JPS6230879Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は船内ランプの支持装置に関する、更に
詳しくは一端を上層甲板に回動自在に取付け反対
端を下層甲板レベルと上層甲板レベルとの間で昇
降させる船内ランプを上層甲板レベルに支持する
装置に関する。

船内ランプに使用する従前の支持装置は該ラン
プの昇降する可動端に隣接して下面に回動自在に
取付けられた支柱を使用位置と格納位置との間で
回動させる駆動シリンダーがランプの下面に取付
けられているのが通例である。船内ランプは非使
用時には、上層甲板に穿たれた該ランプと同一寸
法の開口に嵌込まれ上層甲板の一部と成されるも
のであるから、従前の駆動機構が上層甲板のレベ
ルに置かれることになり、上層甲板から垂下する
使用位置の支柱を重力に抗し格納位置に引上げる
から、かなりの出力を必要とし保守点検にも余分
の労力と時間とる消費する。本考案は船内ランプ
に取付けられる従前の支持装置に起るこの種の問
題の解決に役立つものである。

本考案の目的は船内ランプの下面に取付けられ
る支柱を使用位置から格納位置に動かす駆動機構
を不要にするのみならず保守点検を容易に行はせ
製造原価と操業費とを節減することのできる経済
的な船内ランプの支持装置を得ることにある。

本考案によれば、一端を上層甲板に回動自在に
取付けた狭幅平板状のパネルから成り使用時に反
対端をほぼ下層甲板レベルに降下させる船内ラン
プに使用する支持装置であつて、前記反対端から
所定距離Ｌの位置において該パネルの下面に一端
を回動自在に取付けた所定長さの支柱１、該パネ
ルが前記反対端をほぼ下層甲板レベルに降下させ
るとき該反対端から前記所定距離Ｌよりも僅かに
大きな距離の位置において下層甲板に固着せられ
該パネルの反対端が上層甲板レベルにあるとき前
記支柱の下端を係止させる錠止金具２、ならびに
該錠止金具に隣接して下層甲板に取付けられた油
圧シリンダーに接続せられ錠止金具に係止された
支柱の下端と下層甲板との間に差込まれ支柱を押
上げる解錠用カム部材４を備えていることを特徴
とする船内ランプの支持装置が得られる。

さて、本考案の装置の実施例を添付図面につい
て説明すると次の如くである。

第１図を参照するに、上層甲板２３のレベルに
おいて梁２９に水平軸２１により回動自在に取付
けられた船内ランプ２０と、その下面に取付けら
れた従前の支持装置３０とが示されている。船内
ランプ２０は実線に示す位置で上層甲板２３から
下層甲板２４に架け渡され、点鎖線に示す位置で
上層甲板２３のレベルに置かれ、通常は上層甲板
２３に穿たれた同一寸法の開口に整然と嵌込まれ
上層甲板の一部となる。船内ランプ２０は上層甲
板２３のレベルに置かれるときその裏面から垂下
する支柱３１の下端を下層甲板２４上の支承ブロ
ツク３３に係合させることにより支持される。

支柱３１の上端に隣接する部分に作動端を接続
させた油圧シリンダー３２が反対端をランプ３０
の下面に接続させている。油圧シリンダー３２は
支柱３１を点鎖線に示す使用位置と実線に示す
格納位置との間で往復回動させる。油圧シリン
ダー３２は支柱３１を点鎖線位置から実線位置
に実力に抗して引上げるから、かなりの出力が
必要になるのみならず、据付位置が高所にあるた
め保守点検に労力と時間とを消費すること前述の
如くである。２６は船内ランプ２０を水平軸２１
のまわり回動させ、実線位置と点鎖線位置との間
で往復させる油圧シリンダーを示す。

第２，３及び４図は本考案の装置１０を示すも
ので、支柱１の使用位置と格納位置との間の回動
はランプ２０の回動により自動的に行はれ、支柱
を使用位置に錠止する機構のみが下層甲板２４に
取付けられる。

ランプ２０は右端を水平軸２１により回動自在
に上層甲板２３に取付け、左端を最上層甲板２
２、上層甲板２３、下層甲板２４の何れかに選択
的に接続しうるように成されている。支柱１が一
端をランプ２０の左端２０Ｅから距離Ｌの位置に
おいてランプ２０の下面にピン９により回動自在
に取付けており、反対端に錠止ピン５（第４図）
を備えている。第２図に示す如く、ランプ２０が
左端２０Ｅを下層甲板２４のレベルに置くとき左
端から前記距離Ｌよりも僅かに大きい距離L′の位
置において錠止金具２が下層甲板２４に取付けら
れている。錠止金具２は所定の間隔を置き平行に
下層甲板２４に固着された２枚の帯状平鉄から成
り、こられ２枚の平鉄は同一の寸法形状を備え、
ランプ２０の長手方向に右方に延び出し所定の高
さを有している。第３図に示す如く、錠止金具２
は左端に隣接する位置に支柱１の下端に取付けら
れた前述の錠止ピン５を嵌合させる第１の切欠き
３Ａを備えている。支柱１が錠止ピン５を第１切
欠き３Ａに嵌合させるときはランプ２０の左端が
最上層甲板２２のレベルに置かれるよう支柱１の
長さと第１切欠き３Ａの位置とが選ばれている。
第１切欠き３Ａから所定の距離を隔て錠止金具２
の上縁に第２の切欠き３Ｂが設けられる。支柱１
が下端に取付けられた錠止ピン５を第２切欠き３
Ｂに嵌合させるときはランプ２０が左端を上層甲
板２３のレベルに置くよう第２切欠き３Ｂの位置
が選ばれる。第４図に示す如く第１切欠き３Ａの
左側で錠止金具２の２枚の帯状平鉄の間に第１カ
ム部材４Ａが設けられ、第１カム部材４Ａは接続
杆７により下層甲板上の油圧シリンダー６に接続
せられ右側にテーパー面１２を備えている。第４
図ａに示す如く、第１カム部材４Ａが支柱１の左
側に置かれるときは支柱１が下端の錠止ピン５を
第１切欠き３Ａに嵌合させることによりこの位置
に錠止されるが、油圧シリンダー６の作動により
第１カム部材４Ａを下層甲板２４と支柱１の下端
との間に押入れるときは（第４図ｂ）、ピン５と
共に支柱１を押上げ切欠き３Ａから離脱させる。
同一の構成を有する第２カム部材４Ｂが第２切欠
き３Ｂに隣接してその左側に設けられ接続杆８に
より第１カム部材４Ａに連結されている。第２カ
ム部材４Ｂの作動の態様は第１カム部材４Ａと同
様であつて、第２切欠き３Ｂから支柱１の下端を
離脱させ、ランプ２０の左端を上層甲板２３のレ
ベルから分離させる。１１は支柱１の下端のピン
５を上方からおさえる押え板を示す。

各カム部材４Ａ，４Ｂを切欠き３Ａ，３Ｂに嵌
合する支柱１の下端に差込む際には、あらかじめ
ランプ２０を水平軸２１のまわりに回動させる駆
動シリンダー２６を作動させランプ２０を僅かに
持上げておくから、カム部材４Ａ，４Ｂを駆動す
る油圧シリンダー６の容量は小さなものでもよ
い。

第２図に示す如く、下層甲板２４上の錠止金具
２の据付位置のランプ２０の下面の支柱取付けピ
ン９の位置より右に寄せる（L′をＬよりも大きく
する）ことにより支柱１は常に下端のピン５を回
動ピン９よりも右側に置く如く傾斜している。

従つて支柱１の下端のピン５を第１、第２の切
欠き３Ａ，３Ｂから離脱させておけば、ランプ２
０が左端２０Ｅを降下させ最上層甲板２２から上
層甲板２３に、更に下層甲板２４にと回動すると
き支柱１の下端のピン５は錠止金具２の上縁に沿
い自動的に右に動きランプ２０の裏面にほぼ折り
たたまれた格納位置（第３図）に置かれる。

以上に示す如く本考案の装置１０では支柱１を
直接駆動する油圧シリンダーは不要であつて、支
柱１を錠止金具２の切欠き３Ａ，３Ｂから解錠す
る小容量の油圧シリダー６のみがあればよい。従
つて製造原価が低減されるし保守点検もたやすく
行はれるから操業経費も低廉なものになる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従前の船内ランプを示す側面図、第２
図は本考案の装置を示す側面図、第３図は第２図
の装置の要部の拡大側面図、第４図は第３図の要
部の作動を示す斜視図である。 １……支柱、２……錠止金具、３Ａ，３Ｂ……
切欠き、４Ａ，４Ｂ……カム部材、５……錠止ピ
ン、６……油圧シリンダー、７……接続杆、８…
…接続杆、９……回動ピン、１０……本考案の装
置、１１……おさえ板、１２……テーパー面、２
０……船内ランプ、２１……水平軸、２２……最
上層甲板、２３……上層甲板、２４……下層甲
板、２５……暴露甲板、２６……昇降用油圧シリ
ンダー、２７……回動ピン、２８……回動ピン、
２９……梁、３０……従前の支持装置、３１……
支柱、３２……油圧シリンダー、３３……支承ブ
ロツク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端を上層甲板に回動自在に取付けた狭幅平板
   パネルから成り使用時に反対端を下層甲板レベル
   に降下させる船内ランプに使用する支持装置であ
   つて、前記反対端から所定距離Ｌの位置において
   該パネルの下面に一端を回動自在に取付けた所定
   長さの支柱１、該パネルが前記反対端をほぼ下層
   甲板レベルに降下させるとき該反対端から前記所
   定距離Ｌよりも僅かに大きな距離の位置において
   下層甲板に固着せられ該パネルの反対端が上層甲
   板レベルにあるとき前記支柱の下端を係止させる
   錠止金具２、ならびに該錠止金具に隣接して下層
   甲板に取付けられた油圧シリンダーに接続せられ
   錠止金具に係止された支柱の下端と下層甲板との
   間に差込まれ支柱を押上げる解錠用カム部材４を
   備えていることを特徴とする船内ランプの支持装
   置。