内側に上記パネル２０を嵌め込
んである。

尚、図面第６図に示す板材の連結状態は、従来
の板材連結装置を示すもので、一方の板材２５の
端部に鉤部２６と、この鉤部２６より上方へ突出
する門形の突出部２７と、該突出部２７より垂下
する垂下片２８とよりなる嵌合部a′を設け、又、
他方の板材２９の端部に、折曲げ部３０と、この
折曲げ部３０より延設される立上り片３１と、立
上り片３１の先端に形成し、上記突出部２７に収
まる鉤片３２とを設けた嵌合部b′とよりなるもの
である。

本考案に関する建材の板材連結装置に於ける一
実施例は上記の様に構成されているから、例へば
複数枚の建材を連結して雨戸１９のパネル２０を
形成する場合は、連結する一方の板材１に於ける
嵌合部ａへ、他方の板材５の嵌合部ｂを対応させ
て、他方の板材５に於ける立上り片７を一方の板
材１の垂下片４へ当接させ、更にこの立上り片７
に設けた第１水返し片９を嵌合部ａの鉤部２へ当
接させ、又、第２水返し片１０を嵌合部ａの突出
部３へ嵌めて両板材１，５を連結し、他の板材も
上記と同様に順次連結して所定大きさのパネル２
０を形成するものである。

上記の様に本考案に関する建材の板材連結装置
は、上下方向に設けられた複数枚の板材を端部に
於いてはぜ継ぎし一枚のパネルを形成する建材の
板材連結装置に於いて、一方の板材の下端部に屋
内側へ屈曲する鉤部と、この鉤部より上方へ突出
する門形の突出部と、該突出部より垂下し下端が
屋外側に屈曲する垂下片とよりなる嵌合部を形成
する一方、他方の板材の上端部に、屋内側に屈曲
する折曲げ部と、この折曲げ部より上方に延設し
且つ上記嵌合部に於ける垂下片の内側に当接する
立上り片と、この立上り片の上端より少し低い位
置に屋外側に水平に設けられて上記鉤部の下面に
係合する第１水返し片と、上記立上り片の上端に
屋外側に水平に設けられて上記突出部内に収まる
第２水返し片とよりなる嵌合部を設けたものであ
るから、この板材連結装置により板材を連結させ
た場合、他方の板材に形成した第１水返し片と第
２水返し片とが、一方の板材に於ける嵌合部の鉤
部と突出部とへ当接又は収まつて、二重の水返し
部分が形成されるので、この板材連結装置により
連結形成されたパネルを例へば雨戸とか戸袋の鏡
板として使用したとき、外部より侵入しようとす
る雨水は、第１水返し片及び第２水返し片とによ
り屋内側への流入を阻止されるから、雨仕舞いは
極めて良好となり、水密性・気密性を大巾に向上
させる特有の効果が発揮されるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に関する建材の板材連結装置の一
実施例を示すもので、第１図は連結状態を示す縦
断側面図、第２図は本考案の板材連結装置によつ
て連結されたパネルを使用してなる雨戸の正面
図、第３図は第２図に示す−線の一部切欠拡
大横断平面図、第４図は〓上−線の一部切欠
拡大縦断側面図、第５図は連結状態を示す拡大縦
断側面図、第６図は従来の連結状態を示す拡大縦
断側面図である。 尚、図中１は一方の板材、２は鉤部、３は突出
部、４は垂下片、ａは嵌合部、５は他方の板材、
６は折曲げ部、７は立上り片、９は第１水返し
片、１０は第２水返し片、ｂは嵌合部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下方向に設けられた複数枚の板材を端部に於
   いてはぜ継ぎし一枚のパネルを形成する建材の板
   材連結装置に於いて、一方の板材の下端部に屋内
   側へ屈曲する鉤部と、この鉤部より上方へ突出す
   る門形の突出部と、該突出部より垂下し下端が屋
   外側に屈曲する垂下片とよりなる嵌合部を形成す
   る一方、他方の板材の上端部に、屋内側に屈曲す
   る折曲げ部と、この折曲げ部より上方に延設し且
   つ上記嵌合部に於ける垂下片の内側に当接する立
   上り片と、この立上り片の上端より少し低い位置
   に屋外側に水平に設けられて上記鉤部の下面に係
   合する第１水返し片と、上記立上り片の上端に屋
   外側に水平に設けられて上記突出部内に収まる第
   ２水返し片とよりなる嵌合部を設けた建材の板材
   連結装置。