JPS6229526Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプレハブ建物用パネルの保持装置に関
する。

従来、プレハブ建物用パネルは、パネル体が木
質のため、建込後上下方向の中央部が外方に反る
傾向がある。

本考案は上述の問題に鑑みてなされたもので、
隣設したパネルの中間のこのパネルと別個に植立
された柱に締付板を当接し、この締付板の両端部
を隣接したパネルの内面に臨ませるとともにパネ
ルにねじ部を有する略Ｌ字状の固定金具を装着
し、この固定金具と締付板とをボルトで連結し
て、パネルを内方に引込む方向に附勢させ、また
固定金具のねじ部をバーリング加工により固定金
具と一体形成し、パネルの外方への反りを防止又
は矯正を容易に行えるようにするものである。

次に本考案の一実施例を図面を参照して説明す
る。

１はパネルであり、木質の枠組体２と、この枠
組体２の外面に固定された外装板材３とより構成
されている。この枠組体２は両側の縦枠組部材
４，４と、上下の横枠組部材５，５と、この横枠
組部材５，５間に架設された補強部材６とで形成
されている。又外装板材３の両側のはね出し部７
は枠組体２の両側、すなわち両側の縦枠組部材
４，４より外方に突出し、このパネル１に隣接す
る柱８の外面を覆うようになつている。更にはね
出し部７の内面全面には細長金属板の巾方向をＬ
型に屈曲した補強板材９の一側補強板部１０が当
接固定されている。この補強板材９の他側固定板
部１１は縦枠組部材４の側面に当接され、縦枠組
部材４に釘、木ねじ等によつて固定されている。

更に建込みに際してはパネル１の横枠組部材
５，５は梁材１２と土台１３にボルト等によつて
固定され、縦枠組部材４，４は柱８又は図示さな
い隣設パネルにボルト等によつて固定されてい
る。

又縦枠組部材４の上下方向の略中央位置にはパ
ネル１の側部に隣接する柱８の内面と同一面とな
る切欠面１４が形成されている。この切欠面１４
は途中を柱８の内面に当接するとともに両端部が
突出する金属板よりなる締付板１５の両端部の締
付部１６が当接するものである。この締付板１５
の締付部１６にはボルト孔１７が穿設されてい
る。さらにこのボルト孔１７に対応する縦枠組部
材４には切欠面１４よりもさらに深く切欠いて切
欠段部１８が形成され、この切欠段部１８上には
一端を前記補強板材９の固定板部１１に溶接固定
したＬ字状の固定金具１９の他方の屈曲部２０が
切欠面１４と同一面に配置されている。この屈曲
部２０には前記ボルト孔１７に対向させて一方の
結合手段となるねじ部２１が一体形成されてい
る。このねじ部２１は、固定金具１９の屈曲部２
０をバーリング加工により筒部２２を突設し、こ
の筒部内面に螺糸２３を設けて一体形成されてい
る。又２４は他方の結合手段としてのボルトで、
締付板１５のボルト孔１７より挿通し屈曲部２０
のねじ部２１に螺着されるようになつている。

次に上述の実施例の作用を説明する。

第２図及び第３図に示すようにパネル１，１を
柱８の両側に箔置、すなわち縦枠組部材４と外装
板材３のはね出し部７とを柱８に当接するよう配
置し、これらパネル１，１を梁材１２や土台１３
等に固定して建込み、この後、締付板１５を、そ
の中間を柱８に当接するとともに両端の締付部１
６，１６を縦枠組部材４の切欠面１４に当接し、
ボルト孔１７にボルト２４を挿通してこの裏面に
対向させたＬ字状の固定金具１９の屈曲部２０の
ねじ部２１に螺着すると、柱８の内面に中間部を
当接された締付板１５に向つて固定金具１９、補
強板材９の固定板部１１が強く引張られるから、
この固定板部１１に固定した縦枠組部材４の中間
部が強く内方に引寄せられ、外方に撓んだパネル
１の矯正又は外方に撓もうとするパネル１の撓み
の防止がなされる。

なお、パネル１，１をコーナー部に配置する場
合、たとえば第５図及び第６図に示すように入隅
の場合は、締付板１５を柱８の隣接する２面に当
接するＬ字状に形成することによりパネル１，１
を保持することができる。

以上のように本考案によれば、隣設パネルの中
間のこれと別個に植立された柱の内面に締付板を
当接し、この締付板の両端部を隣設した前記パネ
ルの内に臨ませ、このパネルに装着したねじ部を
有するＬ字状の固定板と締付板をボルトにより連
結してパネルを締付板に引寄せる方向に附勢する
とともにボルトと螺合するねじ部をバーリング加
工により固定板と一体形成したから、パネルは締
付板を介して柱の内面に向つて引寄せられ、外方
に反つたパネル或は外方に反る傾向にあるパネル
の反りを防止することができ、またねじ部をバー
リング加工により固定板と一体形成したので、構
造が簡単になり、取扱いが容易となるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す装置の斜視
図、第２図は同上締付板取付部の拡大斜視図、第
３図は同上横断平面図、第４図は第３図Ａ部の拡
大横断面図、第５図は変形例を示す斜視図、第６
図は同上横断平面図である。 １……パネル、８……柱、１５……締付板、１
９……固定板、２１……ねじ部、２４……ボル
ト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 柱の両側に建込まれたパネルと前記柱の内面に
   当接し両端部を前記パネルの内面に臨ませた締付
   板と、この締付板と対応し前記パネルの側端部に
   装着しねじ部を有する略Ｌ字状の固定金具と、こ
   の固定金具を前記ねじ部に螺合し締付板と連結し
   前記パネルを締付板側に付勢するボルトを有し、
   前期ねじ部を固定金具にバーリング加工して固定
   金具と一体形成したことを特徴とするパネル保持
   装置。