JPS6230789Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシールド線の接続装置に関するもので
ある。

現在、例えばテープレコーダー等の音響機器に
は、便宜上圧着タイプコネクターを多種多様に使
用しており、今後ともその使用範囲は増す傾向に
ある。

例えば、テープレコーダーで一例を上げると第
１図に示す如くＲ／Ｐヘツドとアンプ用プリント
基板とを接続する場合、Ｒ／Ｐヘツド側が非常に
ハイ・インピーダンスである為、信号伝送用とし
てシールド線を用いている。即ち、１はハウジン
グ１′内の端子孔２ａ，２ｂ，２ｃに接続端子３
ａ，３ｂ，３ｃを夫々カシメたコネクター、４は
ビニール被覆された芯線４ａ，４ｂ，４ｃをシー
ルド被覆した信号伝送用としてのシールド線で、
芯線４ａ，４ｃは信号伝送用、芯線４ｂはアース
用である。５はプリント基板（PCB）に装着され
るプラグで、コネクター１の接続端子３ａ，３
ｂ，３ｃと夫々接続される端子６ａ，６ｂ，６ｃ
及びこれらを収納する収納体５′を有している。
そして、斯かるシールド線４の各芯線４ａ，４
ｂ，４ｃをコネクター１の接続端子３ａ，３ｂ，
３ｃに夫々挿入して半田付け接続した後、コネク
ター１とプラグ５を嵌合接続することにより、
Ｒ／Ｐヘツドとプリント基板との間で信号の授受
を行なわせるようにしている。

然し乍ら、斯るコネクター１のハウジング１′
近傍のシールド線４はそのシールド被覆が取除か
れて各芯線４ａ，４ｂ，４ｃが外部に露出してお
り、シールド効果がない状態になつている。その
ため、斯るコネクター１の取付け位置を設計上磁
気誘導や静電誘導等の外来ノイズの影響を受け易
いところにもつてくると、帰還発振やバイアス漏
れ等のトラブルを発生する場合が応々にしてあつ
た。

そこで、本考案はシールド板にてシールド線の
芯線露出部分を覆いシールドするようにしたシー
ルド線の接続装置を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を図面と共に説明す
る。尚、従来と同一部品については同一図番を附
すと共にその説明を省略する。

第２図はシールド板７を示す図で、７ａは舌片
部、７ｂは舌片部７ａ先端に形成された透孔で、
プラグ５のアース用端子６ｂが挿通される。７ｃ
は切欠部で、シールド線４の挿通を許容する。
尚、シールド板７は第３図に示す如く舌片部７ａ
の透孔７ｂがプラグ５のアース用端子６ｂに接触
した状態でプラグ５と一体に成形されている。７
ｄはコネクター１のハウジング１′に設けられた
突起１″と嵌着される透孔である。

従つて、本考案に依れば前述のようにコネクタ
ー１をプラグ５に接続した後、シールド板７を折
曲して透孔７ｄとコネクター１のハウジング１′
に設けられた突起１″を嵌着することによりシー
ルド線４の芯線４ａ，４ｂ，４ｃの露出部分を覆
いシールドすることが出来る。

依つて、コネクター１及びプラグ５の取付位置
を磁気誘導や静電誘導等の外来ノイズの影響を受
け易いところに持つてきたとしても帰還発振やバ
イアス漏れ等の問題を生じる惧れがない。尚、本
考案の如くプラグに装着されたシールド板でコネ
クターの芯線露出部をシールドすることにより例
えばコネクターのハウジング近傍でのバイアス漏
れは約6dB改善される。又、シールド板にてコネ
クターとプラグの取付けを補助するようになる
為、コネクターとプラグの接続をより確実に行う
ことが出来る。

以上、詳述した様に本考案装置に依れば、接続
のためにシールド被覆が取除かれた芯線露出部分
をシールド板にて覆う構成としたので、芯線露出
部分に起因する帰還発振やバイアス漏れ等の問題
を生じる惧れがない。又、シールド板を可撓性と
すると共に中間部材に一体に取り付け、このシー
ルド板を撓ませて芯線露出部分を覆う様シールド
板の自由端を中間部材に係止する構成としたの
で、シールド板の取り付けが簡単となり性業性の
向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す図、第２図は本考案に係
るシールド板を示す図、第３図はシールド板とプ
ラグを一体成型した状態を示す側断面図、第４図
はコネクターとプラグを接続した後シールド板を
折曲した状態を示す斜視図である。 １，５……コネクター、プラグ（中間部材）、
１′，５′……ハウジング、収納体（収納ケー
ス）、１″……突起、３ａ，３ｂ，３ｃ，６ａ，６
ｂ，６ｃ……接続端子、端子（接続用端子）、４
……シールド線、４ａ，４ｂ，４ｃ……芯線、７
……シールド板、７ｄ……透孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) シールド被覆された芯線とプリント基板とを
   電気的に接続する中間部材が接続用端子及びこ
   の接続用端子を収納する収納ケースとにより構
   成されるシールド線の接続装置において、 前記中間部材にその一端が一体に取り付けら
   れた可撓性シールド板と、該シールド板の他端
   部に配設された突起若しくは透孔と、前記収納
   ケースの前記シールド板の取付部から前記芯線
   及び接続用端子の接合部を越えて反対側に配設
   された透孔若しくは突起とを設け、 前記中間部材に取付けられた前記シールド板
   を撓ませて斯かるシールド板の突起若しくは透
   孔を前記収納ケースの透孔若しくは突起と係合
   させ、而して前記シールド板により前記接合部
   を覆う様に構成したことを特徴とするシールド
   線の接続装置。 (2) シールド板が接続用端子の内アース端子と接
   触した状態で中間部材に一体成型されている実
   用新案登録請求の範囲第(1)項記載のシールド線
   の接続装置。 (3) シールド板の突起若しくは透孔が配設された
   側の端部に切欠部を設け、芯線が接続用端子に
   接合されたシールド線を斯かる切欠部から外部
   に逃がす様構成したことを特徴とする実用新案
   登録請求の範囲第(1)項記載のシールド線の接続
   装置。