JPS6232622Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車等の車輛の表面を塗装するとき
に塗料が飛散して作業員がシンナー等の有機溶剤
を体内に吸い込むことがないようにした簡便な塗
料飛散防止装置に関する。

従来自動車の表面を塗装するときには、第１図
示の如く自動車を内部に収容可能なハウスａを設
け、該ハウスａの屋根の上面に給気ダクトｂを設
置すると共に側壁に排気ダクトｃを設け、前記給
気ダクトｂの下面に前記ハウスａ内に通じる多数
の開口を設け、送風フアンｄにより供給された空
気は前記多数の開口よりハウスａ内の自動車に向
けて送風され前記排気ダクトｃより排出されるス
プレーブースが一般に用いられている。ところが
従来の場合には塗装のために給排気ダクトａ，ｂ
を具備するハウスａを特に設置する必要がありス
ペースをとると共に設備費がかかる欠点があつ
た。

本考案はこのような欠点を排除しスペースをと
ることなく既存の整備工場等に設置可能な塗料飛
散防止装置を提供することを目的とするもので、
その特徴とするところは上下面を有する長方形状
の枠体で下面に多数の送気口を有する本体を屋根
から上下動自在に吊下げ、該本体内に吸引フアン
を装着すると共に該本体内をその１側において給
気ダクトに連通し、前記吸引フアンにより吸引さ
れた空気を前記多数の送気口からその真下の車輛
に向けて送出するようにしたことにある。

以下本考案の１実施例を第２図に従つて説明す
る。

１は本体を示し、該本体１は自動車Ａを十分覆
い得る大きさで上下面１ａ，１ｂを有する長方形
状の枠体に形成し、該下面には多数の送気口２が
形成されている。

３は前記本体１内に装着した吸引フアン、４は
整備工場等の側壁５に設けた空気取入口、６は該
空気取入口４と前記本体１の側壁の開口を接続し
た給気ダクトを示し、該ダクト６は可撓伸縮性の
あるパイプにより構成した。

７……７は整備工場等の屋根８に取付けた電気
ホイストを示し、これら電気ホイスト７……７か
らのワイヤーロープ９……９を前記本体１の上面
の４隅に連結し、該本体１を屋根８から上下動自
在に吊下げた。

かくて第２図示の如く乗用車Ａの塗装をすると
きは、電気ホイスト７……７を駆動して本体１の
所定の位置まで下げ、吸引フアン３……３を駆動
して空気を多数の送気口２から乗用車Ａに向つて
送風し、この状態で作業員がスプレーガン等によ
り塗装する。このとき塗料が飛散しても下方に向
う送風空気により作業員の方には飛散しない。
又、マイクロバス等の屋根の高い自動車にあつて
は本体１を更に上方の位置にセツトすればよい。
又塗装をしないときは本体１を屋根８の近くの上
方位置にセツトすれば他の作業に何ら支障をきた
すことがない。

尚、本体１を上下動する手段は前記実施例の電
気ホイストに限るものでなく、チエーンブロツク
等任意である。又本体１に必要に応じて照明のた
めの螢光灯や乾燥用の赤外線機具等を取付けても
よい。

このように本考案によると下面に多数の送気口
を有し内部に吸引フアンを装着した長方形状の枠
体からなる本体を屋根から上下自在に吊下げる式
に構成したので、スペースをとらず、既存の整備
工場等に容易に設置できると共に大小種々の車輛
に対しても適用でき、構造簡単で廉価に得られる
等の実用的な効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスプレーブースの１例の断面
図、第２図は本考案装置の１例の断面図である。 １……本体、１ａ……上面、１ｂ……下面、２
……送気口、３……吸引フアン、６……給気ダク
ト、８……屋根、Ａ……車輛。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下面を有する長方形状の枠体で下面に多数の
   送気口を有する本体を屋根から上下動自在に吊下
   げ、該本体内に吸引フアンを装着すると共に該本
   体内をその１側において給気ダクトに連通し、前
   記吸引フアンにより吸引された空気を前記多数の
   送気口からその真下の車輛に向けて送出するよう
   にした車輛用塗料飛散防止装置。