JPS6229812Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は単一のケーシング内に複数組の熱交換
器とガスバーナを内蔵せしめ、かつこれらのガス
バーナへのガス供給を単一のガス管から分岐して
行なうようにした複合ガス燃焼器具に関し、考案
の目的はこの種複合ガス燃焼器具の制御器の回路
素子破壊に対して有効な安全装置を提供すること
にある。

以下本考案を図示の循環給湯式風呂釜に適用し
た一実施例に基づいて具体的に説明する。

１は循環給湯式風呂釜のケーシングで、ケーシ
ング１内には浴槽（図示せず）と循環パイプによ
り連結する循環式熱交換器２並びに該循環式熱交
換器２を加熱するガスバーナ３、給湯用熱交換器
４並びに該給湯用熱交換器４を加熱するガスバー
ナ５を内蔵してある。６はケーシング１外の外部
ガス管と連結するガス管で、ガス管６には元電磁
弁７を介設してある。８，９はガス管６より分岐
して夫々ガスバーナ３，５に連結した分岐ガス管
で、この分岐ガス管８，９には夫々ガス電磁弁１
０，１１を介設してある。１２は上記した元電磁
弁７、ガス電磁弁１０，１１を開閉する制御器で
ある。

次に制御器１２の要部回路構成を第２図に基づ
いて説明する。１３は電源ライン間に設けた安全
回路で、作動時には電源ラインの電源側に設けた
スイツチ１４を開成して、後述する各リレーへの
給電を遮断する。又上記スイツチ１４の後段の電
源ラインを分岐して一方の電源ラインＡには湯沸
し用のガス電磁弁１１を開閉する制御回路１５
を、他方の電源ラインＢには電源側より元電磁弁
７を開閉する制御回路１６、風呂用のガス電磁弁
１０を開閉する制御回路１７を接続してある。そ
して上記両電源ラインＡ，Ｂはダイオード１８，
１９を介して接続してある。制御回路１５は運転
スイツチ２０の投入により駆動回路２１が通電駆
動され、トランジスタ２２が導通されてリレー２
３を作動させ、ガス電磁弁１１を通電開放するよ
うにしてある。制御回路１７も同様に運転スイツ
チ２４の投入により駆動回路２５が通電駆動さ
れ、トランジスタ２６が導通されてリレー２７を
作動させ、ガス電磁弁１０を通電開放するように
してある。又上記駆動回路２１，２５のいずれか
の駆動時には制御回路１６の駆動回路２８を駆動
するようにして、トランジスタ２９を導通させ、
リレー３０を作動させて、元電磁弁７を通電開放
するようにしてある。又前記した電源ラインＡ，
Ｂの接続点とアース間には抵抗３１，３２、スイ
ツチ素子として用いたPNPトランジスタ３３、抵
抗３４を直列接続してあり、抵抗３１，３２間と
トランジスタ２２，２６の各コレクタ側とをダイ
オード３５，３６を夫々介設した回路３７，３８
にて接続してある。又上記トランジスタ３３のベ
ースは抵抗３９、ダイオード４０を介してトラン
ジスタ２９のコレクタ側と接続すると共に、コレ
クタ側を安全回路１３に回路４１により接続して
ある。

以上の構成において、給湯を行う場合は運転ス
イツチ２０を投入すればリレー２３，３０が作動
して元電磁弁７、ガス電磁弁１１が通電開放さ
れ、ガスバーナ５が燃焼して給湯用熱交換器４が
加熱され、給湯が行われる。

次に浴槽を加熱するのであれば運転スイツチ２
４を投入すればリレー２７，３０が作動して元電
磁弁７、ガス電磁弁１０が通電開放され、ガスバ
ーナ３が燃焼して循環式熱交換器２が加熱され、
浴槽水が循環加熱されるのである。

ところで、この種ガス燃焼器具においては制御
器１２の回路素子の破壊による生ガスの流出を防
止するべく、運転スイツチ投入時に一定時間燃焼
を禁止して回路素子が正常状態であるか否かを確
認するプリチユツク回路を設けることが一般的に
行われている。ところが本考案の如き複数組の熱
交換器とガスバーナを内蔵し、各ガスバーナへの
ガス供給を共通のガス管から分岐して行なうよう
にしたガス燃焼器具においては、各ガスバーナを
同時に使用する場合もあり、それ故各分岐したガ
ス管に介設したガス電磁弁を開閉する制御回路の
素子チエツクは行なえても共通のガス管に介設し
た元電磁弁を開閉する制御回路の素子チエツクは
行なえないものであつた。

対して本考案では上記した実施例によると、運
転スイツチ２０，２４が共に非投入状態であれば
トランジスタ２２，２６が遮断している。そして
駆動回路２１，２５は各運転スイツチ２０，２４
が投入されてから一定時間は各トランジスタ２
２，２６の導通を禁止してプリチエツク時間を確
保するようにしておくと、仮に上記両スイツチ２
０，２４が共に非投入状態で駆動装置２８内の回
路素子が破壌状態にあつてトランジスタ２９が導
通している場合あるいはトランジスタ２９が導通
破壊している場合には運転スイツチ２０あるいは
運転スイツチ２４の投入時直ちにトランジスタ３
３が導通して、該トランジスタ３３を介して電流
が回路４１を経て安全回路１３に送られ、安全回
路１３が作動してスイツチ１４を開成し、リレー
３０等への給電を遮断して未然に生ガスの放出の
危険を回避させることが出来るのである。又一方
の運転中例えばリレー２７の作動中に他方の運転
スイツチ２０を投入しても抵抗３１を流れる電流
はダイオード３６、トランジスタ２６を介してア
ース側にバイパスされて回路４１から安全回路１
３に信号が出力されず、安全回路１３が誤作動す
ることはない。

以上に述べたように本考案は要するに、単一の
ケーシング内に複数組の熱交換器とガスバーナを
収納し、元電磁弁を介設した共通のガス管を分岐
し、夫々ガス電磁弁を介して各ガスバーナに連結
したものにおいて、上記ガス電磁弁を開閉する運
転スイツチを備えた上記夫々のガス電磁弁に対応
した制御回路を、電源ラインに介設した安全回路
のスイツチの出力側に設けると共に、当該スイツ
チの出力側で運転スイツチの電源側に設けられ前
記制御回路のガス電磁弁の開放作動時に元電磁弁
を開放せしめる制御回路を設け、前者の各制御回
路の全てが非作動時でかつ後者の制御回路の作動
時に導通するスイツチ部材を設け、該スイツチ部
材を介して安全回路を作動せしめスイツチを開成
するようにしたので、簡単なる構成で共通のガス
管に介設した元電磁弁を開閉する制御回路の素子
チエツクを行うことが出来、従つて各ガス電磁弁
開閉用の制御回路のチエツク回路を設けておけば
制御器に極めて完壁なチエツク機能を持たせるこ
とが出来、非常に安全な複合ガス燃焼器具を提供
することができるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は循環給湯式風呂釜に適用した本考案の
一実施例を示す構成図、第２図は本考案の一実施
例を示す要部電気回路図である。 １……ケーシング、２……熱交換器、３……ガ
スバーナ、４……熱交換器、５……ガスバーナ、
６……ガス管、７……元電磁弁、１０……ガス電
磁弁、１１……ガス電磁弁、１３……安全回路、
１５……制御回路、１６……制御回路、１７……
制御回路、２０……運転スイツチ、２４……運転
スイツチ、３３……スイツチ部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 単一のケーシング内に複数組の熱交換器とガス
   バーナを収納し、元電磁弁を介設した共通のガス
   管を分岐し、夫々ガス電磁弁を介して各ガスバー
   ナに連結したものにおいて、上記ガス電磁弁を開
   閉する運転スイツチを備えた上記夫々ガス電磁弁
   に対応した制御回路を、電源ラインに介設した安
   全回路のスイツチの出力側に設けると共に、当該
   スイツチの出力側で運転スイツチの電源側に設け
   られ前記制御回路のガス電磁弁の開放作動時に元
   電磁弁を開放せしめる制御回路を設け、前者の各
   制御回路の全てが非作動時でかつ後者の制御回路
   の作動時に導通するスイツチ部材を設け、該スイ
   ツチ部材を介して安全回路を作動せしめスイツチ
   を開成するようにした複合ガス燃焼器具の安全装
   置。