JPS622968Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はトラクタにおけるコントロールバルブ
と油圧シリンダの接続装置に関する。

トラクタの作業機昇降昇降用油圧装置では、油
圧シリンダが油圧ハウジングに内有されると共
に、油圧シリンダのコントロールバルブが小型の
場合には、コントロールバルブが油圧シリンダに
直接備えられる等して、油圧ハウジングの内部に
位置せしめられる。

然し乍ら、コントロールバルブが大型になる
と、油圧ハウジング内の空きスペースが狭いた
め、コントロールバルブを油圧ハウジング外部に
備えなければならない。

この場合、一般的には、油圧ハウジングに開口
を形成して、この開口を着脱自在に施蓋するカバ
ーにコントロールバルブを備えるようにしてい
る。

ところで、上記の場合、如何にして、コントロ
ールバルブと油圧シリンダとを接続するかが問題
となるが、従来においては、簡易な構造でもつて
容易に接続することができるものがなかつた。

本考案は上記問題を解決できるトラクタにおけ
るコントロールバルブと油圧シリンダとの接続装
置を提供することを目的とする。

この目的を達成するために、本考案の特徴とす
る処は、油圧シリンダを内有する油圧ハウジング
に開口を形成し、該開口を着脱自在に施蓋するカ
バーの外面に、油圧シリンダ用のコントロールバ
ルブを備えたものにおいて、 油圧シリンダに、これと連通する油路を有し且
つ油圧ハウジングに内有されてその開口と対向す
る装着体を備え、カバーと装着体の対向部の一方
に、カバーの開口に対する施蓋時に他方に挿脱自
在に挿着されてカバーを開口に対して位置決めす
ると共にコントロールバルブと装着体の油路を連
通させる複数の連通体を平行に備えた点にある。

以下、本考案の一実施例を図面に基き説明すれ
ば、１はミツシヨンケースを主要構成体として成
るトラクタ車体で、同車体１の後部上面には、左
右一対のリフトアーム２を有する作業機昇降用油
圧装置３を介して、座席４を備えてある。油圧装
置３は車体１上に着設された油圧ハウジング５を
有し、同ハウジング５内部左側に前後方向に横設
状とした油圧シリンダ６をボルト７により取付け
てある。油圧シリンダ６には図示省略したピスト
ン等を備えてある。また、油圧ハウジング５の前
部上面側には開口面積を大とした短形状開口８を
形成し、同開口８をカバー９でボルト１０により
開閉自在に施蓋している。カバー９右側上には、
ソレノイド１１を備える電気式ドラフトコントロ
ール用のコントロールバルブ１２をボルト１３に
より脱着自在に取付けている。電気式ドラフトコ
ントロールは、エンジン回転数等からトラクタに
装着した作業機の牽引抵抗を検出し、この検出値
と設定器により設定した設定値とに差がある場合
に、コントロールバルブ１２をソレノイド１１に
よにり作動させて、牽引抵抗を一定にするように
構成するものである。１４は作業機の落下速度調
整用撮みである。１５はカバー側装着体で、カバ
ー９右側下面にボルト１６により脱着自在に取付
けてある。１７はシリンダ側装着体で、油圧シリ
ンダ６の開口８下方の右側部にボルト１８により
脱着自在に取付けてある。

ところで、カバー９、カバー側装着体１５、両
装着体１５，１７間に介装したバルブ供給用とシ
リンダ供給用の連通体１９，２０、シリンダ側装
着体１７には、バルブ供給油路２１とシリンダ供
給油路２２を構成している、前記連通体１９，２
０は円筒形状であつて、縦向き姿勢として、各上
端部をカバー側装着体１５の各油路２１，２２の
下方開口部分に挿脱自在に挿着すると共に、各下
端部をシリンダ側装着体１７の各油路２１，２２
の上方開口部分に挿脱自在に挿着している。２３
はＯリングである。なお、前記バルブ供給油路２
１とシリンダ供給油路２２の両端側は、コントロ
ールバルブ１２のポンプポートとシリンダポー
ト、油圧シリンダ６のポンプ側油路２６とシリン
ダ側油路２７に各々接続している。そして、前記
油圧シリンダ６のポンプ側油路２６には、エンジ
ンにより駆動される油圧ポンプからの油圧油を供
給可能としてあり、これにより、油圧ポンプから
の油圧油を、油圧シリンダ６のポンプ側油路２６
から、バルブ供給油路２１及びポンプポートを介
して、コントロールバルブ１２に供給可能として
ある。また、コントロールバルブ１２のシリンダ
ポートからは、シリンダ供給油路２２及びシリン
ダ側油路２７を介して、油圧シリンダ６に油圧油
を供給可能としている。

上記のように構成した実施例によれば、コント
ロールバルブ１２を油圧装置３に組込む際には、
まず、油圧シリンダ６にシリンダ側装着体１７を
取付けると共に、この装着体１７の各油路２１，
２２の上方開口部には各連通体１９，２０を挿着
しておく。一方、カバー９には、ソレノイド１１
を備えるコントロールバルブ１２及びカバー側装
着体１５を取付ける。そして、カバー側装着体１
５の各油路２１，２２の下方開口部を各連通体１
９，２０に対応させつつ、カバー９で開口８を施
蓋すれば、カバー側装着体１５の各油路２１，２
２の下方開口部に各連通体１９，２０を挿着で
き、コントロールバルブ１２の各ポートと油圧シ
リンダ６の各油路２６，２７とを油路２１，２２
を介して容易に接続させることができると共に、
カバー９の開口８に対する位置決めも容易にでき
る。次にカバー９を油圧ハウジング５にボルト１
０により取付ければ、コントロールバルブ１２の
油圧装置３への組込み作業を完了できる。

本考案によれば、油圧シリンダを内有する油圧
ハウジングに開口を形成し、該開口を着脱自在に
施蓋するカバーの外面に、油圧シリンダ用のコン
トロールバルブを備えたものにおいて、油圧シリ
ンダに、これと連通する油路を有し且つ油圧ハウ
ジングに内有されてその開口と対向する装着体を
備え、カバーと装着体の対向部の一方に、カバー
の開口に対する施蓋時に他方に挿脱自在に挿着さ
れてカバーを開口に対して位置決めすると共にコ
ントロールバルブと装着体の油路を連通させる複
数の連通体を平行に備えたので、油圧ハウジング
の外部にあるコントロールバルブと油圧ハウジン
グの内部にある油圧シリンダとの接続と、カバー
の開口に対する位置決めとを、簡易な構造でもつ
て、容易に行えると共に、コントロールバルブと
油圧シリンダとの分離と、カバーの開口からの取
外しも容易に行える。

なお、第１図及び第４図に於いて、４０は一対
の油圧取出ホースで、その各一端側を補助コント
ロールバルブに接続し、また、各他端にはセルフ
シール式継手の雌部４１を備えてある。前記雌部
４１は、油圧ハウジング５後端部又はステツプ４
２前端に設けた取付部４３の一対の挿入孔４４に
挿脱自在に挿通すると共に、雌部４１のストツパ
部４５と雌部４１に脱着自在に嵌着したサークリ
ツプ４６等により取付部４３を挾み込んで、雌部
４１を取付部４３に脱着自在に取付けている。そ
して、雌部４１に作業機側の油圧ホース４７端部
に備えた雄部４８を脱着自在に接続可能としてい
る。上記構成によれば、一対の油圧取出ホース４
０で油圧ハウジング５後端側とステツプ４２前端
側の内の任意の側に於いて油圧油の取出が可能と
なる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を具備するトラクタ
の側面図、第２図は第１図の要部縦断面図、第３
図は第２図の平面図、第４図は第１図の一部拡大
図である。 ３……作業機昇降用油圧装置、５……油圧ハウ
ジング、６……油圧シリンダ、８……開口、９…
…カバー、１２……コントロールバルブ、１７…
…（シリンダ側）装着体、１９，２０……バルブ
供給用・シリンダ供給用連通体、２１，２２……
バルブ供給・シリンダ供給油路。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 油圧シリンダを内有する油圧ハウジングに開口
   を形成し、該開口を着脱自在に施蓋するカバーの
   外面に、油圧シリンダ用のコントロールバルブを
   備えたものにおいて、 油圧シリンダに、これと連通する油路を有し且
   つ油圧ハウジングに内有されてその開口と対向す
   る装着体を備え、カバーと装着体の対向部の一方
   に、カバーの開口に対する施蓋時に他方に挿脱自
   在に挿着されてカバーを開口に対して位置決めす
   ると共にコントロールバルブと装着体の油路を連
   通させる複数の連通体を平行に備えたことを特徴
   とするトラクタにおけるコントロールバルブと油
   圧シリンダとの接続装置。