JPS6230803Y2 - - Google Patents

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JPS6230803Y2
JPS6230803Y2 JP1982148848U JP14884882U JPS6230803Y2 JP S6230803 Y2 JPS6230803 Y2 JP S6230803Y2 JP 1982148848 U JP1982148848 U JP 1982148848U JP 14884882 U JP14884882 U JP 14884882U JP S6230803 Y2 JPS6230803 Y2 JP S6230803Y2
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spring chamber
air spring
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vehicle
piston
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、自動車等の車両に用いられるサスペ
ンシヨン装置に関する。
従来より、シヨツクアブソーバを組込んだ車両
用サスペンシヨン装置が各種開発されている。
しかしながら、従来のサスペンシヨン装置で
は、いずれの場合も、乗心地か操縦安定性かのう
ちのいずれか一方を犠牲にしなければならないと
いう問題点がある。
本考案は、このような問題点を解決しようとす
るもので、車高を一定に維持した状態において、
車両の使用状況に応じ、シヨツクアブソーバの減
衰力や空気ばねのばね定数を変えて、乗心地や操
縦安定性を向上できるようにした、車両用サスペ
ンシヨン装置を提供することを目的とする。
このため、本考案の車両用サスペンシヨン装置
は、シリンダ内に嵌挿されたピストンと、同ピス
トンによつて仕切られるシリンダ内の第1および
第2チヤンバを連通すべく上記ピストンに形成さ
れたオリフイス通路と、上記ピストンに連結され
て上方へ延在するピストンロツドと、同ピストン
ロツド内において同ピストンロツドの長手方向に
延在し且つ同ピストンロツドに対し相対的に変位
可能なコントロールロツドと、同コントロールロ
ツドの下端に取付けられて上記オリフイス通路の
有効流通面積を変えうる制御弁体と、同制御弁体
を上記コントロールロツドを介して駆動するアク
チユエータとから成る減衰力切換式シヨツクアブ
ソーバを組込まれた車両用サスペンシヨンにおい
て、上記シヨツクアブソーバの上部に、上記ピス
トンロツドと同軸的に配設された主空気ばね室を
そなえ、同主空気ばね室の直上において上記ピス
トンロツドと同軸的に副空気ばね室と、上記の主
空気ばね室および副空気ばね室へ所要圧力の空気
を供給する圧縮空気発生装置とをそなえるととも
に、上記の主空気ばね室と副空気ばね室との連通
を行なうべく上記ピストンロツドに穿設された通
路と、同通路を遮断すべく上記コントロールロツ
ドに形成された弁体部分を有するばね定数切換用
開閉弁とをそなえ、上記アクチユエータが、上記
の制御弁体と開閉弁とを互いに連動させて複数の
開閉モードに切換えるべく上記コントロールロツ
ドを駆動するアクチユエータとして構成されると
ともに、上記車両の車高を検出する車高センサ
と、同車高センサからの検出信号に基づき上記車
両の車高を所定車高に維持すべく、上記圧縮空気
発生装置から上記の主空気ばね室および副空気ば
ね室へ所要圧力の車高調整用圧縮空気を供給する
ための第1の制御手段と、上記シヨツクアブソー
バの減衰力および上記空気ばね室のばね定数を増
減制御すべく、上記アクチユエータへ制御信号を
供給する第2の制御手段とが設けられて、上記ア
クチユエータが上記圧縮空気発生装置から供給さ
れる所要圧力のアクチユエータ駆動用圧縮空気を
受ける単一のエアシリンダとして構成されたこと
を特徴としている。
以下、図面により本考案の一実施例としての自
動車用サスペンシヨン装置について説明すると、
第1図はその要部断面図、第2図a,bにおける
状態,,はそれぞれ第1図の−矢視断
面図、−矢視断面図、−矢視断面図、第
3図はその全体構成図、第4図はそのエアシリン
ダの断面図、第5図a〜cはそれぞれそのエアシ
リンダ駆動用ソレノイドバルブの立面図、下面図
および平面図である。
第1図および第2図a,bはそれぞれ示すよう
に、このサスペンシヨン装置は、ストラツト型減
衰力切換式シヨツクアブソーバ4を組込んだもの
であり、このシヨツクアブソーバ4は、前車輪あ
るいは後車輪側に取付けられたシリンダ1aと、
このシリンダ1a内において摺動自在に嵌挿され
たピストン19とをそなえている。
また、このピストン19には、相互に連通接続
されたオリフイス通路部分19a,19b,19
cから成るオリフイス通路が形成されており、こ
のオリフイス通路によつて、ピストン19で仕切
られる第1チヤンバ1bおよび第2チヤンバ1c
を連通遮断できるようになつている。
なお、各チヤンバ1b,1cには作動油が充填
されている。
さらに、ピストン19には、ピストンロツド5
が連結されており、このピストンロツド5は、上
方へ延在し、第1チヤンバ1bを流体密に貫通し
て、ピストンロツド上端部がベアリング6および
マウントゴム7を介してボデーフレーム9に支持
されている。この支持は、ボルト等で行なわれ、
何箇所かで固定される。
なお、ピストンロツド5は、上下への動きはナ
ツト等によつて規制されているが、回転はベアリ
ング6によつて許容されている。
ところで、ピストンロツド5内には、コントロ
ールロツド15が設けられており、このコントロ
ールロツド15は、ピストンロツド5の長手方向
に延在し、且つ、ピストンロツド5に対し相対的
に摺動できるように設けられている。
また、コントロールロツド15の下端は、ピス
トン19内のオリフイス通路の一部を形成するス
ペース内まで延在しており、このコントロールロ
ツド下端には、制御弁体としてのシヤツタ15a
が、オリフイス通路19a,19aを開閉しうる
ように取付けられている。
さらに、コントロールロツド15の上端は、ピ
ストンロツド5の上端よりも更に上方へ延在して
おり、このコントロールロツド15の上端には、
第4図に示すように、シヤツタ15aをコントロ
ールロツド15を介して駆動するアクチユエータ
としてのエアシリンダ13が連結さている。
このエアシリンダ13は、そのアーム13aに
穿設された長穴13bとコントロールロツド15
の上端突起部15bとを係合させて、圧縮空気発
生装置としてのエアコンプレツサ21からドライ
ヤ22およびリザーブタンク39を介して圧縮空
気をそのピストン13dで受けることにより、コ
ントロールロツド15を回転駆動するようになつ
ている。
なお、第4図はリターンスプリング13eによ
つてピストン13dが図中左方へ付勢されたソフ
ト状態(減衰力小)を示している。
そして、このエアシリンダ13によつて、ソフ
ト状態からハード状態へ移行させるには、第3図
に示す、リザーブタンク39の取出口39aから
配管41、ジヨイント43およびエアシリンダ駆
動用ソレノイドバルブ42,42′を介してエア
注入口13cへ圧縮空気が供給されて、コントロ
ールロツド15が時計回わりの所定位置まで回転
されれば移行でき、このとき突起部15bが第4
図の破線位置まで回転されて、シヤツタ15aは
第2図bに示す状態となり、シヤツタ15aの
孔部15a′はピストン19の孔部19a′と向きあ
わず、オリフイス通路部分19aが遮断(閉)状
態となる。すなわち、オリフイス通路は、オリフ
イス通路部分19b,19cを有効流路として、
その作動油の流れる有効流通面積を小さくし、減
衰力を大きくする。
また、シリンダ13によつて、ハード状態から
第4図に示すソフト状態へ移行させるには、エア
注入口13cへの圧縮空気供給を停止すべく、ソ
レノイドバルブ42,42′を閉じて、リターン
スプリング13eの付勢力によりコントロールロ
ツド15が反時計回わりの所定位置まで回転され
れば移行でき、このときシヤツタ15aは第2図
aに示す状態となり、シヤツタ15aの孔部1
5a′はピストン19の孔部19a′と向きあつて、
オリフイス通路部分19aが連通(開)状態とな
る。すなわち、オリフイス通路は、オリフイス通
路部分19a,19b,19cを有効流路とし
て、その作動油の流れる有効流通面積を大きく
し、減衰力を小さくする。
なお、エアシリンダ駆動用ソレノイドバルブ4
2,42′は、前輪サスペンシヨン用および後輪
サスペンシヨン用に各1個設けられていて、各ソ
レノイドバルブ42,42′には、第5図a〜c
に示すように、リザーブタンク39からの配管4
1に接続される開口部42a,42′aと、排気
口42b,42′bとが設けられるとともに、ソ
レノイド部42c,42′cと、プランジヤ42
d,42′dと、エアシリンダ13への配管41
に接続される開口部42e,42′eとが設けら
れている。
ソレノイド42c,42′cに制御信号が供給
されると、プランジヤ42d,42′dが第5図
a中の上方へ移動して、開口部42a,42′a
と開口部42e,42′eとを連通して、エアシ
リンダ13へリザーブタンク39から圧縮空気を
供給するとともに、排気口42b,42′bは閉
じられる。
また、ソレノイド42c,42′cは常時は、
プランジヤ42d,42′dが第5図a中の下方
に位置していて、開口部42a,42′aと開口
部42e,42′eとは遮断され、エアシリンダ
13へは圧縮空気は供給されず、排気口42b,
42′bも開口するので、エアシリンダ13は大
気開放される。
このように、プランジヤ42d,42′dの上
部および下部は弁部として形成されている。
エアシリンダ13が駆動されることにより、減
衰力の切換が可能となり、エアシリンダ13やコ
ントロールロツド15あるいはシヤツタ15a等
で、減衰力切機構Dが構成される。
したがつて、この減衰力切換式シヨツクアブソ
ーバ4は、車輪の上下動に応じボデー外側のシリ
ンダ1aがピストンロツド5に対し上下動するこ
とにより、シヤツタ15aの位置に応じたダンピ
ング機能を発揮して、シヨツクを効果的に吸収で
きるようになつている。
ところで、このシヨツクアブソーバ4の上部に
は、ピストンロツド5と同軸的に主空気ばね室2
が配設されている。
さらに、主空気ばね室2の直上において、ピス
トンロツド5と同軸的に副空気ばね室10が配設
されている。
また、これらの空気ばね室2,10は、コント
ロールロツド15およびピストンロツド5にわた
つて穿設された連通路11を介して相互に連通接
続されており、この連通路11には開閉弁12が
介装されている。
この開閉弁12は、第1の弁部分12aと第2
の弁部分12bとをそなえて構成されている。
第1の弁部分12aは、第2図a,bの状態
に示すごとく、ピストンロツド5に穿設されて副
空気ばね室10に連通する通路18aと、コント
ロールロツド15に穿設されて連通路11に連通
する通路18bとが、コントロールロツド15の
回転によつて、整合したり整合しなかつたりする
ことにより、弁の開閉制御をなすように構成され
ていて、副空気ばね室10と連通路11との連通
遮断を行なえるようになつている。
また、第2の弁部分12bは、第2図a,bの
状態に示すごとく、ピストンロツド5に穿設さ
れて主空気ばね室2に連通する通路17aと、コ
ントロールロツド15に穿設されて連通路11に
連通する通路17bとが、同じくコントロールロ
ツド15の回転によつて、全部整合したり一部整
合したりすることにより、弁の開閉度を制御する
ように構成されていて、主空気ばね室2と連通路
11との連通開度が制御できるようになつてい
る。
したがつて、弁部分12aが開モードのとき
は、第2図aに示すように、主空気ばね室2と副
空気ばね室10とを連通状態にして、ばね定数を
小さくしソフト状態にすることができ、弁部分1
2aが閉モードのときは、第2図bに示すよう
に、主空気ばね室2と副空気ばね室10とを遮断
状態にして、ばね定数を大きくしハード状態にす
ることができるのである。
すなわち、コントロールロツド15を回転させ
ることによつて開閉弁12を開閉することがで
き、この開閉により、ばね室容量を変えることが
できる。
このばね室容量の変化によつてサスペンシヨン
のばね定数を変えることができるのである。
ところで、車高調整のための圧縮空気は、第3
図に示すように、コンプレツサ21からドライヤ
22、ジヨイント23、リヤソレノイドバルブ2
4、フロントソレノイドバルブ25およびこれら
を各々接続する配管1と一部パイプ状のコントロ
ールロツド内の連通路11とを介してサスペンシ
ヨンユニツトSへ供給されるようになつている。
サスペンシヨンユニツトSは、自動車の各車輪
に取付けられていて、第3図において左側後輪に
おけるサスペンシヨンユニツトSRLを詳細に示し
ている。なお、第3図では、右側後輪用サスペン
シヨンユニツトSRR、左側前輪用サスペンシヨン
ユニツトSFLおよび右側前輪用サスペンシヨンユ
ニツトSFRは詳細な図示を省略されている。
コンプレツサ21は、エアクリーナ37から送
り込まれた大気を圧縮してドライヤ22へ供給す
るようになつており、ドライヤ22のシリカゲル
等によつて乾燥された圧縮空気は、第3図の各実
線矢印で示すように、サスペンシヨンユニツトS
へ供給される。
また、圧縮空気がサスペンシヨンユニツトSか
ら排気されるときには、第3図の各波線矢印で示
すように、排気ソレノイドバルブ38を介して、
圧縮空気は大気側へ解放される。
なお、ドライヤ22には、リザーブタンク39
が接続されており、圧縮空気の一部はこのリザー
ブタンク39から給気ソレノイドバルブ40を介
して各サスペンシヨンユニツトSへ給気される。
このとき、リザーブタンク39から供給される内
圧は約10Kg/cm2である。
また、自動車の前部右側には、ロアアーム26
に取付けられて自動車の前部車高を検出するフロ
ント車高センサ27が設けられており、この車高
センサ27から第1および第2の制御手段を兼ね
るコンピユータ28へフロント車高検出信号が供
給される。
さらに、自動車の後部左側には、ラテラルロツ
ド29に取付けられて自動車の後部車高を検出す
るリア車高センサ30が設けられており、この車
高センサ30からコンピユータ28へリア車高検
出信号が供給される。
これらの車高センサ27,30は、ホールIC
素子および磁石の一方を車輪側に、他方を車体側
に取付けられてノーマル車高レベルおよび低車高
レベルからの距離を検出するようになつている。
車両のハンドル31には、ハンドル31の回転
角や回転速度を検出する操舵センサ32が設けら
れており、この操舵センサ32は、ハンドル31
に取付けられた円環状反射板、発光ダイオードお
よびフオトトランジスタが構成されており、その
検出信号がコンピユータ28へ供給される。
さらに、スピードメータ33には、車速センサ
34が内蔵されており、このセンサ34は車速を
検出して、検出信号をコンピユータ28へ供給す
るようになつている。なおスピードメータ33が
機械式のものでは、センサ34として、リードス
イツチ方式によるものが用いられ、スピードメー
タ33が電子式のものでは、センサ34として、
トランジスタによるオープンコレクタ出力方式の
ものが用いられる。
また、車体の姿勢変化を検出する車体姿勢セン
サとしての加速度センサ35が設けられており、
この加速度センサ35は自動車ばね上におけるピ
ツチ、ロールおよびヨーの車体姿勢変化をおもり
等によつて検出するようになつている。
そして加速度が、前後、左右ないし上下に作用
すると、おもりが傾斜したり、移動したりするこ
とによつて、車体の加速状態が検出されるのであ
る。
アクセルペダルには、アクセル開度センサ36
が設けられており、アクセルの開度がコンピユー
タ28へ供給されるようになつている。
コンピユータ28は、上述の各検出信号を受け
るとともに、各ソレノイド13,24,25,3
8,40,42,42′およびコンプレツサ21
へ制御信号を出力して、それぞれオンオフ制御す
るようになつている。
なお、第3図中の符号LFは、エンジンルーム
(破線LFより左方)と車室(破線LF,LR間)と
の境を示し、LRは車室とトランクルーム(破線
Rより右方)との境を示している。
したがつて、エンジン始動時において、本サス
ペンシヨン装置を所定車高位置にセツトするに
は、まず上記コンプレツサ21からの圧縮空気を
配管1を通じ各ばね室2,10へ供給することに
より、ノーマル車高レベルへの車高調整を行なえ
ばよい。
このとき、開閉弁12aは開にしておく。これ
により副空気ばね室10内も主空気ばね室2内と
同じ圧力に調整される。
なお、第1図中の符号8は、悪路等においてシ
ヨツクアブソーバ4のシリンダ1aが相対的に上
昇することにより主空気ばね室2の壁面等を損傷
するのを防止するためのバンプストツパを示して
おり、20は主空気ばね室2の一部を形成するベ
ローズを示す。
本考案の車両用サスペンシヨン装置は、上述の
ごとく構成されているので、まずそのばね定数お
よび減衰力切換え機能について説明すれば、次の
とおりである。
すなわちばね定数と減衰力とをソフト状態ない
しハード状態の2段階で前後輪同時に切換えるこ
とができ、この切換えはコンピユータ28が、自
動的にソレノイド42,42′を駆動するとによ
つて行なわれる。
換言すれば、常時、サスペンシヨンユニツトS
はソフト状態に設定されていて、各センサ27,
30,32,34,35,36のうち、いずれか
1つでも、その検出信号が後述のハード条件を満
足すると、ソレノイド42,42′が駆動され
て、エアシリンダ13によつてサスペンシヨンユ
ニツトSはハード状態となるのである。
そして、ハード状態からソフト状態への切換え
は、ハード条件が全て解除された時からn1秒遅延
して、ソレノイド42,42′が駆動されてエア
シリンダ13へ圧縮空気が供給されることによつ
て行なわれる。このn1秒間は、切換え時に生じう
るチヤタリングの防止に寄与する。
また、ソフト状態とハード状態とのばね定数の
切換え比は、(1:n2)となつていて、減衰力の切
換え比は、(1:n3)となつている。
また、前後輪のばね定数および減衰力はその配
分が異なつている。すなわちソフト状態において
は、フロントに比べリヤが硬めとなるように、各
サスペンシヨンユニツトSのばね定数および減衰
力が設定されており、ハード状態においては、リ
ヤに比べフロントが硬めとなるように設定され
る。
このように前後輪におけるサスペンシヨンユニ
ツトSの硬さを変えることにより、弾性中心やア
ンダーステア/オーバステア特性(US/OS特
性)を適切にコントロールすることができる。
なお、このサスペンシヨンユニツトSのばね定
数および減衰力の切換え機能は、後述の車高調整
機能と独立して作動させることができ、これによ
りいずれか一方の機能が故障しても、他の機能は
作動可能状態にしうる。
また、本考案の車両用サスペンシヨン装置で
は、ハード条件を各センサ32,34,35,3
6からの検出信号によつて設定できる。
まず加速度については、加速度センサ35によ
つて車体姿勢としての加速度を検出して、1つの
センサで3方向(前後・左右・上下)の加速度を
同時に検出する。
そしてこの加速度センサ35の構造上の特性か
ら、前後方向の加速度がn12以上、左右方向の加
速度がn13以上または上下方向の加速度がn14以上
であるとき、所定以上の加速度状態であることが
検出され、サスペンシヨンユニツトSがハード状
態にされる。
また、ハンドル角速度については、ハンドル3
1の操舵センサ32からの信号によつて、ハンド
ル角速度が検出され、このハンドル角速度信号と
車速センサ34からの車速信号とをコンピユータ
28内で演算することによつて、ハード条件を設
定できるようになつている。
すなわち、車速がn9(Km/h)以上のとき、サ
スペンシヨンユニツトSは常にハード状態
(HARD)となる。
なお、車速がn8(Km/h)以下のときは、サス
ペンシヨンユニツトSは常にソフト状態
(SOFT)となる。
また車速がn8とn9との間のときには、ハンドル
角速度と車速との関数関係によつて、ハード状態
となる。
さらに、アクセル開度については、アクセル開
度センサ36からのアクセル開度速度がn10
(m/sec)以上、かつ、車速がn11以上のとき、
ハード状態(HARD)となる。
また、車高調整機能(車高維持機能)について
説明すると、コンプレツサ21から供給される圧
縮空気を主空気ばね室2で受けることにより、そ
の圧力の高低で車高を調整できるようになつてお
り、車高の高低は、フロント車高センサ27およ
びリヤ車高センサ30で検出され、これらの検出
信号がコンピユータ28へ供給されて、この検出
信号に基づいた制御信号がコンピユータ28から
コンプレツサ21へ供給されることによつて、車
高調整が行なわれる。
まず、車高が設定高さより低いときには、すな
わち、乗員増等で荷重が増加し、その状態がn4
以上続くとき、または車高センサ27,30から
送られてくる信号によつて車高が設定値に対して
低いとコンピユータ28が判断したときには、各
ソレノイドバルブ24,25,40は開かれてリ
ザーブタンク39から第1図に示す主空気ばね室
2へ給気が開始される。ソフト状態では、副空気
ばね室10へも同時に給気される。
このため、リザーブタンク39の内圧は低下
し、設定圧以下になつたとき、タンク39内の圧
力スイツチからの信号によりコンプレツサ21が
作動する。
そして車高が上昇して、設定値になると、車高
センサ27,30の信号によりコンピユータ28
は各ソレノイドバルブ24,25,40を閉じる
制御信号を発して、給気が停止する。また、コン
プレツサ21は圧力スイツチ信号により、リザー
ブタンク39内の圧力が設定圧以上になつた時点
において停止する。
つぎに、車高が設定高さより高いときには、す
なわち、乗員減等で荷重が減少してその状態がn4
秒間以上続き、車高センサ27,30からの信号
によつて、車高が設定値に対して高いとコンピユ
ータ28が判断したときには、ソレノイドバルブ
24,25,38は開かれて主空気ばね室2より
圧縮空気が排出され、車高が下げられる。
ソフト状態では、副空気ばね室10からも同時
に排気される。
このとき、排気はドライヤ22を通して行なわ
れ、給気時に吸湿したシリカゲルは再生される。
車高が設定高さになると、車高センサ27,3
0の信号によりコンピユータ28はソレノイドバ
ルブ24,25,38を閉じる。
また、フロントおよびリヤの車高を同時に低車
高または高車高にするときは、これらの車高を同
時に制御する。なおフロント・リヤのモードが異
なる場合は、リヤの制御を優先する。
また、走行中の車輪の上下動に対しては、上下
振幅の平均値をコンピユータが読み取り、設定値
と対比するので、上下動による影響で車高は変動
しない。
各ソレノイドバルブ24,25,40は閉状態
において、左右輪の空気室2,10の連通を遮断
する構造になつているので、定常旋回においても
ロール剛性の低下はない。
さらに、本考案の車両用サスペンシヨン装置
は、他の車高調整機能(ハイトコントロール)を
そなえており、前述のサスペンシヨン特性(ばね
定数、減衰力)コントロールと独立して、車速が
n15Km/h以上の時はノーマル車高(標準車高)
状態から車高を下げて、空気抵抗の減少をはかる
とともに、操縦安定性向上をはかる。
すなわち、車速がn15Km/h以上のときには、
ノーマル位置より前後輪とも車高をn16mm下げら
れて低車高となり車速がn15Km/h以下になる
と、ノーマル位置に復帰するようになつている。
上述のように、車両の使用状況(通常の走行状
態や急ブレーキ、急カーブでの走行状態あるいは
悪路での走行状態等)に応じて、減衰力とばね定
数とを的確にしかも自動的に切換制御することが
可能となるため、使用の状況に応じて、乗心地を
よくしたり、操縦安定性をよくしたりすることが
できるのである。
さらに、主空気ばね室2と副空気ばね室10と
を、シヨツクアブソーバ4の上部に重ねるように
して設けることが行なわれているので、サスペン
シヨンユニツトを全体として極めてコンパクトに
構成できるほか、コイルばね3の上端を副空気ば
ね室10の下面に形成されたばね受16bで支承
することが行なわれるので、部品の共通化をはか
つて更にコンパクトな組込みを実現できる。
しかも、本考案の車両用サスペンシヨン装置
は、車両の前輪に用いても、前輪の操舵によるコ
イルばね3および副空気ばね室10の回転に伴
い、配管1が回転可能であり、構造の簡素化にも
寄与しうるのである。
また、4輪の車両において、エアシリンダ13
は各サスペンシヨンユニツトSに設けられてお
り、またソレノイドバルブ42,42′は前輪用
および後輪用にそれぞれ1個設けられている。す
なわちエアシリンダ4個とソレノイドバルブ2個
とでサスペンシヨンの切換えを行なうことがで
き、各サスペンシヨンにソフト用ソレノイドとハ
ード用ソレノイドとを設けてソレノイドが直接コ
ントロールロツドを駆動する場合、ソレノイドバ
ルブ8個を設けなければならないのに比べて、部
品点数が減少する。
なお、ピストンロツド5とコントロールロツド
15とを長手方向に摺動可能に設てもよく、この
場合、コントロールロツド15はエアシリンダに
よつて上下に摺動され、開閉弁12およびオリフ
イス通路はこの上下動に伴つて、その弁およびオ
リフイスの状態を変化せしめられるのである。こ
の開閉弁12の開閉に伴つてコントロールロツド
下端のシヤツタ15aも上下動し、この上下動に
よつて、そのオリフイス通路19aを閉じたり開
いたりすることができる。これによりオリフイス
通路の有効流通面積を変えることができ、減衰力
の切換が可能となるのである。
さらに、第1の制御手段および第2の制御手段
は別々に構成してもよい。
以上詳述したように、本考案の車両用サスペン
シヨン装置によれば、次のような効果ないし利点
がある。
(1) シヨツクアブソーバの減衰力と空気ばねのば
ね定数とを適宜変えることができるので、状況
に応じて、乗心地を向上させたり、操縦安定性
を向上させたりすることができ、これにより快
適さと安全性とが兼ねそなえられるようにな
る。
(2) 低ばね定数および低減衰力と、前後輪の適正
配分とにより、車体のバウンシング周波数n
を低く(乗心地良)できるとともに、最良の乗
心地が得られるピツチング周波数n′とバウン
シング周波数nとを適宜設定できる。
(3) 車両の車高維持機能をそなえており、常に一
定の車体姿勢を確保できるとともに、積載条件
にかかわらず一定のストツパのスキマを確保で
きるので、悪路でのストツパ当たり頻度が減少
し、走破性が向上する。
(4) 必要に応じて車高のアツプ機能を付設でき、
雪道やわだち路等での走破性を向上させること
ができる。
(5) コントロールロツドをピストンロツドに対し
て相対的に変位させることにより、減衰力およ
びばね定数の両方を切換えることができるの
で、1つのアクチユエータでコントロールロツ
ドの位置を制御することにより減衰力およびば
ね定数の両方を切換えることができる。
(6) 主空気ばね室と副空気ばね室との連通を制御
する開閉弁が、ピストンロツドおよび同ピスト
ンロツド内に組み込まれたコントロールロツド
により構成されているので、装置全体をシヨツ
クアブソーバを中心に極めてコンパクトに組込
むことができる。
(7) ピストンのオリフイスの有効流通面積を変え
うる制御弁体と主・副空気ばね室間の連通・遮
断を行なうばね定数切換用開閉弁の両方を1つ
のコントロールロツドを介して1つのアクチユ
エータにより変位させるように構成されている
ため、同アクチユエータに大きな駆動力を必要
とするが、アクチユエータがエアシリンダによ
つて構成されているので、コントロールロツド
の摺動トルクが大きくても、コントロールロツ
ドを確実に動作させることができ、同じ摺動ト
ルクにおいてはソレノイドタイプのアクチユエ
ータと比べて小型・軽量のものとすることがで
き、車載上極めて有利である。
(8) コントロールロツドは圧縮空気発生装置から
供給される圧縮空気によつて駆動されるので、
コントロールロツドが直接ソレノイドによつて
駆動制御される場合に比して、その消費電流が
少ない。
(9) アクチユエータとしてのエアシリンダは、車
高調整用の圧縮空気発生装置を圧力減としてい
るので、エアシリンダ専用の圧縮空気発生装置
を設ける必要がなく、これにより極めて低コス
トかつ小スペースで効率的に実施することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
図は本考案の一実施例としての車両用サスペン
シヨン装置を示すもので、第1図はその要部断面
図、第2図a,bにおける状態,,はそれ
ぞれ第1図の−矢視断面図、−矢視断面
図、−矢視断面図、第3図はその全体構成
図、第4図はそのエアシリンダの断面図、第5図
a〜cはそれぞれそのエアシリンダ駆動用ソレノ
イドバルブの立面図、下面図および平面図であ
る。 1……配管、1a……シリンダ、1b……第1
チヤンバ、1c……第2チヤンバ、2……主空気
ばね室、3……コイルばね、4……シヨツクアブ
ソーバ、5……ピストンロツド、6……ベアリン
グ、7……マウントゴム、8……バンプストツ
パ、9……ボデーフレーム、10……副空気ばね
室、11……連通路、12……開閉弁、12a,
12b……弁部分、13……アクチユエータとし
てのエアシリンダ、13a……アーム、13b…
…長穴、13c……エア注入口、13d……ピス
トン、13e……リターンスプリング、15……
コントロールロツド、15a……シヤツタ、15
a′……孔部、15b……突起部、16a,16b
……ばね受、17a,17b,18a,18b…
…通路、19……ピストン、19a,19b,1
9c……オリフイス通路部分、19a′……孔部、
20……ベローズ、21……圧縮空気発生装置と
してのコンプレツサ、22……ドライヤ、23…
…ジヨイント、24……リヤソレノイドバルブ、
25……フロントソレノイドバルブ、26……ロ
アアーム、27……フロント車高センサ、28…
…第1および第2の制御手段としてのコンピユー
タ、29……ラテラルロツド、30……リヤ車高
センサ、31……ハンドル、32……操舵セン
サ、33……スピードメータ、34……車速セン
サ、35……加速度センサ、36……アクセル開
度センサ、37……エアクリーナ、38……排気
ソレノイドバルブ、39……リザーブタンク、3
9a……取出口、40……給気ソレノイドバル
ブ、41……配管、42,42′……エアシリン
ダ駆動用ソレノイドバルブ、42a,42′a…
…開口部、42b,42′b……排気口、42
c,42′c……ソレノイド部、42d,42′d
……プランジヤ、42e,42′e……開口部、
43……ジヨイント、D……減衰力切換機構、
S,SFL,SFR,SRL,SRR……サスペンシヨン
ユニツト。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. シリンダ内に嵌挿されたピストンと、同ピスト
    ンによつて仕切られるシリンダ内の第1および第
    2チヤンバを連通すべく上記ピストンに形成され
    たオリフイス通路と、上記ピストンに連結されて
    上方へ延在するピストンロツドと、同ピストンロ
    ツド内において同ピストンロツドの長手方向に延
    在し且つ同ピストンロツドに対し相対的に変位可
    能なコントロールロツドと、同コントロールロツ
    ドの下端に取付けられて上記オリフイス通路の有
    効流通面積を変えうる制御弁体と、同制御弁体を
    上記コントロールロツドを介して駆動するアクチ
    ユエータとから成る減衰力切換式シヨツクアブソ
    ーバを組込まれた車両用サスペンシヨンにおい
    て、上記シヨツクアブソーバの上部に、上記ピス
    トンロツドと同軸的に配設された主空気ばね室を
    そなえ、同主空気ばね室の直上において上記ピス
    トンロツドと同軸的に副空気ばね室と、上記の主
    空気ばね室および副空気ばね室へ所要圧力の空気
    を供給する圧縮空気発生装置とをそなえるととも
    に、上記の主空気ばね室と副空気ばね室との連通
    を行なうべく上記ピストンロツドに穿設された通
    路と、同通路を遮断すべく上記コントロールロツ
    ドに形成された弁体部分を有するばね定数切換用
    開閉弁とをそなえ、上記アクチユエータが、上記
    の制御弁体と開閉弁とを互いに連動させて複数の
    開閉モードに切換えるべく上記コントロールロツ
    ドを駆動するアクチユエータとして構成されると
    ともに、上記車両の車高を検出する車高センサ
    と、同車高センサからの検出信号に基づき上記車
    両の車高を所定車高に維持すべく、上記圧縮空気
    発生装置から上記の主空気ばね室および副空気ば
    ね室へ所要圧力の車高調整用圧縮空気を供給する
    ための第1の制御手段と、上記シヨツクアブソー
    バの減衰力および上記空気ばね室のばね定数を増
    減制御すべく、上記アクチユエータへ制御信号を
    供給する第2の制御手段とが設けられて、上記ア
    クチユエータが上記圧縮空気発生装置から供給さ
    れる所要圧力のアクチユエータ駆動用圧縮空気を
    受ける単一のエアシリンダとして構成されたこと
    を特徴とする、車両用サスペンシヨン装置。
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